アドネスと東北大が共同研究開始、働き方の影響をデータで検証

アドネス×東北大共同研究開始

開催期間:9月1日〜8月31日

アドネス×東北大共同研究開始
この研究で何がわかるの?
働き方や学び直しが個人の経済成果、心身の健康、生活の質にどう影響するかを、JACSIS/JASTISの約3万人データを疫学・統計で解析し、制度や教育への示唆を導く研究です。
自分のキャリアに関係あるの?
関係あります。スキル獲得やSNS・AI利用がどのように成果や健康に結びつくかが明らかになれば、個人の学習選択や企業の評価制度に反映され、実務的な支援につながります。

多様化する働き方と学び直しを科学で明らかにする共同研究の意図

研究開始の背景と目的

生成AIの普及やデジタル技術の進展に伴い、副業・複業、オンライン学習、資格取得やAI活用といったキャリア形成の多様化が急速に進んでいます。一方で、これらの変化が個人の経済状況、心身の健康、日常生活にどのように作用するかについては、まだ十分な科学的知見が蓄積されていません。

その課題に対応するため、アドネス株式会社(本社:東京都新宿区四谷、代表取締役社長:三上功太)と東北大学大学院医学系研究科(研究科長:石井直人)は、2025年9月より共同研究を開始しました。本研究は働き方や学び直し(リスキリング)が個人と社会にもたらす影響を疫学的・統計学的に検証し、企業制度や教育開発、政策提言へとつなげることを目指します。

研究の体制と期間

研究代表は東北大学大学院医学系研究科 公衆衛生学分野の田淵貴大准教授が務め、アドネス側と協力してデータ解析と結果の社会実装を進めます。研究期間は2025年9月1日から2026年8月31日までの1年間です。

研究は疫学・統計学の手法を用い、教育や人事制度への応用を念頭に置いた実証的な分析を行います。データに基づく示唆を企業の制度設計や教育サービス開発、政策提言に結び付けることが目的です。

全国規模データと分析手法:JACSIS/JASTISデータの活用

使用する調査データの特徴

本共同研究では、2020年より毎年実施されている全国規模のインターネット調査プロジェクト「JACSIS/JASTIS」のデータを活用します。対象は日本全国の18〜79歳の男女約3万人であり、横断的・縦断的に蓄積された情報を分析に用います。

JACSIS/JASTIS研究の詳細は研究プロジェクトのウェブサイトで公開されています。参照先は次の通りです:

分析の視点と具体的な変数

本研究は、キャリア観、SNS利用、AIスキル、資格取得、学習行動といった変数が、経済的成果や健康指標、生活の質にどのように関連するかを疫学・統計学的手法で検証します。年齢、学歴、職業、ライフステージなどの交絡因子を考慮した解析設計を採用します。

具体的には横断研究(ある時点での関連性の把握)と縦断研究(時間経過に伴う因果的な示唆の検討)を組み合わせ、以下のような解析を行います。

  1. 記述統計:サンプル特性、スキル保有状況、SNS利用状況の分布
  2. 多変量回帰分析:経済指標や健康指標との関連性の推定
  3. 縦断解析:スキル獲得や働き方の変化が長期的に与える影響の検討
  4. 層別解析:年齢層、職業カテゴリ、学歴別の異なる影響の検出

成果の応用領域と共同研究者の考え

企業・教育・政策への応用

研究成果は企業の人事制度設計、教育サービス開発、個人のキャリア支援、政策提言の基盤として活用されることが想定されています。アドネスは教育事業の実務的知見を活かし、得られたエビデンスを既存サービスへ反映させることで、実効性の高いリスキリング支援や人材開発につなげる計画です。

応用の具体例としては、職場の多様な働き方に対応した評価や育成制度の設計、オンライン学習の効果を高めるカリキュラム改善、政策立案者向けのエビデンス提供などが挙げられます。これにより、個人のキャリア形成と社会的なWell-beingの両立を目指します。

代表者コメントと研究の意義

アドネス株式会社 代表取締役社長・三上功太氏は、本共同研究によって「多様化するキャリア観やスキル習得が人々の生活や健康、そして社会にどのような影響をもたらしているのかを科学的に解明していきたい」と述べています。これまでの教育サービス経験を基に、実証的なリスキリング支援の提供を期待しています。

東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野 准教授・田淵貴大氏は、SNSやAIといった新しい要素を含めた疫学研究を通じて、データに基づいたスキル習得や働き方の社会実装プランの立案を目指すと述べています。SNS(例:X、Facebook、YouTube等)の影響力やAIの社会的影響を含めた幅広い分析が予定されています。

アドネス株式会社の事業概要と研究成果の取り込み方

企業としての概要と主力サービス

アドネス株式会社は「全人類をWell-beingなGiverにする」をミッションに掲げ、生成AI時代の教育企業として次世代型の学習ソリューションを提供しています。主力サービスは実践型リスキリングプログラム「スキルプラス」で、AIによる学習最適化を導入しています。

「スキルプラス」では特許を取得したAI「サクセスラーニング®」(特許第7610330号)を活用し、受講者の学習プロセスを可視化・最適化します。個々の習熟度や目標に応じた行動マップを提示し、継続的なスキル定着を支援することを特徴としています。

会社の基本情報と連絡先

以下にアドネス株式会社の主な会社情報を整理します。研究成果は同社の教育事業や人材育成サービスに順次反映される予定です。

社名
アドネス株式会社
東京オフィス所在地
東京都新宿区四谷4丁目3-50 四谷トーセイビル5F
代表者
代表取締役社長 三上功太
設立
2021年7月26日
事業内容
次世代型教育事業、Webマーケティング支援事業
主力サービス
実践型リスキリングプログラム「スキルプラス」/AI「サクセスラーニング®」(特許第7610330号)
URL
https://addness.co.jp/

研究の要点整理と全文のまとめ

ここまで示した共同研究のポイントを一覧で整理します。以下の表は本研究の主要項目を分かりやすくまとめたものです。

項目 内容
研究タイトル アドネス株式会社と東北大学の共同研究:多様化する働き方・学び直しが個人の経済・健康・生活に与える影響の科学的検証
発表日 2025年9月22日 10時00分
共同研究機関 アドネス株式会社(東京都新宿区) / 東北大学大学院医学系研究科(宮城県仙台市)
研究代表 田淵貴大 准教授(東北大学大学院医学系研究科 公衆衛生学分野)
研究期間 2025年9月1日〜2026年8月31日(1年間)
データ JACSIS/JASTIS研究の全国規模インターネット調査データ(対象:約3万人、日本全国18-79歳)
主要解析手法 疫学・統計学的手法(横断研究および縦断研究、多変量解析、層別解析など)
分析対象の主な変数 キャリア観、SNS利用、AIスキル、資格取得、学習行動、年齢・学歴・職業・ライフステージ等
期待される成果の応用先 企業の人事制度設計、教育サービス開発、個人のキャリア支援、政策提言
アドネス主力サービス・特許 実践型リスキリングプログラム「スキルプラス」/AI「サクセスラーニング®」(特許第7610330号)
参照リンク https://jacsis-study.jp/
https://jastis-study.jp/
https://addness.co.jp/

本共同研究は、データに基づく科学的検証を通じて、学び直しや新たな働き方が個人と社会に与える影響を具体的に示すことを目指しています。得られた知見は企業制度の改善、教育プログラムの高度化、政策提言への裏付けとして活用される見込みであり、実務と学術の連携による実証的な社会実装が期待されます。

以上がプレスリリースに基づく共同研究の全体像と主要な情報の整理です。本稿は発表内容を客観的に伝えることを目的として作成しました。

参考リンク: