10/24開催のIF Conで発表、Dify協会設立へ

Dify協会設立発表

開催日:10月24日

Dify協会設立発表
Dify協会って何なの?
LangGenius、NTTデータ、日本電子計算が共同で設立した中立団体で、Difyを中核に技術標準化、事例共有、人材育成やコミュニティ運営を通じて日本のAI導入を支援します。
IF Con Tokyo 2025って参加できるの?
参加は可能です。IF Con Tokyo 2025は2025年10月24日開催で、公開申込は2025年9月25日開始(一部招待制あり)。会場はベルサール汐留、申込リンクから登録できます。

Difyを中核に据えたオープンな共創基盤の誕生背景

株式会社LangGeniusは、株式会社NTTデータ、日本電子計算株式会社と共同で、2025年9月1日に一般社団法人Dify協会を設立したと、2025年9月24日17時52分付のリリースで発表しました。本発表は、生成AIがソフトウェア開発とビジネスプロセスの両面で変革をもたらす状況を受け、オープンで中立的なハブとして日本の産業界全体のAI活用を支援することを目的としています。

背景には、AIアプリケーションの迅速な市場投入と、その後の綿密な運用管理という現場の喫緊の課題があり、多くの企業が「作ること」よりも「意図通りに動かし続けること」に困難を抱えています。これに対して協会は、観測可能性(Observability)と制御可能性(Controllability)を重要な要件として位置づけ、Difyを中核に据えたソリューション普及と共創を進めます。

Difyが担う役割と技術的特徴

Difyは次世代ミドルウェアプラットフォームとして設計されており、複雑なAI動作を可視化するグラフィカルなAgentic Workflow構築機能を備えます。ノーコード・ローコードでの開発を可能にし、拡張性と信頼性を両立することでAIネイティブアプリケーションの開発効率を高めます。

具体的には、RAG(Retrieval-Augmented Generation)パイプラインのサポートやGUIベースのワークフロー設計、実運用で求められる観測性と制御性の実現に注力しています。これにより、企業は迅速な実装と安定運用の両立を図ることが期待されます。

  • ノーコード/ローコードでのGUI設計による迅速なプロトタイピング
  • Agentic Workflowでの可視化と管理
  • RAGパイプライン対応による高品質な生成物の実現
  • 観測可能性・制御可能性の強化で運用負荷を軽減

協会の目的・提供価値と具体的活動項目

設立された一般社団法人Dify協会(英文表記:Japan Association for Dify)は、特定ベンダーに依存しない中立的な立場で、日本のAI応用を支える持続可能なネットワークを構築することを目的とします。協会の活動は、単なる製品普及を超え、実践的な知見の共有、プレイヤー間のネットワーキング、技術標準の形成および人材育成に重点を置きます。

協会が提供する主な価値は以下の通りです。会員企業や参加者に対して試行錯誤の削減、事業化の加速、産学官連携による新たなビジネス機会形成といった効果を狙います。

  1. 実践的知見の集積と共有:成功事例や運用ノウハウを共有し、会員の導入・運用負荷を低減。
  2. 多様なプレイヤーによるネットワーキング:開発者、ユーザー企業、パートナー企業、政府機関、学術界等を繋げる。
  3. 技術標準の形成と人材育成:品質基準や認証制度の策定、将来の人材育成支援。

協会の事業内容(設立時に表明された項目)

協会は、下記の事業を行うとしています。これは日本市場におけるDifyの信頼性確保と普及、コミュニティ形成に直結する活動です。

① 調査・検討
日本市場におけるDifyの品質基準(ガイドライン・認証制度)策定に向けた調査・検討を実施します。
② コミュニティ活動の推進
情報交換やネットワーク形成を目的としたイベント企画や外部連携を行います。
③ 情報交換会・勉強会
会員が技術トレンドや国内外の先進事例を学び合うための場を提供します。
④ ケーススタディの収集・共有
Difyを活用した企業の生産性向上に関する先進事例を収集し、共有します。
⑤ 政策・産業・学術の連携促進
将来的に政策連携や知識普及に繋がる活動を行い、日本のAI分野の発展に寄与します。

組織体制、設立時情報、代表のコメント

協会の主たる事務所は東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント1階に所在し、設立は2025年9月1日と定められています。公式ホームページは https://dify-association.org です。

設立時の主なメンバー・役員構成は下記の通りです。設立時社員として株式会社LangGenius、株式会社NTTデータ、日本電子計算株式会社が名を連ねています。

  • 名称:一般社団法人Dify協会(Japan Association for Dify)
  • 設立年月日:2025年9月1日
  • 主たる事務所:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント1階
  • 設立時社員:株式会社LangGenius、株式会社NTTデータ、日本電子計算株式会社

役員構成と代表理事のコメント

役員は以下の通り発表されています。

  • 理事:亀茲マルダン、新井貴博、湯澤元彦
  • 監事:戸田邦昭

当協会代表理事であり株式会社LangGeniusの取締役社長であるキジ マルダン氏は、設立に関して以下のように述べています(プレスリリースより引用):

「本日、日本国内において市民開発を加速する生成AIソリューションの普及・促進を目的としてDify協会が設立されたことを大変喜ばしく思います。生成AIソリューションDifyを発表以来、日本においてもすでに多くのお客様に活用いただき、好評を博してまいりました。一方で日本企業に足りない機能の拡充に向けて、まだまだ取り組まなければならない課題も山積みです。こうした課題に対しても当協会の場で多方面のステークホルダーの方々と共創していくことで、必ずや解決策を見出し、皆様のお役に立てることができると確信しております。Difyに興味のある多くの関係者の皆様が当協会に積極的に参画されることを期待しております。」

最初の公開イベントと参加案内、並びにLangGeniusの導入実績

協会は当面、ワーキンググループや技術セミナー、カンファレンスなどを通じて活動を展開する予定です。その第一弾として、2025年10月24日(金)に東京で「IF Con Tokyo 2025」を開催します。併せて翌日には「Dify Studio ハッカソン」も予定されています。

IF Con Tokyo 2025の開催概要は次の通りです。

項目 内容
日時 2025年10月24日(金)10:00~
場所 ベルサール汐留(〒104-0061 東京都中央区銀座8-21-1 住友不動産汐留浜離宮ビル)
内容 【午前】一般社団法人Dify協会 設立発表会、【午後】AIとビジネス カンファレンス
申込開始 2025年9月25日(水)より公開募集開始(一部招待制を併用)
申込リンク https://luma.com/i7ps7kbf

また、2025年10月25日(土)には「Dify Studio ハッカソン」が開催され、開発者やユーザーコミュニティが最新のAI活用を体験・創出する機会となります。両イベントは公開募集と招待を併用しており、公開申し込みは上記リンクから行います。

LangGeniusと国内導入事例

株式会社LangGeniusはノーコード・ローコード開発プラットフォーム「Dify」を提供する企業であり、エージェントワークフローからRAGパイプラインまでGUIで構築可能な点を特徴としています。Difyは世界中の開発者や企業に利用されており、日本国内においても複数の大手企業で導入実績があります。

リリースで示された導入先例は以下の通りです。

  • 株式会社NTTデータ(NTT DATA)
  • NTT東日本株式会社(NTT EAST)
  • 株式会社カカクコム(価格.com)
  • 日本電子計算株式会社(JIP)
  • 株式会社リコー(RICOH)

これらの導入事例は、企業の生産性向上とDX推進に資する実運用の知見を蓄積する基盤ともなっています。

要点整理(本記事の内容を表形式でまとめる)

以下は、本記事で取り上げたDify協会設立に関する主要情報を表に整理したものです。設立の趣旨、組織情報、主な活動、イベント情報などを網羅しています。

項目 内容
発表元・日時 株式会社LangGenius/2025年9月24日 17:52
法人名 一般社団法人Dify協会(Japan Association for Dify)
設立日 2025年9月1日
主たる事務所 東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント1階
設立時社員 株式会社LangGenius、株式会社NTTデータ、日本電子計算株式会社
役員 理事:亀茲マルダン、新井貴博、湯澤元彦 / 監事:戸田邦昭
代表理事 キジ マルダン(株式会社LangGenius 取締役社長)
事業内容(概要) ① 品質基準の調査・検討 ② コミュニティ活動推進 ③ 情報交換会・勉強会運営 ④ ケーススタディ収集・共有 ⑤ 政策・産業・学術連携促進
イベント(当面) IF Con Tokyo 2025(2025年10月24日/ベルサール汐留)/Dify Studio ハッカソン(2025年10月25日)
申込リンク https://luma.com/i7ps7kbf(公開申込は2025年9月25日開始)
公式サイト https://dify-association.org
LangGeniusの主要特徴 ノーコード/ローコードでのDifyプラットフォーム、Agentic Workflow可視化、RAGパイプライン対応
国内導入実績例 NTTデータ、NTT東日本、カカクコム、日本電子計算、リコー など

以上が、一般社団法人Dify協会の設立に関する公表情報の要点整理です。本稿では発表文の内容を漏れなく記載し、設立趣旨、組織情報、提供価値および今後予定される主要イベントの情報を整理して紹介しました。