11月7日開始 加賀依緑園で九谷焼&ガラス展

加賀依緑園月替わり工芸展

開催期間:11月7日〜12月7日

加賀依緑園月替わり工芸展
今、加賀依緑園で何の展覧会やってるの?
現在は九谷焼作家・工藤完子の個展『-女神たち-』が開催中(~2025-11-05)。続いて塚原梢のガラス展が2025-11-07~12-07に予定され、各約40点前後の展示です。
入館料や割引はどうなってるの?
入館料は一般600円(団体490円)。10/12~18は和装来館で半額(300円)、10/19は石川県在住者が身分証提示で無料。DM持参で1名無料など条件あり。

九谷の艶とガラスの透明感、秋の山中温泉で月替わり展示

石川県加賀市・山中温泉にある文化観光施設加賀依緑園では、地域作家による個展を月替わりで開催しています。2025年10月8日付で発表された展覧会情報によると、現在は九谷焼作家・工藤 完子氏による個展『-女神たち-』(会期:~2025年11月5日)を開催中で、続いて11月7日からはガラス作家・塚原 梢氏による個展『塚原 梢 展』(会期:2025年11月7日~12月7日)が予定されています。

両展ともに作品数はおおむね40点前後を予定しており、九谷焼の上絵表現の深化と、ガラス胎七宝という技法がもたらす光の表情という異なる素材の魅力を並置する形で運営されています。会場所在地は石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1、開館時間は10:00~18:00(最終入場17:30)、休館日は原則木曜日です(祝日の場合は営業)。

【加賀依緑園】秋の山中温泉に映える月替わり工芸展。九谷焼の艶めき『工藤 完子 展-女神たち-』(開催中)/ガラスのきらめき『塚原 梢 展』(11月7日~)を開催 画像 2

『工藤 完子展-女神たち-』の概要

『工藤 完子展-女神たち-』は石川県小松市を拠点に活動する九谷焼作家・工藤完子氏による個展で、会期は2025年11月5日(水)までです。展示構成はオブジェ、デキャンタ、花器、酒器、馬上杯、ポット、コーヒーカップ、マグカップ、鉢など約40点が並びます。

工藤氏は長年素地師としての経験を重ね、上絵の技術を深化させながら独自の世界観を築いてきた作家です。プレスリリースでの作家コメントでは、映画や小説のワンシーンを切り取ったような作品づくりを志向し、その時代の文化や背景も表現したいとしています。

会期
~2025年11月5日(水)
展示点数
約40点(オブジェ、器類ほか)
作家プロフィール(抜粋)
  • 1966年 石川県金沢市生まれ
  • 1984–1986年 石川県立九谷焼研修所
  • 1986–1997年 東剛太郎氏にロクロを師事
  • 2000–2006年 九谷焼窯元勤務(ロクロ成形)
  • 2006年 独立、現在は石川県小松市で制作
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『塚原 梢 展』の概要

『塚原 梢 展』は2025年11月7日(金)から12月7日(日)まで開催されます。塚原梢氏は金沢市を拠点に活動するガラス作家で、ガラスに有線七宝を施す「ガラス胎七宝」の技法を用いた作品を制作しています。

今回の個展では、蓋物や酒器、茶道具など約40~50点の出展を予定しており、透明なガラスの色彩と銀線による繊細な模様が織りなす光の表情が主題となります。作家のコメントでは、金工を学んだ経験を活かし二つの素材の良さを併せ持つ表現を追求してきたことが述べられています。

会期
2025年11月7日(金)~12月7日(日)
展示点数
約40~50点(器・茶道具・アクセサリー等)
作家プロフィール(抜粋)
  • 1986年 神奈川県生まれ
  • 2010年 武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科(ガラス専攻)卒業
  • 2014年 金沢卯辰山工芸工房 修了、以後金沢市にて制作
  • 国内外での個展・グループ展、受賞歴多数(2013年~2025年の主な受賞・入選歴あり)
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作家ごとの技法と出品作品の特徴

工藤完子氏の作品は、素地師として培った成形技術に基づき、上絵の表現を重層的に用いる点が特徴です。形状の多様さと上絵の物語性により、静的な器にも時間や場面性を感じさせる表現が見られます。

塚原梢氏はガラス胎七宝の技法を用いることで、ガラスの透明感と銀線(有線七宝)の細やかな模様が同居する表現を展開しています。モチーフは植物や雪の結晶など自然に根ざしたものが中心で、光の当たり方によって表情が変化する点が魅力です。

  • 工藤 完子(九谷焼):オブジェや酒器、日用のカップ類など約40点。映画や小説の一場面を切り取るような物語性。
  • 塚原 梢(ガラス胎七宝):蓋物、酒器、茶道具、アクセサリーなど約40~50点。金工の知見を活かした銀線表現と色彩の調和。
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10月の特別企画と来場に際しての案内

加賀依緑園では、2025年10月に二つの来場者向け企画を実施します。ひとつは和装での来館者を対象とした「KIMONO週間」、もうひとつは10月19日に実施される石川県在住者向けの入館料無料デーです。それぞれ利用条件や実施日が明確に定められています。

来場前に利用条件や割引の適用範囲、身分証の提示要否などを確認しておくことが推奨されます。以下にイベントの概要と来館時の基本情報を整理します。

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KIMONO週間(和装での入館割引)

実施期間は2025年10月12日(日)~10月18日(土)です。期間中、和装で来館した方は入館料が半額となります(一般600円→300円)。ただし、期間中の休館日は2025年10月16日(木)ですので注意が必要です。

割引適用は当日受付時点での判断となります。その他の割引との併用はできないため、事前に条件を確認しておくと来館手続きがスムーズになります。

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10月19日「いしかわ文化の日」/石川県民入館料無料デー

実施日:2025年10月19日(日)。対象は石川県在住の方で、入館時に住所記載の身分証(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード等)の提示が必要です。対象は一般入館料(通常600円)で、他の割引との併用は不可とされています。

この日は通常の展示のほか館内の歴史的展示やラウンジ、庭園なども開放されているため、所蔵史料の閲覧や展示販売の確認などを目的に訪れる来館者が多くなることが見込まれます。

  1. 開館時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
  2. 休館日:木曜(祝日の場合は営業)
  3. 入場料:一般600円、団体(20名以上)490円。展示会DM1枚持参で1名無料。
  4. 駐車場:山中温泉菊の湯駐車場、またはこおろぎ橋駐車広場の利用を案内。
  5. 会場電話:0761-71-2683
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加賀依緑園の歴史・施設情報と運営体制

加賀依緑園は明治期に建てられた歴史的建築を活用した文化観光施設で、2024年4月に改めて開館しました。かつては老舗旅館「よしのや」の別邸として、昭和天皇や吉田茂元首相といった賓客を迎えた由緒ある建物です。

2021年からの大規模修復工事を経て、金唐革紙や井波彫刻などの伝統技術を紹介する展示、昭和天皇ゆかりの品々の公開、庭園や茶室、抹茶と和菓子が楽しめるラウンジなどを備える現代の文化拠点として再編されています。

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館内の主な見どころ

館内外の主なみどころは複数あります。展示室では金唐革紙の歴史と技術が紹介され、御殿(御幸の間)や菊の間・桐の間など格式のある空間には装飾や彫刻が残されています。

庭園は遠州流の意匠を継承した回遊式庭園で、監修は烏賀陽百合氏が担当しています。花月の棟や唐船の棟、茶室「又隠」の写しといった伝統的空間も見学対象です。併設のギャラリー「縁煌」では工芸品の展示販売が行われます。

施設名 加賀依緑園
住所 石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1
電話 0761-71-2683
開館時間 10:00~18:00(最終入場17:30)
休館日 木曜(祝日の場合は営業)
入場料 一般600円、団体(20名以上)490円(展示会DM1枚持参で1名無料)
駐車場案内 山中温泉菊の湯駐車場、こおろぎ橋駐車広場を利用

運営は株式会社リナシェンテ(本社:石川県金沢市八日市3-604、代表取締役:東海林寿典)。同社は金沢を拠点に地域に根ざしたまちづくり事業や物販・EC事業を展開しており、加賀依緑園の運営のほか複数の地域施設の管理やイベントプロデュースを行っています。

展示販売の主催は縁煌(enishira)で、同社は金沢のひがし茶屋街に拠点を置くギャラリー&ショップとして、北陸三県ゆかりの工芸作家による作品の販売や企画を手掛けています。

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問い合わせ先

展示や販売に関する問い合わせは縁煌株式会社(電話:076-225-8241)へ。広報の窓口としてASMEDIA株式会社(担当:長坂紅翠香、電話:050-3204-0372、E-mail:info@asmedia-japan.com)が案内窓口として記載されています。

施設や主催に関するオンライン情報は運営会社のウェブサイトや各公式Instagramで確認できます。運営会社URL:https://www.rina-m.co.jp/

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展覧会・イベント情報の要点まとめ

以下の表は、本記事で取り上げた展覧会、会期、会場、入館料、問い合わせ先など主要項目を整理したものです。来館前の確認やスケジュール調整に役立つ要点をまとめています。

項目 内容
現開催展 『工藤 完子展-女神たち-』(九谷焼) 会期:~2025年11月5日(水)/出展点数:約40点
次回展 『塚原 梢 展』(ガラス胎七宝) 会期:2025年11月7日(金)~12月7日(日)/出展点数:約40~50点
会場 加賀依緑園(石川県加賀市山中温泉南町ロ87-1)
開館時間・休館日 10:00~18:00(最終入場17:30)/休館日:木曜(祝日は営業)
入場料 一般600円、団体(20名以上)490円。展示会DM1枚持参で1名無料。
10月特別企画 KIMONO週間:2025年10月12日~18日(和装で入館料半額:一般600円→300円。10月16日は休館)/石川県民無料デー:2025年10月19日(住所記載の身分証提示が必要)
駐車場 山中温泉菊の湯駐車場 または こおろぎ橋駐車広場を利用
電話(会場) 0761-71-2683
主催・展示販売 縁煌(enishira)/主催・問い合わせ:縁煌株式会社(電話:076-225-8241)
広報窓口 ASMEDIA株式会社(担当:長坂紅翠香) 電話:050-3204-0372 E-mail:info@asmedia-japan.com
運営会社 株式会社リナシェンテ(本社:石川県金沢市八日市3-604、代表:東海林 寿典) ウェブ:https://www.rina-m.co.jp/

記事では発表資料に基づき、展示の構成、作家プロフィール、会期や会場、来場に関するイベント情報と運営体制を整理して紹介しました。来館を検討する際は、会期や休館日、各種割引の適用条件(身分証の提示やDM持参など)を事前に確認するとよいでしょう。

参考リンク: