ChatSenseが段落ごとに根拠ソース表示を実装
ベストカレンダー編集部
2025年9月24日 17:18
段落単位で根拠表示開始
開催日:9月24日

ChatSenseが実装した「段落単位で根拠ソースを表示する」機能の全容
株式会社ナレッジセンスは、法人向け生成AIサービス「ChatSense」において、AIの回答本文中に根拠ソースを明示する新機能を実装したと発表しました。プレスリリースは2025年9月24日 12時02分に配信されており、対象は同社が提供するRAG(Retrieval-Augmented Generation)機能の「追加学習」オプションを有効にした環境です。
今回のアップデートは、AIによる回答の各主張に対して参照元を段落単位で表示するというもので、追加の設定は不要で自動的に適用されます。従来は回答全体に対する根拠確認が必要でしたが、段落ごとの表示により、根拠確認の手間が減り、ハルシネーションの検出が容易になる点が強調されています。

リリース時刻と適用範囲
リリースは正式に2025年9月24日付で行われ、本日(2025年9月24日)中に、全てのビジネスプランのユーザーに順次利用可能となると発表されています。適用に際して個別の設定変更は不要とされています。
対象はChatSenseのRAG(追加学習)オプションを利用している法人ユーザーであり、社内のSharePointやBoxに格納されたデータをAIに学習させる構成が想定されています。これにより、回答の信頼性確認がこれまでよりも直感的に行えるようになります。
- 発表日:2025年9月24日 12時02分
- 対象:ChatSenseの「追加学習」オプション利用者(RAG)
- 対応プラン:ビジネスプランのユーザーへ順次提供
- 対応データソース:SharePoint、Box等の社内データ

背景:企業が抱える「ハルシネーション」対策とRAGの必要性
ChatGPTや類似の大規模言語モデルは業務効率化のため多くの企業で導入されていますが、出力内容が事実と異なる「ハルシネーション」は運用上のリスク要因です。ナレッジセンスはこの問題に対応するため、社内データをRAGで活用し、AIの回答がどの文書に基づくかを確認できる機能群を提供しています。
同社のChatSenseはエンタープライズユースを念頭に置き、セキュリティやマネジメント機能を強化しており、東証プライム上場企業を含む500社以上への導入実績を掲げています。こうした導入実績が、RAG機能の改善に向けたニーズの高さを示しています。
RAG(追加学習)オプションの役割
ChatSenseが提供する「追加学習」オプションは、社内に蓄積された文書をAIが参照できる形で学習させ、回答の根拠を内包した生成を行うための仕組みです。利用することで、AIが社内のガイドラインや過去の文書を踏まえた回答を返すことが期待されます。
従来は回答に関連する根拠を確認するために「ソースを確認」ボタンを押し、回答全体に対する根拠ファイルを参照する操作が必要でした。今回のアップデートにより、各段落に対してどのファイルが根拠になっているかが可視化され、検証の効率が向上します。
- 目的
- 回答根拠の透明化とハルシネーション検出の簡易化
- 対象データ
- SharePoint、Boxなど社内データソース
- 利用者
- ChatSenseの追加学習オプションを利用する法人ユーザー
ChatSenseのサービス特徴と利用形態
ChatSenseはChatGPT技術を企業向けにセキュアに提供するサービスで、コスト面でも優位性がある点を重要な特徴として掲げています。企業・官公庁・総合大学など多様な組織での導入事例があり、業務向けに必要な機能を組み合わせて提供しています。
具体的な特徴として、チャット内容をAI学習から除外する機能、プロンプトの社内共有、メンバー一括管理、フォルダ管理やドラッグ操作、プロンプトテンプレート機能など業務で便利な独自機能が用意されています。多くの機能は無料のスタータープランでも利用可能です。
料金・契約面の特長
ChatSenseは初期費用が無料で、最低利用期間の縛りを設けていない点が案内されています。このため、導入のハードルを下げ、試用してから本格導入を検討する企業に配慮したプラン構成になっています。
また、法人向けの契約においては請求書払いの対応など、企業の決済慣行に合わせた運用が可能です。導入や問い合わせは同社の専用フォーム経由で行うことができます。
- プラン:エンタープライズ、ビジネス、スターター(無料)
- 初期費用:無料
- 最低利用期間:なし
- 支払方法:請求書払いの対応あり
実装の詳細と運用上の留意点
今回の実装は「追加学習」オプション内で提供されるRAG機能に紐づくもので、AIが回答を生成する際に、各段落に関連する根拠ファイルを自動で紐づけて表示します。ユーザーは段落ごとに、どの社内文書が参照されたかを確認できるため、検証作業の精度と速度が向上します。
なお、根拠ファイルの表示はAIが回答作成時に自動で行う設計であり、追加設定は不要とされています。ただし運用上は、学習対象となる社内データの整備やアクセス権限管理、機密情報の取扱いルール整備が重要です。RAGの効果は投入される文書の品質とカバレッジに依存します。
ユーザーが期待できる効果
主張や結論の裏付けを段落単位で即時確認できるため、業務上の誤情報を早期に発見し、社内プロセスでの判断材料として活用しやすくなります。これにより、AIの出力をそのまま信頼するのではなく、根拠に基づくレビューが促進されます。
同社はこれまでに、500社以上の企業導入実績をアピールしており、大規模組織における運用実績があることも導入検討時の重要なポイントです。
問い合わせ・関連リンク
製品や導入に関する問い合わせは同社の専用フォームから行えます。RAG機能(追加学習)や法人契約の詳細、請求書払い対応などは以下の公式リンクで案内されています。
要点の整理(概要表)
以下にこの記事で触れた主要な情報を表にまとめて整理します。導入検討時の確認項目や、運用開始後に観察すべきポイントを一目で把握できるよう構成しています。
項目 | 内容 |
---|---|
発表企業 | 株式会社ナレッジセンス(本社:東京都港区、代表取締役 CEO 門脇 敦司) |
発表日時 | 2025年9月24日 12時02分 |
対象サービス | 法人向け生成AIサービス「ChatSense」のRAG(追加学習)オプション |
新機能 | AIの回答本文中に、段落単位で根拠ソースを明示する機能(追加設定不要で自動表示) |
提供開始 | 2025年9月24日中に、全てのビジネスプランのユーザーに順次提供 |
対象データ | SharePoint、Box等の社内データを追加学習として利用 |
導入実績 | 東証プライム上場企業を含む500社以上への導入実績 |
主な機能 | チャット内容をAI学習から除外、プロンプト共有、メンバー管理、フォルダ管理、プロンプトテンプレート、RAG等 |
料金・契約 | 初期費用無料、最低利用期間なし、請求書払い対応 |
関連リンク | https://chatsense.jp/、RAG機能案内、お問い合わせ |
以上の内容は、ナレッジセンスの発表に基づき整理した情報です。導入検討や運用にあたっては、提供元の公式ページや問い合わせ窓口を通じて最新の仕様や導入条件を確認することが適切です。
参考リンク: