シニア世代の7割超が電子コミック利用、読み返し需要も明確に

シニアの電子コミック調査

開催日:10月1日

シニアの電子コミック調査
シニア世代ってどれくらい電子コミックを使ってるの?
調査では73.9%が利用経験あり、利用者のうち52.5%が週に数回以上利用。約78%は連載中の新刊や最新巻も読んでおり高頻度の利用が見られます。
電子版を使わない人はどんな理由が多いの?
画面で読むことへの不安が最多で「目が疲れる」「文字が小さい」といった視認性の問題が中心。大画面や文字調整、使い方ガイドの要望が強いです。

シニア・ミドルシニア世代に広がる電子コミックの利用実態

NTTソルマーレ株式会社が2025年10月1日に公表した調査は、マンガに興味を持つ50代・60代のシニア・ミドルシニア世代1,050名を対象に、電子コミックの利用状況やニーズを明らかにしたものです。調査は2025年8月27日から9月3日の期間にインターネット調査で実施されました。

調査結果では、対象者のうち73.9%が電子コミックを利用したことがある

シニア・ミドルシニア世代×電子コミックの距離感をひもとく意識調査 画像 2

利用率と利用頻度の分布

調査対象はPCやスマートフォン、タブレットを所有し、月に一回以上使用しているマンガに興味のある50代・60代です。この前提のもとで実施された結果は、デジタルデバイスに一定の親和性がある層での実情を反映しています。

頻度の高さはコンテンツ接触度合いを示す指標として重要です。週に数回以上利用している割合が過半数を占める点は、電子コミックが日常的なエンターテインメント手段として定着していることを示しています。

  • 電子コミック利用経験:73.9%
  • 週に数回以上の利用:52.5%(利用者の割合)
  • 連載中の新刊や最新巻を読む:78.1%(利用者の割合)
シニア・ミドルシニア世代×電子コミックの距離感をひもとく意識調査 画像 3

電子版の魅力と「読み返し」ニーズが示す価値

シニア・ミドルシニア世代が電子コミックに感じる魅力は、物理的な制約からの解放に集中しています。最も多かった回答は「保管スペースを取らない」58.8%であり、物量管理の負担を解消できる点が高く評価されています。

続いて「スマホやタブレットで手軽に読める」が53.1%、「試し読みができる」が41.2%と、手軽さや購入前に内容を確認できる機能も重要視されていることが分かります。これらは紙のマンガと比べた際の電子版の利点として、シニア世代の満足度向上に寄与している要因と推測されます。

シニア・ミドルシニア世代×電子コミックの距離感をひもとく意識調査 画像 4

懐かしさと再発見:読み返しの強い需要

「昔読んでいたマンガ作品を、もう一度読みたい」と回答した割合は86.9%と非常に高く、シニア・ミドルシニア世代の再読ニーズが顕著

過去作品を豊富に揃え、手軽にアクセスできる点で電子コミックは再読ニーズに対応可能なプラットフォームとして機能していることが推測されます。世代を超えて共有したい、または紹介したい作品としては、以下のようなタイトルが挙がっています。

  1. ブラック・ジャック
  2. 火の鳥
  3. DRAGON BALL
  4. 北斗の拳
  5. SLAM DUNK
  6. 鬼滅の刃
  7. ONE PIECE
  8. キングダム
シニア・ミドルシニア世代×電子コミックの距離感をひもとく意識調査 画像 5

利用しない理由とサポート要望:視認性・操作性への対応が鍵

一方で電子コミックを利用していない理由として最も多かったのは、画面で読むことに対する不安であり、具体的には「画面だと読みづらそう(目が疲れる、文字が小さいなど)」という回答が目立ちました(特になしを除く)。この結果から、視認性や操作性の改善が未利用層の取り込みに直結することが示唆されます。

実際に調査では、文字サイズや明るさの調整といった読みやすさのサポートや、初めての方向けの使い方ガイド(紙冊子や動画チュートリアルなど)を望む声が多く寄せられています。デジタルに不慣れな層でも安心して利用できる環境整備が、利用拡大の重要な要素です。

シニア・ミドルシニア世代×電子コミックの距離感をひもとく意識調査 画像 6

利用意向の現状

電子コミックの今後の利用意向については、66.9%が「継続利用したい/今後利用したい」と回答しており、現時点での利用者増加余地だけでなく、既存利用者の継続にも期待が持てる結果となりました。

大画面デバイスの活用や文字サイズ調整機能の普及、分かりやすい利用ガイドの提供などは、シニア・ミドルシニア世代にとって実用的かつ効果的な施策となりうる点が浮かび上がっています。

調査の詳細とNTTソルマーレの提供サービス

本調査の実施主体はNTTソルマーレ株式会社で、調査名義を使用する際は「コミックシーモア調べ」のクレジット表記が求められています。対象・方法・期間などの調査概要は以下のとおりです。

調査対象
PC・スマートフォン・タブレットを所有し、月1回以上使用していて、マンガに興味があるシニア(60代)・ミドルシニア(50代)世代
回答数
1,050名
調査期間
2025年8月27日~2025年9月3日
調査方法
インターネット調査

NTTソルマーレは電子書籍関連の事業を幅広く展開しており、今回の調査結果は同社が運営するサービス群と結びつけて読み取ることができます。主な事業と公式サイトは以下の通りです。

  • コミックシーモア(総合電子書籍ストア):https://www.cmoa.jp/
  • シーモアコミックス(オリジナルブランド):https://www.cmoa.jp/cmoacomics/
  • MangaPlaza(全米向け電子コミック配信):https://mangaplaza.com/
  • 会社公式サイト:https://www.nttsolmare.com/
  • 事業紹介:https://www.nttsolmare.com/about/

まとめ表:本調査の主要データ

項目 結果(割合)
調査対象人数 1,050名
調査期間 2025年8月27日~9月3日
電子コミック利用経験 73.9%
週に数回以上利用(利用者内) 52.5%
連載中の新刊・最新巻を読む(利用者内) 78.1%
電子版の魅力(上位) 保管スペースを取らない 58.8%、手軽に読める 53.1%、試し読み 41.2%
読み返したい割合 86.9%
継続/今後利用したい割合 66.9%
未利用の主な理由 画面で読みづらそう(目の疲れ、文字が小さい等)

本記事は、NTTソルマーレが実施した調査の全情報をもとに、シニア・ミドルシニア世代と電子コミックの関係性を整理して伝えています。調査結果は電子コミック市場の拡大余地や、利用促進に向けた具体的な課題(視認性や操作ガイドの充実など)を示しており、サービス提供者側の取り組み方針にも示唆を与える内容となっています。

本調査の引用・参照時には「コミックシーモア調べ」のクレジット表記が必要です。関連情報はNTTソルマーレの公式サイト(https://www.nttsolmare.com/)および各サービスページを参照してください。

参考リンク: