東京モード学園×一蔵、11月26日 学生デザイン振袖7点披露

東京モード学園と一蔵が描く新たな振袖ラインの誕生

株式会社一蔵（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：河端義彦）は、専門学校 東京モード学園（所在地：東京都新宿区）との産学連携プロジェクトとして、学生による振袖デザインコンテストを実施し、7作品の振袖商品化を決定しました。プレスリリースは2025年10月7日 09時00分に発表されています。

本件は今春より始動した共同企画であり、計221点におよぶデザイン応募が集まりました。応募から厳正な審査を経て最終的に7点を選出し、商品化に向けた制作を進める段階へ移行しています。今回の商品化は学生の自由な発想とトレンド感を取り入れ、振袖文化に新たな表現の可能性を広げる取り組みとして位置づけられています。

企画の経緯と運営体制

この産学連携企画は、学生の創造性を実務に結びつけることを目的に設計されました。東京モード学園側がカリキュラムや展示の機会を提供し、株式会社一蔵が商品化から販売・レンタルまでのノウハウを担う体制です。

企画開始時期は2025年の春で、学生からのデザイン応募数は合計で221点でした。応募作品は複数段階の審査プロセスを経て、デザインの独創性、実装可能性、商品化における魅力を基準に選出されています。

審査のポイントと選出基準

審査ではデザイン性、商品化しやすさ、市場での受容性が主要な評価軸となりました。学生ならではのトレンド感や自由な発想が重視され、和の伝統要素と現代的表現の融合が評価されています。

選出された作品は今後、実際の振袖として仕立てられ、商品化工程の各段階でデザイン意図を保つための調整が行われます。素材選定、色表現、図案の再現性、着用時のシルエットに関する検討が具体的に進められます。

選出された7作品とデザイナーのこだわり

今回選ばれた7作品は、6名の学生による作品群で、りんりんさんは2作品が選出されました。各デザイナーの作品にはそれぞれ固有の表現意図や技術的な工夫があります。

以下に、選出されたデザイナー名とそれぞれのデザインに込めたこだわりを原文に忠実に紹介します。デザイナーのコメントは作品理解に直結する重要な情報です。

MINORI さん

デザインへのこだわり：大切なひとを身にまとえる特別な思いを込めて、強く凛とした女性を表現した振袖です。

制作意図としては、着用者が内面の強さと華やかさを併せ持つ像を纏えることを目指しています。

りんりん さん（2作品選出）

デザインへのこだわり（作品1）：薔薇をモチーフに和の装いへ気品と華やかさを添えました。

デザインへのこだわり（作品2）：日本文化の華やかさと新しい表現の可能性を込めました。

同一デザイナーから複数作品が選ばれることは、発想の幅と実現性の両方を評価された結果です。

イサム さん

デザインへのこだわり：和柄とレースの対比で新たな美を追求でき、選出光栄です。

異素材・異表現の対比を用いることで、伝統と現代の接点を視覚化する試みが含まれます。

N.M さん

デザインへのこだわり：伝統的な着物をガーリーにアレンジし、コルセットやリボンを加え現代的で可愛い和洋折衷を表現しました。

和の様式美を保ちつつ、洋服的な構成要素を取り入れることで着用時の印象を刷新する意図があります。

Hosei さん

デザインへのこだわり：桜の彩りを映し、花弁の立体感に春の息吹を託した、咲き誇る和の美を纏う振袖です。

桜の立体表現や色彩階調の工夫により、季節感を身体表面に可視化するアプローチが特徴です。

うるし さん

デザインへのこだわり：貴重な経験を得る機会を頂き大変嬉しいです。伝統的な振袖に花を重ね、祝い着として華やかに表現しました。

祝い着としての格式を保ちつつ、花文様の重ね表現によって華やかさを強調する設計です。

選出数と応募規模の整理

本コンテストには合計で221点の応募があり、最終的に7点が商品化対象として選ばれました。選出された7点は6名の学生による作品で、内訳としては1名が複数作品を選出されています。

この数字は、学生の創造性の豊かさとコンテストの競争率の高さを示しています。商品化に際しては、原案の意図を尊重しつつ実際の着用に適した形へと落とし込む調整が行われます。

披露予定の舞台と関連イベント

選出された7作品は、2025年11月26日（水）に幕張メッセで開催される「Universal Kimono Award（ユニバーサル キモノ アワード、以下UKA）2025」の本大会で披露されます。UKAは着物の創造的表現を競う舞台であり、一般公開や業界関係者への紹介の機会となります。

また、プレスリリースでは過去の取り組みとして、2024年のUKAにて「東京モード学園×一蔵」サステナブルファッションコンテスト選考作品のお披露目が行われたことにも触れています。今回の展示はその延長線上に位置しており、学生作品を広く紹介する場として設計されています。

• 披露日時：2025年11月26日（水）
• 会場：幕張メッセ
• イベント：Universal Kimono Award 2025 本大会内での披露

展示当日は商品の着用性や仕立ての完成度も併せて評価される場が設けられる想定で、来場者や審査員に向けたプレゼンテーションが行われる可能性があります。

両組織の概要と今回の取り組みの意義

本章では、企画に関わる両組織の基本情報と、今回の産学連携プロジェクトが持つ位置づけを整理します。背景情報を知ることで、商品化された振袖の社会的意味や流通面での期待が明確になります。

以下に各組織の主要事項を記載します。数字や沿革はリリースに基づく正確な情報です。

専門学校 東京モード学園

所在地：東京都新宿区。

教育分野：ファッション、デザイン、ビジネス、インテリア、グラフィック、美容業界など。学生一人ひとりの個性を伸ばすことを目的とした業界直結カリキュラムを展開しています。

実績：2007年度以降の実績で18年連続希望者就職率100％を達成。3大保証制度として『完全就職保証制度』『国家資格 合格保証制度』『給与保証制度』を掲げています。

公式サイト：https://www.mode.ac.jp/tokyo

株式会社一蔵

設立：1991年2月。東証スタンダード市場上場。

事業内容：和装事業とウエディング事業を展開。和装事業では全ブランドおよび子会社の京都きもの学院を合わせ、全国110店舗（2025年3月時点）とECサイトを運営しています。

提供サービスの例：呉服等の販売、振袖等の販売・レンタル、成人式の前撮り写真撮影、成人式当日の着付けおよびメイクサービス、着物の着方教室の運営など。

ウエディング事業：国内4ヵ所、海外2ヵ所の結婚式場と、国内1ヵ所のウエディングフォトスタジオを運営しています。

関連情報ページ：https://www.ichikura.jp/news/

産学連携における今回のプロジェクトは、教育現場での学びを実際の市場に結びつける好例です。学生は実務に近い形で制作のフィードバックを得ることができ、企業側は新鮮なデザインソースと将来の人材発掘につながる機会を得ます。

上記表は本記事で取り上げた主要事実を整理したものです。選出作品の披露は2025年11月26日のUKA本大会にて行われ、商品化プロセスは現在進行中である点に注意が必要です。関係者による制作調整や展示での評価を経て、最終的な販売・レンタル開始時期などの情報は今後の発表により順次明らかにされる想定です。

本稿では、リリースに記載された情報を漏れなく整理して提示しました。関係機関の公表内容に基づき、応募数や選出数、開催日時などの数値情報を正確に伝えています。