石若駿率いるJNOJ II、豪華ゲストと紡いだ一夜の全記録

JNOJ II 東京公演

開催日:9月18日

JNOJ II 東京公演
映像はどこで見られるの?
WOWOWでの放送は11月16日(日)。放送後はWOWOWオンデマンドで1カ月アーカイブ配信され、有料配信は11月23日16:00からStreaming+やLive Extremeで視聴できます。
配信チケットや視聴環境はどうなってるの?
Streaming+は3,500円(ステレオ)、Live Extremeはハイレゾ4,000円/ドルビーアトモス4,500円。視聴には対応機器が必要で、配信版は一部映像がカットされる場合があります。

一夜に凝縮された多彩なセッション──JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ(2025年9月18日)

2025年9月18日、東京・東京国際フォーラム ホールAで開催された『JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ』は、ドラムの石若駿が率いるThe Shun Ishiwaka Septetを中心に、国内外の豪華ゲストが次々と登場した一夜限りのライブイベントだ。昨年のNHKホール開催から会場を拡大し、会場にはイマーシブ音響システムd&b Soundscapeが導入され、より没入感の高い音響体験が提供された。

海外からはグラミー賞受賞のロバート・グラスパーが参加したほか、アイナ・ジ・エンド、岡村靖幸、KID FRESINO、椎名林檎、中村佳穂といった多様なジャンルを横断するアーティストが集結。9月19日より劇場版が公開された昨年の流れを受け、今年も映像化および放送・配信が決定している点も重要だ。

ライブレポートが到着!9月18日(木)東京国際フォーラムにて開催。「JAZZ NOT ONLY JAZZⅡ」 画像 2

演奏の流れと場面ごとのハイライト

開演を務めたのは音楽評論家の柳樂光隆のDJで、会場は音楽的なイントロダクションで温められた。Septetは昨年に続きジョン・コルトレーンの「Transition」からライブをスタートし、細かなパッセージやフリーキーな演奏でオーディエンスを惹きつけた。

この章では、登場順に沿って各アクトの内容を詳細に記す。曲目、演奏者の役割や舞台上のやり取り、特に印象に残った瞬間を具体的に報告する。

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The Shun Ishiwaka Septet とオープニング

Septetは次のメンバーで構成される。石若のリーダーシップの下、ジャズと現代的要素が交差する出発点となった。

Dr.
石若駿
Gt.
西田修大、細井徳太郎
Ba.
マーティ・ホロベック
Sax.
松丸契
Tp.
山田丈造
P.
渡辺翔太

昨年の「A Love Supreme」に続き、ジョン・コルトレーン作の「Transition」でライブが始まり、早々に高密度な演奏が続いた。Septet単体での演奏は中盤にも配置され、日野皓正のために予定されていた楽曲をSeptetが演奏する場面もあった(後述のとおり日野本人は体調不良でキャンセル)。

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アイナ・ジ・エンド、岡村靖幸のステージ

最初のゲストは昨年に続いて出演したアイナ・ジ・エンド。黒いドレスで登場し、「frail」では妖艶さと可憐さが同居する歌唱を披露した。続く「革命道中」では石若のドラムンベース的リズムが前面に出たアレンジで、観客とのコール&レスポンスも作られた。

アイナが裸足になって情感を込めて歌い始めた「私の真心」では、岡村靖幸が途中で登場し、2人で掛け合う場面が印象に残った。岡村の参加により、松丸のサックスや西田のギターが楽曲の熱量をさらに高めた。

岡村靖幸はソロで『家庭教師』収録の「祈りの季節」を披露し、続けてAOR風にアレンジされた「Lion Heart」、ファンキーな「ハレンチ」へと繋げた。特に「ハレンチ」のイントロでは観客が立ち上がり、一気に場内がヒートアップした。

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中村佳穂、KID FRESINO、椎名林檎の共演

中村佳穂はグランドピアノを用いたデュオで石若と即興的な演奏を見せた。本人が「駿のことを思いながら書いた曲」と語った「さよならクレール」や「忘れっぽい天使」を披露し、その自由度の高い表現がステージを包んだ。

その後KID FRESINOが登場し、「Coincidence」「RUN」といったラップ中心のナンバーを強烈なグルーヴで展開した。石若や西田らが長年の共演者として自然なグルーヴを生み、渡辺のシンセソロも見どころとなった。

椎名林檎は着物と笠という出で立ちで現れ、「鶏と蛇と豚 〜Gate of Living〜」ではKID FRESINOとの絡みも聴かせた。続く東京事変の「能動的三分間」では笠を投げ捨てる場面があり、最後に披露された「丸の内サディスティック」は英語の『EXPO Ver.』での歌唱だった。

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ロバート・グラスパーとのクロスオーバー

後半の主役の一人、ロバート・グラスパーはベース、ドラム、DJを従えた4人編成で「Find You」を披露。その後石若が加わりツインドラム編成で「Rise and Shine」を演奏。公演で最も白熱したシーンのひとつに数えられる、ジャスティン・タイソンとのドラム対決が見られた。

さらに石若、マーティ、グラスパーによるピアノトリオ編成で「Jelly’s Da Beener」を披露。演奏後、グラスパーと石若はハグを交わし、本編は大歓声のうちに終了した。

アンコールでは出演者全員が登場し、椎名林檎の「長く短い祭 ~In Summer, Night~」で締めくくられた。演者間のマイクリレーやグラスパーのピアノソロが加わる形で、大団円となった。

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放送・配信・劇場版の情報とチケット詳細

本公演は映像化され、WOWOWにより放送および配信が予定されている。放送日は11月16日(日)で、放送・配信終了後はWOWOWオンデマンドにて1カ月のアーカイブ配信が行われる予定だ。

有料配信チケットの詳細は以下のとおりで、配信フォーマットにより視聴に必要な対応機器がある点に注意が必要である。なお、放送・配信バージョンでは一部映像がカットになる場合がある。

  • Streaming+(ステレオ配信): 3,500円。配信開始: 11月23日(日)16:00。リンク: https://eplus.jp/jnoj2-st/
  • Live Extreme: ハイレゾ・ステレオ配信 4,000円 / ドルビーアトモス配信 4,500円。リンク: https://eplus.jp/jnoj2/

劇場版『JAZZ NOT ONLY JAZZ』は2025年9月19日(金)より全国公開。チケット料金は3,500円(税込)均一(※109シネマズプレミアム新宿は料金体系が異なる)。作品ページは https://jnoj.jp/film/ を参照のこと。

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制作クレジット、セットリスト、問い合わせ先

本公演の主催・企画制作、出演者一覧、セットリスト、制作スタッフなどの情報を整理する。公演に関する問合せ先もここに記載する。

公演の制作はWOWOWとワイズコネクションによるもので、共催にキョードー東京が名を連ねる。写真・文のクレジットも以下に記載する。

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主なクレジット

  • 公演名: JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ
  • 日程: 2025年9月18日(木) 開場 18:00/開演 19:00
  • 会場: 東京国際フォーラム ホールA(〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目5−1)
  • 主催: WOWOW/ワイズコネクション/キョードー東京
  • 企画制作: WOWOW/ワイズコネクション
  • 出演者: アイナ・ジ・エンド、岡村靖幸、KID FRESINO、椎名林檎、中村佳穂、ロバート・グラスパー
  • バンドメンバー: The Shun Ishiwaka Septet(Dr. 石若駿、Gt. 西田修大、Gt. 細井徳太郎、Ba. マーティ・ホロベック、Sax. 松丸契、Tp. 山田丈造、P. 渡辺翔太)
  • オープニングDJ: 柳樂光隆(Jazz The New Chapter)
  • 文: 金子厚武 / 写真: 太田好治
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セットリスト

  1. The Shun Ishiwaka Septet:Transition
  2. アイナ・ジ・エンド:frail、革命道中
  3. アイナ・ジ・エンド&岡村靖幸:私の真心
  4. 岡村靖幸:祈りの季節、Lion Heart、ハレンチ
  5. The Shun Ishiwaka Septet:Still Be bop
  6. 中村佳穂:さよならクレール、忘れっぽい天使、MIU
  7. KID FRESINO&中村佳穂:OPENING
  8. KID FRESINO:Coincidence、RUN
  9. KID FRESINO&椎名林檎:鶏と蛇と豚~Gate of Living~
  10. 椎名林檎:能動的三分間、丸の内サディスティック
  11. ロバート・グラスパー:Find You
  12. 石若駿&ロバート・グラスパー:RISE & SHINE
  13. 石若駿&マーティホロベック&ロバート・グラスパー:Jelly’s Da Beener
  14. アンコール:All Line Up:長く短い祭 ~In Summer, Night~
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お問い合わせ

本公演に関する問い合わせ先は以下のとおり。

キョードー東京: 0570-550-799(平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)

項目 内容
公演名 JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ
開催日 2025年9月18日(木) 開場 18:00/開演 19:00
会場 東京国際フォーラム ホールA(東京都千代田区丸の内3-5-1)
主催 WOWOW/ワイズコネクション/キョードー東京
出演(主なゲスト) アイナ・ジ・エンド、岡村靖幸、KID FRESINO、椎名林檎、中村佳穂、ロバート・グラスパー
バンド The Shun Ishiwaka Septet(石若駿ほか全7名)
放送・配信 WOWOW 放送・配信:11月16日(日)。WOWOWオンデマンドで放送後1カ月アーカイブ。
有料配信 Streaming+(ステレオ)3,500円(11/23 16:00~)、Live Extreme ハイレゾ 4,000円/ドルビーアトモス 4,500円
劇場版公開 劇場版『JAZZ NOT ONLY JAZZ』:2025年9月19日(金)より全国公開。チケット 3,500円(税込)均一(※一部劇場は異なる)
公式情報 https://jnoj.jp/https://www.wowow.co.jp/music/jnoj/
問い合わせ キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)

以上が9月18日に行われた『JAZZ NOT ONLY JAZZ Ⅱ』の詳細なレポートと関連情報の整理である。出演陣、演奏曲目、映像化・配信のスケジュールやチケット情報、制作クレジットなどを一覧にまとめた。興味がある場合は上記の公式サイトや配信ページで最新の情報を確認することを推奨する。

参考リンク: