住友館、10月13日閉館 記録と素材を次世代へ継承
ベストカレンダー編集部
2025年10月13日 13:09
住友館閉館とレガシー
開催日:10月13日
住友館が紡いだ184日間と閉幕の経緯
住友 EXPO2025 推進委員会は、2025年10月13日13時00分に、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の閉幕とともに「住友館」の閉館を正式に報告しました。住友館は、2025年4月13日の開幕から閉幕までの184日間にわたり運営され、国内外から多数の来館者を迎え、森と人との共生をテーマにした展示や体験を提供しました。
住友グループは、出展に際して「住友グループが培ってきた英知や技術、人材を総合力として社会課題に挑む」「人々の心を動かし、未来への希望を創出する展示やエンターテイメントを通じて、語り合える場をつくる」という目標のもと、準備段階から会期を通じて取り組みを続けてきました。閉館は一区切りでありながら、展示や取り組みの記録を次世代に残すためのレガシー施策が同日発表されています。
建材・展示物の保存と再活用の方針
住友館を構成していた建材や展示物については、単に保存するのではなく「生きた遺産」として次世代へ伝承する方針が示されました。これらには多くの来館者や関係者の想いが宿っており、森の生命の記憶として扱うことが明記されています。
保存の実務面では、住友グループ各社および関連施設にて保管を行う予定であり、将来的には保管先施設や企業での展示やイベント等での活用を検討するとしています。具体的な活用場所や方法の決定については、各施設・企業からの詳細発表を待つ形です。
保存・再活用の具体例
- 保存予定場所: 住友グループ各社および関連施設。
- 将来的な活用: 関連施設やイベントでの展示、企業施設の意匠材への転用、異なるプロダクトとしての再活用プロジェクトの検討。
- 記録の性格: 単なる物品保管ではなく、来館者や技術者らの想いを伝える「生きた遺産」としての取扱い。
さらに、住友の森の木々を活用した建築材については、『いのちの森』の看板としての活用が予定されています。これは植林体験で育てられる苗木と接続させる取り組みであり、建材が意味を持ち続ける形での保存活用を目指しています。
デジタルデータの保存・アーカイブ化と公開計画
デジタル面では、会期中に来館者等が作成した「ミライのタネ」と呼ばれるアイデア群や、住友グループが提示した技術・取組みの記録を保存・アーカイブ化する方針が発表されました。会期中に作られた「ミライのタネ」はおよそ1万件、これらは約700件の住友グループの技術や取組みとともにアーカイブされます。
アーカイブ化されたデータは、住友グループ広報委員会が運用するWEBサイト内に新設される専用ページで公開予定です。準備が整い次第公開され、公開情報は住友館の公式WEBサイトや公式SNSでも案内される予定です。
公開予定の情報源
- 住友館 公式WEBサイト
- https://sumitomoexpo.com/
- 住友館 公式SNS(X)
- https://x.com/sumitomoexpo
- 住友館 公式Instagram
- https://www.instagram.com/sumitomoexpo/
- 住友館 公式Facebook
- https://www.facebook.com/sumitomopavilion
アーカイブの公開は、デジタルデータを将来的な課題解決や社会的価値創出に結びつけるための重要なステップとして位置づけられており、公開後は広くアクセス可能な形で資料閲覧や参照ができるよう準備されます。
『いのちの森』—植林体験と苗木の管理・公開
住友館が実施した植林体験には、約1万人を超える参加者があり、会期中に植えられた苗木はおよそ1万本に達しました。これら苗木は長期にわたり育成され、未来の森「いのちの森」へと成長していく計画です。
苗木の成長記録は、万博会期終了後も住友グループ広報委員会のWEBサイト内特設ページで公開される予定とされています。育成状況や成長記録を継続的に掲載することで、会期中の体験とその後の経過を記録し、関係者や一般が閲覧できる形で保存します。
植林体験の記録公開先
- 特設ページURL: https://www.sumitomo.gr.jp/expo2025/plantatree-legacy/
- 掲載内容: 参加者が植えた苗木の成長記録、植林日・場所・参加者数などのデータ。
この記録は、苗木が成長していく過程を長期的に追跡するための基礎資料としての価値を持ち、数十年、数百年というスパンでの継承を意識した保存と公開が行われます。
追加情報の発信体制と期間、総括表
住友館に関する情報発信は、2026年3月末まで不定期に住友館公式WEBサイトおよび公式SNSで継続される予定です。これにより、保存・再活用・アーカイブ化・苗木管理に関する進捗が随時公表されます。
以下の表は、本記事で触れた主な情報を整理したものです。日付、数量、保存・公開先などをまとめ、住友館閉館に伴うレガシー施策の全体像を分かりやすく示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表主体・日時 | 住友 EXPO2025 推進委員会、2025年10月13日13:00 |
| 会期(住友館) | 2025年4月13日開幕〜2025年10月13日閉幕(184日間) |
| 建材・展示物の保存場所 | 住友グループ各社および関連施設で保管(将来的な活用を検討) |
| 建材の再活用例 | 『いのちの森』の看板、各社施設の意匠材、異なるプロダクトとしての再利用プロジェクト検討 |
| デジタルアーカイブ | 『ミライのタネ』約1万件、およそ700件の技術・取組みをアーカイブ化。住友グループ広報委員会WEBサイト内の新設ページで公開予定 |
| 植林体験(参加者・苗木数) | 参加者:約1万人、植えた苗木:約1万本。成長記録を特設ページで公開(URL: https://www.sumitomo.gr.jp/expo2025/plantatree-legacy/) |
| 公式情報発信先 |
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| 情報発信期間 | 2026年3月末まで不定期に公式WEB/SNSで情報発信 |
| 目的 | 住友館で育まれた「未来への気づき」と「共創の心」を次世代へ継承し、記録や痕跡を通じて新たな気づきと行動の契機とすること |
以上が、住友館閉館とそれに伴う保存・再活用・アーカイブ化・植林体験記録に関する公表内容の要点である。今後は各保管先や住友グループ各社からの詳細発表や、広報委員会によるアーカイブ公開の案内により、具体的な利用方法や公開スケジュールが順次明らかにされる見込みである。
参考リンク: