岡山県で感染再拡大、岡山大学が分析発表(レベル3)定点12.30人
ベストカレンダー編集部
2025年9月28日 16:57
岡山県で感染レベル上昇
開催日:9月28日

岡山県の感染状況──レベル3に上昇、定点当たり報告数は増加
国立大学法人岡山大学は2025年9月28日付で、2025年9月16日現在の岡山県内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染状況と医療提供体制の分析を公開しました。本分析は岡山県が公開している患者報告数や医療提供体制のデータを基に、岡山県専門家有志がコメントを付加してまとめたものです。更新は週に一回を予定しています。
報告書によると、2025年9月16日現在の評価はレベル3(感染が拡大しつつあり警戒が必要)で、前回(2025年9月8日)の評価はレベル2(感染拡大の兆候あり)でした。定点当たり新型コロナウイルス感染症報告数は12.30人となっており、増加傾向が確認されています。全国的にも感染者数の増加が報告されており、夏休み期間の人流増加の影響が残存していると推定されています。

現状評価と推奨される行動
報告では状況に応じたマスクの適正使用や適切な換気の継続が推奨されています。とくに高齢者や基礎疾患を有するハイリスク者に対しては、周囲の人が感染をうつさない配慮が必要とされています。
また、5類移行後の統計指標としては定点当たりの患者報告数を用いて評価を行っている点が明記されています。レベル評価の詳細は報告書内の基準に基づいています(評価基準のリンク先も報告書中に示されています)。

医療提供体制と臨床現場の状況
岡山県内ではCOVID-19による入院患者が継続して発生しており、重症化する患者も少数ながら継続的に確認されています。医療機関における職員の感染も増加しているため、医療提供体制に対する負荷の管理が重要な課題となっています。
報告ではハイリスク患者に対しては早期診断・早期治療が必要であると強調されています。医療機関側の感染防止対策や、入院患者の管理体制の確認が求められています。

併発する感染症の動向
報告書はCOVID-19以外の感染症の現状にも触れており、全国的に百日咳が流行していたものの減少傾向にある点、そして伝染性紅斑が流行している点を指摘しています。これらの併発・同時流行のリスクは地域医療や保健活動に影響を与えるため注意が必要です。
感染状況が変化する中で、医療機関と地域保健が連携して感染症の監視と対応を続けることが求められます。岡山大学病院を含む地域の医療機関の対応状況については報告に関連リンクが多数掲載されています。

分析の枠組みと専門家有志の関与、参考資料
本分析は、東京都が公表する「最新のモニタリング項目の分析・総括コメント」を参照し、1枚で分かりやすく表現することを念頭に作成されています。岡山県内の状況を把握するための参考資料として整理されており、岡山県専門家有志によるコメントが付されています。
分析に関与した専門家有志は以下のとおりです。所属は発表資料に準拠しています。
- 頼藤貴志(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 疫学・衛生学分野)
- 萩谷英大(岡山大学病院 総合内科・総合診療科)
- 藤田浩二(津山中央病院 総合内科・感染症内科)
- 市村康典(国立国際医療研究センター 国際医療協力局)
- 吉岡大介(川崎医科大学 臨床感染症学・川崎医科大学附属病院 感染管理室)
報告書本体および評価基準のPDFは公開されています。分析本文、評価基準、関連する情報はオンラインで参照可能です。
- 分析本体(PDF)
- https://www.unit-gp.jp/eisei/wp/wp-content/uploads/2025/09/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%83%BB%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%8F%90%E4%BE%9B%E4%BD%93%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%88%86%E6%9E%90_20250916.pdf
- 評価基準(5段階評価)
- https://www.unit-gp.jp/eisei/wp/wp-content/uploads/2020/12/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%83%BB%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%8F%90%E4%BE%9B%E4%BD%93%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%88%86%E6%9E%90_%EF%BC%95%E6%AE%B5%E9%9A%8E_20230520%E6%94%B9%E8%A8%82.pdf

参考資料・連絡先とまとめ
本プレスリリースは2025年9月28日14時11分に岡山大学から発表されました。資料中では岡山大学病院関連の取り組みや、過去に公開された複数の調査研究レポート、関連する公開コンテンツへのリンクが一覧化されています。これらは本分析の理解を補強するための参考情報として提示されています。
以下に本記事で取り上げた主要な参考情報と連絡先を整理します。連絡先メールアドレスは公表情報の通り記載していますが、アットマーク表記の注意書きがある場合は記載に従ってください。
項目 | 内容 |
---|---|
発表機関 | 国立大学法人岡山大学(公式サイト:https://www.okayama-u.ac.jp/) |
発表日時 | 2025年9月28日 14時11分(分析対象日:2025年9月16日現在) |
感染状況評価 | レベル3(感染が拡大しつつあり警戒が必要) |
定点当たり報告数 | 12.30人(増加傾向) |
主要な推奨事項 | 状況に応じたマスクの適正使用、適切な換気、ハイリスク者への配慮、早期診断・早期治療の実施 |
分析PDF | https://www.unit-gp.jp/eisei/wp/wp-content/uploads/2025/09/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%83%BB%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%8F%90%E4%BE%9B%E4%BD%93%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%88%86%E6%9E%90_20250916.pdf |
評価基準 | https://www.unit-gp.jp/eisei/wp/wp-content/uploads/2020/12/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%8A%B6%E6%B3%81%E3%83%BB%E5%8C%BB%E7%99%82%E6%8F%90%E4%BE%9B%E4%BD%93%E5%88%B6%E3%81%AE%E5%88%86%E6%9E%90_%EF%BC%95%E6%AE%B5%E9%9A%8E_20230520%E6%94%B9%E8%A8%82.pdf |
参考ポータル | http://www.unit-gp.jp/eisei/wp/(岡山県クラスター対策班関連) |
問い合わせ(岡山大学) | 担当:頼藤貴志(岡山大学 学術研究院 医歯薬学域(医)疫学・衛生学分野 教授) 住所:〒700-8558 岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1 岡山大学鹿田キャンパス TEL:086-235-7173 / FAX:086-235-7178 E-mail:okayama.eisei◎gmail.com(◎を@に置き換えてください) |
加えて、報告書では岡山大学が公開してきた多数の研究報告や特集ページ、岡山大学病院の対応情報、コロナ・アフターケア外来等の関連リンクが示されています。これらは感染対策や臨床対応、ワクチンや後遺症に関する調査研究の成果として参照できます。
本記事は岡山大学が公表した情報を基に構成しています。報告の核心は、2025年9月16日現在で感染が再び拡大傾向にあり、医療現場の負荷やハイリスク者の保護、医療従事者の感染対策が引き続き重要であるという点にあります。参考資料や連絡先を整理した上で、地域の感染動向と医療提供体制の把握に役立てられるよう配慮してまとめました。
参考リンク: