10月4日開始|体験型イマーシブ『エンタビ』奈良公演
ベストカレンダー編集部
2025年9月21日 05:52
エンタビ平城宮公演
開催日:10月4日

古い観光施設をまるごと“舞台”に変える『エンタビ®』の全容
プレイング株式会社が手掛ける体験型ドラマアトラクション『エンタビ®』は、地域に残る観光施設や空間をそのまま物語の舞台として用いるイマーシブ(没入型)観光コンテンツです。地元の伝承や歴史を脚本化し、観光客が参加者として物語に巻き込まれることで、単なる見学を越えた「体験」を提供します。
この取り組みは、劇団運営で培った脚本・演出・衣装のノウハウと、旅行業としてのツアー設計力を組み合わせたもので、場所ごとにオリジナル脚本を作成し、地域住民を出演者として参加させることで、その土地固有の文化や展示を活かす構造になっています。観光施設を“劇場”のように扱う設計により、従来の観光案内とは異なる関与と滞在価値を生み出します。

運営母体と代表者について
運営はプレイング株式会社(本社:大阪府堺市、代表取締役:山本知史)。同社は2024年4月25日に設立され、旅行業とイベント業を事業としています。所在地は大阪府堺市堺区向陵東町3-1-14です。代表の山本は1998年に劇団を設立し、2007年には旅行業の認可を取得して以来、地域密着型の観光商品やガイドツアーを企画してきました。
プレイング株式会社は、劇団の演出力と旅行業のノウハウを融合させることで、劇場と観光の垣根を越えた新しい参加型コンテンツを提供しています。会社の問い合わせ先は広報部(担当:岩田りん)E-mail:info@entabi.jp、公式サイトはhttps://www.gekidanplaying.com/です。

地方創生と観光課題に応える設計思想
『エンタビ®』が目指すのは、単に観客を集めることではなく、地域経済や展示施設の持続性を高めることです。コロナ禍を契機に観光業と演劇の双方が打撃を受け、一部施設の閉鎖が相次いだ現状に対して、閉鎖された空間や利用が低迷する施設を活用する実証実験から始まりました。
背景には、国土交通省や観光庁が示す「地方部への誘客」「地域の負担に配慮した資源活用」の必要性があり、日本博物館協会が示すように年間入館者数5000人未満の施設が多く、2023年には22件、2024年上半期でも14件の博物館が閉館したとの報告もあります。そうした状況下で、体験型プログラムへの関心が高まっている点(日本交通公社の調査)に着目した取り組みです。

体験の設計と地元参加の仕組み
『エンタビ®』では、地元の人々をオーディションで出演者として選出し、約1ヶ月程度の稽古期間を設けて公演に臨みます。脚本は場所固有の伝承や展示内容に基づき制作され、演出・衣装・小道具は劇団としてのノウハウで統一感を持たせます。観客は劇中の登場人物と関わりながら施設内を巡回し、物語進行の一部を担う設計です。
公演はロビーのようなコンパクトな空間でも開催でき、観客の着替えを役者が手伝うなど運営面での配慮も想定されています。舞台的演出と観光案内を一体化させることで、展示物の解説が自然な物語の文脈として伝わる点が特徴です。

導入実績と参加者・施設の反応
これまでに行われた導入実績としては、歴史・文化施設での実施例、文学・記念館、児童向け大型施設での公演などがあります。主な実績は以下の通りです。
- 兵庫県立兵庫津ミュージアム『バトルインヒョウゴノツ』(兵庫県)
- さかい利晶の杜(与謝野晶子記念館)『和菓子を食べた猫』(大阪府)
- 堺市立大型児童館ビッグバン『スペースラビリンス』(大阪府)
これらに加え、観光施設、ホテル、旅館、レストラン、景勝地、公園、世界遺産施設などでも順次展開を予定しています。導入に際しては、各施設の展示を活かした専用脚本や地元出演者のオーディション、稽古プロセスを経て公演を実施します。

参加者の声と施設担当者の評価
実際に参加した観客や施設担当者からは具体的な評価が寄せられています。年代や立場を問わず、観客が実際に役を演じたり、展示を主体的に体験したりする点が好評です。
- 20代女性
- 「イマーシブ体験もできて、お抹茶と和菓子もいただいて、施設見学もできてこの値段はおかしい。参加(協力)できるのがよかった」
- 50代男性
- 「伊藤博文をモデルにした物語が観れると聞いて九州から旅行に来ました。まさか自分が伊藤博文になるとは思っていなかったが楽しかった」
- 50代女性
- 「初っ端から展開に引き込まれた。他のエンタビも参加してみたい」
- 20代女性
- 「奈良時代に没入できて、お芝居のハードルも丁度よかった」
- 5歳女性
- 「セリフをいうのは緊張したけど楽しかった」
- 40代女性
- 「我が子の知らない姿を見ることができて感動した」
- 施設担当者
- 「施設の展示を活かしたリアルな観光案内にお客様が惹きつけられ、まるで施設そのものが劇場のようで感動する」

今後の開催予定・申込方法と受賞歴
今後の開催予定として、奈良と名古屋での実施が決定しています。奈良では国営平城宮跡歴史公園 平城宮いざない館での公演が中心で、名古屋では商店街を舞台とした展開を予定しています。
以下に、現時点で発表されているスケジュールと申込方法、会場情報を具体的に示します。

平城宮跡歴史公園 平城宮いざない館(奈良)
演目名:『平城遷都誘宵記』
日程:2025年10月4日(土)11時~/13時~/15時~(上演時間60分予定)、2025年11月9日(日)予定、2026年2月28日(土)予定、2026年3月21日(土)予定。
会場:平城宮跡歴史公園 平城京いざない館(奈良県奈良市)。主催は「『古都奈良の文化財』を守り伝えるプロジェクト実行委員会、企画運営は平城宮跡管理センター。令和7年度文化庁文化芸術振興補助金(地域文化財総合活用推進事業)による補助を受けます。企画制作は株式会社ノムラメディアス。
参加費:無料。事前申込は電話またはホームページのイベント申込フォームで受け付けます。申込フォームURL:https://www.heijo-park.jp/form/event/。平城宮跡管理センター電話:0742-36-8780。なお、10月4日開催分のチラシ等は平城宮跡管理センターの案内に従ってください。

名古屋市(商店街)開催予定
公演名は現時点で未定。日程は2026年冬を予定しています。会場は名古屋市内の商店街での開催を予定しており、詳細は決定次第プレイング株式会社のホームページに掲載されます。

ビジネス面での評価
エンタビ®は複数のビジネスコンテストで受賞歴があります。受賞および選出実績は次のとおりです。
- ビジコン大阪2022 大阪市産業経営協会賞/なにわあきんど塾同友会賞(W受賞)
- 大阪産業局主催「グローイングアップ」 スタートダッシュ部門・準優勝
- 公益財団法人コーナン財団 ビジネスモデルコンテスト 優秀賞受賞
- 経済産業省・近畿経済産業局主催「LED関西」第10期 ファイナリスト選出、サポーター企業賞受賞
これらの評価は、観光・地域活性化の観点から実施手法とビジネスモデルが一定の評価を得ていることを示します。

まとめ:主要情報の整理
以下の
項目 | 内容 |
---|---|
コンテンツ名 | エンタビ®(観光客参加型イマーシブシアター) |
運営 | プレイング株式会社(代表取締役:山本知史) |
設立 | 2024年4月25日 |
所在地 | 大阪府堺市堺区向陵東町3-1-14 |
提供の考え方 | 地域の伝承や展示を脚本化し、地元出演者と観光客の共同参加で物語を進行させる没入型体験 |
導入実績 | 兵庫県立兵庫津ミュージアム/さかい利晶の杜(与謝野晶子記念館)/堺市立大型児童館ビッグバン 他 |
今後の主要開催 | 平城宮跡歴史公園 平城宮いざない館(奈良:2025年10月4日ほか)/名古屋市商店街(2026年冬予定) |
参加費 | 平城宮いざない館分:無料(事前申込要) |
申込先・問合せ | 平城宮跡管理センター 0742-36-8780/プレイング株式会社 info@entabi.jp |
公式情報 | 公式サイト https://www.gekidanplaying.com/、SNS(X、Facebook) |
社会的背景・課題 | 地方の過疎化、博物館等の入館者減少(年間入館者5,000人未満の施設多数)、博物館の閉館事例(2023年22件、2024年前半14件) |
受賞・選出 | ビジコン大阪2022(W受賞)/グローイングアップ準優勝/コーナン財団 優秀賞 等 |
参考資料 | 日本銀行、首相官邸、観光庁、日本博物館協会、日本交通公社の調査・報告書等 |
以上のとおり、『エンタビ®』は地方の観光資源を活用して体験価値を高める手法を具体化した取り組みです。地域固有の物語を脚本化し、地元と観光客が同じ物語に関わることで、展示や施設の見え方が変わり、滞在価値の向上や地域経済への波及が期待されます。具体的な開催日程や申込方法、問い合わせ先は本文中の情報をご参照ください。
参考リンク: