9/20 大阪万博で唐津南高が虹の松原発表

虹の松原の万博出展

開催日:9月20日

虹の松原の万博出展
万博で何を発表するの?
唐津の資源を使った実践型の展示を発表します。松葉を使った飲食・加工品や、回収したペットボトルキャップをPrecious Plasticでアップサイクルしたサングラス「RE;C」、ESDやサーキュラーエコノミーを体験できるワークショップが中心です。
いつどこで見られるの?
発表は2025年9月20日、大阪・関西万博のTEAM EXPOパビリオンで行われます。表敬訪問は9月5日、プレス発表は9月18日に出ており、万博当日は展示とプレゼンで来場者が参加できます。

唐津から万博へ――高校生と地域が描くネイチャーポジティブの発信

2025年9月5日、佐賀県立唐津南高等学校の「虹の松原プロジェクトチーム」の生徒が、9月20日に予定されている大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表に先立ち、唐津市長を表敬訪問しました。表敬訪問は、地域と学校、NPOが連携して築いてきた取り組みを万博の舞台で紹介する旨を報告するために行われました。

この動きは、NPO法人唐津Farm&Foodと唐津南高校が協働して進めている環境教育(ESD)やサーキュラーエコノミーを軸にした活動が、地域の枠を超えて国際的な場で注目される機会となります。報道発表は2025年9月18日10時48分に行われており、地域の取り組みを世界へ発信する具体的な日程と場所が確定しています。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」 大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表が決定! 画像 2

表敬訪問の目的とスケジュール

表敬訪問では、万博での出展内容や発表の主旨、現地での展示体験プログラムの概要が唐津市長へ報告されました。生徒・教職員・NPO関係者が同席し、唐津の資源を活かした教育と地域循環の取り組みを紹介しました。

主要な日程は次の通りです:表敬訪問が2025年9月5日、TEAM EXPOパビリオンでの発表が2025年9月20日。唐津から万博会場へ生徒と地域関係者が赴き、展示とプレゼンテーションを実施します。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」 大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表が決定! 画像 3

虹の松原プロジェクトが積み重ねた実績と受賞歴

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」は、海洋プラスチック対策やネイチャーポジティブ(自然回復を志向する考え方)をテーマに多様な活動を展開し、複数の賞や公的評価を受けています。地域との連携を基盤にした教育的取り組みが、県外・国外の舞台でも評価されてきました。

以下に、同プロジェクトの主な成果と受賞歴を整理します。各項目には受賞日付や大会名を明記しています。

  • 県大会で3冠達成(2025年6月5日)— 佐賀県農業クラブ連盟大会にて3冠を達成しました。
  • 第12回グッドライフアワード 実行委員会特別賞(環境ひとづくり賞)受賞(2024年12月7日)— 環境省主催の表彰で、渋谷スクランブルホールで発表されました。受賞タイトルは「唐津の宝【虹ノ松原】を未来へ ~唐津南式松原循環プロジェクト~」。
  • 第10回全国高校生環境スピーチコンテスト 優秀賞(2024年11月3日)— 「プレシャスプラスチック~貴重な資源と想いを、次の世代へ繋ぎたい」に関する発表で優秀賞を受賞。
  • 農業高校全国大会 国土保全・環境創造部門で優秀賞(2024年10月24日)— 岩手県で開催された全国大会での受賞。
  • TEMM25(第25回日中韓三カ国環境大臣会合ユースフォーラム)参加(2024年9月27日〜30日)— 卒業生が日本代表として参加し、「プラスチック資源循環経済の実現~変革に向けた若者のアクション~」をテーマに発表。
  • オーシャンリバイバルコンペティション 世界2位(アトランティックパシフィック スプリングキャンプ)(2023年6月20日)— 環境保全×サステナブルツーリズムのアイデアで世界第2位を獲得。

これらの成果は、学校単独ではなく地域団体や地域社会と連携した活動の蓄積により得られたものであり、教育の実践が地域の資源循環や環境保全に直接結びついている点が特徴です。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」 大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表が決定! 画像 4

万博で披露される展示内容と教育プログラムの具体像

TEAM EXPOパビリオンでの発表・展示は、唐津の自然資源や回収資材を活用したプロダクトや体験型ワークショップを中心に構成されます。展示は環境教育とサーキュラーエコノミーを実践的に示す内容です。

展示・発表の主な内容は次の通りです。

  1. 虹の松原を活かした商品開発

    松葉を活用した製品群として、松葉サイダー、松葉ビール、松葉クッキー、クラフト松葉ジンなどが紹介されます。松葉を清掃活動で回収し、燃料や和紙の原料として用途化したり、松ぼっくりの消臭効果を用いた『松ポップリ』といった体験型ワークショップも実施予定です。

  2. ペットボトルキャップをアップサイクルしたサングラス「RE;C」

    唐津地域で回収したペットボトルキャップを、オランダ発のオープンソース機材「Precious Plastic」を活用してアップサイクルし、サングラスを製造しています。色や形はカスタマイズ可能で、一点ごとに異なる表情を持つ製品です。

    壊れた製品を回収して再生する循環型の仕組みも取り入れており、サーキュラーエコノミーの実例として提示されます。実際に唐津市長が完成品のサングラスを着用している場面もあることが報告されています。

  3. 環境教育(ESD)と地域資源活用の展示

    地域の取り組みがどのように教育カリキュラムや地域活動に組み込まれているかを示すパネル展示、映像、説明資料が用意されます。唐津Farm&Foodが構築した自然共生サイト認定や地域ESD拠点登録の取り組みも紹介されます(詳細は https://karatsu-f-f.com/esd.html を参照)。

    来場者が参加できるワークショップや、回収から製品化までのプロセスを体験できるコーナーを通じ、持続可能な社会とサーキュラーエコノミーの具体像を提示します。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」 大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表が決定! 画像 5

万博までの歩みと過去の万博関連活動

唐津Farm&Foodは、2025年6月に海洋パビリオン「BLUE OCEAN DOME」で開催された「Tsushima Week」に参加しており、今回が2回目の万博参加となります。万博出展の選定は、博多大丸で行われた「大阪・関西万博に九州からみんなで行こう!」の審査会で合格したことに基づくものです。

この経緯は、地域での継続的な活動と外部での評価が結びついた結果といえます。万博では九州からの発信として他団体と連携した共同展示やプレゼンテーション機会も含まれる予定です。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」 大阪・関西万博「TEAM EXPOパビリオン」での発表が決定! 画像 6

組織情報と活動の要点、総括表

今回の発表に関わる主要な団体は、NPO法人 唐津Farm&Foodと佐賀県立唐津南高等学校「虹の松原プロジェクトチーム」です。NPOは佐賀県唐津市を拠点に、環境教育(ESD)、資源循環(Precious Plastic)、自然共生サイトを基盤とした地域づくりを事業内容としています。詳細は公式サイト(https://karatsu-f-f.com)に整理されています。

以下の表に、本記事で取り上げた主要事項を整理して示します。年度、日付、活動内容、成果を網羅的にまとめています。

項目 内容
プレス発表日 2025年9月18日 10:48
表敬訪問 2025年9月5日:唐津南高校の生徒が唐津市長へ万博出展を報告
万博での発表日 2025年9月20日:大阪・関西万博 TEAM EXPOパビリオン
主体 佐賀県立唐津南高等学校「虹の松原プロジェクトチーム」・NPO法人 唐津Farm&Food
主要展示内容 松葉を活用した商品(松葉サイダー、松葉ビール、松葉クッキー、クラフト松葉ジン)、松ポップリ(松ぼっくり製品)、RE;C(ペットボトルキャップ由来のサングラス)ほかワークショップ
受賞・実績(抜粋)
  • 県大会3冠(2025年6月5日)
  • 第12回グッドライフアワード 実行委員会特別賞(環境ひとづくり賞)(2024年12月7日)
  • 第10回全国高校生環境スピーチコンテスト 優秀賞(2024年11月3日)
  • 農業高校全国大会 国土保全・環境創造部門 優秀賞(2024年10月24日)
  • TEMM25 ユースフォーラム参加(2024年9月27日〜30日)
  • オーシャンリバイバルコンペティション 世界2位(2023年6月20日)
地域での認定・登録 佐賀県で初の自然共生サイト認定(R5年後期)、唐津市で初の地域ESD拠点登録(詳細:https://karatsu-f-f.com/esd.html
NPO所在地・事業 所在地:佐賀県唐津市/事業内容:環境教育(ESD)、資源循環(Precious Plastic)、自然共生サイトを基盤とした地域づくり/Web:https://karatsu-f-f.com

唐津南高校と唐津Farm&Foodの協働は、地域資源の活用と教育を結びつけることで、ネイチャーポジティブやサーキュラーエコノミーを具体的な事業や製品に落とし込み、外部評価や実践的な学びにつなげている点が確認できます。万博での発表はこれまでの成果を国内外に示す場となり、来場者に対して教育と地域循環の組み合わせがどのように機能するかを伝える機会となります。

参考リンク: