10/28開幕 東京フィルがチョン・ミョンフンと欧州ツアーへ
ベストカレンダー編集部
2025年10月26日 11:42
東京フィル欧州ツアー2025
開催期間:10月28日〜11月11日
出発を前に、東京での連続定期公演が完売した理由
公益財団法人東京フィルハーモニー交響楽団(以下、東京フィル)は、名誉音楽監督チョン・ミョンフンを迎えた「ヨーロッパ・ツアー2025」を、2025年10月28日から11月11日にかけて実施します。出発を目前に控え、ツアーで披露する演目を含む東京での定期演奏会を10月5日、16日、20日に開催し、いずれも全公演完売という結果となりました。
これらの国内公演は、ツアー内容を先取りする形でプログラムが組まれ、来場者から大きな拍手を集めたと報告されています。写真クレジットには上野隆文氏の撮影による舞台写真が用いられており、公演の雰囲気が伝わる記録が残されています。
東京公演の役割と意義
国内での先行公演は単なるプレ・イベントに留まらず、オーケストラと指揮者の現在の到達点を国内ファンに確認してもらう重要な場です。演奏者、指揮者、聴衆が一体となって演奏の完成度を高めるプロセスが、ツアー本番の信頼性を支えます。
また、完売という事実はクラシック音楽に対する関心の高さと、東京フィルの国際的な評価の高さを示しています。これにより、海外の招聘側に向けた強い発信力が生まれます。
クラウドファンディングの現状とネクストゴール
今回のヨーロッパ・ツアーに関連して実施中のクラウドファンディングは、当初設定した目標金額500万円に到達しました。発表時点で支援総額は目標の140%に達しており、これは目標金額を上回る多くの支援が寄せられたことを示します(500万円の140%は概算で700万円相当)。クラウドファンディングはツアー最終日の2025年11月11日23:59(日本時間)まで継続します。
主催側はネクストゴールとして支援総額1,000万円を設定しています。ネクストゴール達成により、オーケストラによる国際交流をさらに広げ、より広範な活動資金とする意図があります。支援は金銭面だけでなく、応援メッセージやシェアといった形でも歓迎されています。
支援メニューとリターンの概要
クラウドファンディングは一口1,000円から最大50万円までのコースが用意されています。支援額に応じて特別な返礼品が設定され、現在リターンは鋭意準備中とされています。既に公開されている一例として、東京フィルのオリジナルステッカーやトンボ鉛筆とのコラボ鉛筆などが挙げられ、これらはマエストロにも贈呈されたと報告されています。
- 支援期間
- 2025年11月11日 23:59(日本時間)
- 支援コース
- 1,000円~500,000円(複数メニュー)
- 目標金額
- 当初目標 500万円/ネクストゴール 1,000万円
- 現状
- 当初目標達成、支援総額は目標の140%に到達(発表時点)
クラウドファンディングの詳細や支援ページは公式プロジェクトページで確認できます。関連ページ:https://congrant.com/project/tpo/17157
公演プログラムと“名門ホール”での演奏
ツアーは2025年10月28日から11月11日の2週間で、欧州7か国8都市にてコンサートを行います。会場には世界的に知られるホールが含まれ、例としてベルリンの「フィルハーモニー・ベルリン」やバルセロナの世界文化遺産である「カタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)」が挙げられています。
出演者や詳しい公演日程、各公演の曲目などは公式案内ページで公表されています。東京で演奏された定期演奏会のプログラムにはツアーでの演目が含まれており、国内での準備を経てヨーロッパでの演奏に臨みます。
演奏体制と参加メンバー
東京フィルは約160名のメンバーを擁するオーケストラで、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を持ちます。名誉音楽監督はチョン・ミョンフン、首席指揮者はアンドレア・バッティストーニ、桂冠指揮者に尾高忠明、大野和士、ダン・エッティンガー、特別客演指揮者にミハイル・プレトニョフ、アソシエイト・コンダクターにチョン・ミンを擁する組織です。
海外ツアーではオーケストラの規模と演奏の完成度が重要です。東京フィルはこれまで複数回の欧州ツアーや創立100周年のワールド・ツアーなどで国際的に実績を積んでおり、今回の公演も同様に高い準備体制で臨みます。
東京フィルの歴史、受賞と国際的な歩み
東京フィルは1911年創立で、日本で最も長い歴史を持つオーケストラです。2025年には創立114周年を迎えます。国内の主要ホール(Bunkamuraオーチャードホール、東京オペラシティ コンサートホール、サントリーホール)を拠点に、定期演奏会やオペラ・バレエの演奏、放送演奏、教育活動など多岐にわたる活動を展開しています。
受賞歴としては、昭和62年度芸術祭賞、平成7年度芸術祭大賞、平成16年度芸術祭優秀賞などのほか、近年では「OPUS KLASSIK 2021」交響曲部門受賞、2022年に第20回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞を受賞しています。また、2020~21年のコロナ禍における取り組みはドキュメンタリー番組で取り上げられました。
国際ツアーと共同演奏の実績
海外公演は多数実施されており、これまで3回のヨーロッパ・ツアー、創立100周年ワールド・ツアー、アジア各地での公演などで国際的な評価を高めてきました。2015年には日中韓3か国ツアー、2015年12月には日韓友情『歓喜の第九』演奏会(ソウル・東京)、2017年には上海での記念演奏会、2024年5月にはチョン・ミョンフン指揮で韓国3都市4公演のツアーを行っています。
2025年3月には日韓国交正常化60周年を記念したKBS交響楽団との合同演奏が東京とソウルの2都市で行われ、国内外の注目を集めました。近年はヨーロッパや中東からの招聘も増えており、さらに広い地域で高評価を得ています。
要点の整理
以下は、本記事で触れた主要事項を整理した表です。ツアーの期間、クラウドファンディングの状況、主要会場、関連リンクなどを明確にまとめています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ツアー期間 | 2025年10月28日〜2025年11月11日(2週間) |
| 訪問範囲 | 欧州7か国8都市(詳細な都市・公演日程は公式案内を参照) |
| 主な会場 | フィルハーモニー・ベルリン(ベルリン)、カタルーニャ音楽堂(バルセロナ)など |
| 名誉音楽監督 | チョン・ミョンフン |
| オーケストラ規模 | 約160名のメンバー |
| クラウドファンディング目標 | 当初目標 500万円 → ネクストゴール 1,000万円 |
| 現状(発表時) | 当初目標達成、支援総額は目標の140%に到達(概算で約700万円相当) |
| クラウドファンディング期限 | 2025年11月11日 23:59(日本時間) |
| 支援コース | 1,000円〜500,000円(複数メニュー、返礼品あり) |
| 公式・関連リンク | 東京フィル公式サイト、クラウドファンディング(congrant)、SNS(Facebook/X/Instagram/YouTube/note) |
本稿では東京フィルハーモニー交響楽団が実施する「ヨーロッパ・ツアー2025」に関する発表内容と関連情報を網羅的に整理しました。国内での完売公演、クラウドファンディングの進捗、名門ホールでの公演予定、オーケストラの歴史と国際的な歩みなど、発表資料に記載されたすべての情報を反映しています。
参考リンク: