9/27開催|追手門学院のVRで中高生が世界体験

VR×国際交流プロジェクト

開催日:9月27日

VR×国際交流プロジェクト
参加ってどうやればいいの?
大阪・関西万博の公式アプリか公式サイトのイベント予約ページから事前申し込みが必要。対象は中学生・高校生で、9/27に計3回実施、各回約40名です。
VRでどんな体験ができるの?
ベトナムなど5か国の生活風景をVRゴーグルで没入体験。現地出身の留学生が解説し、映像と対話を通じて固定観念に挑む構成です。

追手門学院の学びの実践──VRで“横に並んで”世界を巡る意図

学校法人追手門学院が発表したプレスリリース(2025年9月22日 14:00配信)によると、追手門学院大学(大阪府茨木市、学長:真銅正宏)の学生が、大阪・関西万博の公式プログラム「ジュニアSDGsキャンプ」において、VRを活用した国際交流イベント「VR×国際交流プロジェクト」を企画しました。これは、同大学が推進する学修スタイル「OIDAI WIL(Work-Is-Learning)」の実践の一環です。

本プロジェクトの根底には、主体的に学び協働して社会課題に向き合う教育観があります。学生自らが企画・制作・運営に関わることで、単なる体験提供にとどまらず、教育的な意図を持った交流の場を生み出すことを目指しています。VR技術を用いることで、参加者が単に聞く・見るのではなく、留学生と並んで“体感する”形で文化を理解することを重視しています。

目指す成果と想定される学び

本企画は、中高生に対して、留学生自身による解説を通じたリアルな文化理解の機会を提供することを狙いとしています。参加者はVRゴーグルを装着し、実際の生活や文化風景を没入的に体験するため、SNSやメディアを通じて得られる固定観念に距離を置き、直に多様な価値観と向き合う契機になると想定されます。

これにより、異文化理解の深化に加え、グループディスカッションを通じたコミュニケーション能力や協働による問題発見・解決の視点が育まれることが期待されています。

当日の体験構成と運営の流れ

イベントは2025年9月27日(土)に大阪・関西万博の「ジュニアSDGsキャンプ(サステナドーム)」で実施されます。当日は計3回のセッション(11:00~11:45/13:00~13:45/14:00~14:45)を予定し、各回約40名の中学生・高校生が参加できます。

参加方法は事前予約制で、大阪・関西万博の公式アプリまたは公式サイトのイベント予約ページから申し込みます。対象は中学生・高校生です。

セッションの流れ(各回)

  • アイスブレイク:留学生と日本人学生がファシリテーターとなり、参加者の緊張をほぐす。短時間の自己紹介や問いかけを通じてグループの関係づくりを行う。
  • VR体験:参加者はVRゴーグルを装着し、世界5か国(ベトナム、バングラデシュ、ミャンマー、インドネシア、インド)を巡る映像を没入的に視聴する。映像は留学生の実体験に基づく素材を組み合わせて制作されている。
  • 解説と対話:各国出身の留学生が映像に沿って解説を行い、参加者はグループ内で気づきや疑問を共有する。ディスカッションを通して理解を深める。

この構成は、写真やプレゼンテーションだけでは得られない臨場感を重視しています。留学生が解説することで、映像をただ見るだけでなく、現地の文化や日常に関する生きた知識が付加されます。

コンテンツ制作の手法と参加メンバー

本企画には、共通教育機構のアリザデ メラサ准教授キャサリン ソーントン准教授、経営学部の上田 真由美教授の指導のもと、日本人学生6名と留学生5名が参加しています。留学生は自国に帰国した際に撮影した写真や、家族・友人に依頼して撮影した素材、さらにインターネット上の映像を組み合わせ、VRコンテンツを制作しました。

制作に際しては、次のような素材と工程が組み合わされました。

撮影素材
留学生が帰国時に撮影した写真や動画、家族や友人に依頼して撮影した現地の暮らしや風景の映像。
外部素材
必要に応じてインターネット上の映像や公開資料を活用し、補完的に編集。
編集・組版
学生チームが映像を編集し、VR向けにコンテンツを最適化。解説ナレーションや字幕の挿入も行う。

この過程により、単なる観光的映像ではなく、現地にルーツを持つ留学生の視点が反映された教育的価値の高いVR体験が構築されています。

デモンストレーション結果と今後の活用計画

本取り組みは、9月17日(水)に追手門学院中・高等学校の生徒を対象にデモンストレーションを実施しました。その際の観察では、国際交流の機会が多い生徒であっても、他国文化に関してメディアやSNSから得た固定観念を示す場面が確認されました。VRを通じて留学生の語りと並列的に体験することで、固定観念に挑む契機が生まれることが示唆されました。

また、制作したVRコンテンツは万博会場での実施にとどまらず、大学の国際教育プログラム「E-CO」での活用や、近隣の中学校・高校での教育資源としても継続的に利用される予定です。これにより、学内外での国際理解教育へ長期的に貢献することが見込まれます。

関係者と役割の整理

  1. 追手門学院大学学生チーム:企画・編集・当日運営。
  2. 留学生参加者:素材提供と解説担当。現地の文化や生活の語り手として機能。
  3. 教員指導陣(アリザデ メラサ准教授、キャサリン ソーントン准教授、上田 真由美教授):教育設計と指導、品質管理。

運営上の留意点としては、参加者の安全と機器の衛生管理、VR酔いへの配慮、時間管理(各セッション45分)などが挙げられます。主催側は事前説明と適切なサポートを用意しています。

イベントの要点まとめ

以下の

項目 内容
イベント名 「VR×国際交流プロジェクト」
主催・企画 追手門学院大学の学生チーム(OIDAI WILの一環)
プログラム実施日時 2025年9月27日(土) 11:00~11:45/13:00~13:45/14:00~14:45(計3回)
開催場所 大阪・関西万博 ジュニアSDGsキャンプ(サステナドーム)
対象 中学生・高校生
参加人数 各回 約40名
参加方法 事前予約(大阪・関西万博の公式サイトまたは公式アプリのイベント予約から)
参加実施メンバー 日本人学生6名、留学生5名(指導教員:アリザデ メラサ准教授、キャサリン ソーントン准教授、上田 真由美教授)
巡る国 ベトナム、バングラデシュ、ミャンマー、インドネシア、インド
コンテンツ素材 留学生撮影の写真・映像、家族・友人による撮影素材、インターネット上の映像等を編集
デモ実施日 2025年9月17日(追手門学院中・高等学校生徒対象)
今後の活用 大学の国際教育プログラム「E-CO」や近隣中学校・高校での教育資源として継続利用予定

本稿では、追手門学院大学が万博の公式プログラム内で実施する「VR×国際交流プロジェクト」の趣旨、実施内容、制作プロセスおよび今後の活用計画を整理して紹介しました。詳細や最新情報は追手門学院の公式サイト(https://www.otemon.ac.jp/)および大阪・関西万博の公式案内を参照してください。

参考リンク: