2026年3月開始、相鉄線でカードタッチ乗車が可能に
ベストカレンダー編集部
2025年9月17日 16:54
相鉄線タッチ決済導入
開催日:3月1日

日常の乗車が変わる:相鉄線に広がるクレジットカード等のタッチ決済
2025年9月17日14時00分に発表されたプレスリリースによれば、相模鉄道株式会社と三井住友カード株式会社、株式会社ジェーシービー、オムロン ソーシャルソリューションズ株式会社、QUADRAC株式会社は、三井住友カードの公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用したクレジットカードなどのタッチ決済サービスを、2026年春(予定)から相鉄線全線で順次開始します。
発表にはJCBの名称も記載されており、キャッシュレス化を推進して利用者の利便性と快適性を高めることが目的とされています。サービス導入により、タッチ決済対応のカードや、それらのカードを設定したスマートフォン等を改札の専用端末にタッチするだけで乗車が可能になります。

発表の位置付けと対象路線
今回のサービスは相鉄線全線を対象としています。導入開始時期は2026年春(予定)ですが、導入開始時点では全駅の改札窓口と一部自動改札機にて利用可能とし、自動改札機の更新時期に合わせて順次拡大していく計画です。
プレスリリースは「概要は、別紙のとおりです」と明記している一方、本文中に導入概要の主要事項が具体的に示されています。本記事ではプレスリリースに記載されたすべての情報を整理して提示します。

導入の仕組みと実際の利用方法
タッチ決済の仕組みは、国際標準のセキュリティ認証技術を活用した非接触決済方式です。対応の端末にタッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)や、同カードが設定されたスマートフォン等をタッチするだけで、サインや暗証番号の入力が不要(※3)で支払いが完了します。
相鉄線での乗車方法はシンプルです。改札窓口や自動改札機に新たに設置される専用端末にタッチすることで、そのまま改札を通過して乗車できます。導入開始時には全駅の改札窓口と一部自動改札機で利用可能となりますが、その後は自動改札機の更新に合わせて利用可能範囲を拡大します。

実際の操作手順
- タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)またはカードが設定されたスマートフォン等を用意。
- 改札窓口の専用端末、または自動改札機に設置された専用端末にタッチ。
- サイン・暗証番号入力不要(ただし、一定金額を超える支払いなどでは本人確認が必要になる場合あり)。
対応ブランドとセキュリティ
対応ブランドは次のとおりです。国際ブランドのタッチ決済に対応することで、国内利用者だけでなく海外からの訪問者にも利便性を提供します。
対応ブランド |
---|
Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯 |
タッチ決済は国際標準のセキュリティ技術を使うため、スピーディーかつ安全に決済できる点が特徴です。ただし、(※3)のとおり一定金額を超える支払いの際は暗証番号入力やサインなどの本人確認が必要となる場合があるため、公共交通機関での利用においても同様の制約が生じる可能性があります。
関係各社の役割と提供する技術
本サービスの導入には複数の事業者が連携しています。プレスリリースでは各社の役割が明確に示されており、導入後の運用や利用履歴確認の仕組みまで記載されています。
参画する主要企業とそれぞれの役割は以下のとおりです。会社名にはプレスリリース記載の本社所在地や代表者名も合わせて紹介します。
- 相模鉄道株式会社(本社:横浜市西区、社長:千原 広司)
- 駅における専用リーダーの搭載および旅客案内を担当。
- 三井住友カード株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員 CEO:大西 幸彦)
- キャッシュレス決済導入支援、steraプラットフォームの提供(stera transit)、およびVisa、Mastercard、銀聯のタッチ決済に関する導入支援と認知拡大プロモーションを実施。
- 株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:二重 孝好)
- キャッシュレス決済導入支援およびJCB、American Express、Diners Club、Discoverのタッチ決済に関するソリューションの提供と認知拡大プロモーションを担当。
- オムロン ソーシャルソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:四方 克弘)
- タッチ決済用対応自動改札機の開発・提供を行う。自動改札機の更新に合わせて導入範囲を拡大する役割がある。
- QUADRAC株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高田 昌幸)
- 交通事業者向け決済および認証に関するSaaSプラットフォーム「Q-move」を提供し、決済プラットフォームと利用履歴の確認機能を担う。
これらの連携により、決済プラットフォーム、タッチ決済端末、自動改札機、利用履歴確認といった機能が一貫して提供されます。
利用履歴の確認方法
利用履歴はQUADRAC社が提供するQ-moveウェブサイトで確認できます。マイページの会員登録手続きが完了すると、タッチ決済の利用履歴を閲覧可能です。Q-moveサイトのURLは以下です。
Q-moveサイト:https://q-move.info
stera transitの位置付けと期待される効果
「stera」は三井住友カードがGMOペイメントゲートウェイ、GMOフィナンシャルゲートおよびVisaと共同で構築した事業者向け決済プラットフォームです。その公共交通機関向けソリューションが「stera transit」です。URLは次のとおりです。
stera transit:https://www.smbc-card.com/kamei/stera/transit/index.jsp
プレスリリースでは、stera transitによる導入効果として以下を挙げています。事業者側・利用者側双方に関わる点が明記されています。
- 現金や事前チャージなしでの乗車が可能となり、消費者の利便性が向上する。
- 感染症予防対策としての効果が期待できる(非接触のため接触機会が減る)。
- インバウンド受け入れ環境の整備につながる(国際ブランドの対応により海外訪問者も利用しやすい)。
- 地域のキャッシュレス決済促進に寄与する。
- 技術はMaaSやスマートシティの認証基盤としての活用も可能。
これらは交通分野にとどまらない幅広い効果を期待するものであり、今後全国各地での導入が予定されていることが明記されています。
導入概要の整理
以下の表は、本プレスリリースに記載された導入概要を整理したものです。導入時期・対応ブランド・参加企業の役割、利用方法・関連URLなど、記事内で触れたすべての主要情報を網羅しています。
項目 | 内容 |
---|---|
プレスリリース発表日時 | 2025年9月17日 14時00分(JCB発表文に基づく) |
導入開始時期 | 2026年春(予定)※詳細は導入前に改めて告知 |
初期利用可能箇所 | 全駅の改札窓口および一部自動改札機(導入開始時点)。その後自動改札機の更新に合わせ順次拡大。 |
乗車方法 | タッチ決済対応カード(クレジット・デビット・プリペイド)やカードが設定されたスマートフォン等を専用端末にタッチして改札を通過 |
対応ブランド | Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯 |
主要参加企業と役割 |
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利用履歴確認 | Q-moveのウェブサイトにてマイページ登録後に確認可能(https://q-move.info) |
stera transitについて | 三井住友カードが構築する決済プラットフォームsteraの公共交通機関向けソリューション。URL:https://www.smbc-card.com/kamei/stera/transit/index.jsp |
注意事項(脚注) |
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上記はプレスリリースに基づく導入概要の整理であり、導入に関する詳細や具体的な運用開始日、対象機器の拡大タイミング等は、サービス導入前に改めて各社から告知されます。タッチ決済は国内外で幅広く利用されている標準技術であり、相鉄線への導入は沿線利用者および訪日外国人の利便性向上に寄与する見込みです。