yuni、大阪・関西万博で再生素材を体験展示
ベストカレンダー編集部
2025年9月16日 13:32
yuni万博出展
開催期間:9月16日〜9月22日

yuniが示す「廃棄」を「資源」へ変える具体的な取り組み
株式会社yuniは「日本を廃棄大国から資源大国へ変える」をビジョンに、2019年10月に創業したスタートアップです。創業以来、寝具をはじめとする綿・ポリエステルわた製品の再生素材化に注力し、独自の再生技術とAIを組み合わせた資源循環モデルを構築してきました。代表取締役CEOは内橋 堅志氏です。
日本における廃棄物の現状は深刻で、年間約4,000万トンの一般廃棄物と3億7,000万トンの産業廃棄物が発生しています。特に寝具については約98%が焼却処分されているという実態があり、yuniはその数字を変えるべく事業を進めてきました。2019年の創業から、焼却処分の削減を目指すサービスや再生技術の実装を継続しています。
大阪・関西万博での出展内容――実物に触れ、AIと工場の仕組みを知る
yuniは国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)主催のプログラム「未来を創るICTスタートアップによる取組発信」に出展します。出展期間は2025年9月16日(火)~9月22日(月)で、開催時間は10:00~21:00です。会場は大阪・関西万博のフューチャーライフヴィレッジエリア(FLV)、出展場所はD5ブースになります。
展示では、yuniが実際に行っている再生素材化の工程やAIを活用した資源判別・マッチングの仕組み、そして再生された実物の素材・プロダクトを来場者が手に取って確認できる体験型の構成になっています。以下の公式案内も展示情報の一部として参照可能です:NICT:2025年日本国際博覧会 フューチャーライフ万博 出展ページ
出展の主要な3つの展示
本展示の中核を成すのは、工場の自動化デモ、実物の再生素材とプロダクト、そして資源循環のデザイン説明の三点です。それぞれの展示は動画、実物サンプル、解説の組み合わせで構成され、来場者への理解を深める構成になっています。
以下に各展示の概要を整理します。来場者は視覚・触覚の双方で再生素材の品質を確認でき、AIや自動化の工程は動画で工程全体を俯瞰できます。
- 再生自動化を含めた工場の動画デモンストレーション
未焼却資源の分別、再生プロセス、製品化までの流れを半自動化した工場の様子を動画で紹介します。工程の効率化やAIによる資源判別の実装箇所がわかる説明を併設します。
動画は工程ごとのポイントを切り出して説明表示を行い、来場者が工程の各段階で何が行われているかを理解できる構成です。
- 実際の再生素材・製品の展示
yuniが寝具などの素材から再生した素材サンプルと、それらを用いたプロダクトの実物を展示します。来場者は素材に触れて質感や耐久性を確認することが可能です。
展示されるサンプルは再生工程の違い(例えば繊維配合や処理方法)ごとに分類して提示し、品質比較ができるようにしています。
- 資源循環の全体設計と未来の生活への導入イメージ
「まだ使える資源を回収し、新しい素材に生まれ変わらせること」を軸に、資源判別から再生、流通までのデザインを解説します。特にAI時代におけるリサイクル産業の変化や、再生素材の流通モデルについて具体的に示します。
説明は図解やフロー図を用いて行い、自治体・企業・消費者がどのように接続されるかを示します。
展示の見どころと教育的意義
展示の見どころは、来場者が再生素材に直接触れられる点と、AIや自動化の映像を通じて工程の現実感を得られる点です。特に寝具のようなリサイクル率が低い分野での実例提示は、実際の効果を理解するうえで重要な素材になります。
また、若い世代に向けた教育・啓発という側面も重視しています。資源循環の重要性、テクノロジーによって可能になる持続可能な社会像を具体的に示すことで、来場者の理解と関心を高める構成です。
- 体験型展示で「未来の日常」を実感できる点
- 日本発の技術を国際舞台で発信する点
- 自治体や企業との連携モデルを具体例として示す点
技術の中身と事業展開の方向性
yuniは再生困難とされてきた素材の再生技術を開発し、企業や自治体とのコラボレーションで実運用例を積み上げてきました。AIは資源の判別やマッチングに用いられ、工場の半自動化と組み合わせることでスケール可能な資源循環モデルを目指しています。
代表の内橋氏は万博出展に際して次のようにコメントしています。「大阪・関西万博という世界的な舞台で、yuniの取り組みを発信できることを大変光栄に思います。『いのち輝く未来社会のデザイン』という万博テーマにとって、資源循環は欠かせない要素です。私たちの技術とビジョンを通じて、廃棄物という概念を変え、すべてが資源として活用される社会の実現可能性を多くの方々に感じていただきたいと考えています。特に万博に来場される世界中の方々に、日本発の革新的な資源循環技術を知っていただく絶好の機会と捉えています」
展示による反響や得られた知見を踏まえて、yuniはフランチャイズを含めた新たな工場稼働、AIによる資源循環促進サービスの展開を計画しています。国際的な注目を得ることで海外展開の可能性も検討し、事業拡大を図る方針です。
- 創業
- 2019年10月11日
- 代表者
- 内橋 堅志(代表取締役CEO)
- 所在地
- 〒150-0011 東京都渋谷区東1-29-3 渋谷BRIDGE B棟 1c, 2b区画
- 主な事業
- 未焼却資源の再生素材化研究開発及び資源循環マッチング・コンサルティングサービス
- サービス
- susteb(2021年9月リリース)
- 会社URL
- https://yuni.co.jp
会場案内・問い合わせと展示内容の要点整理
会場での問い合わせは、フューチャーライフヴィレッジエリアのyuniブース(D5)にいる会場スタッフへ直接お声がけください。展示期間は2025年9月16日(火)から22日(月)までで、各日10:00~21:00の開催です。主催は国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)です。
本記事の最後に、展示の要点と企業情報を簡潔にまとめた表を掲載します。展示の主旨・日程・場所・主要展示・企業情報が一目で分かるよう整理しています。
項目 | 内容 |
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出展プログラム | NICT主催「未来を創るICTスタートアップによる取組発信」 |
展示期間・時間 | 2025年9月16日(火)~9月22日(月) 10:00~21:00 |
会場 | 大阪・関西万博 フューチャーライフヴィレッジエリア(FLV) |
出展場所 | D5ブース |
主な展示内容 |
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出展の狙い | 日本発の資源循環技術を国際舞台で示すとともに、AIと自動化による資源循環モデルの実用性と将来性を来場者に体感してもらう |
会社名・代表 | 株式会社yuni(代表取締役CEO 内橋 堅志) |
創業日 | 2019年10月11日 |
所在地 | 東京都渋谷区東1-29-3 渋谷BRIDGE B棟 1c, 2b区画 |
関連URL |
以上がyuniの大阪・関西万博出展に関する要点と展示内容の整理です。展示は実物と映像、解説を組み合わせることで資源循環の現場感と将来像を来場者に伝える構成となっており、得られた知見は同社の工場展開やAIによる資源循環促進サービスの拡大に活用される予定です。
参考リンク: