gumi投資の0GがBINANCE上場、評価額37億ドルに
ベストカレンダー編集部
2025年9月29日 16:57
0GのBINANCE上場
開催日:9月22日

BINANCE上場で示された0Gの市場評価と発表の背景
株式会社gumiは、2025年9月29日15時00分付の発表において、持分法適用会社であるgumi Cryptos Capital Fund IIが投資しているプロジェクト0Gが、2025年9月22日に暗号資産取引所「BINANCE」に上場したことを公表しました。発表文では、0Gの完全希薄化後の評価額が、2025年9月28日時点で約37億米ドル(約5,580億円)に達していることが示されています。
この発表は、gumiが保有するファンドを通じた投資実績の一例であり、0Gというプロジェクトの市場評価と流動性面での重要な節目を示すものです。今回の上場は、0Gの技術的特徴やエコシステムの拡張が市場でどのように受け止められているかを示す指標としても注目されます。
発表に含まれる基本的な日付と数値
発表文に明記された主要な日時・数値は以下の通りです。これらの数値は、上場のタイミングおよび直近の評価を把握するための重要な情報です。
- プレスリリース日:2025年9月29日 15:00
- 0GのBINANCE上場日:2025年9月22日
- 完全希薄化後評価額(2025年9月28日時点):約37億米ドル(約5,580億円)
- 当該投資を行っているファンド:gumi Cryptos Capital Fund II(ファンド総額110百万米ドル)
0Gの設計理念と技術的特徴 — 低コスト・透明性・検証可能性
0Gは、AIを特定の組織に依存させずに、誰もが公平かつ安全に利用できるように設計された技術を目指しています。設計目標は明確に三つに整理されており、①低コスト、②透明性、③検証可能性が掲げられています。
これらの目標を達成するために、0Gは複数の技術的仕組みを組み合わせています。従来のクローズドなAI運用に伴う課題を解決することを主眼としており、技術的にはモジュラー化と検証可能性の確保に重点が置かれています。
主要な技術的仕組み
0Gが採用する主要な三つの仕組みは次の通りです。各仕組みは互いに補完し合い、AIの運用コスト削減と説明可能性の向上に寄与する設計になっています。
- モジュラー型ストレージ(部品化された保存庫)
- AIのデータを柔軟に、必要な分だけ保存できる仕組み。データ保存の効率化によりストレージコストの最適化を図ります。
- スケーラブルなデータアベイラビリティ
- データ量が増加しても、重要なデータにアクセスできる形で保持し、その正しさを検証する仕組みを提供します。可用性と検証性を両立させることが目的です。
- 検証可能なコンピューティング
- AIの計算や判断の過程自体を第三者が確認できるようにし、出力の正当性を検証する仕組みです。これにより、結果がブラックボックスにならないようにします。
以下の表は、従来のAIが抱える課題に対する0Gの対応を整理したものです。
従来のAIの課題 | 0Gの解決策・目標 | 関連する仕組み |
---|---|---|
高コスト | ①低コスト:運用コストを低減 | モジュラー型ストレージ、スケーラブルなデータアベイラビリティ、検証可能なコンピューティング |
不透明(ブラックボックス) | ②透明性:中身が見える設計 | データアベイラビリティ、検証可能なコンピューティング |
安全でない・特定組織に制御される | ③検証可能性:正しさを誰でも確認可能に | 検証可能なコンピューティング、分散検証メカニズム |
エコシステムの構成、成長実績、及び信頼性を担保する仕組み
0Gエコシステムは、相互運用可能な複数のレイヤーで構成され、その設計はスケーラビリティと検証可能性の両立に重点を置いています。発表資料では四つの核となる構成要素が明示されています。
これらの構成要素は、AIのロジック実行基盤からデータ保存、データアベイラビリティ、さらにGPUを活用した計算リソースに至るまで、幅広いインフラを包含します。
エコシステムの4つの主要構成要素
レイヤー名 | 役割と機能 |
---|---|
Chain(チェーン) | AIの論理やスマートコントラクトを実行する高性能な実行環境 |
Storage(ストレージ) | 学習データや検証証明を保存する分散型で高性能な倉庫 |
Data Availability(データアベイラビリティ) | 規模拡大時にも重要データに正しさを検証可能な形でアクセスさせる仕組み |
Storage(GPU-powered) | 推論や性能調整に用いる検証可能な高性能GPUリソース |
成長実績としては、Testnet v2およびv3で累計4億件以上のトランザクションを達成し、最初の1か月内に日次ボリュームが1,000万件を超えた
パートナーシップの面では、Alibaba、NTT Docomo、Stanford、Plume、Optimismといった著名組織を含む300以上のパートナーが参画している点が示されています。加えて、AIとブロックチェーンの研究を推進する10名以上の博士号取得者を含む専門家集団により支えられていることも強調されています。
信頼性と説明責任を支える「AIアライメントノード」
0GはオンチェーンAIの透明性と検証可能性を保つために、AIアライメントノードという仕組みを導入しています。これは検証作業を多数の参加者に分散させることで、AIが特定のブラックボックスに制御されるリスクを低減し、説明責任を担保する目的の機構です。
また、プロジェクトの公開情報として0G Foundationのウェブサイトが示されており(https://www.0gfoundation.ai/)、詳細な技術資料やエコシステム情報の参照先が提示されています。
gumi Cryptos Capital Fund IIの投資方針と株式会社gumiの会社概要
gumi Cryptos Capital Fund IIは、Web3関連領域を広く対象とする投資ファンドであり、ゲーム、NFT、DeFi、メタバース、各種DAO関連、マルチチェーン・クロスチェーンソリューション、インフラ、開発者向けツール、アプリケーションなどを対象に投資を行っています。投資手法はエクイティおよびトークンの両面を含み、対象ステージはシード・アーリーにフォーカスしています。
同ファンドは1号ファンドに引き続きクリプト分野でグローバルに活躍するパートナーにより運営されており、ファンド規模は110百万米ドルです。今回の0Gへの投資は、こうした投資方針の下で行われたものです。
株式会社gumiの基本情報
株式会社gumiは「Wow the World! すべての人々に感動を」をミッションに掲げ、モバイルオンラインゲーム事業とブロックチェーン等事業の二つを主要な事業領域として展開しています。モバイルオンラインゲーム事業では当社のゲームエンジンとIPを軸にしたタイトル開発と受託開発を実施しており、ブロックチェーン等事業ではコンテンツ開発、プラットフォーム構築、ノード運営、ファンド投資を行っています。
以下に報道資料に記載された会社概要を整理します。
会社名 | 株式会社gumi |
所在地 | 〒160-0023 東京都新宿区西新宿4-34-7 住友不動産西新宿ビル5号館 |
代表者 | 川本寛之 |
設立 | 2007年6月13日 |
資本金 | 14,617百万円(2025年4月末時点) |
事業内容 | モバイルオンラインゲーム事業、ブロックチェーン等事業 |
URL | https://gu3.co.jp/ |
gumi Cryptos Capital Fund IIの主要スペックは以下の通りです:ファンド総額110百万米ドル、主な投資対象はWeb3領域全般(エクイティ&トークン)、主な対象ステージはシード・アーリーになります。
主要情報の整理(要点のまとめ)
ここまでに触れた発表の主要な点を一覧化し、情報を整理します。発表文に記載されたすべての重要項目を下表にまとめ、読み返しやすくしています。
項目 | 内容 |
---|---|
発表者 | 株式会社gumi |
プレス発表日時 | 2025年9月29日 15:00 |
上場プロジェクト | 0G(Binance上場日:2025年9月22日) |
完全希薄化後評価額 | 約37億米ドル(約5,580億円、2025年9月28日時点) |
0Gの目標 | ①低コスト、②透明性、③検証可能性 |
0Gの主要仕組み | モジュラー型ストレージ、スケーラブルなデータアベイラビリティ、検証可能なコンピューティング |
エコシステム構成 | Chain、Storage、Data Availability、GPU搭載Storage |
成長実績 | Testnet v2/v3で4億件以上のトランザクション、初月で日次1,000万件超 |
パートナー | Alibaba、NTT Docomo、Stanford、Plume、Optimism等、300以上 |
専門家集団 | 10名以上のコンピューターサイエンス博士号取得者を含むチーム |
信頼性確保 | AIアライメントノードによる分散検証(検証作業を数千の参加者へ分散) |
投資主体 | gumi Cryptos Capital Fund II(ファンド総額110百万米ドル) |
gumiの会社概要(所在地等) | 東京都新宿区西新宿4-34-7、代表:川本寛之、設立2007年6月13日、資本金14,617百万円(2025年4月末) |
関連リンク | 0G Foundation: https://www.0gfoundation.ai/ 、gumi: https://gu3.co.jp/ |
上記の表は、発表資料に記載された事実関係を整理したものです。発表内容は、0GのBINANCE上場とその時点での評価額、0Gの技術的特徴とエコシステムの構成、ならびにgumiおよび同ファンドの投資方針と会社情報を網羅しています。