椿本チエインのカラダ拡張スーツ、5万5499人が体験

カラダ拡張スーツ展示

開催期間:4月13日〜10月13日

カラダ拡張スーツ展示
この展示って何が体験できるの?
「T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ)」を着用し「自らカラダを動かす+VR」で没入体験ができる。主に「飛ぶ」と「持ち上げる」の2種類の身体能力拡張を全年代で体験可能です。
体験データはいつまで見られるの?
体験者に配布したキューブからの体験データは、2025年12月末まで閲覧可能になっています。期限後は閲覧できなくなるため、該当のキューブで早めに確認してください。

会期と来場の成果:184日間で5万5499人が体験した実績

株式会社椿本チエインは、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)において「大阪ヘルスケアパビリオン」へ出展し、開幕から184日間の会期を終えました。会期中に体験いただいた人数は5万5499人にのぼり、多くの来場者から高い評価を得て閉幕しました。

会期終了にあたり、同社は「ご来場いただいたお客さま、ご支援いただいた関係者の皆さまに心よりお礼申し上げます」とのコメントを発表しています。出展の狙いや体験の受容を数値として示すことで、展示の到達点が明確になっています。

大阪・関西万博 「大阪ヘルスケアパビリオン」椿本チエインブース 「T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ)」 画像 2

来場動向と体験者の声

最終日に体験いただいた来場者の中には、大阪市から訪れた女性の声がありました。本人の言葉として「前回は待ち時間が長く並べず…。次は必ず体験したいと思いやってきました。飛行中の没入感は素晴らしく、大変楽しい時間を過ごせました」との感想が寄せられています。

この発言は、体験の魅力だけでなく繰り返し来場を促す力や、待機列が発生するほどの人気を示しています。来場者数の積み上げは単なる数値ではなく、体験の質と運営の両面が評価された結果といえます。

大阪・関西万博 「大阪ヘルスケアパビリオン」椿本チエインブース 「T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ)」 画像 3

「T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ)」——体験の中身と技術的背景

つばきブースでは、モノづくり企業ならではの視点で「機械と人間の調和」をテーマにした展示が行われました。出展の中心となったのは「T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ)」で、来場者は「自らカラダを動かす+VR」による身体能力の拡張体験を楽しみました。

体験は年齢を問わず幅広い世代が対象となり、単に身体を補助するだけでなく、身体と心の双方に変化をもたらす設計が特徴です。具体的には「飛ぶ」と「持ち上げる」の2つの体験を提供し、それぞれのデータを収集することを重視しました。

体験の設計と想定する未来像

出展の根底にあるのは、2050年の社会を想定した「ロボットが衣類のように『着る』ことが可能になる」という前提です。この想定に基づき、着用することで身体能力を増強・拡張し、誰もが自由に移動でき、重量物でも軽々と持ち上げられる社会、すなわち「ミライ社会」を描いています。

この展示では、体験者から収集したデータをもとに「あなたにピッタリな“着るロボット”」を提案する試みが行われました。体験の結果は直感的な感動(「ワクワク」や「スゴイ」など)につながるよう設計され、従来にない没入型の体験を目指しています。

  • 体験方法:「自らカラダを動かす+VR」を組み合わせた没入型体験
  • 体験種別:①飛ぶ、②持ち上げる
  • データ公開期限:体験者に配布したキューブから体験データを閲覧できるのは2025年12月末まで

椿本チエインの役割と新事業の位置づけ

椿本チエインは1917年の創業以来、モノづくり企業として「“動かす”ことに進化をもたらし、社会の期待を超えていく」を社会的使命に掲げてきました。機械部品やチェーンで培った知見を、ヒューマンアシスト分野へ応用することで、社会貢献を継続しています。

今回の出展は、同社が取り組む新事業の一つである「ヒューマンアシスト事業」からの着想を発展させたものです。アシストスーツを起点に、着用型ロボットという未来像を体験として提示することで、技術の生活化・社会実装に向けた対話を来場者と行いました。

企業情報と展示の意義

会社概要として、出展元は株式会社椿本チエイン(本社:大阪市北区、社長:木村 隆利)です。今回の展示は技術の可能性を示す場としてだけでなく、来場者の行動データを収集し、個々人に最適化された支援機器の設計へつなげる実証の側面も持っていました。

企業側は展示を通じて、社会課題解決に向けた技術革新の挑戦を継続すると表明しています。事業と展示の接続は、製造業がどのようにヒューマンケア領域へ展開していけるかを示す好例です。

出展期間
開幕から184日間(EXPO2025の会期に準拠)
体験者数
5万5499人
体験の公開データ期限
体験者に配布したキューブからの閲覧は2025年12月末まで
公式特設サイト
https://www.tsubakimoto.jp/expo2025/

出展内容と重要事項の整理(要点表)

以下の表は、本記事で扱った出展内容および関連情報を整理したものです。展示の目的、体験の種類、来場者数、企業情報、データ閲覧期限など、主要な事項を網羅しています。

項目 内容
出展者 株式会社椿本チエイン(本社:大阪市北区、社長:木村 隆利)
出展会場 大阪ヘルスケアパビリオン(2025年日本国際博覧会/大阪・関西万博)
会期(展示期間) 開幕から184日間
来場・体験者数 5万5499人
出展物 T’s Exoskeleton(カラダ拡張スーツ) — 「自らカラダを動かす+VR」方式の体験
体験の主な内容 ①飛ぶ(没入型の飛行体験)、②持ち上げる(重量物の持ち上げ体験)
データ閲覧期限 体験者に配布したキューブからの体験データは2025年12月末まで閲覧可能
発表日時 2025年10月15日 16時31分(株式会社椿本チエインによる発表)
関連サイト https://www.tsubakimoto.jp/expo2025/

この記事は、椿本チエインが大阪・関西万博で実施した展示の全容を報告するものである。展示は来場者に対する体験提供とデータ収集という二つの機能を果たし、同社が掲げる「“動かす”ことに進化をもたらし、社会の期待を超えていく」という使命と結びついています。会期中に得られた知見や来場者の反応は、ヒューマンアシスト技術の今後の展開を考えるうえで重要な指標となります。