道尾秀介『I』11月26日発売 読む順で結末が変わる新作

道尾秀介『I』発売

開催日:11月26日

道尾秀介『I』発売
読む順で本当に結末が変わるの?
はい。本作は「ゲオスミン」と「ペトリコール」という二章構成で、読む順序を選ぶことで登場人物の生死や結末が大きく変わる仕組みです。作者自身が選択が物語の核心だと明言しています。
発売日はいつで、どんな仕様なの?
発売は2025年11月26日。定価1,870円(税込)、304ページ、ISBN 978-4-08-770033-6、発行は集英社。特設サイトで続報や販促素材が順次公開されます。

読者の選択が物語を変える――道尾秀介『I』の特徴と著者コメント

株式会社集英社は2025年10月3日10時30分付のプレスリリースにて、道尾秀介の新作『I』(アイ)を2025年11月26日(水)に発売すると発表しました。発表元は東京都千代田区に本社を置く株式会社集英社です。書店店頭用ポスター画像についての注記として「発売する書籍のカバー画像ではございません」との説明が付されています。

著者である道尾秀介は本作について次のようにコメントしています。〈本作は二つの章から成る物語です。読む順番は自由ですが、その選択により、結末は大きく変わります。どちらかの順番で読むと、二人の主人公を含め、多くの人が命を失います。別の順番で読むと、彼ら(彼女たち)は生き残ります。殺すか、救うか。あなたの選択が、人の生死を決定します。後戻りはできません。〉この一文は本作の核心を端的に示しており、読者が物語の進行に対して能動的に関与する構造であることを強調しています。

「書く前は、多くの人から”不可能だ”と言われました」(著者)。累計発行部数35万部突破の『N』を凌ぐ衝撃。道尾秀介・著『I』、11月26日(水)に集英社より発売決定! 画像 2

作品の読み方に関する留意点

著者コメントが明示する通り、本作は章の並びを変えることで結末が変わるため、読む順序を選ぶこと自体が物語の一部となります。出版社は発売にあたり特設サイト(下記)で情報を順次公開するとしています。購入前にあらすじや仕様を確認したい読者にとっては、事前に特設サイトを参照することが有用です。

なお、プレスリリース本文には書店店頭用のポスター画像に関する注釈があり、掲載されている画像が実際の書籍カバーとは異なる旨が明示されています。画像等の取り扱いには注意が必要です。

物語の構成とあらすじ:『ゲオスミン』と『ペトリコール』

『I』は「二編から成る物語」であり、章の順序が自由に選べる点が最大の特徴です。プレスリリース中の内容紹介ではそれぞれの章に短いあらすじが与えられています。まず一方の章は「ゲオスミン」と題され、もう一方は「ペトリコール」となっています。

「ゲオスミン」では、ホームレスの野宮と知り合った田釜が中心です。田釜は野宮が元刑事であるという告白に耳を傾け、野宮の語る数々の話の断片が物語を進めていきます。田釜も野宮もそれぞれ抱えるものがあり、その内面と過去が物語に影を落とします。

  • ゲオスミン:ホームレスの野宮と出会う田釜。元刑事である野宮の語りが複数の話を誘発する。
  • 主要テーマ:過去の負荷、人間関係のねじれ、告白とその波及効果。

「ペトリコール」では、硝子職人の律子と暮らす高校生の夕歌が主人公です。夕歌は世間を騒がせた一家殺害事件の生き残りであり、人に言えない秘密を抱えています。物語は彼女の秘密と過去、日常の綻びが徐々に明らかになっていく構成です。

  1. ペトリコール:硝子職人・律子と暮らす高校生・夕歌。生き残りとしてのトラウマと秘密。
  2. 主要テーマ:生存と記憶、秘密を抱えた日常の揺らぎ。

両章は表面的には別の人物や出来事を描いているように見えますが、読む順序を変えることで相互に影響し合い、全体の結末に大きな差異を生み出します。作品は「殺すか、救うか」という極めて直接的な選択を読者に委ねる構造を採っています。

刊行情報と関連サイト・価格・仕様

本作の詳細な書誌情報はプレスリリースにて以下の通り示されています。発売日は2025年11月26日(水)、定価は1,870円(10%税込)、ページ数は304ページ、ISBNは978-4-08-770033-6で、発行は株式会社集英社となります。

さらに、集英社が用意した関連URLとして、書籍ページと特設サイトが提供されています。特設サイトでは発売日に向けてコンテンツが増えていく旨が告知されており、続報や販促素材が順次公開される予定です。

書名
『I』(アイ)
著者
道尾秀介
発売日
2025年11月26日(水)
定価
1,870円(10%税込)
ページ数
304ページ
ISBN
978-4-08-770033-6
発行
株式会社集英社
書籍URL
https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-770033-6
特設サイト
https://lp.shueisha.co.jp/i_michio/(発売日に向けてコンテンツが増えていきます)

関連作『N』の紹介と著者プロフィール

プレスリリースは本作の文脈として、道尾秀介の前作であり話題作である『N』(エヌ/集英社文庫)にも注目するよう案内しています。『N』は「体験型」小説として発売以降の話題が続いている作品で、『I』とは物語上の直接的な繋がりはないと明示されていますが、どちらからでも楽しめる構成です。

『N』の書誌情報は以下の通りです。発売日は2024年6月20日(単行本は2021年10月5日)、定価990円(10%税込)、ページ数408ページ、ISBNは978-4-08-744658-6、発行は株式会社集英社となっています。作品は全六章で、読む順番により世界が変わり、読者が作る720通りの物語を謳っています。

  • 『N』の構成:全六章。読む順番で世界が変化し、720通りとされる物語の違いを生む。
  • 主要エピソード例:魔法の鼻を持つ犬と理科教師、鳥が話した言葉の謎、定年教師が知る真犯人、正体不明の侵入者、ターミナルケアで奇跡を見る看護師、ペット探偵を尾行する女性刑事、など。

著者プロフィールとして、道尾秀介は1975年東京都出身。2004年『背の眼』でデビュー以降、複数の文学賞を受賞しています。主な受賞歴には2007年『シャドウ』での本格ミステリ大賞、2009年『カラスの親指』での日本推理作家協会賞、2010年『龍神の雨』での大藪春彦賞、同年『光媒の花』での山本周五郎賞、2011年『月と蟹』での直木賞受賞が含まれます。代表作には『向日葵の咲かない夏』『鏡の花』『いけない』『N』『きこえる』などが挙げられます。

発表情報の原文出典

プレスリリース冒頭には発表日と時刻が明記されています。出典情報は「株式会社集英社 2025年10月3日 10時30分」と記載されており、本記事は同リリースの内容を基に構成しています。掲載されているすべての書誌データ、著者コメント、内容紹介、関連作の情報は集英社の発表に由来します。

引用や紹介に用いた画像やポスターに関しては「書店店頭用ポスター画像/集英社 ※発売する書籍のカバー画像ではございません。」との注記があるため、画像の利用時はその点を踏まえる必要があります。

まとめ(情報の整理)

この記事では、道尾秀介の新作『I』(アイ)に関する集英社のプレスリリースの全情報を整理して紹介しました。以下の表は主要事項を一覧化したもので、発売日、価格、仕様、URL、特設サイトの案内、関連作『N』の情報および著者の略歴と受賞歴を取りまとめています。

項目 『I』の情報 参考・関連情報
発表元(プレスリリース) 株式会社集英社 発表日:2025年10月3日 10時30分
書名 『I』(アイ)
著者 道尾秀介 1975年東京都出身、複数受賞歴あり(直木賞ほか)
発売日 2025年11月26日(水)
定価 1,870円(10%税込)
ページ数 304ページ
ISBN 978-4-08-770033-6
発行 株式会社集英社 所在地:東京都千代田区(プレスリリース記載)
書籍URL https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-770033-6
特設サイト https://lp.shueisha.co.jp/i_michio/(発売日に向けてコンテンツが増えていきます)
関連作 『N』(エヌ) 発売日(文庫版):2024年6月20日、定価990円、ISBN 978-4-08-744658-6、全六章で読む順序により物語が変化

上表はプレスリリースに記載されたすべての主要データを網羅しています。作品は二つの章を持ち、読む順番によって結末が変わる構造を採る点が最大の特徴であり、著者コメントには「殺すか、救うか。あなたの選択が、人の生死を決定します。後戻りはできません。」とあるとおり、読者の能動的な選択が物語体験の核心を成しています。