万博で発表|唐津南式循環共生サイクルを高校生が展示

唐津南式循環共生発表

開催日:9月20日

唐津南式循環共生発表
唐津南式循環共生サイクルって何なの?
唐津南高校と唐津Farm&Foodが地域の枯れ葉や廃プラを活用し、ESDやサーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブを実践する地域資源循環のモデルです。万博で教育や製品化の取り組みを発表しました。
万博の展示って誰が何を出したの?
唐津南高校の生徒4名(1〜3年)や卒業生、Precious Plastic 唐津らが参加。枯れ葉を使った菓子、松葉製品、ペットボトルキャップ製キーホルダー等を展示し来場者に再資源化を紹介しました。

万博の舞台で示した「唐津南式循環共生サイクル」

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」と特定非営利活動法人 唐津Farm&Foodは、2025年9月20日に大阪・関西万博のTEAM EXPO Pavilion(Future Life Village内)で、「唐津南式循環共生サイクル」を発表・展示しました。本件は、2025年9月28日付で報告されたもので、地域でのESD(持続可能な開発のための教育)やサーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの実践を国際的な場で表現した事例です。

発表と展示は、地域と連携して「食」「農」「環境」「循環」をテーマに活動してきた取り組みの集大成として位置づけられています。公式ページ(https://karatsu-f-f.com/esd.html)に示される活動理念を基に、高校生や卒業生が主体的に学び・発信する場となりました。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」、大阪・関西万博で環境保全を発表 画像 2

実施の経緯と予備審査

今回のTEAM EXPO Pavilionでの参加は、2024年に福岡大丸天神店パサージュ広場で行われた審査会を通過した成果を礎にしています。審査会を経て選抜された活動が、万博のステージおよび展示ブースへと繋がりました。

選出されたプロジェクトは、地域資源の活用と教育的側面を両立させ、SDGsに基づくESDの実践例として位置付けられました。唐津から持ち込まれた実践が万博の場で紹介されたことで、地域の取り組みが国内外の来場者に伝わる機会となりました。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」、大阪・関西万博で環境保全を発表 画像 3

展示とステージ発表 — 生徒・卒業生が伝えた具体的実践

ステージでは、1〜3年の生徒4名が登壇し、「虹の松原」の保全活動や、枯れ葉を活用した菓子の商品開発、子ども向けの環境啓発活動などを発表しました。食品流通科3年の新美央さんは、先輩から受け継いだ活動を3年間の集大成として発信したことを述べ、生徒自身の成長や学びの総括としての位置づけを語りました。

展示ブースでは、地域資源や廃棄素材を活用した製品が並び、来場者に向けた説明は卒業生が丁寧に担当しました。来場者からは「ごみから作られたとは思えない」といった驚きの声が寄せられ、素材の再生やデザインによる付加価値創出が来場者の関心を引きました。

唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」、大阪・関西万博で環境保全を発表 画像 4

展示物の詳細と活動内容

展示品と発表内容は、地域の自然や資源循環を中心に据えた具体的な取り組みで構成されていました。以下のリストは当日の主な展示・発表項目です。

  • 虹の松原の枯れ葉を活用した菓子の商品開発(商品化プロセスや試作結果の紹介)
  • 子ども向け環境啓発ワークショップの実施報告(参加者の反応や教材)
  • Precious Plastic 唐津による、ペットボトルキャップの再利用で作られたキーホルダー
  • 松葉を素材とした各種製品の展示(デザインと技術の解説)

展示品に関する補足説明は以下の

で整理します。

ペットボトルキャップ製キーホルダー
Precious Plastic 唐津が回収したキャップを溶解・成形し、Accessoryとして再利用した製品。デザイン面での工夫と回収から加工までの工程を来場者に示した。
松葉を活用した製品
虹の松原の松葉を資源として用い、乾燥・加工を施した試作品群。地域資源の付加価値化を目指した取り組みとして紹介された。
枯れ葉を使用した菓子
松原で発生する枯れ葉を原料・香味付けや包装材に活かす試み。商品開発の背景にある持続可能性と地域文化をあわせて解説した。
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環境省セッションとの連携と学びの広がり

同日、環境省が主催するセッション「2030年ネイチャーポジティブの実現に向けて」も開催され、唐津南高校の生徒たちは大阪市内の自然共生サイト展示を見学しました。展示見学を通じ、他地域の先進的な取り組みを直接観察する機会を得たことが報告されています。

唐津Farm&Foodは、唐津市相知町横枕地区で進めているネイチャーポジティブな活動について、環境省担当者に紹介する機会も得ました。地域の実践が全国レベルの政策議論と緩やかに結びつく場となった点が特筆されます。

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学習と相互交流の内容

生徒による展示見学は、単なる視察にとどまらず、他地域事例からの学びを自らのプロジェクトにどう適用するかを考える場となりました。見学した自然共生サイトの技術や運営手法、参加者との対話が、生徒の学びを深める材料になったと記録されています。

また、環境省とのやり取りは、地域活動が政策面でどのように評価・位置付けられるかを知る貴重な機会となりました。横枕地区の取り組みが省の関係者に紹介されたことにより、地域活動と行政の接点が一つ形成されました。

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関係団体・今後の参加予定と要点整理

発表に関わった主な団体と今後の予定、ならびに当日の成果は以下の通り整理できます。唐津Farm&Foodは地域でのESD教育や資源循環を通した地域づくりを事業の中心に据えており、代表理事は濱口のぞみさんです。

今後の取り組みとしては、2030年のSDGs達成に向けた継続活動の一環として、2027年に横浜で開催予定のGreen Expo 2027(Farm&Food Village)での再度の発表・展示を目標としています。また、同年10月3日に佐賀県からの別団体である株式会社BIOTEXがTEAM EXPO Pavilionで13:00より登壇・展示予定であることも報告されています。

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団体概要と連絡先情報

本件に関与した主要団体の情報は以下のとおりです。地域での実践を支える組織体制や担当者名が明示されています。

団体名
特定非営利活動法人 唐津Farm&Food
所在地
佐賀県唐津市
代表理事
濱口のぞみ
事業内容
環境教育(ESD)、循環型社会の実現に向けた地域プロジェクト推進、資源循環を通じた地域づくり活動
公式サイト
https://karatsu-f-f.com/(ESDページ: https://karatsu-f-f.com/esd.html
項目 内容
発表団体 唐津南高校「虹の松原プロジェクトチーム」、特定非営利活動法人 唐津Farm&Food
発表日 2025年9月20日(大阪・関西万博 TEAM EXPO Pavilion)
報道公開日 2025年9月28日 13:08(報告掲載日)
主な発表内容 唐津南式循環共生サイクルの紹介、松原の枯れ葉を活用した菓子の商品開発、子ども向け環境啓発、リサイクル製品の展示(ペットボトルキャップ製キーホルダー、松葉製品)
参加者 唐津南高校生(1〜3年の4名が登壇)、卒業生、Precious Plastic 唐津関係者、唐津Farm&Food
連携・関連セッション 環境省セッション「2030年ネイチャーポジティブの実現に向けて」、大阪市内自然共生サイト見学
今後の予定 2027年 Green Expo 2027(Farm&Food Village)での再発表・展示、2025年10月3日 株式会社BIOTEXのTEAM EXPO Pavilion登壇(13:00予定)
団体情報 特定非営利活動法人 唐津Farm&Food(所在地:佐賀県唐津市、代表理事:濱口のぞみ)
公式リンク https://karatsu-f-f.com/esd.html

以上は、大阪・関西万博の場で発表・展示された唐津南高校と唐津Farm&Foodによる取り組みの概要と当日の主要な成果、連携状況の整理です。展示物の構成や発表の背景、関係機関との接点などを含めて整理したため、地域資源の循環利用と教育に関する実践がどのように国内の大規模イベントで共有されたかを把握できる内容になっています。

参考リンク: