10月1日幕張で初披露 梅由来飼料トリグーンの実力
ベストカレンダー編集部
2025年9月16日 10:40
トリグーン東京初披露
開催期間:10月1日〜10月3日

梅由来の抗酸化飼料『トリグーン』が示す新たな飼養管理の可能性
和歌山県の日高郡で梅製品の研究開発を続けてきた株式会社紀州ほそ川飼料は、梅から抽出した有機酸・有効成分を鶏に最適化した機能性エキス『トリグーン』を開発しました。2025年10月1日から幕張メッセで開催される「農業WEEK(J-AGRI TOKYO)」において、本製品を初めて東京で公開します。
『トリグーン』は、和歌山工業高等専門学校の研究によりアスタキサンチンと同等の抗酸化作用が確認され、含有量に換算すると一般的なアスタキサンチン飼料の約100倍以上に相当する抗酸化物質を含むとされています。鶏の腸内環境を整え、栄養吸収の効率化を図ることで生産性向上とコスト削減を同時に目指す製品です。

製品の位置づけと期待される効果の概要
本製品は飼料添加物として鶏に給与することを前提とした機能性エキスです。抗酸化力が高いことで酸化による品質低下を抑え、肉質や卵質の改善といった最終製品価値の向上に寄与します。
製品はブロイラー(肉用鶏)と採卵鶏(卵用鶏)双方で効果を確認しており、それぞれに異なるメリットが報告されています。以下の詳細な検証結果は、和歌山県農林水産総合技術センター畜産試験場養鶏研究所の調査を基に示されています。

検証データが示す具体的効果 — ブロイラーと採卵鶏の比較
検証試験では、トリグーンの添加による物理的・官能的改善、産卵性能や栄養成分の移行など多面的に評価が実施されました。データは同試験場の検査結果に基づいています。
ここではブロイラーと採卵鶏それぞれで確認された主な効果を整理します。

ブロイラー(肉用鶏)で確認された主な効果
和歌山県農林水産総合技術センター畜産試験場養鶏研究所の調査によると、トリグーンの添加は以下の効果を示しました。
- 保水性向上・ドリップ低減:肉の保水性が改善され、調理時のドリップ(汁の流出)が低減しました。
- 臭み成分(2,4-デカジエナール)発生量の半減:脂質酸化に伴う特有の臭み成分の発生量が約50%低下しました。
- 脂の酸化抑制による風味持続:抗酸化作用により脂の酸化が抑制され、風味の保持が確認されました。
- 官能評価で味・香りの向上を確認:官能評価において、味および香りの評価が向上しました。
これらの効果は、加工流通や消費段階において製品価値を高める可能性があり、生産者側の差別化要因となります。

採卵鶏(レイヤー)で確認された主な効果
採卵鶏における検証結果は以下の通りです。季節や日齢に左右されにくい安定した産卵性能の改善が示されています。
- 産卵率向上:季節・日齢問わず産卵率が向上しました。
- 卵質向上:卵白の盛り上がりやハウユニット(※Egg Quality指標)が向上しました。
- 栄養価向上:葉酸等の移行物質が増加し、卵の栄養価が高まりました。
- 卵重・産卵日量の改善:平均卵重と産卵日量に有意差が確認されました。
試験で用いた添加濃度として、グラフで示されている1倍区はトリグーンを0.14%、0.5倍区は0.07%添加したデータに基づくものです。

使用方法・製品仕様と価格、保存条件
トリグーンの標準的な使用方法、製品仕様、価格および保存条件は以下の通りです。生産現場での取り扱いが分かりやすい形で提示されています。
規定の使用量と給与開始時期を守ることで、試験結果に近い効果が期待されます。

使用方法と給与開始時期
- 使用量
- 飼料1トンあたり1.0kg(0.1%)を添加し、均一に攪拌したものを給与します。
- 給与開始時期
- ブロイラー=21日齢から、採卵鶏=70日齢から給与を開始します。
上述の開始時期は試験で用いられたプロトコルに基づくもので、効果検証においてはこれらの条件が参考基準となります。

内容量・価格・保存方法・製造元
製品の取引条件・保管条件は下記の通りです。コスト評価や在庫管理に必要な情報を含めています。
- 内容量/価格:20kg/100,000円(税抜)
- 保存方法:冷暗所に保管(使用期限:3年)
- 製造元:株式会社紀州ほそ川飼料(和歌山県みなべ町晩稲889)

展示会出展情報と無料検証プログラムの案内
初披露を行う場は、日本最大級・アジア最大級の農業関連展示会「農業WEEK(J-AGRI TOKYO)」です。出展を通じて流通事業者や農業法人、畜産農家などとの商談を見据えています。
また、『トリグーン』の全国展開に向けて養鶏農家向けの無料効果検証プログラムも実施しています。検証申込は展示会会場でも受け付けます。

展示会(農業WEEK)出展の詳細
- イベント名
- 農業WEEK(通称:J-AGRI TOKYO)
- 会期
- 2025年10月1日(水)〜3日(金)10:00〜17:00
- 会場
- 幕張メッセ 5~7・9・10ホール
- 主催
- RX Japan株式会社
- 出展ブース
- 株式会社紀州ほそ川 ブース番号 38-31
- 公式サイト(イベント)
- https://www.jagri-global.jp/
来場には事前登録または招待状の持参が必要です。スムーズな入場のために事前来場登録を推奨しています。

無料検証プログラムの内容と申込方法
トリグーンの効果を実際の飼養環境で確認できるよう、株式会社紀州ほそ川飼料は養鶏農家向けに約10万円分の製品を無償で提供する検証プログラムを行っています。検証結果は使用前後の比較データをもとに効果検証レポートとして提出されます。
プログラムの対象はブロイラー、採卵鶏に加え、コーチンや鴨での効果検証も行っています。展示会場でも申込みを受け付けています。
- 無償提供目安:約10万円分の製品を提供
- 対象種:ブロイラー、採卵鶏、コーチン、鴨など
- 申込窓口(電話):073-488-6607
- 申込窓口(メール):torigu-n@wanomiraika.com
- 製品サイト:https://kishu-u.me/torigu-n/

企業の背景と受賞歴、製品要点の整理
株式会社紀州ほそ川飼料は、和歌山県南部で100年の歴史を持つ梅干し屋「紀州ほそ川」をグループに抱え、梅の用途開発研究を継続してきた企業です。社内に研究志向が根付き、『文化的、生産する。』を企業理念に、養鶏・畜産・養殖各分野での製品差別化支援を行っています。
同社は競走馬のサポートなど畜産関連の幅広い領域に関与しており、地域資源を活用した商品化や産学連携の取り組みを通じて評価を受けてきました。

受賞歴
同社がこれまでに受けた主な表彰・認定は次の通りです。地域資源の活用と事業化に関する評価が多く含まれています。
- 和歌山県知事賞
- 安藤百福賞
- 地域経済総合研究所「ちいき経済賞」
- 独立行政法人中小機構「地域資源活用事業」認定
- 経済産業省「農商工連携88選」
- 農林水産省「フードアワードニッポンアクション」入賞
- 慶応義塾大学理工学部 矢上賞 他

まとめ表:要点の整理
以下の表は本稿で触れた『トリグーン』の主要事項を整理したものです。製品仕様、試験効果、展示会情報、申込窓口などをひと目で確認できます。
項目 | 内容 |
---|---|
製品名 | トリグーン(梅由来の機能性エキス) |
抗酸化力 | 和歌山工業高等専門学校の研究によりアスタキサンチンと同等と確認(含有量比較で約100倍以上) |
主な効果(ブロイラー) | 保水性向上、ドリップ低減、臭み成分(2,4-デカジエナール)の発生量半減、風味持続、官能評価向上 |
主な効果(採卵鶏) | 産卵率向上、卵質向上(卵白の盛り上がり等)、栄養価向上(葉酸等移行増加)、卵重・産卵日量改善 |
使用量 | 飼料1トンあたり1.0kg(0.1%) |
給与開始時期 | ブロイラー:21日齢から、採卵鶏:70日齢から |
内容量・価格 | 20kg/100,000円(税抜) |
保存方法・使用期限 | 冷暗所保管、使用期限:3年 |
製造元 | 株式会社紀州ほそ川飼料(和歌山県みなべ町晩稲889) |
展示会 | 農業WEEK(J-AGRI TOKYO)/2025年10月1日〜3日/幕張メッセ/ブース38-31 |
無料検証 | 約10万円分の製品を無償提供し、使用前後の比較データに基づく効果レポートを作成(対象:ブロイラー、採卵鶏、コーチン、鴨 他) |
申込・問い合わせ | 電話:073-488-6607 / メール:torigu-n@wanomiraika.com / 製品サイト:https://kishu-u.me/torigu-n/ |
以上が『トリグーン』に関する主な情報の整理です。展示会会期中はブースでの説明や検証申込の受付が行われるため、検討の際は事前登録のうえ参加を検討されると入場がスムーズです。
参考リンク: