11/2開催:浜名湖うなぎまつりと「でしこ」受賞の背景
ベストカレンダー編集部
2025年10月16日 11:01
浜名湖うなぎまつり
開催日:11月2日
浜名湖から生まれた新たな鰻ブランド「でしこ」とグッドデザイン賞受賞
浜名湖養魚漁業協同組合(所在地:静岡県浜松市、代表理事:外山昭廣)は、2025年度グッドデザイン賞(受賞番号:25G191490、主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を、同組合が地域と共に創出した新ブランド鰻「浜名湖うなぎ でしこ」として受賞したことを、2025年10月16日 08:50のプレスリリースにて発表しました。
受賞は単なる容器やロゴの評価に留まらず、浜名湖における養鰻文化の存続という課題に対し、地域で結束して示した取り組みの全体と、ブランドとしての哲学が評価されたものと位置付けられています。プレスリリースでは「受賞ページ はコチラ」との案内も併記されています。
受賞の基本情報
この節では受賞に関する基本的な事実を整理します。受賞番号は25G191490、主催は公益財団法人日本デザイン振興会で、発表は浜名湖養魚漁業協同組合から行われました。プレスリリースの公表日時は2025年10月16日 08:50です。
本件は、地域資源の再定義とデザインによる価値化を主眼に据えたプロジェクトが、第三者機関の審査を経て社会的評価を得た事例として注目されます。
危機感から生まれた共創の物語 ― 浜名湖の歴史と現状
浜名湖は養鰻の発祥地とされ、かつては日本国内で最も多く鰻を育てていた地でした。最盛期にはおよそ400軒の養鰻場が存在していた一方で、現在はわずか27軒にまで縮小しており、栄光の時代から見れば10分の1以下になっています。
減少の背景には、安価な海外産うなぎとの競争、資源の減少、シラスウナギ(稚魚)の価格高騰と供給争奪の激化など、複合的な要因が挙げられます。その結果、地元養鰻家の間には「このままでは浜名湖のうなぎ文化が終わってしまう」という切実な危機感が広がっていました。
再起への決意とブランド立ち上げ
そうした状況を受け、浜名湖の養鰻関係者は「量」ではなく「質」で勝負する方針を掲げ、125年にわたる知恵と技術を結集して新ブランド「でしこ」を発表しました。ブランド発表日は2024年11月29日です。
「でしこ」は単に商品名ではなく、地域の自然や職人技、地元の誇りを一体化させた「食のデザイン」として再構築されたものであり、ブランド名には明確な理念が込められています。
- ブランド名「でしこ」に込めた想い
- で:伝統を守り、
- し:進化を続け、
- こ:幸福を届ける
この三つの柱がロゴやパッケージ、映像、メッセージに一貫して反映される形で表現されています。以後の章では、その表現が審査でどのように評価されたのか、また品質や持続可能性への取り組みについて説明します。
デザイン評価の核心 ― 「浜名湖モデル」を可視化した点
グッドデザイン賞の審査では、「でしこ」が単なるプロダクトデザインにとどまらず、地域全体の仕組みを再構築した点が高く評価されました。審査評価のポイントはプレスリリースで以下の通り示されています。
- ミッション・ビジョンの再構築:「伝統を守り、進化を続け、幸福を届ける」というミッションに基づくブランド設計。
- 食の循環を支える仕組みづくり:生産者・目利き・料理人が同じ地域に存在するという浜名湖固有の環境を活かした三者共創モデル。
- 一貫したビジュアルコミュニケーション:ロゴ、パッケージ、映像、メッセージにより浜名湖の物語を伝える表現を実現。
これらは個々のデザイン要素のみならず、地域資源をどう見せるか、地域の価値をどう高めるかという点に踏み込んだ取り組みであると審査側に評価されています。
ブランド制作に関わった関係者として、ブランディングプロデューサーやデザイナーの名前もプレスリリースで紹介されています。具体的には株式会社filments 代表取締役/ブランディングプロデューサーの深瀬泰宏氏、Arrow株式会社 代表取締役/ブランディングディレクター・デザイナーの鈴木裕矢氏が携わっています。
デザインと地域価値の結びつき
「でしこ」は見た目の良さだけでなく、地域の文化と市場が求める価値を両立させる表現を目指しました。プレスリリースでは、その成果が「長年の取り組みが地域資源の価値創造として認められた」と整理されています。
ブランドの世界観が受け手にストレートに伝わること、そして地域全体を巻き込む仕組みが恒常的に機能することが高評価につながった点が強調されています。
品質・持続可能性と実績、イベント予定
「でしこ」は品質と持続可能性の両立を主要な柱に据えています。プレスリリースで明示された具体的な技術と取り組みは以下の通りです。
- 大豆イソフラボンを活用したメス化技術:メス化により大きく肉厚で柔らかい肉質の個体を育成する技術を導入しています。
- 出荷までの飼育期間延長:出荷までの期間を長く設定することで、結果としてシラスウナギの捕獲量を抑制し、資源保護へ貢献する方針です。
- 伝統的哲学の継承:「土づくり、水づくり、人づくり」という浜名湖の養鰻における伝統的哲学を継承しつつ、現代的な課題に応える形で実践を続けています。
こうした取り組みは「美味しさを追求することが、結果として環境を守ることにつながる」という職人たちの新しい哲学にも裏付けられています。
販売実績と採用事例
「でしこ」は2024年12月にMAKUAKEで先行販売を開始しました。結果としてうなぎ関連プロジェクトで日本一の支援総額を記録し、支援総額は1,530万円、支援者数は953名に達しました。これは消費者や支援者からの共感を示す数字としてプレスリリースで強調されています。
また、プロの料理の場でも採用されており、東京・永田町の「鰻 北白川」や世界的シェフのレストラン「SUGALABO V」などの舞台で採用され、専門家からの評価も得ています。購入方法は公式サイト(https://maruhama.or.jp/)で案内されています。
生誕1周年記念イベント(3カ月連続)
ブランド発表の1周年を記念して、2024年11月29日の発表日から1年を経て、3カ月連続のイベントを開催する予定です。具体的な日程と会場は次の通りです。
- 浜名湖うなぎまつり:2025年11月2日(日) 会場 ガーデンパーク(http://www.hamana.net/unagifes/index.html)
- うなぎの街フェスティバル:2025年12月14日(日) 会場 浜松学院大学(https://seimankai.hamazo.tv/c750604.html)
- 〜浜名湖うなぎ100年の食卓〜(仮)発表会:2026年1月末 会場 浜松市内ホテルを予定
これらのイベントは地域の誇りと文化を継承し、次世代へつなぐことを目的としています。各イベントの詳細は主催側の発表に基づいて案内されます。
関係者のコメントと問い合わせ先
プレスリリースには関係者からのコメントが掲載されています。代表理事やプロジェクトに携わったクリエイターの言葉から、プロジェクトの志向や評価の背景を知ることができます。
- 浜名湖養魚漁業協同組合 代表理事 外山 昭廣
- 「浜名湖は養鰻の原点です。この受賞は、単なる評価ではなく、次の100年、浜松の食と文化の未来を背負っていくという、私たち全員の覚悟が報われたものです。この誇りを胸に、これからも精進してまいります。」
- 株式会社filments 代表取締役/ブランディングプロデューサー 深瀬 泰宏
- 「地域資源として浜名湖うなぎの魅力を再定義するプロジェクトとして、浜名湖養魚漁業協同組合からご相談いただき本プロジェクトはスタートしました。地元浜松に住み、浜名湖の恵みを享受している情熱をもって取り組むメンバーが一丸となって本プロジェクトに取り組み、このデザインの権威ある賞を受賞できたことは本当に嬉しく、今後の活動の大きな励みとなります。」
- Arrow株式会社 代表取締役/ブランディングディレクター・デザイナー 鈴木 裕矢
- 「『でしこ』は、ただのブランドではありません。浜名湖の人々が『本当に美味しいものとは何か』を問い直し、その答えをクリエイターたちが一滴のタレのように丁寧にデザインした物語です。この受賞は、その物語に共感してくださったすべての方々の熱意が形になったものです。」
問い合わせ先は浜名湖養魚漁業協同組合となっており、住所・電話番号がプレスリリースに明記されています。問い合わせ先情報は以下の通りです。
- 問い合わせ先
- 浜名湖養魚漁業協同組合
- 〒432-0123 静岡県浜松市中央区馬郡町2465
- TEL:053-592-0123
公式の購入案内や詳細情報は、公式サイト(https://maruhama.or.jp/)で提供されています。
要点の整理
ここまでに記載したプレスリリースの主要事項を表形式で整理します。続く文章では表の内容を簡潔に補足します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表団体 | 浜名湖養魚漁業協同組合(代表理事:外山昭廣) |
| プレスリリース日時 | 2025年10月16日 08:50 |
| 受賞 | 2025年度グッドデザイン賞(受賞番号:25G191490、主催:公益財団法人日本デザイン振興会) |
| ブランド名 | 浜名湖うなぎ でしこ(発表日:2024年11月29日) |
| ブランドミッション | で:伝統を守り、し:進化を続け、こ:幸福を届ける |
| 歴史と現状 | 養鰻125年、最盛期約400軒→現存27軒(大幅減少) |
| 持続可能性への取り組み | 大豆イソフラボンによるメス化、出荷までの飼育期間延長、土づくり・水づくり・人づくりの継承 |
| 販売実績 | MAKUAKE先行販売:支援総額1,530万円、支援者953名 |
| 採用事例 | 鰻 北白川(東京・永田町)、SUGALABO V(世界的シェフのレストラン) |
| イベント | 浜名湖うなぎまつり(2025/11/2 ガーデンパーク)、うなぎの街フェスティバル(2025/12/14 浜松学院大学)、〜浜名湖うなぎ100年の食卓〜発表会(2026年1月末 想定) |
| 購入・公式情報 | https://maruhama.or.jp/ |
| 問い合わせ | 浜名湖養魚漁業協同組合 〒432-0123 浜松市中央区馬郡町2465 TEL:053-592-0123 |
以上がプレスリリースに記載された主要な情報の整理です。今回の受賞は、地域の伝統と技術を再定義し、デザインの力でその価値を外部に伝えた点が中心に評価されたものであり、品質面では具体的な養殖技術と資源保護の方針が明記されています。販売面ではクラウドファンディングでの成功とプロの現場での採用実績が報告されています。
報道や関心を持つ読者は、詳細や購入について公式サイトを確認するとともに、今後発表される各種イベントの公式案内を参照するとよいでしょう。
参考リンク: