77%が不安を実感 気候変動調査2025の主な懸念
ベストカレンダー編集部
2025年9月24日 18:26
気候変動不安調査2025
開催期間:9月5日〜9月6日

日本の暮らしと直結する「気候変動への不安」がさらに広がる傾向
株式会社クロス・マーケティングが2025年9月に実施した「気候変動に関する調査(2025年)」では、現在の気候変動に対する不安を尋ねたところ、「不安に思う(TOP BOX)」が32%、「やや不安に思う」45%で合計77%が不安を感じていると回答しました。2023年、2024年と比較するとわずかながら不安感が増加しており、気候変動に対する社会的な関心が継続的に高まっている実態が示されています。
調査の実施背景として、気象庁は2025年夏の日本の平均気温が1898年の統計開始以降、これまでの記録を大幅に上回り最も高くなったと報告しています。こうした気象データと国民の意識調査が一致する形で、不安の増加が表れていることが本調査で確認されました。

不安の度合いと年次比較
本調査は20~79歳の男女2,400名を対象にインターネットリサーチで実施され、全国47都道府県から回答を得ています。回答の構成比は端数処理のため必ずしも合計が100%にならない場合がある旨が注記されています。
年次比較では、2023年・2024年と比べて2025年の不安感は若干の増加を示しました。特に直近の猛暑などの体感的な影響や、食料価格の高騰など生活実感に結びつく要因が、回答者の不安を後押ししていると考えられます。

自然災害・身体影響、環境・生態系──具体的に何を不安視しているか
調査は気候変動による影響を「自然災害や身体への影響」と「環境や生態系への影響」の二つの観点で詳しく尋ねています。それぞれの具体的な不安項目とその割合は次のとおりです。
自然災害や身体への影響では、「大雨やゲリラ豪雨が増える」63%、「農作物の品質低下や不作」58%、「熱中症にかかる」50%が上位です。特に「農作物の品質低下や不作」は、前年より6ポイント上昇しており、直近の気象条件や生産現場での問題が意識されていることがうかがえます。

環境・生態系に対する懸念の内訳
環境や生態系については、「日本の四季がなくなる」56%が最も多く、次いで「日本海域の魚貝の生息域の変化」40%、「水質の悪化や水資源の減少」32%となっています。特に「日本の四季がなくなる」は昨年と比べて8ポイント上昇しており、気候変動が文化や季節感にまで影響を及ぼすことへの懸念が高まっています。
これらの項目は、記録的な猛暑や野菜価格の高騰といった家計への影響や日常生活での体感と結びつき、3年連続で増加傾向を示す項目がある点が特徴です。
- 自然災害・身体影響
- 大雨やゲリラ豪雨が増える:63%
- 農作物の品質低下や不作:58%(前年度より6pt上昇)
- 熱中症にかかる:50%
- 環境・生態系
- 日本の四季がなくなる:56%(前年度より8pt上昇)
- 日本海域の魚貝の生息域の変化:40%
- 水質の悪化や水資源の減少:32%

日本の食料自給率への不安と調査の構成要素
農林水産省が示す2023年度の食料自給率(カロリーベース)は38%で、先進国の中でも低い水準が続いていることが広く知られています。本調査ではこの数値を提示したうえで、日本の食料自給率に対する不安を聴取しました。
結果は「不安に思う」43%、「やや不安に思う」38%で合計81%が食料自給率に不安を感じていると回答しています。2024年に発生した令和の米騒動を背景に、2024年は「不安に思う」割合が2023年より7ポイント上昇しましたが、2025年は2024年と同様の高い不安水準が続きました。
調査レポートの構成(目次相当)
本リポートでは回答者プロフィールや調査結果のサマリー、詳細分析に加え、自由記述の抜粋や気候変動適応の認知といった項目まで幅広く扱っています。以下にレポートの項目一覧を示します。
- 調査概要
- 回答者プロフィール(性別・年代・未既婚・居住地・同居家族・子どもの有無)
- 調査結果サマリー
- 調査結果詳細
- 「気候変動適応」の認知
- 気候変動に対する不安(現在/5年後/10年後)
- 気候変動で不安に感じること(自然災害や身体への影響/環境や生態系への影響)
- 地球温暖化など気候変動の影響により不安に思うこと(自由回答抜粋)
- 気候変動への対策実施状況
- 将来、日本に食料危機は起きるのか
- 日本の食料自給率に対する不安
- 日本の食料自給率を不安に思う理由(自由回答抜粋)
レポート全文はダウンロードが可能で、詳細な数値表や図表(図1~4)を含んでいます。ダウンロード先は以下の通りです。
https://www.cross-m.co.jp/report/20250924climatechange
調査方法・会社情報・問合せ先
本調査はインターネットリサーチとして、全国47都道府県の20~79歳の男女を対象に実施され、2025年は9月5日(金)~9月6日(土)に実施されました。前年度および前々年度の実施日は以下の通りです。
- 2025年:9月5日(金)~9月6日(土)
- 2024年:8月25日(水)
- 2023年:8月25日(金)~8月26日(土)
有効回答数は2,400サンプルです。調査結果は端数処理により合計が100%にならない場合がある旨が注記されています。
会社概要と問い合わせ
本調査を実施したのは株式会社クロス・マーケティングです。会社概要と問い合わせ先は以下のとおりです。
- 会社名
- 株式会社クロス・マーケティング
- 所在地
- 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー24F
- 設立
- 2003年4月1日
- 代表者
- 代表取締役社長兼CEO 五十嵐 幹
- 事業内容
- マーケティングリサーチ事業、マーケティング・リサーチに関わるコンサルテーション
- レポートダウンロード
- https://www.cross-m.co.jp/report/20250924climatechange
- 広報・問い合わせ先
- 株式会社クロス・マーケティング 広報担当:マーケティング部
TEL:03-6859-1192 FAX:03-6859-2275 E-mail:pr-cm@cross-m.co.jp
本リリースの引用・転載時には、出所として必ず当社クレジットを明記するよう依頼があります。例として「マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると・・・」といった表記が案内されています。
調査の主要ポイントを表で整理
ここまで取り上げた調査の主要な数値や調査概要を表形式で整理します。本文で示したポイントを簡潔に確認できます。
項目 | 内容 |
---|---|
調査名 | 気候変動に関する調査(2025年) |
調査期間(2025年) | 2025年9月5日(金)~9月6日(土) |
対象 | 全国47都道府県の20~79歳の男女 |
有効回答数 | 2,400サンプル |
気候変動への不安(現在) | 不安(TOP BOX)32%、やや不安45%(合計77%) |
日本の食料自給率に対する不安 | 不安43%、やや不安38%(合計81%) |
主な不安項目(自然災害・身体) | 大雨やゲリラ豪雨が増える63%、農作物の品質低下や不作58%(前年度より6pt上昇)、熱中症50% |
主な不安項目(環境・生態系) | 日本の四季がなくなる56%(前年度より8pt上昇)、日本海域の魚貝の生息域の変化40%、水質の悪化や水資源の減少32% |
参考(気象庁発表) | 2025年夏の日本の平均気温は1898年以降で最も高い |
レポート入手先 | https://www.cross-m.co.jp/report/20250924climatechange |
調査実施会社 | 株式会社クロス・マーケティング(東京都新宿区) |
問い合わせ | TEL:03-6859-1192 FAX:03-6859-2275 E-mail:pr-cm@cross-m.co.jp |
本稿は、クロス・マーケティングが発表した調査結果を基に、気候変動や食料自給率に関する国民の意識とその変化を整理して伝えたものです。調査票の詳細や図表、自由記述の抜粋を含む完全版レポートは上記のダウンロード先から入手できます。
参考リンク: