9月22日開始、AIが紹介面談を解析してM&A説明を可視化
ベストカレンダー編集部
2025年9月16日 13:24
AI面談レビュー開始
開催日:9月22日
中小M&Aガイドラインに応える「AI面談レビュー」登場 — 受託直前の紹介面談を可視化
株式会社日本提携支援(本社:東京都中央区、代表取締役:大野駿介)は、売り手の紹介面談を録画・AI解析し、中小M&Aガイドライン(2024年8月改訂)で求められる説明責任に沿った内容を整理・可視化する新サービス「AI面談レビュー」を、2025年9月22日にリリースすると発表しました(プレスリリース配信日:2025年9月16日 08:50)。
同社はこれまでに「M&Aオファー」プラットフォームを通じて200件以上の売り手紹介を行ってきた実績があり、その経験から「受託直前フェーズ」の紹介面談に特化したレビューの有用性を判断し、本サービスを開発しています。国内初の試みとして位置づけられ、説明責任の証跡化とトラブル防止、若手教育への活用が期待されています。
背景と課題整理
中小M&Aガイドライン改訂後、手数料や重要事項の説明責任、支援会社の質の担保が一層重視されています。現場では「説明した/聞いていない」といった齟齬がトラブルの原因となることがあり、これをどう防ぐかが課題でした。
日本提携支援は、受託直前の紹介面談こそ説明内容の食い違いが生じやすいフェーズであり、録画とAI解析によるレビューで説明責任を可視化することが有効と判断しました。本サービスは、その判断に基づく機能提供です。
AI面談レビューの仕組みと具体的な運用フロー
本サービスは、売り手との初回相談ではなく、売り手がどの支援会社に依頼するかを決める段階にある「紹介面談(受託直前フェーズ)」に限定して提供されます。配信元のプラットフォーム「M&Aオファー」を前提とした仕組みで、事前選定を経た面談がレビュー対象となります。
面談の録画・解析からレビュー結果のフィードバック、証跡保存までをワンストップで実施する点が特徴です。これにより、将来的なクレーム対応や社内教育への利活用が容易になります。
運用フロー(概要)
- 紹介面談を録画・記録する
- 録画データをAIが自動で解析し、説明項目ごとに整理・可視化する
- レビュー結果を担当M&A支援会社にフィードバックレポートとして提供する
- 「説明済み」「理解確認済み」等のログを保存し、証跡として保全する
- 事前に確認した事項を踏まえ、アドバイザリー契約締結へと進める
解析の対象は、手数料体系、契約条件、サービスの強みといった中小M&Aガイドラインが重視する説明責任に関連する項目です。結果は構造化された形式で表示され、比較や教育用途に適する形で出力されます。
AIレビューの出力イメージとログ保存
プレス資料では「参考レビュー画像①」「参考レビュー画像②」といった出力イメージが示されていますが、実際の出力は以下のような情報を含みます。
- 説明項目ごとの発話有無と要約
- 手数料等の数値提示があったかの判定
- 売り手への理解確認(意思確認)発話の有無
- フィードバックのための改善点・良点の抽出
これらの情報はレポートとして担当者に送付され、証跡ログは将来のトラブル対応やコンプライアンス検証に利用されます。
β版実証と導入メリット — 売り手と支援会社の双方にとっての効果
本機能は2025年5月から8月にかけてβ版として39件の紹介面談で実証が行われました。プラットフォーム運用の中で得られたデータと支援会社からのフィードバックが、製品化を後押ししています。
実証期間中に得られた評価は、説明責任の証跡化や若手教育への活用など、現場の課題解消に直結する内容が中心でした。
支援会社側のメリット
支援会社にとっての主な利点は以下の通りです。
- 売り手の信頼獲得:面談内容を可視化することで説明の抜け漏れや誤解を未然に防止できます。
- トラブル防止:「説明済み」の証跡を残すことで将来的な契約トラブルを回避しやすくなります。
- 人材育成・組織強化:若手アドバイザーの説明スキルを客観的に評価でき、同席や追加指導の手間を軽減します。
- 業界信頼性の向上:ガイドライン準拠の仕組みとして、支援会社全体の信用を高める効果が期待されます。
売り手側のメリット
売り手にとっても多くの利点が挙げられます。
- 安心感の向上:手数料や契約条件が適切に説明されたかをAIレビューで確認できます。
- 比較検討の容易化:複数支援会社の説明内容が客観的に整理されることで選択がしやすくなります。
- トラブル予防:「聞いていない」「理解していない」といった齟齬を防ぎ、次のステップへ進みやすくなります。
- 信頼性の担保:説明責任が記録されることで、透明性の高い関係構築が促進されます。
実証結果・関係者の声、今後の導入計画と会社概要
β版での運用(2025年5〜8月、39件)において、参加した支援会社からは「言った・言わないの争いが起きない」「若手の説明スキルの把握が容易になった」といった評価が得られています。AIによる客観的なフィードバックが評価された点が特徴です。
代表取締役の大野駿介氏は、前職での仲介経験から受託折衝が担当者ごとにブラックボックス化していることを問題視しており、本サービスがトラブル防止と教育強化の両面で寄与するとの見解を示しています。以下は同氏のコメント(一部抜粋)です。
「AI面談レビューは、M&A支援会社が売り手に自社を選んでもらうための紹介面談において、説明責任を可視化する仕組みです。受託折衝が担当者ごとにブラックボックス化されている状況こそ、受託率や成約率、受託後のトラブルに影響していると考えていました。本サービスはトラブル防止と教育強化の両面に役立ち、ガイドライン準拠の対応も支援できます。」
今後は提携M&A支援会社への導入拡大を進めるほか、自治体連携(例:新潟県村上市)と組み合わせた地域での事業承継支援、金融機関や士業事務所との連携導入検討、さらには重要事項説明レビューへの対応も予定されています。
会社概要と問い合わせ先
以下に当該サービス提供会社の基本情報と問い合わせ先を整理します。事実としての情報提供を目的としています。
- 会社名
- 株式会社日本提携支援
- 代表者
- 代表取締役 大野駿介
- 設立
- 2021年3月25日
- 所在地
- 東京都中央区日本橋堀留町1丁目2-16 瀧田ビル4階
- 事業内容
- M&A相談窓口の運営、M&Aソーシング支援、PMI・成長戦略支援等
- 登録・協定
- 中小企業庁認定M&A支援機関、一般社団法人M&A支援協会正会員、新潟県村上市包括連携協定
- URL
- https://nihon-teikei.co.jp/
- 問い合わせ窓口
- 担当:今野(総務・広報担当) TEL:03-6455-2940 MAIL:info@nihon-teikei.com
β版での実証から得られた知見を踏まえ、同社は地域経済の承継支援や業界の透明性向上に資する取り組みを段階的に拡大する計画です。重要事項説明レビュー等の追加機能も予定されており、今後の機能拡張と導入展開が注目されます。
要点の整理(本記事で取り上げた情報の一覧)
以下の表は、本稿で紹介した主要な事実を整理したものです。サービスの目的、提供開始日、β版実績、想定される利点、今後の計画、会社情報、問い合わせ先をまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サービス名 | AI面談レビュー(売り手の紹介面談の録画・AI解析によるレビュー) |
| 提供開始日 | 2025年9月22日(リリース発表日:2025年9月16日) |
| 対象フェーズ | 受託直前フェーズの紹介面談(弊社プラットフォーム「M&Aオファー」上の面談) |
| β版実績 | 2025年5月〜8月:39件の紹介面談で実証済み |
| 主な機能 | 録画、AI解析、説明項目の整理・可視化、フィードバックレポート、証跡ログ保存 |
| 支援会社側のメリット | 信頼獲得、トラブル防止、若手教育、業界信頼性向上 |
| 売り手側のメリット | 安心感向上、比較検討の容易化、トラブル予防、説明の透明性確保 |
| 今後の計画 | 提携支援会社への導入拡大、自治体連携(例:新潟県村上市)、金融機関・士業事務所への導入検討、重要事項説明レビューへの対応 |
| 会社名(提供者) | 株式会社日本提携支援(設立:2021年3月25日、所在地:東京都中央区日本橋堀留町) |
| 問い合わせ | 担当:今野(総務・広報担当) TEL:03-6455-2940 MAIL:info@nihon-teikei.com |
上表は、本稿に記載した事実を分かりやすく再整理したものです。本サービスは、中小M&Aガイドラインに求められる説明責任の可視化と、事後トラブル防止、業務改善・教育の両面での活用を目的とする仕組みとして展開されます。関係各所との連携や追加機能の実装状況については、今後の公表を通じて確認することができます。
参考リンク: