9/20開始の動物愛護週間に合わせ発表 犬は皮膚炎、猫は下痢が最多
ベストカレンダー編集部
2025年9月17日 13:34
ペット傷病ランキング発表
開催期間:9月20日〜9月26日

動物愛護週間に合わせた保険金請求データの公表と調査目的
アイペット損害保険株式会社は、2025年9月17日11時00分に、動物愛護週間(9/20~9/26)に合わせて、保有する保険金請求データを基にした犬・猫の傷病ランキングを発表しました。本調査は2024年1月1日から12月31日(支払日ベース)に発生した保険金請求実績をサンプル抽出して集計したものです。
調査の狙いは、保険金請求の多い傷病を可視化することで、飼い主が日常的に注意すべき健康リスクや予防のポイントを明らかにすることにあります。ここでの「傷病」は、疾病(病気)と傷害(ケガ)を総称した用語として定義されています。

調査の基本情報と注意点
調査はアイペット損保の保険金請求データを元にしたサンプル調査であり、集計対象は通院・入院・手術を含む総合の請求件数です。診療内容や診療費は動物病院により異なるため、記載のランキングは請求件数の傾向を示すもので、支払い例や診療費の平均・水準を直接示すものではありません。
発表の背景として、動物愛護週間の機会に飼い主が日頃のケアに目を向けるきっかけを作ることが掲げられており、獣医師監修の啓蒙コンテンツ『うちの子おうちの医療事典』への案内も併せて行われています。関連リンクは、外部の資料として以下に示されています。

犬と猫で異なる主な傷病傾向:総合・通院・手術の視点から
保険金請求の集計結果を見ると、犬と猫で症状の出方や発生しやすい疾患に違いが出ています。総合(通院・入院・手術)での請求件数の傾向、通院に偏る傷病、手術へ至るケースの特徴をそれぞれ整理します。
特に通院と手術では順位が変わる傷病があり、通院が中心の症状と手術が必要になりやすい疾患では飼い主の対応や早期発見の重要性が異なります。

総合ランキング(通院・入院・手術を合算)
2024年の保険金請求データを基にした総合ランキングの結果は、犬では第1位が皮膚炎、猫では第1位が下痢となりました。犬は皮膚に関連する傷病(外耳炎、第6位かゆみなど)が多数ランクインし、猫は泌尿器系疾患(腎臓病、膀胱炎、尿石症など)が目立ちます。
犬の皮膚炎は、かゆみや赤み、掻く仕草など変化に気付きやすい症状が多く、飼い主が受診につながりやすい点が請求件数を押し上げている可能性があります。猫では水分摂取量が少なくなりやすいため、泌尿器系のトラブルが相対的に多く見られました。
- 犬(総合)
- 第1位:皮膚炎/第5位:外耳炎/第6位:かゆみなど
- 猫(総合)
- 第1位:下痢/腎臓病、膀胱炎、尿石症などがランクイン

手術ランキングの特徴
手術に限定したランキングでは、犬・猫ともに第1位が腫瘍でした。手術上位を見ると、犬では第3位に膝蓋骨脱臼が入り、猫では第4位に尿石症がランクインしています。第5位の骨折は総合ランキングではランク外であるものの、手術に至る割合が高いことが示されています。
このことから、外科的処置が必要となる疾患は総合での頻度と必ずしも一致せず、特定の傷病は重症化・外科対応になりやすい性質を持っていると読み取れます。
- 手術第1位(犬・猫):腫瘍
- 犬の手術上位:第3位 膝蓋骨脱臼、第5位 骨折
- 猫の手術上位:第4位 尿石症、第5位 骨折

通院ランキングの特徴
通院に限定した場合、犬・猫ともに総合の第1位と同様の傷病が上位に来る傾向があり、日常的に見られる症状が中心です。犬の通院第2位は下痢、猫の通院第1位は下痢であり、犬・猫ともに消化器症状が身近な受診理由になっています。
また、猫では通院ランキングに慢性疾患が目立ち、第2位に腎臓病、第3位に心臓病がランクインしており、通院で長期管理が求められるケースが多い点が特徴です。

年齢別の傾向と具体的な注意点
年齢別に集計した総合ランキングを見ると、犬と猫で年齢ごとのリスクが明確に変化しています。若年期は事故系や感染症、中高齢以降は慢性疾患や腫瘍といった傾向が出ています。
年齢に応じた飼育環境の整備や早期発見・定期的な健康チェックの重要性が、ランキングから読み取れます。

犬の年齢別の上位傾向
犬の総合ランキング(年齢別)では、0歳で第1位が異物誤飲、1~6歳が皮膚炎、7歳以上が腫瘍となりました。0歳では第4位に「ケンネルコフ、犬伝染性呼吸器症候群、伝染性気管気管支炎」といった呼吸器系疾患が見られ、若年期特有の感染症リスクも反映されています。
異物誤飲は全年齢で起こり得ますが、特に0~1歳で多発する傾向があります。飼育環境では、口が届く場所に小物を置かない、危険な場所に入れないよう管理することや、遊びや知育で口に入れる欲求を満たす配慮が有効です。
猫の年齢別の上位傾向
猫の年齢別では、0歳と1~6歳がともに第1位下痢、第2位は異物誤飲で同様の結果でした。しかし7歳以上では第1位が腎臓病となり、下痢や異物誤飲はランク外となるなど、シニア期に入ると泌尿器系や腎機能低下など慢性疾患が顕著になります。
シニア猫に対しては、水分摂取を促す環境づくりや定期的な血液検査など、慢性疾患の早期発見と管理が重要です。猫は飲水量が減りやすく、尿石症や膀胱炎といった泌尿器系疾患の発症リスクが高まります。
調査のまとめと関連リソース、企業情報
今回の調査は、2024年1月1日~12月31日の保険金請求データを基に算出しており、犬・猫それぞれで総合・手術・通院・年齢別のランキングを提示しました。データはあくまで請求件数にもとづく傾向分析であり、診療費や治療内容は個別の病院や症例により異なります。
保険金請求の多い上位の傷病を把握することは、予防や早期受診の判断に資する情報となります。アイペット損保は獣医師監修の啓蒙コンテンツ『うちの子おうちの医療事典』を運営しており、本調査で挙がった傷病についても解説が掲載されています。
会社情報(発表元)と調査概要の要点
- 発表日
- 2025年9月17日 11時00分
- 動物愛護週間
- 2025年9月20日~9月26日
- 調査期間
- 2024年1月1日~2024年12月31日(支払日ベース)
- 調査方法
- 当社の保険金請求データを元にしたサンプル調査
- 発表企業
- 商号:アイペット損害保険株式会社 代表取締役 執行役員社長:安田敦子
- 所在地・設立
- 〒135-0061 東京都江東区豊洲5-6-15 NBF豊洲ガーデンフロント/設立:2004年5月
- Brand Message・URL
- Brand Message:うちの子に一生の愛を/URL:https://www.ipet-ins.com/
調査結果の詳細や、傷病ごとの症状・予防法に関する解説は、獣医師監修のオンライン医療事典にて確認できます。日常ケアや受診判断に役立てることが想定されます。
本記事の要点整理(表形式)
以下に、本記事で示した主要な調査結果や調査概要を表形式で整理します。表は調査の核心データをコンパクトにまとめ、飼い主が注意すべき点を一覧化したものです。
項目 | 結果・内容 | 備考 |
---|---|---|
発表日 | 2025年9月17日 11:00 | 動物愛護週間(9/20~9/26)に合わせた発表 |
調査期間 | 2024年1月1日~12月31日 | 支払日ベース/保険金請求データのサンプル調査 |
総合(犬)第1位 | 皮膚炎 | かゆみ・赤みで受診につながりやすい |
総合(猫)第1位 | 下痢 | 消化器症状が通院理由で多い |
手術(犬・猫)第1位 | 腫瘍 | 外科対応になることが多い |
通院(犬)上位特徴 | 第1位 皮膚炎、第2位 下痢 | 日常的な症状が多く早期対応が可能 |
通院(猫)上位特徴 | 第1位 下痢、第2位 腎臓病、第3位 心臓病 | 慢性疾患の通院管理が目立つ |
年齢別(犬) | 0歳:異物誤飲/1~6歳:皮膚炎/7歳以上:腫瘍 | 若年は事故系、シニアは腫瘍や慢性疾患 |
年齢別(猫) | 0~6歳:下痢(第1)・異物誤飲(第2)/7歳以上:腎臓病 | シニア期は泌尿器系・腎機能低下に注意 |
調査元・会社情報 | アイペット損害保険株式会社(代表 安田敦子) | 所在地:東京都江東区豊洲5-6-15/設立:2004年5月 |
参考リンク | うちの子おうちの医療事典(https://uchihap-vetnote.ipet-ins.com/) | 獣医師監修の予防啓蒙コンテンツ |
以上が、アイペット損保による「保険金請求が多いペットの傷病ランキング2025」の主要な内容です。本調査は請求データに基づく傾向分析であり、日常の健康管理や受診の判断に活用できる情報として整理されている点に留意してください。
参考リンク: