i-PRO、販路を直取引化へ 2026年4月1日移行

i-PROが販売体制を承継

開催日:3月31日

i-PROが販売体制を承継
今回の発表で何が変わるの?
i-PROがパナソニック コネクト(GSOL)から国内販売店向けの販売・マーケティング機能を承継し、2026年3月31日に実行、4月1日から約500社がi-PROと直接取引になります。
エンドユーザーへの影響はあるの?
基本的にエンドユーザーの購入契約や購入フローに変更はありません。主な変化は販売店側の取引窓口がi-PROへ移る点で、最終顧客の契約は維持されます。

i-PROとパナソニック コネクトが国内販売・マーケティング機能の承継で合意

2025年10月23日16時00分に公表されたプレスリリースによれば、i-PRO株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:中尾真人)は、パナソニック コネクト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 執行役員 プレジデント・CEO:樋口泰行)と、パナソニック コネクトの現場ソリューションカンパニー(GSOL)におけるi-PRO製品の国内販売店向け販売・マーケティング機能を承継する契約を締結しました。

契約そのものは本日締結されたことが発表されており、関係当局への許認可取得等の必要な手続きを順次進めた上で、2026年3月31日に実行する予定とされています。これにともない、販売体制の変更は2026年4月1日から適用される見込みです。

契約の対象とスケジュール詳細

承継の対象は、GSOLにおけるi-PRO製品の国内販売店向けの販売・マーケティング機能であり、当該機能の移管により、販売店との契約や取引フローに変更が生じます。

プレスリリースはスケジュールを明確に示しており、主要な日付は以下のとおりです。

  • 発表日:2025年10月23日 16:00
  • 実行予定日(承継の実行):2026年3月31日
  • 新販売体制の適用開始:2026年4月1日

承継の背景とねらい — 一貫した開発・製造・販売体制の確立

i-PROは2019年に、当時のパナソニック株式会社のセキュリティシステム事業(コネクティッドソリューションズ社)を母体として設立され、ポラリス・キャピタル・グループ株式会社との戦略的資本提携のもと独立しました。設立以降、i-PROは主に製品開発と製造に注力してきましたが、国内販売は従来パナソニック コネクト(コネクト)を通じて行われていました。

今回の販売・マーケティング機能の承継は、i-PROが自社で販路をさらに強化し、開発・製造・販売をより密接に連携させることを目的としています。これにより、国内市場での競争力向上と事業成長の加速を図る狙いがあります。

期待されるシナジー効果

プレスリリースでは、承継によって想定される具体的なシナジー効果が列挙されています。これらは製品やサービスの品質向上と、オペレーション効率化を中心に据えたものです。

製造、製品開発、販売の連携
市場のニーズを迅速に製品へ反映させることが可能になり、製品の市場適合性が高まると期待されます。
海外拠点との人材交流促進
グローバルソリューションを国内へ速やかに展開するための人材交流が促進されます。
バリューチェーンの最適化
全体最適化により競争力が強化され、顧客に対する付加価値が最大化されます。
営業・提案・アフターサービスの品質向上
顧客対応の一貫性と専門性が高まり、提供サービスの信頼性向上が見込まれます。
オペレーションの簡素化
業務スピードの向上によって市場対応の迅速化が期待されます。

販売体制の変更と顧客・販売店への影響

プレスリリースは販売体制の具体的な変化についても明確に記載しています。2026年4月1日以降、GSOLが取り扱っているi-PRO製品の販売店約500社は、i-PROと直接取引することになります。

ただし、当社製品をGSOLより購入しているエンドユーザーおよびパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社から購入しているお客様については契約の変更はないと明示されています。つまり、最終ユーザーの契約関係や購入フローに即時の変更は生じない形です。

現行と移行後の販売フロー(簡易図解)

図1の記載に相当する情報を本文中で図表化します。以下の表は、現行の販売フローと移行後の販売フローを比較したものです。

項目 現行(実務前) 移行後(2026年4月1日以降)
販売店との取引窓口 パナソニック コネクト(GSOL)を通じての取引 i-PROと販売店が直接取引(約500社)
エンドユーザーへの影響 GSOLまたはパナソニック エレクトリックワークス社経由での購入 既存の購入契約に変更はなし(契約変更は生じない)
運用開始予定 現行のまま 2026年4月1日から新体制に移行

移行に際しては、関係当局の許認可取得などの手続きが進められる予定とされており、具体的な手続き状況は関係当局との調整に依存します。

i-PROの企業概要と取り組み

プレスリリースにはi-PROの企業としての立ち位置と事業内容も記載されています。i-PROはパナソニックから独立したセキュリティ、セーフティ、医療用エッジコンピューティングカメラの世界的リーディングカンパニーとされています。

主な特徴として、60年以上にわたる高品質で信頼性の高いハードウェアを基盤に、画像を意思決定の現場で活用するための先端技術を開発していることが挙げられます。製品は容易にカスタマイズおよび統合ができる設計であり、AIの倫理的活用、堅固なサイバーセキュリティ、持続可能なテクノロジーの提供を掲げています。なお、i-PROは2023年より国連グローバル・コンパクトの参加企業です。

公式サイト
https://corp.i-pro.com/ja-JP
代表者
中尾真人(代表取締役社長 兼 CEO)
設立背景
2019年にパナソニックのセキュリティシステム事業を母体に独立、ポラリス・キャピタルとの資本提携

まとめ(要点の整理)

以下の表は、本プレスリリースで明らかにされた事実関係、スケジュール、販売体制の変更点を要約して整理したものです。重要な日付や当事者、販売店数、顧客への影響などを明確に示しています。

項目 内容
発表日 2025年10月23日 16:00(i-PRO発表)
契約の当事者 i-PRO株式会社(中尾真人 CEO)とパナソニック コネクト株式会社(樋口泰行 プレジデント・CEO)
承継対象 パナソニック コネクト(GSOL)におけるi-PRO製品の国内販売店向けの販売・マーケティング機能
実行予定日 2026年3月31日に承継を実行予定
新販売体制適用開始 2026年4月1日以降、GSOLの販売店約500社はi-PROと直接取引
既存エンドユーザーへの影響 GSOL経由またはパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社経由で購入しているお客様の契約は変更なし
主要な狙い 開発・製造・販売の連携強化による競争力向上、事業成長の加速、顧客への付加価値向上
関連URL https://corp.i-pro.com/ja-JP

上記の表は今回の発表の主要事項を整理したものです。関係当局への手続きに基づくスケジュールの確定や、販売店との具体的な移行手続きについては今後の公表や関係各社からの案内に従って確認する必要があります。

なお、本記事はプレスリリースの内容を基に事実を整理して伝えることを目的としており、記載の各数値・日程・契約関係等はプレスリリースに準拠しています。

参考リンク: