Sensor Towerが示す2025年キャリア市場の最新動向
ベストカレンダー編集部
2025年10月1日 12:30
2025年キャリア調査報告
開催日:10月1日

キャリア・人材アプリ市場は着実に拡大、2025年の見通しと主要数値
Sensor Towerが発表した「2025年キャリア・人材アプリとデジタル広告に関するインサイト」レポートによると、世界のキャリア・人材サービス市場は継続的な成長を示しています。モバイルアプリのダウンロード数は2018年から2024年の期間で年平均成長率(CAGR)が11%に達しており、2024年は累計で5億6,000万ダウンロードを突破しました。
2025年に入っても成長は鈍化しておらず、上半期は前年同期比で8%増を記録。年間ベースでは6億2,000万ダウンロードに迫る見込みとされています。本章では、レポートが示す主要な数値と、その背景にある市場の動きを整理します。
![[レポート] 2025年キャリア・人材アプリとデジタル広告に関するインサイト 画像 2](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/81011/2.webp?width=384)
主要数値の整理
以下はレポートで公表されたキーデータです。数字は市場規模の把握や戦略立案に不可欠な指標となります。
指標 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
2018–2024 年平均成長率(ダウンロード) | 11% | モバイルアプリのダウンロードにおけるCAGR |
2024 年ダウンロード数(累計) | 5億6,000万 | 年間合計 |
2025 年予測ダウンロード数 | 6億2,000万(予測) | 上半期は前年同期比8%増 |
これらの数値は、キャリア・人材アプリがユーザーとの接点を増やし続けていることを示しています。特に求人検索や転職支援、アルバイト・パート領域でのモバイル利用が定着している点が背景となっています。
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プラットフォーム別の勢力図と国別の特徴
2025年上半期の世界ランキングでは『LinkedIn』と『Indeed』がダウンロード数およびMAU(Monthly Active Users)でトップ2を占め、両社がグローバルなトラフィックプールの中心に位置しています。これらの大型プレイヤーは、国境を越えた利用を背景に圧倒的なスケールを持っています。
一方で地域市場から台頭するローカルプレイヤーの存在感も強まっており、中国、インド、日本などでは現地のパブリッシャーが上位にランクインしています。本章では主要プラットフォームのランキングと地域別の特徴を具体的に示します。
![[レポート] 2025年キャリア・人材アプリとデジタル広告に関するインサイト 画像 4](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/81011/4.webp?width=384)
グローバル上位と中国・インドの躍進
レポートは以下の点を指摘しています。
- LinkedInとIndeed:世界のダウンロード数とMAUランキングで1位・2位。グローバルな認知度と利用基盤を有する。
- BOSS直聘(中国):2025年上半期の世界ダウンロード数ランキングで3位、世界MAUで5位、収益ランキングで2位に位置付けられる急成長を記録。
- 智联招聘(Zhaopin):世界ダウンロード数ランキングで8位にランクインし、成長が顕著。
- インドのNaukri と WorkIndia:Naukriは前期比ダウンロード数が52%増、WorkIndiaは17%増。両アプリはダウンロード数とMAUの世界トップ10に入る。
これらの動向は、各国の市場環境や雇用形態、ローカライズされた機能やサービスがユーザー獲得に直結していることを示しています。
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ローカライズと非正規雇用ニーズの影響
アメリカ、イギリス、中国(iOS)、日本、韓国、インドにおけるダウンロード数トップ10のうち80%以上が現地パブリッシャーによるアプリで占められており、ローカライズの壁が高いことが明らかになっています。地域固有の言語、労働法制、雇用形態に最適化された体験が求められています。
日本市場では、ダウンロード数トップ3がすべてパートタイム領域のアプリであることが注目されます。具体的には『タイミー』『バイトル』『シェアフル』が上位を占め、非正規雇用に対する需要の高さが数字に表れています。
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デジタル広告動向:投下額、インプレッション、媒体別の違い
デジタル広告に関しては、アメリカと日本のキャリア・人材サービスブランドが世界をリードする投資を行っています。2025年上半期の広告投入費は、アメリカが2億ドル、日本が1億3,000万ドルに達しました。投資総額だけでなく、インプレッションの量にも国ごとの特徴が表れています。
特に日本はインプレッション数が突出しており、2025年上半期のインプレッション数は426億インプレッションで、これはアメリカの二倍に相当します。広告の出稿先と戦略も国ごとに大きな差があることがレポートで示されています。
![[レポート] 2025年キャリア・人材アプリとデジタル広告に関するインサイト 画像 7](https://cdn.bestcalendar.jp/press-release-images/81011/7.webp?width=384)
媒体別の出稿傾向
国別の広告出稿先の違いは以下のとおり整理できます。出稿先はブランドがどの接点でユーザーと接触するかを示す重要な戦略要素です。
- アメリカ
- Facebook、Instagram、LinkedIn、YouTubeなどを幅広く活用し、ソーシャル、ビデオ、ビジネスSNSで接点を増やす戦略が取られている。
- 日本
- LINEが強いシェアを占めており、インプレッションシェアは46%に達する。独自のソーシャルエコロジーを基盤とした出稿戦略が確認される。
- 韓国・インド
- FacebookとInstagramに集中的に出稿する傾向が強く、ソーシャルメディア広告が出稿戦略の中核となっている。
こうした媒体選定は、利用者のメディア接触習慣やプラットフォームごとの広告単価、クリエイティブの適合性を踏まえたものであり、地域ごとの最適化が進んでいると述べられています。
レポート内容の構成とSensor Towerの概要、ダウンロード方法
本レポートは、Sensor TowerのApp IQにおけるJobs & Careerタグと、広告インサイトを提供するPathmaticsのデータを基に作成されています。世界およびAPAC地域の注目国に対して、キャリア・人材アプリのダウンロード動向、広告出稿先の選定、広告出稿戦略、クリエイティブやコンテンツのトレンドを体系的にまとめています。
また、競争が激しい市場における成長維持とリーダー維持の方法を明らかにするため、以下の人気プラットフォームについてケーススタディを掲載しています:JobKorea、Albamon、Naukri。ケーススタディは各社の戦略と市場適応の具体的手法を示しています。
Sensor Towerについて
Sensor Towerは2013年にサンフランシスコで創業したモバイルアプリ/ゲーム向けデータ分析企業です。提供サービスにはApp Performance InsightsやApp Advertising Insightsが含まれ、P&G、Tencent、HBOなどの大手企業にも利用されています。Pocket Gamer Mobile Games Awards 2022でBest Analytics / Data Tool賞を受賞した実績があります。
日本オフィスは2025年より東京・神田に移転し、日本での事業を強化しています。日本のカントリーマネージャーは松尾蔵人氏で、スタッフ増員により顧客サポートの強化を図っています。レポートの詳細情報およびレポート全文の無料ダウンロードは以下から取得可能です。
- レポート詳細・ダウンロードページ(Sensor Tower)
- ブログ掲載(日本語)
- Sensor Tower Japan(X): https://x.com/SensorTower_JP
プレスリリース素材として使用された画像ファイルはダウンロード可能であり、調査レポートカテゴリに属する資料として、就職・転職・人材派遣・アルバイト、スマートフォンアプリに関連するキーワードが付されています。
まとめ(要点整理)
以下の表は、この記事で触れた主要なポイントと数値を整理したものです。数値はレポートに基づくもので、地域別の特徴や媒体選定、主要プレイヤーの順位などを一目で確認できます。
項目 | 内容 |
---|---|
2018–2024 年平均成長率(ダウンロード) | 11% |
2024 年ダウンロード数 | 5億6,000万 |
2025 年予測ダウンロード数 | 6億2,000万(上半期は前年同期比8%増) |
世界トッププラットフォーム(2025上半期) | LinkedIn、Indeed(ダウンロード数・MAUでトップ2) |
中国の主要成長アプリ | BOSS直聘(世界DLランキング3位、MAU5位、収益2位)、智联招聘(世界DLランキング8位) |
インドの成長率 | Naukri(DL +52%)、WorkIndia(DL +17%) |
日本の主要傾向 | ダウンロード数トップ3はパートタイム系(タイミー、バイトル、シェアフル)。広告インプレッションは426億(2025上半期)で世界的に高水準。 |
広告投入費(2025上半期) | アメリカ:2億ドル、日本:1億3,000万ドル |
媒体別の出稿傾向 | アメリカ:Facebook/Instagram/LinkedIn/YouTube 日本:LINE(インプレッションシェア46%) 韓国・インド:Facebook/Instagram集中 |
レポート入手方法 | Sensor Towerの専用ページからレポート全文を無料ダウンロード可能(リンク) |
Sensor Tower情報 | 設立:2013年(サンフランシスコ)。提供:App Performance Insights、App Advertising Insights。受賞:Pocket Gamer Mobile Games Awards 2022(Best Analytics / Data Tool)。日本オフィス:2025年より東京・神田。日本カントリーマネージャー:松尾蔵人 |
この記事はSensor Towerが公開したレポートの要旨を整理したものであり、詳細なデータや個別のケーススタディ(JobKorea、Albamon、Naukri等)の全文は、Sensor Towerのレポート全文で確認できます。レポート全文は無料でダウンロード可能です(上記リンク参照)。
参考リンク: