10月24日開始 三郎丸の利賀ミズナラ5年限定ウイスキー
ベストカレンダー編集部
2025年10月20日 13:12
利賀ミズナラ5年限定
開催日:10月24日
利賀のミズナラが紡いだ五年の熟成 — 国境を越えた一本
若鶴酒造株式会社(本社:富山県砺波市三郎丸、代表取締役社長:稲垣貴彦)は、2025年10月20日13時に発表したプレスリリースにおいて、利賀村のミシュラン二つ星レストランと台湾の前衛的フレンチ2店との共同による限定シングルカスクウイスキーの商品化を公表しました。本商品は「シングルモルト 三郎丸Ⅲ THE EMPRESS MIZUNARA CASK AGED 5 YEARS(シングルカスク スペシャルコラボレーションボトル Ephernité × YUDAO × L’évo)」という正式名称で、各店での提供が始まります。
発表によれば、このウイスキーは富山県利賀地域産のミズナラ樽で5年熟成されたシングルカスクで、蒸留年は2020年、ボトリング年は2025年、樽番号は#200060です。販売本数は177本の数量限定で、アルコール度数は57%、容量は700ml。希望小売価格はオープン価格となっており、提供は日本では2025年10月24日(金)から、台湾では11月上旬から順次開始されます。
出会いと共鳴:三者の料理哲学と蒸留所のものづくり
本コラボレーションは、富山県南砺市利賀村のオーベルジュ Cuisine régionale L’évo のオーナーシェフ谷口英司氏と、台湾のEphernité(ヴァネッサ・ホアン氏)およびYUDAO(ニック・ヤン氏)が三郎丸蒸留所を訪問した際の出会いから始まりました。出身や経歴は異なるものの、いずれのシェフも「土地の文化を味覚を通して翻訳し、食材と地域とつなげる」という共通の料理哲学を持っています。
三郎丸蒸留所は「地域に拠って 世界に立つ」というミッションのもと、伝統と革新を併せ持つウイスキーづくりを行っており、特許取得済みの鋳造製銅製蒸留器「ZEMON」や地元産ミズナラ樽の活用など、富山ならではの素材と技術を重視しています。こうしたテロワールへの敬意が今回の国境を越えた協働を後押ししました。
参加するレストランとシェフ(概要)
- Cuisine régionale L’évo(日本) — オーナーシェフ:谷口英司。利賀村の自然・文化・芸術を融合させるミシュラン二つ星レストラン。ウェブサイト: https://levo.toyama.jp/。
- YUDAO(台湾) — シェフ:Nick Yang(ニック・ヤン)。台南・漁光島に位置し、海と大地を生かした現代的フレンチ台湾料理を提供。Instagram: https://www.instagram.com/yudao_taiwan/。
- Ephernité(台湾) — シェフ:ヴァネッサ・ホアン。台北のモダンフレンチで、陽明山の小規模農家の旬野菜を中心に料理を構成。ウェブサイト: https://ephernite.com.tw/。
この三者はフランスでの修行を経て母国に戻り、それぞれの地域でテロワールを再解釈する立場から互いに共鳴し、飲食と文化の架け橋をつくることを目的として共同制作に至りました。
ボトルの仕様と提供方法
商品名は冒頭記載の正式名称で、原材料はモルト、アルコール分は57%、容量は700mlです。蒸留年は2020年、ボトリング年は2025年で、利賀産ミズナラ樽(#200060)で5年熟成されたシングルカスクの限定ボトルとなります。販売本数は177本に限定されています。
発売・提供のスケジュールと方法は明確です。日本では2025年10月24日(金)からコラボレーション3店舗にて提供を開始し、台湾では11月上旬から順次提供されます。販売方法はコラボレーション3店舗での順次提供が基本で、原則としてレストランでの提供のみであり、ボトルでの販売は行われません。また、プレスリリースは「店舗へのお問い合わせはお控えください」と明記しています。
販売に関する注意点
- 提供先はL’évo、Ephernité、YUDAOの3店舗に限定。
- ボトル販売は行わず、レストランでの提供のみが基本。
- 販売本数は合計177本の数量限定。
- 希望小売価格はオープン価格(価格情報は各店舗での提供にて確認)。
テイスティングノートと地域的意義
テイスティングノートでは、香りについて「力強くも瑞々しく華やかなウッドフレーバー。オレンジオイル、チョコレート、ココナッツ、プルーンジャム、潮風とほのかな柑橘を思わせるスモーキーフレーバーが漂う」と記載されています。味わいは「しっとりと広がる濃厚な薫香。パイナップルケーキ、アニス、ホワイトペッパー、モルティな芳ばしさ、ほのかにメンソールの清涼感」を特徴とし、コメントとして「アイラピート由来のしなやかな薫香とミズナラ材のリッチな木香が調和する芳醇な味わい」とまとめられています。
このウイスキーは、単に風味の組み合わせを楽しむだけでなく、三者のテロワールへの解釈と敬意、そして友情と共有のビジョンを体現するプロダクトとして位置づけられています。発表文では、台湾と日本の国際交流を深め、地域の魅力創出と活性化につながることが期待されている点も明記されています。
三郎丸蒸留所の背景と過去の協働
三郎丸蒸留所は1952年創業で、日本の北陸地方で最古のウイスキー蒸留所の一つです。スモーキーさが際立つピーテッドウイスキーをベースに、地元の富山モルトや伏流水を使用し、特許取得済みの銅製蒸留器「ZEMON」と国産ミズナラ樽を組み合わせるなど、地域性を強く反映する製造手法を採用しています。
三郎丸とL’évoのコラボレーションは今回が第2弾で、第1弾は2018年に谷口英司氏が選定した「三郎丸Ⅰ THE MAGICIAN for L’évo」として実施されています。今回の取り組みは、その延長線上にある国際的展開として位置づけられます。
要点の整理
以下に今回の発表内容を主要項目ごとに表形式で整理します。表は商品仕様、提供スケジュール、参加者情報など本記事で触れた事柄を分かりやすくまとめたものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表者 | 若鶴酒造株式会社(本社:富山県砺波市三郎丸、代表取締役社長:稲垣貴彦) |
| 発表日時 | 2025年10月20日 13:00 |
| 商品名 | シングルモルト 三郎丸Ⅲ THE EMPRESS MIZUNARA CASK AGED 5 YEARS(Ephernité × YUDAO × L’évo) |
| 原材料・度数・容量 | モルト、アルコール分57%、容量700ml |
| 熟成・樽情報 | 蒸留年:2020、ボトリング年:2025、利賀産ミズナラ樽(#200060)、5年熟成 |
| 販売本数 | 177本(数量限定) |
| 発売・提供開始 | 日本:2025年10月24日(金)から提供開始、台湾:2025年11月上旬~順次提供 |
| 販売方法 | コラボレーション3店舗(L’évo、Ephernité、YUDAO)にて順次提供。基本的にレストランでの提供のみ、ボトル販売なし。店舗への問い合わせは控えるよう案内。 |
| 販売価格 | 希望小売価格:オープン価格 |
| テイスティングノート(主な特徴) | 香り:オレンジオイル、チョコレート、ココナッツ、プルーンジャム、潮風、柑橘を思わせるスモーキーフレーバー。味わい:パイナップルケーキ、アニス、ホワイトペッパー、モルティな芳ばしさ、メンソールの清涼感。アイラピート由来の薫香とミズナラの木香が調和。 |
| 参加レストラン・シェフ | L’évo(谷口英司)/Ephernité(ヴァネッサ・ホアン)/YUDAO(Nick Yang) |
| 関連URL | 三郎丸蒸留所: https://www.wakatsuru.co.jp/saburomaru/ 、L’évo: https://levo.toyama.jp/ 、Ephernité: https://ephernite.com.tw/ 、YUDAO IG: https://www.instagram.com/yudao_taiwan/ |
以上の表は、今回の限定コラボレーションウイスキーに関する主要な事実を整理したものです。発表文では、テロワールと職人技、そして文化を翻訳する料理哲学が結実した一品として位置づけられており、地域の素材(利賀産ミズナラ)を用いたシングルカスクという点と、提供方法や数量の限定性が消費者にとって重要な情報となります。