クラゲ館がYouTube開設 万博『いのちの祭り』を期間限定公開

クラゲ館ライブ映像公開

開催期間:9月13日〜10月13日

クラゲ館ライブ映像公開
いつからどの映像が見られるの?
2025年9月13日から10月13日までの期間限定で、YouTubeチャンネル「KURAGE Band and the Jellyfish Fellows」にて、いのちの祭り vol.1(7/20)とvol.2(7/24)のフル映像が公開されます。
出演アーティストは誰が出てるの?
主な出演はKURAGE Band(クラゲバンド)、FENDIKA、サエキ囃子、鼓童、Doudou Ndiaye Rose Heritage、いずみ太鼓 皷聖泉など。vol.3(8/6)は追って公開予定です。

クラゲ館が刻んだ「いのちパーク」の瞬間──万博ラスト30日での映像公開

大阪・関西万博の会期が残り30日となった時点で、シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」(プロデューサー:中島さち子、テーマ:「いのちを高める」)は、会場で生まれた数々の出来事を映像記録として公開する特別企画を発表した。企画の主体は株式会社steAmによるもので、発表日時は2025年9月13日17時28分付のリリースに基づく。

この取り組みの中核は、新設されたYouTubeチャンネル「KURAGE Band and the Jellyfish Fellows」の始動にある。同チャンネルでは、クラゲ館で行われた祝祭的ライブイベント「いのちの祭り~World Life Band~」のライブ映像を、万博閉幕までの期間限定でフル公開する形で配信する。公開開始は2025年9月13日(土)、公開終了は10月13日(月・祝)を予定している。

大阪・関西万博ラスト30日カウントダウン特別企画:「いのちパーク」ライブなど、期間限定フル公開 画像 2

チャンネル開設と公開スケジュールの詳細

オープンしたYouTubeチャンネルは、万博の会場中央、8つのシグネチャーパビリオンに囲まれるエリア「いのちパーク」で発生した出来事を記録し保存する目的で設けられた。チャンネル名とURLは次の通り。

チャンネル名: 「KURAGE Band and the Jellyfish Fellows」
URL:https://www.youtube.com/@KURAGE_Band

公開される映像は、当面の第一弾として「いのちの祭り~World Life Band~」のうち、vol.1(7月20日開催)とvol.2(7月24日開催)の2本をフルで公開する。これらは2025年9月13日から万博閉幕日である10月13日までの期間限定公開とされている。

また、8月6日に開催されたvol.3(マオリ×クラゲ館のコラボ新作能「時の輪」:山本能楽堂 x KURAGE Band)については、追って順次公開が予定されていると発表されている。

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世界文化協奏「いのちの祭り~World Life Band~」vol.1・vol.2の構成と見どころ

「いのちの祭り~World Life Band~」はクラゲ館が主催する参加型祝祭ライブイベントであり、集まったミュージシャンやパフォーマー、観客が互いに演者となることができる形式が特徴である。7月20日から計3回にわたり実施された同シリーズは、世界各地の郷土芸能を軸に多彩なアーティストが共演し、即興的な文化創造が行われた。

第一弾公開のvol.1とvol.2は、万博の「いのちパーク」という特別な場で行われた催事を映像として切り取り、当時の空気感や参加者同士の交流の様子をそのまま伝える。公開映像には、演奏の全編やコラボレーションの瞬間、観客の反応や場の一体感が収められている。

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vol.1(7/20)――エチオピアのFendikaと交野市サエキ囃子、鼓童の参加

vol.1は2025年7月20日に実施され、出演はFENDIKA(エチオピア)、交野市の郷土芸能であるサエキ囃子、KURAGE Band、そして特別ゲストとして鼓童(Kodo)が参加した。民族音楽と和太鼓が入り混じるダイナミックな組み合わせが特徴であり、世代と国境を越えた音の交流が行われた。

当日のライブ映像は以下のURLで公開されている。視聴期間は万博終了日までの限定公開となっているため、アーカイブとして記録される貴重な映像となる。

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vol.2(7/24)――セネガルのDoudou N’Diaye Rose Heritageと和太鼓のコラボ

vol.2は2025年7月24日に開催され、セネガルの伝統打楽器集団Doudou N’Diaye Rose Heritageが来日し、和泉市のいずみ太鼓 皷聖泉、そしてKURAGE Bandと共演した。セネガルのサバールと日本の和太鼓が交差する場面や、家族的なアンサンブルが披露された。

こちらの映像も同様に万博閉幕までの期間限定で公開されている。

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出演者と団体の紹介:伝統と即興が交差する顔ぶれ

公開映像に登場する出演者は、各地の伝統表現をベースにしながら現代的な解釈や即興性を持ち込むアーティストが中心である。ここではプレスリリースで紹介された各団体・出演者のプロフィールを整理する。

紹介する団体はKURAGE Band(クラゲバンド)、FENDIKA(ファンディカ)、サエキ囃子、鼓童(Kodo)、Doudou Ndiaye Rose Heritage(ドゥドゥ・ンジャイ・ローズ・ヘリテージ)、いずみ太鼓 皷聖泉の6組である。それぞれの背景や特徴は以下の通りである。

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KURAGE Band と中島さち子のビジョン

KURAGE Bandはジャズピアニストであり数学研究者、さらにSTEAM教育家でもある中島さち子が率いる多文化ミックス音楽バンドである。メンバーは日本、韓国、セネガル、チベット等の音やリズムを取り入れ、伝統と革新の狭間で即興的な響きを探る。

バンドの思想として明示されているのは「創造性の民主化:つくる喜びをすべての人に!」であり、国籍・年齢・性別といった壁を取り払うことを掲げ、万博会期前より地域を横断した活動を行ってきた点が強調されている。

参加アーティストの背景(dl形式での整理)

FENDIKA(ファンディカ)

エチオピアのアズマリ(吟遊詩人)文化や民族楽器を基盤に、ジャズや即興演奏を融合するアート集団。主宰メラク・ベライ率いるアンサンブルは詩やダンスを含む即興的な対話を重視し、国際的な評価を得ている。

サエキ囃子

交野市で生まれた新しい郷土芸能で、和太鼓奏者の佐伯篤宣氏を中心に展開。子どもから大人までが桶太鼓を担いで踊り歩くお囃子で、地域発の表現として存在感を示している。

鼓童(Kodo)

太鼓を中心とした伝統芸能を現代的に再創造する集団。1981年ベルリン芸術祭でのデビュー以降、50以上の国と地域で7,500回を超える公演実績があり、ノーベル平和賞100周年コンサートやFIFAワールドカップ、大阪・関西万博開会式などにも参加している。2023年に文化庁長官表彰を受けた実績がある。

Doudou Ndiaye Rose Heritage(ドゥドゥ・ンジャイ・ローズ・ヘリテージ)

セネガルの打楽器界を代表する存在で、人間国宝に認定されたドゥドゥ・ンジャイ・ローズの家族的アンサンブル。12人編成で来日し、伝統的ドラム「サバール」を現代的に昇華した即興性と多層的リズムが特徴である。

いずみ太鼓 皷聖泉(こせいせん)

2000年の結成以来、地域行事や学校公演、海外公演などを通じて年間60回以上の演奏活動を行う和泉市の太鼓団体。被災地支援のボランティア活動やチャリティー公演なども長年継続している。

公開内容の整理表とまとめ

以下の表は、本稿で触れた公開映像の主要事項を整理したものである。公開期間やURL、出演者の一覧を一目で確認できるようにまとめている。

項目 内容
発表者 株式会社steAm(発表日時:2025年9月13日 17時28分)
パビリオン シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」(プロデューサー:中島さち子、テーマ:『いのちを高める』)
チャンネル名 KURAGE Band and the Jellyfish Fellows(URL:https://www.youtube.com/@KURAGE_Band
公開期間 2025年9月13日(土)~2025年10月13日(月・祝)(予定)
公開映像(第1弾) いのちの祭り~World Life Band~ vol.1(7/20) 映像URL:https://youtu.be/zYhQl01YQcc
いのちの祭り~World Life Band~ vol.2(7/24) 映像URL:https://youtu.be/_c_UKvSnZD8
今後の公開予定 vol.3(8/6) マオリ×クラゲ館コラボ新作能「時の輪」(山本能楽堂 x KURAGE Band)は追って公開予定
主旨 クラゲ館およびKURAGE Bandの思想「創造性の民主化:つくる喜びをすべての人に!」を映像で記録・共有し、万博会期中の文化的瞬間を保存すること
主な出演者 KURAGE Band、FENDIKA、サエキ囃子、鼓童、Doudou Ndiaye Rose Heritage、いずみ太鼓 皷聖泉

今回の映像公開は、万博という場で生まれた複数の文化的瞬間を後の時代へつなぐ試みとして位置づけられる。公開は期間限定であるため、今回提示された日時やURL、出演者情報は映像の記録性を確保する上で重要な要素となる。クラゲ館とKURAGE Bandが掲げる「創造性の民主化」の理念は、映像を通じて多くの人の目に触れることで、当該イベントが持っていた参与性や場の特異性を伝えることが期待される。