学生の働くイメージが意欲を左右、マイナビ調査
ベストカレンダー編集部
2025年9月25日 14:19
学生の働くイメージ調査
開催日:9月25日

学生の「働くイメージ」が意欲に与える影響:調査の要点と背景
株式会社マイナビが2025年9月25日11時に発表した「マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査8月<学生の働くイメージと不安>」は、2026年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施された調査結果をまとめたものです。本リリースは、学生が「社会に出て働くイメージ」を持っているか否かが、その後の働く意欲や期待・不安にどのように結びつくかを明らかにしています。
調査期間は2025年8月25日から8月31日、インターネットアンケート方式で回収され、有効回答数は1,389名(文系男子266名、文系女子571名、理系男子284名、理系女子268名)です。回答は端数四捨五入のため合計が100%にならない場合がある旨の注記も付されています。
- 発表日:2025年9月25日 11:00
- 実施主体:株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)
- 調査対象:2026年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生(マイナビ2026会員等)

働くイメージの有無と意欲・期待・不安の関係
調査では、学生に対して「社会に出て働くことのイメージを持てているか」を尋ねたところ、「持てている」が55.6%で、「持てていない」が26.0%という結果になりました。ここでの「持てている」は「明確にイメージが持てている」と「ある程度イメージが持てている」を合算した値です。
「働く意欲」については、「とても意欲がある」と「意欲がある」を合計した「意欲が高い」を基準に比較しています。結果として、働くイメージを持てている学生の8割以上が働く意欲も高いという傾向が示されました。
一方、働くイメージを持てていないと回答した学生は、働く意欲について回答が割れ、「意欲が高い」と回答した割合が40.4%、「意欲が低い」と回答した割合が36.8%となり、イメージの有無が意欲に影響を及ぼしている可能性が示唆されます。
- 「働くイメージ」を持っている学生
- 55.6%。この層の8割以上が働く意欲が高い。
- 「働くイメージ」を持っていない学生
- 26.0%。意欲が高い(40.4%)と意欲が低い(36.8%)がほぼ同程度。

働くイメージが形成された具体的きっかけ
自由回答から得られた主なきっかけは、先輩社員や若手社員との対話でした。座談会やOBOG訪問といった機会を通じて、実際に働く姿や具体的な業務の様子を聞けたことが、学生の「イメージ形成」に寄与していることが確認されています。
調査では図1~図3として関連データが示されていますが、リリース本文では具体回答例として「若手社員との座談会で働いた後の様子について詳しく聞くことができた」「OBOG訪問など社員を身近に感じられた機会で話を聞いた」というコメントが紹介されています。

不安の中身:人間関係が最も多い懸念点
「働くイメージが持てていない」学生では、社会に出る際の心理として「不安」が「期待」を大きく上回る(不安79.7%)という傾向が見られました。一方、イメージを持っている学生では「期待」が60.4%、「不安」が39.6%と、期待の方がやや上回っています。
全体を通して、不安の要因として最も多かった項目は「職場の人間関係」でした。働くイメージの有無にかかわらず、人間関係に関する不安が学生にとって大きな懸念事項である点は共通しています。

入社予定先の情報理解度とコミュニケーションの必要性
入社予定企業の各情報についての理解度を5段階で尋ねたところ、「社内の人間関係に関する情報」の理解度は18項目中17位と低く、過半数の学生が十分に理解できていないことがわかりました。この点は、配属先の上司や先輩社員との面談・座談会など対面でのコミュニケーションが、人間関係に対する不安軽減に重要であることを示唆しています。
図4~図6として詳細なランキングや比較データが示されていますが、リリースは対面での接点を増やすことにより、学生が持つ不安を和らげる可能性を指摘しています。

内定式の参加意向とその不安点
内定式に関しては、83.8%の学生が「出席したい」と回答しており、多くの学生が参加希望を示しています。参加希望が高い一方で、内定式に対する不安も明確です。
内定式で不安に感じている点としては、まず「他の内定者と仲良くなれるか」が57.6%と最多で、次いで「内定先の社員や役員とうまく話せるか」が43.0%でした。このことから、内定式の場面でも人間関係やコミュニケーションに関する懸念が強いことがわかります。
- 内定式出席希望:83.8%
- 不安の上位:他の内定者と仲良くなれるか(57.6%)、社員や役員とうまく話せるか(43.0%)

調査担当者のコメントと提言
調査担当者であるマイナビキャリアリサーチラボ研究員の中島英里香氏は、調査結果から「社会に出て働くイメージを持てているかどうかが、仕事への意欲向上や不安の軽減につながる可能性」が示唆されたと述べています。入社前のフォローにより内定者同士や配属先の社員とコミュニケーションを取る場を用意することが、移行期の不安を和らげるうえで重要であるという指摘がなされています。
このコメントは、企業側が学生に対して具体的な接点を設ける施策の必要性を示しており、採用やオンボーディングの設計に関する示唆を含んでいます。

調査概要と関連情報の整理
本章では調査の基本データと関連の公表情報を整理します。調査の実施方法や回答属性、参照先などを明示的にまとめています。
調査概要はリリース本文の記載を網羅しています。詳細はマイナビのキャリアリサーチLabのページにて公開されています。
項目 | 内容 |
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発表日 | 2025年9月25日 11:00 |
実施主体 | 株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明) |
調査名 | マイナビ2026年卒大学生キャリア意向調査8月<学生の働くイメージと不安> |
調査期間 | 2025年8月25日(月)~8月31日(日) |
調査方法 | マイナビ2026会員にWEB DMを配信し、インターネットアンケートで回収 |
調査対象 | 2026年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生(マイナビ2026会員等) |
有効回答数 | 1,389名(文系男子266名、文系女子571名、理系男子284名、理系女子268名) |
主な結果(抜粋) |
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参照リンク | https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250925_101435/(詳細) |
本記事では、発表資料に含まれている図表(図1~図8)の参照箇所を明示しました。図表の詳細な数値やクロス集計は、上記の参照先で確認できます。また、マイナビキャリアリサーチLabは雇用や労働に関連する調査データを提供するサイトであり、雇用の在り方や個人のキャリアを考えるための資料を蓄積・公開しています。
以上を踏まえると、学生が具体的に働く姿をイメージできるかどうかが就職前後の心理や意欲に影響を与える点、そして職場の人間関係や内定者同士・社員とのコミュニケーションに関する不安が解消されることの重要性が本調査から読み取れます。

主要データの要点整理(表形式)
以下の表は本記事で触れた主要な数値を整理したものです。調査の重要ポイントを一目で確認できます。
項目 | 数値・内容 |
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有効回答数 | 1,389名(文系男子266、文系女子571、理系男子284、理系女子268) |
社会に出て働くイメージ | 持てている:55.6%、持てていない:26.0% |
イメージを持てている学生の働く意欲 | 8割以上が「働く意欲が高い」 |
イメージを持てていない学生の働く意欲 | 意欲が高い:40.4%、意欲が低い:36.8% |
期待と不安(イメージあり) | 期待:60.4%、不安:39.6% |
期待と不安(イメージなし) | 不安:79.7%(期待を大きく上回る) |
入社先情報の理解度(社内人間関係) | 18項目中17位。半数以上が十分に理解していない |
内定式出席希望 | 83.8% |
内定式の不安(上位) | 他の内定者と仲良くなれるか:57.6%、社員や役員とうまく話せるか:43.0% |
本調査の詳細や図表は、マイナビのキャリアリサーチLabに掲載されています。調査結果は、採用担当者や教育関係者が入社前フォローやオンボーディング施策を設計する際の参考資料として活用できる内容です。
参考:マイナビ(http://www.mynavi.jp)、マイナビキャリアリサーチLab(https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250925_101435/)
参考リンク: