コミック連動で考える移植医療 グリーンリボン2025

グリーンリボンキャンペーン開始

開催日:10月1日

グリーンリボンキャンペーン開始
グリーンリボンキャンペーンって具体的に何するの?
臓器移植の理解促進と意思表示を促す全国啓発活動で、描き下ろし漫画の公開、全国308か所のグリーンライトアップ、10月中の各種イベントで当事者や専門家の対話を促します。
描き下ろしの漫画はどこで見られるの?
スペシャルストーリー2話は公式の特設コミックページで公開中(2025年10月1日以降)。公式サイトの/comic/ページから無料で閲覧でき、リンクはキャンペーン公式で案内されています。

人気コミックエッセイとの取り組みで「いのち」と向き合う——グリーンリボンキャンペーン2025のコラボレーション

公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク(JOT、本部:東京都港区)は、2025年10月1日14時に発表したとおり、10月の「臓器移植普及推進月間」に合わせて「グリーンリボンキャンペーン2025」を開始しました。キャンペーンは、移植医療の理解促進と臓器提供に関する意思表示を促すことを目的に、多角的な啓発活動を行います。

今年の特徴的な取り組みの一つが、TBS火曜ドラマで話題となったコミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とのコラボレーションです。原作者の水谷緑氏に本キャンペーンのために2話の描き下ろしスペシャルストーリーを提供いただき、特設サイトにて公開されます。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 2

スペシャルストーリーの内容と閲覧方法

描き下ろしのスペシャルストーリーは、外科志望の研修医・若月まどかが、事故で脳死となった患者の家族と共に「どのような最期が最善か」を検討する局面を描いています。まどかが葛藤しながらも成長していく過程を通じて、移植医療や家族間の意思確認の重要性が具体的に示されます。

スペシャルストーリーは特設ページで公開されています。閲覧や詳細は以下のリンクから確認できます。

著者紹介

水谷 緑(みずたに みどり):神奈川県生まれ、東京在住。2014年に『あたふた研修医やってます。』(KADOKAWA)でデビューしました。主な著書に『こころのナース夜野さん』(小学館)、『私だけ年を取っているみたいだ。ヤングケアラーの再生日記』(文藝春秋)、『男との付き合い方がわからない』(大和書房)などがあります。趣味はモチモチした食べ物を好むこととされています。Xアカウントは @mizutanimidori です。

コミックを通じて医療現場のリアリティや当事者の心情が伝わる構成になっており、今回の描き下ろしでも移植に向き合う場面が丁寧に描かれています。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 3

全国で拡大するグリーンライトアップ——308箇所、47都道府県での実施

グリーンリボンキャンペーンの恒例企画である「全国GREEN LIGHT-UP PROJECT」は、10月16日のグリーンリボンデーを中心に、10月の臓器移植普及推進月間内に実施されます。2014年の東京タワーライトアップを皮切りに広がり、2025年は47都道府県、過去最多の308箇所でのライトアップを予定しています。

本年は新たに岩手県の「奇跡の一本松」や島根県の「出雲大社」などが加わる点が発表されています。ライトアップは移植医療のシンボルカラーであるグリーンで実施し、ドナー(臓器提供者)への感謝、移植医療の理解促進、移植を希望する人々や医療従事者へのエールの意図が込められています。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 4

ライトアップの目的と期待される効果

ライトアップを目にすることで、移植医療や意思表示について考えるきっかけを生み出すことが主な目的です。個人がSNS等で写真を共有することにより、地域を越えた情報拡散と対話の促進が期待されています。

実施施設は全国各地の著名なランドマークや建物で、具体的なライトアップ場所や日程は公式サイトで随時案内されます。詳細は公式ページをご確認ください。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 5

10月の主要イベントスケジュール——参加・観覧の機会

キャンペーン期間中には、移植医療への理解を深めるための複数のイベントが開催されます。イベントは参加者が直接交流したり、当事者の話を聞いたりできる機会として位置づけられています。

以下に主催・開催日時、会場、主な内容を含めて各イベントの情報を整理します。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 6

ユニバーサルスポーツフェスタ(10月11日)

日程は2025年10月11日(土)、会場はこのはなアリーナ(静岡県)です。イベントでは元サッカー日本代表の小野伸二氏とヴィアベンテン滋賀代表の村田和哉氏によるトークショーとサッカー教室が予定されています。

イベントの参加者には、グリーンリボンをデザインしたサッカーボールのプレゼントがあり、抽選で小野伸二氏の直筆サイン入りボールが当たる企画も用意されています。親子での参加が想定されています。

【10月は臓器移植普及推進月間】グリーンリボンキャンペーン2025開催決定 人気コミックエッセイ『まどか26歳、研修医やってます!』とコラボ 47都道府県で過去最多の308箇所でグリーンライトアップ 画像 7

2025グリーンリボンランニングフェスティバル(10月13日)

2025年10月13日(月・祝) 8:00〜16:30に駒沢オリンピック公園総合運動場(陸上競技場およびジョギングコース)で開催されます。雨天決行、荒天中止の運営方針です。

本イベントは臓器移植を受けた方をはじめ障がいのある方、一般の方が一緒に参加して走る喜びを分かち合うことを目的としています。ゲストには元800m選手でランニングコーチの北村夢さんと歌手の松山優太さんが登場し、ドナーへの感謝を表すバルーンセレモニーも予定されています。

第26回臓器移植推進国民大会(10月26日)

大会テーマは「いのちのバトン、想いをつなぐ~臓器移植医療をもっとあたりまえに~」で、日程は2025年10月26日(日)13:30〜16:30、会場は大阪市中央公会堂です。会場参加とオンライン配信のハイブリッド形式で実施されます。

プログラムには府内高校生による吹奏楽やダンスパフォーマンス、映画作家の河瀬直美氏による講演、心臓移植者やドナーファミリーを交えたトークセッションなどが含まれます。主催は厚生労働省、大阪府、(公財)日本腎臓財団です。

意思表示の方法とキャンペーン参加の手段

臓器提供に関する意思表示は重要なテーマです。JOTは「YESでもいい。NOでもいい。あなたの意思を表示しよう。」という呼びかけのもと、書面による意思表示の実行を推奨しています。意思表示の方法は以下の4つです。

  1. マイナンバーカードに意思表示を記録する方法
  2. 運転免許証に意思表示を記載する方法
  3. 意思表示カードに記載する方法
  4. インターネット上での意思登録を行う方法

なお、健康保険証の新規発行は2024年12月2日に終了しており、現行の保険証は有効期限(最長で2025年12月1日)まで使用可能です。詳細は公式サイト内「意思表示の方法」を参照してください。

情報発信や拡散による支援の一環として、公式SNSでの「グリーンリボンサポーター」募集も行われています。SNSでの<いいね>や共有といった行為も、キャンペーン支援の一つと位置づけられています。

キャンペーンの理念や背景については、グリーンリボンそのものの意味にも触れておく必要があります。グリーンリボンは成長と新しいいのちを象徴し、“Gift of life”(いのちの贈りもの)によって結ばれたドナーとレシピエントのいのちのつながりを表現しています。

JOTは、死後に臓器を提供したいという人やその家族の意思を尊重し、臓器移植を希望する人に対して最善の方法で臓器が贈られるよう橋渡しを行う日本で唯一の組織としてこの活動を推進しています。

要点の整理(表形式)

以下は本記事で取り上げた「グリーンリボンキャンペーン2025」に関連する主要情報を整理した表です。日程、会場、主な内容を一目で確認できます。

項目 日時/期間 会場/実施場所 主な内容
キャンペーン発表 2025年10月1日(発表日時:14:00) 公益社団法人 日本臓器移植ネットワーク(JOT)発表 臓器移植普及推進月間に合わせた全国キャンペーン開始
コミックコラボ(描き下ろし) 特設サイトで公開(2025年10月1日以降) 特設コミックページ 『まどか26歳、研修医やってます!』水谷緑氏描き下ろし2話
全国GREEN LIGHT-UP PROJECT 10月の臓器移植普及推進月間(中心日:10月16日) 全国各地の著名なランドマーク等(47都道府県・308箇所予定) グリーンでのライトアップ(新規加入例:奇跡の一本松、出雲大社)
ユニバーサルスポーツフェスタ 2025年10月11日(土) このはなアリーナ(静岡県) 小野伸二氏・村田和哉氏によるトークショーとサッカー教室、抽選で直筆サイン入りボール等
グリーンリボンランニングフェスティバル 2025年10月13日(月・祝) 8:00〜16:30 駒沢オリンピック公園 総合運動場 誰もが共に参加できるランニングイベント、ゲスト:北村夢、松山優太、バルーンセレモニー
第26回臓器移植推進国民大会 2025年10月26日(日)13:30〜16:30 大阪市中央公会堂(会場+オンライン配信) テーマ:「いのちのバトン、想いをつなぐ」、河瀬直美氏講演、当事者・ドナーファミリートーク等
意思表示の方法 常時(随時登録可能) マイナンバーカード、運転免許証、意思表示カード、インターネット 書面およびオンラインでの意思表示を推奨。健康保険証の新規発行は2024年12月2日で終了(現行保険証は〜2025年12月1まで有効)
公式情報・SNS 随時更新 公式サイトおよびSNS(X、Instagram、Facebook) 公式サイトX(旧Twitter)、Instagram、Facebookで情報発信とサポーター募集

本記事では、JOTの発表内容に沿って、コミックとのコラボレーション、全国規模でのライトアップ、10月に予定される主要イベント、意思表示の方法、および公式情報の窓口を整理しました。移植医療に関する具体的な行動(意思表示の登録や大切な人との対話)に結びつく情報が含まれており、関心のある方は公式サイトや各イベントの案内を参照してください。

参考リンク: