サウジ・日EXPO投資フォーラム、MOU19件で連携を拡大
ベストカレンダー編集部
2025年9月25日 11:42
サウジ日EXPO投資フォーラム
開催日:9月24日

大阪・関西万博で開かれた「サウジ・日EXPO投資フォーラム」の趣旨と開催概要
2025年9月24日23時16分に公表されたプレスリリースによれば、2025年大阪・関西万博のサウジアラビア王国館は、ナショナルデープログラムの一環として「サウジ・日Expo投資フォーラム」をEXPOホール・シャインハットにて開催しました。フォーラムはナショナルデープログラムの締め括りとして位置づけられ、サウジアラビアと日本の戦略的パートナーシップや投資機会を紹介することを主目的としました。
本フォーラムは、サウジアラビア投資省(MISA)、サウジ投資促進庁(SIPA)、日本経済産業省(METI)、日本貿易振興機構(JETRO)、中東協力センター(JCCME)との共催で実施され、サウジアラビアと日本双方から招かれたVIPゲストに加え、一日を通して約1,500名の参加者を迎えました。会場はEXPOホール・シャインハット、万博会場西ゲートのコネクティングゾーン(C14-01)に位置しています。

フォーラム開催の背景と目的
本フォーラムは、サウジ・ビジョン2030に基づく国の変革と、2030年リヤド万博へ向けた取り組みを紹介することを目的としています。フォーラムでは、イノベーション、持続可能性、長期投資を共通の優先事項として両国の協力可能性を示しました。
また、二国間の投資や文化交流を通じた文明間の対話促進を念頭に、両国の民間・公的セクターの連携を強化するための実務的な議論が行われました。開会から閉会までのプログラムを通じ、参加者は政策・投資環境・事業機会の両面から情報を得る構成となっていました。

参加組織、来賓、開会挨拶の詳細
フォーラムは複数の政府・機関による共催であり、開催に当たっては高位の来賓による挨拶が行われました。日本側からは古賀友一郎経済産業副大臣が開会式で挨拶し、サウジアラビアとの二国間関係強化に向けた日本の決意と、万博が果たす国際協力の場としての役割について言及しました。
サウジアラビア側では、投資大臣であるハーリド・アル・ファリフ閣下がイノベーションや持続可能性、長期投資の優先事項を挙げ、サウジアラビアと日本の経済関係の戦略的深耕を強調しました。日本貿易振興機構(JETRO)の理事長・石黒典彦氏と日本中東協力センター(JCCME)の理事長・小平信因氏も開会挨拶を行い、投資促進やイノベーション、主要分野での機会創出を訴えました。
- 主な来賓・挨拶者
- 古賀友一郎:経済産業副大臣(日本) — 開会挨拶、二国間関係の強化を表明
- ハーリド・アル・ファリフ:サウジアラビア投資大臣 — イノベーション・持続可能性・長期投資の重要性を強調
- 石黒典彦:日本貿易振興機構(JETRO)理事長 — 投資進展とイノベーション促進を言及
- 小平信因:日本中東協力センター(JCCME)理事長 — 二国間投資の機会を強調
駐日サウジアラビア王国大使兼サウジアラビア王国政府代表のガーズィー・ビン・ファイサル・ビンザグル博士は、本フォーラムについて次のように述べています。博士は、日本との70年にわたる関係を背景に、再生可能エネルギーやグリーン水素、戦略的物流・貿易連携、最先端技術拠点、高付加価値投資機会などを具体例として挙げ、両国の経済的絆を強化する意義を説明しました。

フォーラムで取り上げられた具体的テーマと調印されたMOU
フォーラムではパネルディスカッションや特別対談を通じ、サウジアラビアにおける多様な経済分野と独自の投資機会が紹介されました。セッションは戦略的領域ごとに構成され、産業界・政府・専門家らによる議論が行われました。
以下はフォーラムで扱われた主要セッションの一覧です。これらは当日の議題構成であり、産業横断的な投資機会を提示する意図がありました。
- One Vision:繁栄する日・サウジ関係70年の歩み
- 未来への展望:2030年リヤド万博への道筋
- 大阪からリヤドへ:次の万博を築く
- Invest Saudiによる投資環境プレゼンテーション
- 未来の病に挑む:ヘルスケア・バイオテック・製薬の共創
- 低炭素社会をめざす:クリーンエネルギーとスマート産業による未来創造
- ゴールの先へ:AFCアジアカップ2027 & 2034 FIFAワールドカップの開催国として
- ゲームの最前線:グローバル・ハブとしてのサウジアラビアの躍進
- エンターテインメントとゲーム開発でつなぐサウジと日本の文化交流
これらの議論に関連して、計19件の覚書(MOU)が国際的な場で調印され、将来の投資環境や事業連携に向けた具体的な協力が進められる見通しです。医療・バイオテック、クリーンエネルギー、物流、デジタルエンターテインメントといった領域が特に焦点となりました。
サウジアラビア王国館の展示・プログラム、開館情報とSNS
サウジアラビア王国館は万博会期中、毎日9時から21時まで開館しており、会場は西ゲートのコネクティングゾーン(C14-01)です。王国館は10月13日まで運営されることが明記されています。
王国館は万博期間中に700以上のプログラムを実施しており、その中には展示や体験型コンテンツ、文化パフォーマンスが含まれます。具体的なプログラム名と展示空間は以下の通りです。
プログラム・展示 | 内容 |
---|---|
Ahlan Wa Sahlan | 訪問者への歓迎プログラム |
We Are Saudi Arabia | サウジアラビアの国や文化を紹介する展示 |
The Botanist(ARアプリ) | 拡張現実(AR)を活用したインタラクティブ体験 |
文化スタジオ | 音楽・芸術パフォーマンスの実施 |
没入型展示空間 | 「進化する都市」「持続可能な海」「無限の人間の可能性」「イノベーションの頂点」など |
これらの展示とプログラムは、サウジアラビアが世界にもたらす影響や、同国が意図する社会・経済変革を体感できる構成となっています。参加者は政策や投資情報だけでなく、文化的理解を深める機会も得ることができる設計です。
公式の情報発信は複数のSNSと公式サイトで行われています。問い合わせや最新情報は下記のアカウントでも確認できます。
- Instagram: @ksaexpo2025
- X: @KSAExpo2025_
- YouTube: @KSAExpo2025
- LinkedIn: Saudi Arabia at Expo
- Facebook: KSA Expo 2025
- TikTok: @ksaexpo
- LINE: KSA 大阪万博2025
- 公式サイト: https://ksaexpo2025.sa/
この記事の要点整理
以下の表は、本記事で取り上げた主要情報を整理したものです。本フォーラムの開催目的、主要プレーヤー、取り上げた議題、会場・開催日時・参加者数、サウジアラビア王国館の展示内容やSNS情報などを一目で確認できます。
項目 | 内容 |
---|---|
プレスリリース日時 | 2025年9月24日 23時16分 |
イベント名 | サウジ・日Expo投資フォーラム |
開催場所 | EXPOホール・シャインハット(万博会場西ゲート コネクティングゾーン C14-01) |
参加者数 | 約1,500名 |
共催 | サウジアラビア投資省(MISA)、サウジ投資促進庁(SIPA)、日本経済産業省(METI)、日本貿易振興機構(JETRO)、中東協力センター(JCCME) |
主要スピーカー等 | 古賀友一郎(経済産業副大臣)、ハーリド・アル・ファリフ(サウジ投資大臣)、石黒典彦(JETRO理事長)、小平信因(JCCME理事長)、ガーズィー・ビン・ファイサル・ビンザグル(駐日サウジ大使) |
主要議題 | One Vision、2030年リヤド万博、Invest Saudiプレゼン、ヘルスケア・バイオテック、クリーンエネルギー、AFC/ワールドカップ、ゲーム・エンタメ等 |
MOU | 計19件の覚書が国際的に調印 |
王国館開館情報 | 毎日9:00–21:00、10月13日まで、コネクティングゾーン(C14-01) |
展示・プログラム例 | Ahlan Wa Sahlan、We Are Saudi Arabia、The Botanist(ARアプリ)、文化スタジオ、没入型展示「進化する都市」「持続可能な海」「無限の人間の可能性」「イノベーションの頂点」等 |
公式SNS・サイト | Instagram @ksaexpo2025、X @KSAExpo2025_、YouTube @KSAExpo2025、LinkedIn Saudi Arabia at Expo、Facebook KSA Expo 2025、TikTok @ksaexpo、LINE KSA 大阪万博2025、公式サイト https://ksaexpo2025.sa/ |
本記事は、2025年大阪・関西万博におけるサウジアラビア王国館の活動と、同館が開催した「サウジ・日Expo投資フォーラム」に関する公表情報を基に整理・報告したものである。フォーラムは両国の経済協力と文化交流を促進する場として機能し、複数分野にわたる具体的な協力に向けた合意(計19件のMOU)が示された点が特徴的である。