10月1日開幕|農業脱炭素・SDGs技術が幕張に集結
ベストカレンダー編集部
2025年9月22日 10:39
第3回農業脱炭素展
開催期間:10月1日〜10月3日

SDGs採択10年目に向けた農業分野の転換点
2025年は国連が持続可能な開発目標(SDGs)を採択してから10年目にあたる年であり、気候変動や食料問題への関心が一段と高まっています。こうした背景のもと、農業分野でも脱炭素化(GX:グリーントランスフォーメーション)やサステナブルな営農手法の導入が急速に進んでおり、技術・資材・運用の面から多様なソリューションが提案されています。
RX Japan株式会社は、この潮流を受けて、2025年10月1日(水)から10月3日(金)までの3日間、幕張メッセで「第3回 農業 脱炭素・SDGs EXPO」を開催します。本催しは農業WEEK(通称:J-AGRI TOKYO)内の一イベントとして位置づけられ、国内外の企業や団体が、CO2削減、環境再生、有機栽培支援などを目的とした最新製品・サービスを一堂に公開します。プレスリリースはRX Japan株式会社により2025年9月22日 09時30分に発表されています。

幕張メッセに集う具体的な技術と出展社の取り組み
本展では、CO2削減や有機栽培支援につながる製品・サービスが多数出展されます。以下はプレスリリースで紹介された出展内容を、出展社別に整理したものです。各出展は営農効率や環境負荷低減に直接結びつく技術であり、農家の収益確保や地域貢献、地域活性化に資する点が共通の狙いです。
出展内容は実用化段階の製品から、資源循環や素材開発に関する次世代技術まで幅広く含まれます。以下に示す各項目は、展示会で実物や説明を確認できるほか、取材申込みを通じてより詳細な技術解説や導入事例の取材が可能です。

未来の農地を守るプロジェクト(出展社:ヤンマーホールディングス 株式会社)
ヤンマーホールディングスは、もみ殻バイオ炭やバイオスティミュラント等を活用した環境再生型農業と、営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)を組み合わせるソリューションを提案します。これにより土壌の有機物量を増やし、土壌の保水性・肥沃度を高めつつ、太陽光発電による副次収入で農家の収益基盤を安定化させることを目指します。
同プロジェクトの目的は持続可能な農業による農家の収益確保と地域貢献、さらには地域活性化です。もみ殻バイオ炭の土壌改良効果やバイオスティミュラントの植物生理への作用、ソーラーシェアリングによる土地の多面的利用について、展示会でのデモやパネル展示が予定されています。

自然エネルギー対応ポンプシステム(出展社:グルンドフォスポンプ 株式会社)
グルンドフォスポンプは、太陽光などの再生可能エネルギーを利用した水供給システムを出展します。使用される水中ポンプ「SQF」は、ポンプと電動機を別々に注文可能なフレキシブルコンセプトを採用しており、連続運転・断続運転の双方に対応する設計です。
このシステムは特に遠隔地での給水に適しており、電力インフラが整備されていない圃場や灌漑システムの脱炭素化に貢献します。再生可能エネルギー由来のポンプ運転はCO2排出削減に直結するため、GX推進の現場対応策として注目されます。

汚泥脱水乾燥・炭化装置(出展社:関西産業 株式会社)
関西産業が出展する装置は、排水汚泥を乾燥・処理し、肥料として再生する工程を担う設備です。汚泥を減容化するだけでなく、乾燥・炭化処理を経て肥料資源に変換する点が特長です。
排水処理で生じる汚泥の適正処理は農業・畜産における課題の一つであり、本装置は廃棄物の資源化と現場での循環利用に寄与します。展示では処理フローや処理後の肥料特性、運用条件などが示される予定です。

次世代遮光ネット(出展社:住友金属鉱山株式会社)
住友金属鉱山は、ハウス栽培向けの次世代遮光ネットを出展します。この遮光ネットは「真夏のハウス内地温を最大8.5℃低下」させる仕様で、作物に必要な光合成光量を確保しつつ余分な熱を遮断する設計です。
導入により葉焼けや裂果の抑制、作物品質の維持だけでなく、作業環境の改善にもつながることが期待されます。冷房設備への依存を減らすことでエネルギー使用量の低減にも寄与します。

植物残差由来セルロース(出展社:トレ食株式会社)
トレ食が紹介するのは、植物残差から抽出した各種セルロースです。セルロースは植物細胞の主成分であり、近年はその軽量性・強度・生分解性が評価され、環境配慮型素材として注目されています。
食品容器、化粧品、医療用途に加え、タイヤやプラスチックの補強材としての応用も進展しており、脱プラスチック社会を支える次世代素材として産業界での利用拡大が期待されています。展示では抽出工程や製品サンプル、利用事例が示されます。
脱脂米ぬかペレット(出展社:三和油脂 株式会社)
三和油脂の出展品は、米油搾油後に残る脱脂米ぬかを加熱圧縮で成形した有機質肥料「脱脂米ぬかペレット」です。脱脂米ぬかはたんぱく質、リン酸、加里を含み、土壌改良効果と肥料効果を兼ね備えます。
循環型資源としての側面が強く、化学肥料の使用量を抑えたい営農者や有機栽培に取り組む生産者に適した資材です。展示ではペレットの物性や施用方法、期待される土壌改善効果に関するデータが示されます。
展示会の開催概要と申込み方法
本展示会は「農業WEEK(通称:J-AGRI TOKYO)」の一部として開催されます。正式名称は第3回 農業 脱炭素・SDGs EXPOで、開催情報は次の通りです。
- 会期
- 2025年10月1日(水)~3日(金) 10:00~17:00
- 会場
- 幕張メッセ
- 主催
- RX Japan株式会社
- 公式サイト
- https://www.jagri-global.jp/hub/ja-jp/about/agrigreen.html
プレスリリース中には取材申込みの案内が明記されています。取材申込みに関する表現は「取材の申込みはこちら >>」という表記があり、また一般来場希望者向けには別途登録ページへの案内も含まれています。プレスリリース原文の日付は2025年9月22日 09時30分です。
詳細な出展リストやイベントスケジュール、出展者からの技術説明やセミナー情報などは公式サイトおよび関連リンクで確認できます。関連リンクの一例として、J-AGRIのハブページ(https://www.jagri-global.jp/hub/ja-jp.html#/)が案内されています。
今回の出展内容を整理した表とまとめ
以下の表は、本記事で紹介した展示会の主要事項と出展製品・技術を整理したものです。出展社名、主な技術の特徴、会期・会場情報を網羅しています。
項目 | 内容 | 出展社 / 備考 |
---|---|---|
展示会名 | 第3回 農業 脱炭素・SDGs EXPO(農業WEEK / J-AGRI TOKYO 内) | RX Japan株式会社 主催 |
会期・時間 | 2025年10月1日(水)~3日(金) 10:00~17:00 | 3日間開催 |
会場 | 幕張メッセ | 千葉県(幕張) |
主要出展(1) | もみ殻バイオ炭・バイオスティミュラント、営農型太陽光発電を組み合わせた環境再生型農業ソリューション | ヤンマーホールディングス 株式会社 |
主要出展(2) | 自然エネルギー(太陽光)対応の水中ポンプシステム(SQF)/連続・断続運転対応 | グルンドフォスポンプ 株式会社 |
主要出展(3) | 汚泥脱水乾燥・炭化装置(汚泥を肥料へ再生、減容化) | 関西産業 株式会社 |
主要出展(4) | 真夏のハウス内地温を最大8.5℃低下させる次世代遮光ネット(光合成光は保持) | 住友金属鉱山 株式会社 |
主要出展(5) | 植物残差から抽出した各種セルロース(軽量・強度・生分解性を活かした次世代素材) | トレ食 株式会社 |
主要出展(6) | 脱脂米ぬかを原料とした有機質肥料(脱脂米ぬかペレット/土壌改良と肥料効果) | 三和油脂 株式会社 |
公式情報 | 公式HP:https://www.jagri-global.jp/hub/ja-jp/about/agrigreen.html | 関連ハブ:https://www.jagri-global.jp/hub/ja-jp.html#/ |
本記事では、2025年10月1日から3日に幕張メッセで開催される「第3回 農業 脱炭素・SDGs EXPO」の開催趣旨、出展される主要技術および製品、会期・会場・主催等の基本情報を整理して示しました。出展品はいずれも農業の脱炭素化や資源循環、有機栽培支援に直結する内容であり、技術導入の可能性や実運用面での示唆が得られる構成となっています。公式情報や取材・来場登録については上記のリンク先で案内が行われています。
参考リンク: