ユースが創るなら国際映画祭 for YOUTH 2025の全貌

なら国際映画祭YOUTH

開催期間:9月21日〜9月23日

なら国際映画祭YOUTH
この映画祭ってどんなものなの?
ユース世代が主体となり「創る・観る・運営する」を実務で体験する育成型映画祭。13〜24歳向けの制作や審査プロジェクトがあり、SSFF & ASIAやベルリン推薦作の上映や大阪・関西万博での特別上映も特徴です。
次回の開催はいつで参加はどうすればいいの?
第9回は2026年9月19日〜23日に奈良市で開催予定。参加募集や詳細は2026年春に発表される予定で、応募情報や支援は映画祭公式サイトやふるさと納税ページで確認できます。

ユースが主体となって描く、なら国際映画祭 for YOUTH 2025の全貌

NPO法人なら国際映画祭(所在地:奈良県奈良市、理事長:河瀨直美)が主催する「なら国際映画祭 for YOUTH 2025」は、10代を中心としたユース世代が「創る・観る・運営する」という3つの柱を通じて映画祭を実践する取り組みとして、2025年9月21日(日)から9月23日(火・祝)に開催されました。本稿では開催内容、上映作品、プロジェクトの趣旨、受賞結果、運営・支援情報まで、プレスリリースに含まれるすべての情報を整理して伝えます。

本映画祭は、ユース世代の主体性と創造性を重視するプロジェクト群を中心に構成されており、2018年のユース審査員プロジェクトを端緒に2021年から本格的にスタートしました。映画制作ワークショップ、ユース映画審査員、ユースシネマインターンという3本柱で毎年実施され、参加した若者たちが制作から審査、運営まで一貫して関わることが特徴です。

ー 映画と未来をつなぐ「なら国際映画祭 for Youth 2025」閉幕ー ユース世代が「創る・観る・運営する」3つのプロジェクトを展開 画像 2

ユースプロジェクトの設計と理念

ユース映画制作ワークショップは「子どもを子ども扱いしない」という明確な理念のもと実施されます。脚本・撮影・演出・編集までをユースのみで行うことで、実務を通じて表現力と制作力を育む設計になっています。

ユース映画審査員とユースシネマインターンは、映画祭の評価や運営に若い視点を反映させる役割を担い、審査を通した議論や実務経験を通じて、参加者の言語化能力や協働力の向上を目指しています。

  • ユース映画制作ワークショップ:13歳〜17歳が中心に脚本から編集までを担当。2025年の成果作として『縁 en』(13分)を制作。
  • NARAtive Jr.:18歳〜24歳を対象に短編映画を公募・選出・制作。2025年は『やまのべradio』(27分)がワールドプレミア上映。
  • ユース映画審査員:ユース自身による審査が行われ、「クリスタルSHIKA賞」の選定を実施。
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上映作品と当日のプログラム詳細

会期中は国内外で評価された短編・長編を含む作品群が上映され、合計12作品(メイキング含む)がプログラムに組まれました。上映スケジュールは奈良公園バスターミナルレクチャーホールを中心に、9月22日には大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater いのちのあかし」でも特別上映が行われました。

オープニングには、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)受賞作からの5作品、ベルリン国際映画祭「ジェネレーション部門」より1作品、そしてNARAtive Jr.作品のワールドプレミアが並びました。舞台挨拶には出演者に加え、なら国際映画祭アンバサダーの所哲也氏、今回新たにアンバサダーに就任したハイヒール・リンゴ氏、SSFF & ASIA代表・なら国際映画祭アンバサダー別所哲也氏(表記はプレスリリースに準拠)、およびSSFF & ASIAフェスティバル・ディレクター武笠祥子氏が登壇しました。

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オープニング上映の内訳(主要作品)

出典 作品名 備考
SSFF & ASIA受賞作 いないいないばあ! / 塀の中で / いきがい / ヴァーリャの冒険 / 破れたパンティーストッキング 5作品
ベルリン国際映画祭(ジェネレーション) ヴィレッジ・ロックスターズ 2 国際映画祭推薦作
NARAtive Jr. やまのべradio ワールドプレミア/監督:小松頼礼|27分|2025年|日本
ユース制作 縁 en 制作:13歳〜17歳の4名|13分|2025年|日本

特にNARAtive Jr.作品『やまのべradio』は新聞配達でつながるヒューマンドラマとして制作され、出演者には山村憲之介、川代健次郎、中村旺土郎、DOZAN11、島田角栄、橋本佳奈が名を連ねます。大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンでの特別上映では出演者も登壇し、関心を集めました。

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審査結果と受賞に込められた意味

映画祭最終日にはユース映画審査員による議論を経て「クリスタルSHIKA賞」が発表されました。選考はユース自身による白熱した討議を通じて行われ、受賞作はベルリン国際映画祭ジェネレーション部門推薦作『海辺へ行く道』と、SSFF & ASIA受賞作の『破れたパンティーストッキング』でした。

受賞理由を端的に言えば、ユース審査員たちが作品の表現力、テーマの提示、登場人物の描写や観客への伝播力を自分たちの言葉で論じ合い、互いの見解を尊重しながら議論を重ねた結果です。ユース側は「自分たちの言葉で映画の魅力を語り合った」「互いの意見をぶつけあい、尊重する経験ができた」と振り返っています。

クリスタルSHIKA賞(選出作)
・海辺へ行く道(ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門推薦作)
・破れたパンティーストッキング(SSFF & ASIA受賞作)

審査を通じたユースの経験は、映画祭の掲げる「ユースの主体性と創造性を育む場」という理念の具体化であり、参加者個々の成長の場として位置づけられます。

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支援情報・次回開催予定・運営団体の情報

なら国際映画祭は市民や企業の寄付によって運営されており、今回ふるさと納税による支援受け付けを開始したことが明記されています。受付ページは奈良市のふるさと納税ページおよび映画祭の寄付案内ページ(https://nara-iff.jp/join/join-05/)で確認できます。ふるさと納税を通じた寄附は、映画を通じて未来世代を育む取り組みの継続に充てられます。

次回の第9回なら国際映画祭は本祭年として2026年9月19日(土)から9月23日(水・祝)の5日間(プレスリリース表記による)に奈良市内で開催予定です。詳細は2026年春に発表され、ユースプロジェクトの参加募集も同時期に開始される予定とされています。

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運営団体概要と連絡先・関連リンク

運営は特定非営利活動法人なら国際映画祭が担当しています。設立は2010年、本拠は奈良市となります。理事長/エグゼクティブ・ディレクターは河瀨直美氏です。

  • 団体名:特定非営利活動法人なら国際映画祭
  • 所在地:〒630-8241 奈良市高天町45番地 アート福住ビル2階 組画内
  • 設立:2010年
  • 事業内容:映画祭の企画・運営
  • 公式HP:https://nara-iff.jp
  • Instagram(公式):https://www.instagram.com/naraiffnaraiff/
  • Instagram(ユース):https://www.instagram.com/naraiffforyouth/
  • X(旧Twitter):https://x.com/naraiffnaraiff
  • ふるさと納税案内:https://www.city.nara.lg.jp/site/furusato/59574.html

また、同事業は奈良県の映画文化再興実行委員会の協力を得ており、助成は「奈良市心のふるさと応援寄附魅力発信パートナー支援団体補助事業」によると記載されています。

開催要点の整理(表形式)

以下は本記事で触れた重要項目を表で整理したものです。本映画祭の開催期間、会場、上映作品、主要プロジェクト、受賞作、次回予定、運営・支援窓口といった情報を一目で確認できます。

項目 内容
イベント名 なら国際映画祭 for YOUTH 2025
開催期間 2025年9月21日(日)〜9月23日(火・祝)
会場 奈良公園バスターミナルレクチャーホール(奈良市登大路町76) / 2025年9月22日 大阪・関西万博シグネチャーパビリオン「Dialogue Theater いのちのあかし」
上映作品(主なもの) ベルリン国際映画祭推薦作(例:ヴィレッジ・ロックスターズ 2)、SSFF & ASIA受賞作(いないいないばあ!/塀の中で/いきがい/ヴァーリャの冒険/破れたパンティーストッキング)、ユース制作『縁 en』、NARAtive Jr.『やまのべradio』(計12作品、メイキング含む)
主要プロジェクト ユース映画制作ワークショップ(『縁 en』)、NARAtive Jr.(『やまのべradio』)、ユース映画審査員、ユースシネマインターン
ワールドプレミア やまのべradio(監督:小松頼礼|27分|2025年|出演:山村憲之介、川代健次郎、中村旺土郎、DOZAN11、島田角栄、橋本佳奈)
ユース制作短編 縁 en(監督・脚本:井上楽斎・前尾奈佑・山田梨乃・中越菊央|13分|2025年|13歳〜17歳の4人で制作)
受賞(クリスタルSHIKA賞) 海辺へ行く道(ベルリン推薦作)/破れたパンティーストッキング(SSFF & ASIA受賞作)
次回開催予定 第9回なら国際映画祭(本祭) 2026年9月19日(土)〜9月23日(水・祝)/詳細は2026年春発表
運営団体 特定非営利活動法人なら国際映画祭(理事長:河瀨直美)/所在地:〒630-8241 奈良市高天町45番地 アート福住ビル2階 組画内
支援・寄付 ふるさと納税による寄附受付開始(案内:https://nara-iff.jp/join/join-05//奈良市ふるさと納税ページ:https://www.city.nara.lg.jp/site/furusato/59574.html)

以上がなら国際映画祭 for YOUTH 2025に関する主要事項の整理です。プログラムはユースの創造性を引き出す構成になっており、次回2026年の開催に向けては春に詳細が発表される予定となっています。

参考リンク: