10月2日開幕|大阪・関西万博 中国館で『マカオウィーク』体感
ベストカレンダー編集部
2025年9月29日 16:32
大阪・関西万博のマカオ展
開催期間:10月2日〜10月4日

大阪・関西万博の中国館で再び示されるマカオの多文化性
マカオ政府観光局は、2025年10月2日(木)から4日(土)まで、大阪・関西万博の中国館において「マカオウィーク」を開催すると発表した(発表日時:2025年9月29日 15時30分)。主催はマカオ文化局(ICM)、マカオ政府観光局(MGTO)、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)。実施はMGMチャイナ、全面的支援は保利文化グループが担当する。局長はマリア・ヘレナ・デ・セナ・フェルナンデス氏である。
本イベントのテーマは「Experience Macao(マカオを体感する)」。世界遺産や無形文化遺産、祭典を通じて、東西文化の出会い、伝統と現代の融合、多様な文化の調和を来場者に伝えることを目的としている。2025年はユネスコ世界遺産「マカオ歴史市街地区」登録20周年かつ「東アジア文化都市2025」選出の節目にあたり、これらの背景を踏まえた展示構成とプログラムが計画されている。

主催・協力体制と発表の位置づけ
イベントは複数組織の連携で実施される。文化行政、観光振興、国際貿易推進の各機関が共催する形で、民間の実施団体と文化支援団体が協力する体制だ。
- 主催
- マカオ文化局(ICM)、マカオ政府観光局(MGTO)、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)
- 実施
- MGMチャイナ
- 全面支援
- 保利文化グループ
- 局長(MGTO)
- マリア・ヘレナ・デ・セナ・フェルナンデス
なお、万博出展に関しては2010年の上海万博以来15年ぶりの復帰であり、1999年のマカオ特別行政区設立以降、初めての海外万博出展となる点が強調されている。出展を通じてマカオの多文化的な魅力や発展、ならびに「一国二制度」の成果を国内外に示す意図が示されている。
中国館内外で展開される体験型プログラムと展示構成
中国館の一部を「マカオ・ヘリテージトレイル」として演出し、聖ポール天主堂跡(Ruins of St. Paul’s)や媽閣廟(A-Ma Temple)など象徴的な建築をモチーフにした展示を設置する。来場者は街並みの再現や写真、映像、インタラクティブ機器を通じてマカオの歴史・文化を直感的に体験できる。
展示とプログラムは大きく分けて複数のゾーンに構成され、ライブパフォーマンス、ワークショップ、インタラクティブ体験が組み合わされる予定である。
会場前広場とパフォーマンス
中国館前の広場ではマカオの観光マスコット「MAKMAK(マックマック)」がフォトスポットとして来場者を迎える。写真撮影用の演出が行われ、観光促進の視覚的訴求が図られる。
同広場や館内ではポルトガル民俗舞踊や獅子舞などの伝統パフォーマンスが随時上演される。これらはマカオが「パフォーミングアーツの街」であることを示す要素として位置づけられている。
館内主要ゾーンの内容
館内は複数のテーマゾーンで構成される。各ゾーンは映像、タッチスクリーン、バーチャルツアーなどを組み合わせ、来場者の能動的な参加を促す設計となっている。
- マカオ・インプレッション: 世界遺産や祭典の映像を投影し、視覚的にマカオの多様な文化を伝える。
- 東西融合ゾーン: 国際花火大会や国際美食都市フェスティバルなどの映像を通じて、国際的魅力と東西文化の交差点としてのマカオを紹介する。
- 世界遺産ウォーク: 「ドン・ペドロ5世劇場(Dom Pedro V Theatre)」や「モンテの砦(Fortaleza do Monte)」を含む約20か所の遺産をタッチスクリーンやバーチャルツアーで探索できる。利用者は各遺産の建築的特徴や歴史的背景を画面操作で確認できる。
これらのゾーンでは来場者向けの記念品引き換えも予定されており、物理的な記憶を持ち帰る仕組みも用意される。
マカオの位置づけ、交通アクセス、観光局の役割
プレスリリースは、マカオの基本データとマカオ政府観光局(MGTO)の役割についても具体的な数値や事実を示している。1999年の返還から2025年は26周年にあたり、この年次的背景も出展意図に影響している。
マカオの面積は約30平方キロメートル、人口は約70万人であり、世界でも高い人口密度を有する都市の一つである。人口の約90%が中国籍で、公式言語は中国語とポルトガル語だが、日常的には広東語、北京語(普通話)、英語が広く使われている。
- 交通アクセス
- マカオ航空は成田国際空港および関西国際空港からそれぞれ1日1便の直行便を運航している。さらに2018年に港珠澳大橋が開通し、香港から60分以内でマカオへ到達できる交通利便性が確保されている。
- マカオ政府観光局(MGTO)の役割
- MGTOはマカオ特別行政区政府の方針に基づき、マカオを「世界観光とレジャーの中心地」として発展させるための政策策定、分析、実行を担う。旅行業界との協力を通じて主要市場・新興市場・潜在市場を開拓し、プロダクトとサービスを通じて旅行者誘致を図る役割を持つ。
記事内で示された出展の狙いは、マカオが担う三つの役割を改めて発信する点にある。すなわち、(1)世界的観光・レジャーセンターとしての機能、(2)中国とポルトガル語圏を結ぶ商貿協力の拠点、(3)中国文化を基盤に多様な文化が共存する交流の場、という位置づけだ。これらを通じてマカオを中国の国際交流の窓口、東西文化が交わる舞台として紹介する計画である。
イベント情報の整理と要点の一覧
以下はプレスリリースに記載された主要項目を整理した表である。出展期間、主催者、主要プログラム、マカオの基本情報などをまとめている。
項目 | 内容 |
---|---|
イベント名 | マカオウィーク(大阪・関西万博 中国館) |
開催期間 | 2025年10月2日(木)〜10月4日(土) |
発表日時 | 2025年9月29日 15:30(マカオ政府観光局 発表) |
テーマ | Experience Macao(マカオを体感する) |
主催・実施・支援 | 主催:ICM、MGTO、CCPIT。実施:MGMチャイナ。全面支援:保利文化グループ。 |
主要展示・プログラム | マカオ・ヘリテージトレイル、マカオ・インプレッション、東西融合ゾーン、世界遺産ウォーク、ライブパフォーマンス、ワークショップ、インタラクティブ体験、MAKMAKフォトスポット、ポルトガル民俗舞踊、獅子舞、記念品引換 |
歴史的背景 | 2010年上海万博以来15年ぶりの万博復帰。1999年のマカオ特別行政区設立以降、初の海外万博出展。 |
マカオ基本データ | 面積:約30km²、人口:約70万人、人口構成:90%が中国籍、公式言語:中国語・ポルトガル語(実用語:広東語・北京語・英語)。 |
交通情報 | 成田・関西からマカオ航空が各1日1便運航。港珠澳大橋により香港から60分以内で到達可能。 |
関連リンク | マカオ政府観光局 公式サイト |
本稿ではプレスリリースで提供された情報を網羅して整理した。大阪・関西万博におけるマカオ出展は、文化遺産の発信と国際交流に焦点を置いたものであり、プログラムは展示・映像・体験型コンテンツを組み合わせる構成となっている。出展の意図、展示内容、運営体制、マカオの基本情報およびアクセス手段を整理している点が特徴である。
参考リンク: