9月30日発売:人事向け『キャリアオーナーシップの教科書』

書籍発売:9月30日

開催日:9月30日

書籍発売:9月30日
この本って誰向け?
人事担当者や経営層、組織開発や人材育成に携わる実務者向け。制度設計や組織文化づくり、測定指標の連動といった現場で使える実践ノウハウが中心。
何が具体的に学べるの?
キャリアオーナーシップを可視化する指標設計(C/O経営スコア)、制度や越境学習、リスキリングの導入手順、社内運用の段階的アプローチと事例が学べる。

企業と個人をつなぐ実践書として刊行される新刊の中身

パーソルキャリアが運営する「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」の4年間の探究と実践を一冊にまとめた実践書が、2025年9月30日(火)に刊行されます。刊行元は株式会社日本能率協会マネジメントセンターで、書名は『キャリアオーナーシップの教科書 -自律と支援のマネジメント実践-』です。

本書は、人的資本経営の観点から「社員のキャリアオーナーシップを育み、事業成長の力に変えていく」ことを目的に、組織文化・制度設計・経営指標との連動などを具体的に示す実践書です。ISBNは9784800593726336ページ2,200円(税込)

書籍の基本情報と購入先

発売日:2025年9月30日(火)。著者はパーソルキャリア株式会社 キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム、出版社は日本能率協会マネジメントセンターです。

購入用の外部リンクは以下の通りです。
Amazon:https://amzn.asia/d/cSv6s0U
楽天ブックス:https://books.rakuten.co.jp/rb/18330063/

コンソーシアムの4年間—議論と検証から導かれた実践的フレーム

本書は、2021年4月から2025年3月までの4年間にわたるコンソーシアムの活動をまとめたもので、制度と文化、経営と現場、人事と事業のあいだに“橋”をかけるための具体的手法を整理しています。コンソーシアムに参画した人事パーソンが直面してきた多様な課題を取り上げ、制度設計から行動につなげる仕組み、組織文化の醸成、マネジメント変革、測定指標と経営KPIの連動、キャリア対話やリスキリング、越境体験の実装サイクル、消極的な層に対するアプローチ方法などを網羅しています。

また、読者特典としてコンソーシアムが作成してきた各種資料を一括でダウンロードできる読者専用ページが用意されます。具体的には「はたらく未来白書」「キャリアオーナーシップ経営の打ち手119」、相互副業や越境メンタリングの実証レポート・実践手引き資料、社内流動化に関する調査レポートなどが含まれ、段階的アプローチによる運用手順も揃っています。

目次と章構成の特徴

本書は全12章で構成され、キャリアオーナーシップの定義から制度設計、組織醸成、事業貢献の可視化、消極的な層へのアプローチ、リスキリングや越境学習、そして人事担当者へのエールに至るまで幅広く扱っています。章立ては以下の通りです。

  1. 第1章 キャリアオーナーシップとは何か
  2. 第2章 キャリアオーナーシップを阻むもの-個人と組織が抱える3つの壁
  3. 第3章 キャリアオーナーシップを実現する制度設計
  4. 第4章 キャリアオーナーシップを促す組織の醸成
  5. 第5章 キャリアオーナーシップと事業貢献の可視化
  6. 第6章 キャリアオーナーシップに消極的な層へのアプローチ
  7. 第7章 キャリアオーナーシップの意義を知らせる
  8. 第8章 キャリアオーナーシップとリスキリングの関係
  9. 第9章 越境学習の実践とその効果
  10. 第10章 これからのキャリアオーナーシップ経営
  11. 第11章 人事担当者へのエールと未来への展望
  12. 第12章 おわりに

目次からも分かる通り、実務で直面する設計・運用・評価の各フェーズを横断的に扱い、測る→変える→事業へつなぐプロセスまでを実践設計できる構成です。

コンソーシアムの活動実績と参画企業の広がり

「キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム」は2021年4月20日に設立され、2021年度から2025年度までの第1期〜第4期で延べ55社・250名超の人事パーソンが参加しました。第5期(2025年度)には41の企業・団体が参画しており、引き続き実践・検証が行われています。

コンソーシアムの首席顧問・ファシリテーターは田中研之輔(法政大学キャリアデザイン学部・大学院教授)、次席顧問は永島寛之(トイトイ合同会社代表・元ニトリ組織開発室室長)が務め、運営事務局はパーソルキャリア株式会社が担当しています。

研究会と実践・検証の具体例

活動内容は大きく分けて「研究会」と「実践・検証」です。研究会では参画企業の暗黙知や実践知を集約し、形式知化して企業への提言や外部公開に繋げています。実践・検証では、参画企業間で合意した取り組みを相互に試し、その成果を検証する、というサイクルで運営されてきました。

過去の取り組みには、参画企業間で社員の越境を行う「相互副業」の検証や、キャリアオーナーシップ経営の推進状態を測るツール「C/O経営スコア」の導入実証などが含まれます。これらは企業価値向上と個人の成長の両立を目指す実証的な試みです。

以下は第1期〜第4期に参画した企業一覧(五十音順)です。参画企業の業種は多岐にわたり、業界横断での知見交換が行われてきました。

  • アサヒグループジャパン株式会社
  • アフラック生命保険株式会社
  • イオンフィナンシャルサービス株式会社
  • イオンリテール株式会社
  • 株式会社インテージホールディングス
  • ウエルシア薬局株式会社
  • エーザイ株式会社
  • SCSK株式会社
  • 小田急電鉄株式会社
  • 花王グループカスタマーマーケティング株式会社
  • 兼松株式会社
  • 関西電力株式会社
  • 株式会社かんぽ生命保険
  • 九州電力株式会社
  • キリンホールディングス株式会社
  • 栗田工業株式会社
  • KDDI株式会社
  • 独立行政法人国際協力機構(JICA)
  • コクヨ株式会社
  • サッポロビール株式会社
  • 総合メディカル株式会社
  • ソニーグループ株式会社
  • 大日本印刷株式会社
  • 中外製薬株式会社
  • DIC株式会社
  • 株式会社電通総研
  • 株式会社電通デジタル
  • 豊田通商株式会社
  • 内閣官房 内閣人事局
  • 株式会社日立製作所
  • 日本たばこ産業株式会社
  • 日本郵政株式会社
  • 株式会社乃村工藝社
  • パーソルキャリア株式会社
  • パーソルホールディングス株式会社
  • パナソニック インダストリー株式会社
  • パナソニック コネクト株式会社
  • 富士通株式会社
  • 株式会社ベネッセコーポレーション
  • 株式会社ポーラ
  • 株式会社マクニカ
  • 三井情報株式会社
  • 三井住友海上火災保険株式会社
  • 株式会社Mizkan J plus Holdings
  • 三菱HCキャピタル株式会社
  • 三菱ケミカル株式会社
  • 三菱重工業株式会社
  • 株式会社三菱UFJ銀行
  • 明治ホールディングス株式会社
  • 株式会社メンバーズ
  • ヤフー株式会社(現・LINEヤフー株式会社)
  • 株式会社ゆうちょ銀行
  • 株式会社LIFULL
  • LINE株式会社(現・LINEヤフー株式会社)
  • ロート製薬株式会社

キャリアオーナーシップの定義と経営モデルの位置づけ

本リリースでは「キャリアオーナーシップ」について、経済産業省の報告書等の文献を踏まえた説明が提示されています。経済産業省(2018年)の定義は、個人が自らのキャリアについて意識し、納得のいくキャリアを築くための行動をとっていくこととされています。

さらに、2025年7月15日に定義が更新された「キャリアオーナーシップ経営」は、個人と企業がそれぞれ目的・意志・責任を持ち、個人のキャリアと事業の価値創造を共に担う経営モデルと定義されています。このモデルは「見える」「増やす」「つなぐ」の三つの視点で構築・運用され、人的資本を最大化する実践論として位置づけられています。

「見える」「増やす」「つなぐ」の具体的意義

見える:キャリアオーナーシップを発揮する人材を可視化すること。具体的には評価軸やスコアリング(例:C/O経営スコア)などで現状を把握する取り組みが該当します。

増やす・つなぐ:増やすは育成や仕組みを通じてそのような人材を増やすことであり、つなぐはその人材を事業戦略や価値創造プロセスに結びつけ、組織の中核として機能させることを指します。これらを統合して人的資本の持続的価値創出を目指すのがキャリアオーナーシップ経営です。

推薦コメントとパーソルキャリアの立ち位置、まとめ

本書には複数の推薦コメントが寄せられています。推薦者には一橋大学CFO教育研究センター長・伊藤邦雄氏、法政大学 田中研之輔教授、トイトイ合同会社代表の永島寛之氏などが名を連ね、それぞれ人的資本経営や組織開発の観点から本書の実践性を評価しています。

パーソルキャリアは、転職サービス「doda」やハイクラス向け「doda X」などを運営するとともに、2022年にプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入しています。企業としては「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」というミッションのもと、個人のはたらくにフォーカスした社会価値創出を目指す立場から本コンソーシアムの運営事務局を務めています。

発足宣言と設立の背景

コンソーシアムは、年功序列や終身雇用といった従来の働き方が変化する中で、個人の自律的な成長を前提にした新たな企業と個人の関係性を模索するために設立されました。発足宣言文では、キャリアオーナーシップが社会を動かすという認識のもと、企業が先駆的に実践・実証し提言を行うことが掲げられています(発足日:2021年4月20日)。

以下に、本記事で触れた主要事項を表で整理します。

項目 内容
書名 キャリアオーナーシップの教科書 -自律と支援のマネジメント実践-
著者 パーソルキャリア株式会社 キャリアオーナーシップとはたらく未来コンソーシアム
出版社 日本能率協会マネジメントセンター
発売日 2025年9月30日(火)
ISBN 9784800593726
ページ数 336ページ
定価 2,200円(税込)
読者特典 はたらく未来白書、打ち手119、越境メンタリング実証レポート、社内流動化調査レポート等(読者専用ページで一括ダウンロード)
コンソーシアム設立 2021年4月20日
参画実績(第1期〜第4期) 延べ55社・250名超の人事パーソン
URL(コンソーシアム) https://co-consortium.persol-career.co.jp/index.html
購入リンク(例) Amazon: https://amzn.asia/d/cSv6s0U
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18330063/

本書は、人事担当者や経営層、組織開発に携わる実務者に向けて、キャリアオーナーシップを組織文化に定着させるための実務的な手順と検証知見を提供するものです。参照されている定義や各種実証事例、参画企業の実践知をもとに、企業と個人の共成長を描くための具体的な設計図といえます。