設置が簡単なレーザースキャン『REDSCAN Lite』世界販売開始

REDSCAN Lite発売

開催日:9月29日

REDSCAN Lite発売
これってどんな製品なの?
屋内向けの赤外レーザースキャンセンサーで、対象の大きさ・距離・速度を識別。通常モードで一台10×10mの検知エリアを構成し、サーバールームや宝飾店などの侵入検知向けに設計されています。
設置は本当に簡単なの?
はい。市販のレーザーポインターで検知エリアを可視化でき、ツマミで角度調整が可能。電源投入で自動構成するAuto Area Correctionや履歴解析で設定を支援する機能も搭載されています。

設置が容易になった屋内用レーザースキャンセンサー「REDSCAN Lite」が世界展開を開始

オプテックス株式会社は、2025年9月29日から、屋内向け高性能レーザースキャンセンサーREDSCAN Liteの販売を世界各国で開始しました。本製品は対象物の「大きさ」「センサーからの距離」「速度」を識別できる赤外レーザー走査方式のセンサーで、通常モードで一台あたり10m×10m(検知エリア)を構成します。

発表資料によれば、従来のREDSCANシリーズで課題であった現地での複雑な施工や調整作業を極力簡素化し、あらゆる施工者が性能を引き出せるように設計されています。販売開始日は2025年9月29日、型式はRLS-1010Lです。

簡単設置できる高性能侵入検知センサー『REDSCAN Lite』を開発 画像 2

設置・調整作業を変える技術的工夫と主な特長

REDSCAN Liteでは施工性を向上させるために複数の新機能が導入されています。これにより、電源が未接続の状態でも検知エリアを可視化して角度を調整できるなど、現場での作業負荷が軽減されます。

具体的には、市販のレーザーポインターで検知エリアを可視化する機能や、ツマミを回すだけで角度調整が可能な機構が搭載されており、これらにより特殊な測定機器を用いずに施工が進められます。レーザーポインターと連携するための別売りパーツとして「RLS-LAT」が用意されています。

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自動調整と履歴解析の導入

本製品には2つの新しい調整支援機能が搭載されています。1つはAuto Area Correction(特許出願中)で、電源投入だけで壁や床、フェンスなどを認識し、適切なサイズの検知エリアを自動構成します。もう1つはDetection History Analysis(特許出願中)で、過去100件の検知履歴を記憶し、設定変更による検知件数の減少をシミュレートする機能です。

シミュレート結果はそのまま設定に反映できます。また、本製品専用のシンプルなWEBユーザーインタフェースが用意され、設定の確認や変更が分かりやすくなっています。

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安全性と設置環境に関する配慮

レーザーはClass 1の安全規格に準拠しており、設置後の運用において目に対する安全性が確保されています。保護等級はIP55で、動作温度範囲は-20℃から50℃まで対応します。

これらの仕様により、屋内のサーバールームや研究施設、宝飾品店の店内、美術品保管庫など、温度管理や埃等の環境条件が比較的安定した屋内の重要施設での利用を想定して設計されています。

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想定される用途と導入の実務面

REDSCAN Liteは侵入検知を目的として、警報機の作動、警備員への通報、カメラ連動による侵入者特定といった運用に組み込むことが想定されています。面としての警戒エリアを設定することで、境界部や重要設備周辺の監視に適用できます。

導入が見込まれる具体的な場面として、サーバールームや研究施設の内部監視、薬局や宝石店の店内美術品保管庫や地下倉庫の保護などが挙げられています。オプテックスは特に海外市場での展開を重視しており、施工ミスによる誤報や再調整のための技術者派遣の負担を減らすことを狙いとしています。

  • サーバールーム、データセンター内部の境界監視
  • 研究施設内の設備保護
  • 薬局、宝石店、美術品保管庫などの商業施設内の侵入検知
  • 地下倉庫など出入管理が重要な施設
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出展・スペック・販売目標の詳細

オプテックスは本製品を2025年10月1日から3日まで東京ビッグサイト西2ホールで開催されるクローズドショー「テロ対策特殊装備展(SEECAT)’25)」に出展します。会期は10:00~17:00、出展ブース番号は2U-29です。入場には事前登録と個別審査が必要です。

下記に本製品の主要スペックを表形式で示します。展示会では実機展示のほか、製品紹介動画なども用意される予定です。

項目 内容
型式 RLS-1010L
検知種別 赤外レーザー走査方式
レーザー安全規格 Class 1
電源 10.5-30 VDC, PoE(IEEE 802.3af 準拠)
消費電流 最大500 mA (12 VDC), 最大250 mA (24 VDC), 最大6W (PoE)
検知エリア 10×10 m, 95°
検知範囲 半径1~15 m、反射率10%
角度分解能/反応時間 0.125° / 100ミリ秒~1分以内
通信ポート Ethernet RJ-45 10BASE-T/100BASE-TX (自動判別)
出力/入力 3出力、28 VDC 0.2A、最大 N.C. / 無電圧接点入力
使用温度範囲 -20℃ to 50℃
保護等級 IP55
外形寸法 / 重量 118 × 115 × 96 mm / 680 g

スペックや用途、設置上の注意点などの詳細はオプテックスの製品詳細ページで案内されています(https://www.optex.co.jp/)。

ビジネス面では、オプテックスはREDSCAN Liteをハイセキュリティ製品を手軽に導入できる選択肢として位置づけ、主に海外市場での展開を加速する計画です。また今後3年以内にREDSCAN Liteの年間売上を10億円規模にすることを目標に据え、段階的な市場投入とサポート体制の強化を図っていく方針が示されています。

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企業背景

オプテックス株式会社はセキュリティ、自動ドア、水質、車両検知センサーなど特定用途向けの製品やアプリケーションを提供するセンサーメーカーです。センサーから得られるデータを活用したソリューション提案も行っており、経済産業省が選定する「グローバルニッチトップ企業100選」に2回連続で選出されています。

同社のグローバル展開やニッチ分野での実績を踏まえ、REDSCAN Liteは製品ラインの中で施工性と導入しやすさを重視したモデルとして位置づけられています。

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まとめ:REDSCAN Liteの要点表

以下の表は本記事で紹介したREDSCAN Liteの主要な情報を分かりやすく整理したものです。販売開始日、型式、主要技術、用途、展示会情報、販売目標などを網羅しています。

項目 詳細
販売開始日 2025年9月29日(世界各国で販売開始)
製品名 / 型式 REDSCAN Lite / RLS-1010L
検知方式 赤外レーザー走査方式(Class 1)
検知エリア 10×10 m(通常モード)、95°
主な特長 市販レーザーポインターで可視化、角度調整ツマミ、Auto Area Correction(特許出願中)、Detection History Analysis(特許出願中)
電源 / 消費 10.5-30 VDC, PoE(IEEE 802.3af準拠) / 最大6W (PoE)
使用環境 -20℃~50℃、IP55
展示会出展 テロ対策特殊装備展(SEECAT)’25、2025/10/1-3、東京ビッグサイト西2ホール、ブース2U-29(事前登録・審査あり)
販売目標 3年以内に年間売上10億円規模を目標
企業情報 オプテックス株式会社。センサー製品・ソリューション提供。グローバルニッチトップ企業100選に2回選出
関連リンク https://www.optex.co.jp/(製品詳細ページあり)

REDSCAN Liteは、既存のREDSCANシリーズが持っていた高い検知性能を維持しつつ、現場での施工負担を軽減する設計を重視した製品です。導入先の多様化と海外市場での拡大を見込み、展示による実機確認や技術資料を通じて利用者への情報提供を進める計画です。

参考リンク: