若年層のマンガ事情2025 発見はマンガアプリが最多

マンガ調査2025

開催期間:8月8日〜8月10日

マンガ調査2025
若者ってどのくらいマンガ読むの?
LINEリサーチの1,017サンプル調査では、週1日以上読む人が高校生51%、大学生49%。ほぼ毎日読むは約2割、まったく読まないも約2割で、若年層は定期的に読む層と読まない層に二極化している。
新しいマンガってどうやって見つけてるの?
新作の出会いはマンガアプリが最多で、高校生は4割強、大学生は約5割。男子高校生はYouTube経由、女子はマンガアプリやTikTok・Instagramの割合が高く、世代や性別で発見経路が異なる。

若年層の“読む習慣”とトップ作品の構図

LINEヤフー株式会社が運営するスマートフォン向け調査プラットフォーム「LINEリサーチ」による、全国の15〜25歳の学生(高校生、専門学生、短大生、大学生、大学院生)を対象としたマンガに関する調査結果が公表されました。プレスリリースは2025年9月24日14時30分付で発表されています。

調査は2025年8月8日から8月10日に実施され、有効回収数は1,017サンプルです。紙の書籍・電子書籍を問わず「ふだんどのくらいマンガを読むか」を尋ねたところ、高校生・大学生ともに週1日以上読む人が約半数という結果になりました。以下では、頻度や上位作品、出会いの場所といった主要なポイントを詳しく整理します。

【LINEリサーチ】高校・大学生が選ぶ2025年マンガランキング、「鬼滅の刃」が人気!新作との出会いは「マンガアプリ」が4割台後半で最多 画像 2

読む頻度の詳細

高校生では「週1〜3日読む」が最多で、約2割台半ば。さらに「ほぼ毎日読む」「週4〜5日読む」「週1〜3日読む」を合計した「週1日以上読む」の割合は51%でした。一方で「まったく読まない」は約2割と、読書習慣の二極化も見られます。

大学生では「ほぼ毎日読む」が約2割台半ばで最も高く、全体の「週1日以上読む」は49%と高校生とほぼ同程度です。これらの数字から、若年層の半数近くが定期的にマンガを消費していることが読み取れます。

  • 高校生:週1日以上読む 51%、「ほぼ毎日読む」や「週1〜3日読む」が中心
  • 大学生:週1日以上読む 49%、「ほぼ毎日読む」が最多
  • 「まったく読まない」:高校生・大学生ともに約2割
【LINEリサーチ】高校・大学生が選ぶ2025年マンガランキング、「鬼滅の刃」が人気!新作との出会いは「マンガアプリ」が4割台後半で最多 画像 3

新作との出会いはマンガアプリが最多 — 発見経路の細かな違い

「新しいマンガを見つける方法・場所」については、世代や性別で特徴的な差が出ました。高校生・大学生ともに最も多いのはマンガアプリで、高校生では4割強、大学生では約5割と高い割合でした。

マンガアプリ以外では高校生と大学生で傾向が異なります。高校生では「アニメ・映画」「YouTube」「X(旧Twitter)」「書店」がほぼ同率で3割台。大学生では「X(旧Twitter)」の割合が高く、男女別では女子大学生の「Instagram」が他と比べて高い傾向が見られました。

【LINEリサーチ】高校・大学生が選ぶ2025年マンガランキング、「鬼滅の刃」が人気!新作との出会いは「マンガアプリ」が4割台後半で最多 画像 4

性別・年齢別の特徴

男子高校生では「YouTube」が約4割で最も高く、動画経由での新作発見が活発です。一方で女子高校生は「マンガアプリ」が最も高く約5割弱となり、アプリ内でのレコメンドや連載サマリーをきっかけに新作と出会う傾向が強いことが示されました。

また、女子高校生は「TikTok」「X(旧Twitter)」「広告(ポスターやWeb・アプリ広告等)」の比率が相対的に高く、特に「TikTok」は3割台半ばで目立つ存在です。高校生と大学生を比べると、YouTubeや書店は高校生の方が10ポイント以上高い結果となっています。

主な発見経路(まとめ)
・マンガアプリ:高校生4割強、大学生約5割(いずれも最多)
・男子高校生:YouTube 約4割(1位)
・女子高校生:マンガアプリ 約5割弱、TikTok 約3割台半ば
・大学生:マンガアプリ約5割、X(旧Twitter)4割弱、女子はInstagramが2割強

世代別・性別で異なる「ハマっている」マンガとその理由

「ハマっているマンガ」については、集計(2025年8月時点)で高校生・大学生ともに特徴的なランキングが明らかになりました。高校生は男女共通で「鬼滅の刃」が1位、男子大学生は「ONE PIECE」、女子大学生は「薬屋のひとりごと」がトップに挙がっています。

以下に、各層ごとの上位作品とその理由の要旨を掲載します。各作品については、調査回答の自由記述からの抜粋をそのまま要旨化しています。

高校生(男女別)の上位と理由

高校生全体では「鬼滅の刃」が男女ともに1位でした。男子高校生では約3割弱、女子高校生では3割台後半の高い支持率です。

  • 男子高校生 上位傾向:1位「鬼滅の刃」、2位「アオのハコ」、その他「怪獣8号」「ONE PIECE」など。理由例:「複雑な人間関係の中での恋模様が繊細に描かれている」「世界観やバトルが予想を裏切る」など。
  • 女子高校生 上位傾向:1位「鬼滅の刃」、2位「薬屋のひとりごと」、3位「ハイキュー!!」など。理由例:「後宮ミステリーの謎解きと恋愛が両立している」「青春やキャラの豊富さが魅力」など。

作品ごとの自由記述には、映画公開による再注目やキャラクター設定の細やかさ、物語世界への没入感が支持理由として多く挙がっていました。

大学生(男女別)の上位と理由

大学生では男子・女子で差が明確でした。男子大学生では「特にない」が2割強と回答された一方で、1位は「ONE PIECE」で約2割。2位には「葬送のフリーレン」、続いて「鬼滅の刃」が挙がります。

女子大学生では「薬屋のひとりごと」が2割台半ばで1位となり、続いて「山田くんとLv999の恋をする」「ハイキュー!!」などが男女差の大きな作品として浮かび上がりました。女子大学生では恋愛要素やキャラクター性、サスペンスとギャグのバランスが支持要因として多く挙がっています。

  • 男子大学生の理由例:「ONE PIECEは長年読み続けている」「終わりが気になる」
  • 葬送のフリーレン理由例:「世界観が好き」「ギャグと静謐さのバランスが良い」
  • 女子大学生の理由例(薬屋のひとりごと):「猫猫の性格が可愛い」「謎解きと恋愛の両面がある」

「ハマっている」トップ3の共通理由(抜粋)

調査では各作品に対する自由記述が集められており、主な声として以下の傾向が確認されました。映画やアニメのメディア展開が原作への再注目を促す点、キャラクターの過去設定や世界観の深さが物語への没入を生む点、シリアスとギャグのテンポが読者の興味を持続させる点が重要な要因として挙がっています。

  1. 「鬼滅の刃」:映画観賞がきっかけで読み直した、仲間や絆の描写、設定の緻密さが評価。
  2. 「薬屋のひとりごと」:主人公猫猫の魅力、謎解きと恋愛・サスペンスの融合。
  3. 「SPY×FAMILY」:アニメの影響で原作を追うようになった、キャラ(アーニャ)の可愛さ、シリアスとギャグのバランス。

調査の方法、スコープ、最後に要点を表で整理

本調査はLINEユーザーを対象としたスマートフォンWeb調査で、回答はLINEリサーチのパネル(700万人以上)を基盤に実施されています。パネル内では10〜29歳が約半数を占めており、学生や若年層への接触力が高い点が特徴です。調査期間は2025年8月8日〜8月10日で、有効回収数は1,017サンプルです。

この章では調査のデータや重要な数値を一つの表にまとめ、本文で扱った主要なポイントを整理します。表は主要指標を簡潔に把握できるよう配列しています。表中のパーセンテージはリリース内の記載に基づいていますが、グラフや表の数値は小数第1位または第2位で四捨五入されているため合計が100%とならない場合があります。

項目 内容
発表元 LINEヤフー株式会社(LINEリサーチ)
発表日時 2025年9月24日 14時30分
調査実施期間 2025年8月8日〜2025年8月10日
対象 日本全国の15〜25歳の学生(高校生、専門、短大、大学、大学院)男女
有効回収数 1,017サンプル
マンガを読む頻度(要旨) 高校生「週1日以上読む」51%、大学生「週1日以上読む」49%、「ほぼ毎日読む」は両層で約2割
新作発見の主な場所 マンガアプリが高校生4割強、大学生約5割で1位。高校生はYouTubeや書店も高め。
ハマっているマンガ(2025年8月時点 トップ) 高校生男女:1位「鬼滅の刃」/男子大学生:1位「ONE PIECE」/女子大学生:1位「薬屋のひとりごと」
回答の特徴的な声(抜粋) 映画やアニメで原作再注目、キャラクターや世界観の深さ、テンポの良さ、謎解きと恋愛要素の両立が読者の支持理由
関連情報 リサーチノートで詳細公開:https://lin.ee/f9sQq0m/pr
LINEリサーチ公式:https://www.lycbiz.com/jp/service/line-research/

以上が本調査の主要な内容の整理です。詳細なグラフ画像や追加データはプレスリリースの素材ダウンロードや「リサーチノート」で確認できます。なお、表中の数値はリリースの丸め処理の影響で合計が100%にならない場合がある旨が注記されています。