東横INN、ぬいと泊まれるお泊り会プランを56店舗で開始

東横INNが「ぬい」と一緒に泊まれる専用プランを56店舗へ拡大

株式会社東横イン（本社：東京都大田区）は、2025年10月より、ぬいぐるみやアクリルスタンドを対象にした貸出用お泊りセットを提供する新プラン「推し活応援！～ぬいと一緒にお泊り会プラン～」の宿泊予約受付を順次開始し、販売をスタートしました。プレスリリースは2025年10月9日14時10分に発表されています。

本プランは10月からの展開を皮切りに、導入店舗を拡大し、今回の段階で合計56店舗へと広げられました。持参した“推し”を客室内でゆっくり休ませたり、撮影用のステージのように配置して滞在体験を充実させることを目的とした有料レンタルサービスです。

プランの中身と料金、予約方法

提供されるお泊りセットは専用ベッド（枕・布団・ベッドフレーム）と、ガウン（S／Mの2サイズ）が1セットとなります。枕や布団、ガウン、ベッドフレームはいずれも東横INNで実際に使用している素材を用いて製作され、ぬいぐるみやアクリルスタンドと一体感を感じられる仕様に仕上げられています。

料金は宿泊料金にプラスして300円（税込）／1セット・1泊です。レンタル品はチェックアウト時に返却する必要があり、在庫数には限りがあります。予約は東横INN公式サイトにて宿泊日前日14時まで受け付け、これ以降は対象店舗へ直接電話するかフロントでのレンタル申し込みが可能です。

• 提供内容：ベッド（枕・布団・ベッドフレーム）＋ガウン（S/M）
• 料金：300円（税込）/1セット・1泊
• 予約締切：宿泊日前日14時まで（公式サイト）。締切以降は電話またはフロントで対応
• 返却：レンタル品のためチェックアウト時に返却
• 在庫：数に限りあり
• 対象店舗数：56店舗（今回の拡大後の合計）

背景：ぬいぐるみ市場の拡大と利用者の動向

ぬいぐるみ市場は近年拡大を続けており、一般社団法人日本玩具協会が発表した2024年度の国内玩具市場規模データによると、ぬいぐるみ市場は約450億円で前年比115.3％となっています（出典表記あり）。こうした市場規模の拡大は、単に販売量が増えただけでなく、楽しみ方そのものが多様化していることを示しています。

また、ぬいぐるみと一緒に旅行や外出をする行為、撮影やSNS投稿を楽しむ動きが活発です。インスタグラム上では「#ぬい撮り」が約420万件以上、「#ぬい活」が約30万件以上の投稿が確認され、ぬいぐるみを被写体にしたコンテンツが現在も盛り上がっている点が特徴です。出典として、一般社団法人日本玩具協会および株式会社BANDAI SPIRITSの調査データが公表されています。

出典（玩具市場規模）

一般社団法人日本玩具協会 玩具市場規模データ（掲載日：2025.6.25）

https://www.toys.or.jp/toukei_siryou_data.html

https://www.toys.or.jp/pdf/2025/2024_data_zenpan.pdf

出典（ぬいぐるみユーザー調査）

株式会社BANDAI SPIRITS「大人のぬいぐるみユーザーの実態調査」（2025.2.20）

https://www.bandaispirits.co.jp/press/2025/250220.php

https://www.bandaispirits.co.jp/pdf/press_250220.pdf

開発の経緯とテスト導入での利用者の声

本プランは東横INN社内の若手メンバーが中心となった「Z世代プロジェクト」で構想されました。Z世代など若年層の嗜好に応える施策を検討する中で、ペット同伴プランがあるように、ぬいぐるみやアクリルスタンドといった“推し”の存在も宿泊体験の対象になり得るという発想が生まれました。

特にベッド横のスペースをステージのように活用してぬい等のアイテムを並べ、撮影を楽しむ利用者が多い点を踏まえ、ぬいぐるみが心地よく休めることにこだわった専用ベッドとガウンを用意するといった設計に至っています。設計には現場で用いられている素材を流用し、実際の宿泊体験に自然に溶け込む仕様を目指しました。

テスト販売の結果

もともと推し活での利用が多かった東横INN大阪ドーム前でテスト販売を実施したところ、寄せられた反応として「このサービスがあるからここに宿泊した」「一緒に滞在している感がある」「可愛いので他の店舗でも実施してほしい」といった声が多く、今回の店舗拡大に繋がったと報告されています。

開発担当者コメントでは、実際にアクリルスタンドやぬいぐるみを旅先に連れて行っている体験が企画の原点であったこと、そして推しを並べて撮影する楽しみを東横INNの環境で支援したいという意図が述べられています。

東横INNのネットワークと提供体制

東横INNは客室数日本一を誇るホテルチェーンとして全国に多くの拠点を展開しており、2025年8月末時点で総客室数は78,831室です。海外展開も行っており、韓国やフィリピンなど含めて5ヵ国に展開しています。高知店のオープンが2026年2月に予定されており、これにより業界初となる全国47都道府県進出を達成する見込みです。

また、東横INNでは価格の安定（原則ワンプライス）を重視し、シンプルで清潔な客室と一貫したサービス提供を行っています。接客やサービス品質に関しては経済産業省創設のおもてなし規格認証制度において「紺認証」を取得しており、2024年6月時点で333事業所での取得が報告されています。

• 総客室数：78,831室（2025年8月末時点）
• 高知店オープン：2026年2月予定（全国47都道府県進出へ）
• おもてなし規格紺認証：333事業所で取得（2024年6月時点）

今回の「推し活応援」プランは、こうした幅広い店舗網と安定した運営基盤を活かして提供されます。対象店舗の最新情報や詳細は東横INNの公式ページで案内されています。

まとめ（プランの要点を表で整理）

以下に本記事で紹介したプランの主要情報を表にまとめます。表の後に本文の締めくくりとして要点を整理した文章を配置します。

本記事は東横INNが発表したプレスリリースの内容を基に、プランの提供条件、料金、予約方法、導入背景、市場データなどを整理して伝えました。プランは持参するぬいぐるみやアクリルスタンドを対象にした有料レンタルセットで、設計は実際のホテル用品に近い素材で統一されています。予約や在庫の条件、料金などを確認のうえ、利用を検討する際は公式の案内ページを参照してください。