隈研吾設計のリージェント軽井沢、2028年開業へ
ベストカレンダー編集部
2025年9月19日 14:13
リージェント軽井沢開業
開催日:1月1日
軽井沢の高原に刻まれる新しいラグジュアリー — リージェント軽井沢の全貌
IHGホテルズ&リゾーツは2025年9月18日午前9時に発表し、日本で初めてリージェントブランドをリゾートデスティネーションとして展開する計画を公表しました。新しく誕生する「リージェント軽井沢」は、2028年の開業を目指す新築の温泉リトリートで、客室とヴィラを合わせて全58室が設けられます。
軽井沢という地理的・文化的背景、そしてアクセスの良さを踏まえ、同施設は高原リゾートとしてのラグジュアリー体験を提示します。IHGホテルズ&リゾーツ 日本代表のアビジェイ・サンディリア氏によるコメントも公表されており、国内外のリージェントブランド拡大における重要なマイルストーンとして位置づけられています。
発表の背景と位置づけ
発表資料によれば、軽井沢は東京から新幹線で約1時間という利便性を持ち、旧軽井沢の街並みや滝、四季折々の自然、スキーやゴルフといったアクティビティ、高級なショッピングやファインダイニングといった要素が揃うデスティネーションです。皇室ゆかりの地であり、富裕層の別荘地として知られる側面も強調されています。
IHGはこの地にリージェントを導入することで、ラグジュアリー滞在に「静謐」「探求心」「没入型の体験」をもたらすことを目指しています。特にインバウンド需要の高まりと、2019年以降で軽井沢へのインバウンド旅行者が30%増加している点が戦略的な理由として挙げられている点は重要です。
建築と施設構成:隈研吾の設計が描く“森と温泉”のリトリート
リージェント軽井沢の建築は、著名な建築家・隈研吾氏が設計を担当します。発表では、豊かな森と温泉、浅間山の眺望に包まれることが想定され、静謐で洗練されたモダンラグジュアリーを提供する設計思想が示されています。
隈氏の設計による空間は、自然との調和を重視した素材選定や視線の抜けを意識した配置、温泉やスパへの導線設計など、滞在者にとってのリトリート体験を高めるための工夫が盛り込まれることが予想されます。
客室・ヴィラ構成と主要設備
リージェント軽井沢は合計58室の多彩なタイプの客室とヴィラを備え、個々のニーズに応じた宿泊体験を提供します。内訳の詳細は公表されていませんが、客室と独立したヴィラの混在はプライバシー重視の滞在やグループ利用に対応する意図が読み取れます。
施設全体では下記の主要設備が明記されています。温泉とスパを中核に据えたウェルネス施設、フィットネスジム、多彩なダイニングとバー、渓谷の眺望を望むスペシャリティレストラン、そしてミーティングスペースが用意されます。これらにより、観光目的の滞在だけでなくビジネスや小規模イベントにも対応可能となります。
- スパ・温泉:リージェントのシグネチャーであり、ウェルネスに重点を置く設計
- ダイニング:渓谷の眺望が望めるスペシャリティレストランを含む複数のレストランとバー
- ミーティングスペース:小~中規模の会議や集いに対応
- フィットネス:滞在者向けの運動施設
リージェントとIHGの国内外戦略 — ブランド拡張の文脈
リージェントはIHGのラグジュアリーブランドの中核であり、世界的にも著名なコレクションです。発表では、リージェントブランドのグローバルな現状と今後の展開も説明されています。
プレスリリースによれば、リージェントは現在11軒のホテル、合計3,168室を展開しています。既存ポートフォリオにはRegent Phu Quoc、Regent Chongqing、Carlton Cannes, a Regent Hotel、Regent Shanghai Pudongなどが含まれ、2024年にRegent Shanghai on the BundとRegent Bali Canggu、さらにはアメリカ再参入としてRegent Santa Monica Beachが開業しました。
今後のグローバル展開と日本での位置づけ
リージェントは今後数年間で、ジッダ、クアラルンプール、京都、三亜、深圳、リヤドなど9軒の新規参画が予定されています。日本においては、2028年に先行して開業するリージェント京都に続き、リージェント軽井沢が2軒目のリージェントホテルとなる計画です。
IHG全体の数値としては、20のホテルブランドと1億4,500万人の会員を持つIHGワンリワーズ、世界100か国以上に6,700軒超の開業中ホテル、100万超の客室、2,200軒超の開発パイプラインを有すると明記されています。日本国内においては2025年6月30日現在で10ブランド・55軒を展開し、さらに17軒の開業予定パイプラインを保有している点が示されています。
- IHG 日本における現状(※2025年6月30日現在)
- 10ブランド・55軒のホテル運営、17軒の開業予定パイプライン
- リージェント ブランド(グローバル)
- 11軒、合計3,168室。2024年に複数ホテルが開業、今後9軒の追加予定
経営側のコメント
IHGホテルズ&リゾーツ 日本&マイクロネシア マネージングディレクター兼 IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社 CEO のアビジェイ・サンディリアは、リージェント軽井沢のポートフォリオへの加わりを重要なマイルストーンと表現し、軽井沢の地理的特性とラグジュアリー需要の高まりを指摘しています。
同氏は、リージェントが軽井沢で“静けさ・探求心・ラグジュアリーを調和させた没入型のデスティネーション”を提供し、地域におけるラグジュアリーホスピタリティの新基準を確立すると述べています。また、リージェント京都と相互に補完し合う位置づけである点にも触れられています。
関連情報と重要な数値の整理
本稿では発表されたすべての主要情報を整理し、読む側が一目で要点を把握できるようにまとめます。以下には、プレスリリースに含まれていた外部リンクやブランド情報も記載します。
発表日時や施設概要、設計者、主要設備、IHGおよびリージェントのグローバル情報など、リリース文中の数値や日付は本文内で正確に反映しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年9月18日 09:00 |
| 施設名 | リージェント軽井沢 |
| 開業予定 | 2028年 |
| 客室数 | 58室(客室およびヴィラを含む) |
| 設計者 | 隈研吾(建築家) |
| 主要施設 | 温泉・スパ、スペシャリティレストラン(渓谷の眺望)、ダイニング・バー、ミーティングスペース、フィットネス |
| 地域特性 | 軽井沢(旧軽井沢の街並み、滝、スキー、ゴルフ、ショッピング、ファインダイニング等) |
| リージェント(グローバル) | 11軒、合計3,168室。2024年に複数開業、今後9軒の追加予定 |
| IHGグローバル | 20ブランド、1億4,500万人の会員、6,700軒超の開業中ホテル、100万超の客室、2,200軒超の開発パイプライン |
| IHG 日本(※2025年6月30日現在) | 10ブランド・55軒、開業予定パイプライン17軒 |
| 関連リンク(参考) |
以上がリリースで伝えられた主な情報の整理です。リージェント軽井沢は、隈研吾氏の設計による自然と調和した建築、温泉とスパを中核とするウェルネス志向のサービス、渓谷を活かしたダイニングなど、軽井沢の地理的・文化的資産を踏まえたラグジュアリーリゾートとして計画されています。
今回の発表は、リージェントブランドの日本展開とIHGの国内ポートフォリオ拡大という両面で意義を持ち、観光需要の変化やインバウンドの回復・発展を背景に、ラグジュアリーホスピタリティの新しい基準が提示される内容となっています。
参考リンク: