タイトー調査:ぬいぐるみ人気と12月『てちぬい』展開
ベストカレンダー編集部
2025年10月27日 13:35
てちぬい発売予定
開催日:12月1日
タイトーが明らかにした「推し」とグッズの現在地 ─ 2025年調査の背景と公開日時
株式会社タイトーは、2025年10月27日11時30分に、第3回となる「推し活」と「グッズ」に関するアンケート結果を発表しました。本調査は、同社が運営する「タイトーステーション」やオンラインクレーンサービス「タイクレ」、およびクレーンゲーム景品や高付加価値ブランドを展開する立場から実施したものです。
調査期間は2025年10月2日~10月6日、対象は10代~30代の男女で、最終的な本調査回答数は500名(スクリーニング設問に関しては回答者数2000名)でした。調査は外部調査会社のアンケートモニターを使用して実施されています。結果を引用する場合は出典元として「株式会社タイトー」の表記が必要です。
調査の目的と注意事項
本調査は、クレーンゲームを含む娯楽施設や関連グッズの供給側であるタイトーが、消費者の「推し活」実態を把握する目的で行われました。年代や性別、入手経路、所有数、撮影行動(ぬい撮り等)に関する実態を明らかにすることを意図しています。
なお、回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位まで表示されているため合計が必ずしも100%とならない場合があります。
誰に「推し」がいるのか:保有割合と世代差
まず「推しがいるか」を尋ねたところ、10代~30代の男女全体では44.4%が「推しがいる」と回答しました。一方で「いない」は55.6%でした。年代別にみると、年齢が若いほど「推しがいる」割合が高く、10代は60.1%、20代は43.5%、30代は38.7%という傾向が見られました。
性別・世代別では、特に10代女性の「推しがいる」割合が高く、74.4%と約4人に3人が「推し」を持つ結果になっています。女性全体でも50.7%が「推しがいる」と回答し、過半数を超えました。
「推し」訴求の視点
これらの数値は、若年層、特に10代女性においてグッズ収集や推し活動が日常的な文化になっていることを示しています。企業側のグッズ展開やイベント計画にとって、この層の嗜好把握は重要な指標となります。
以降の集計は、Q1で「推しがいる」と回答した500名を対象に行われています。
人気グッズ、入手経路、行動の実態:ぬいぐるみとぬい撮りの台頭
「推し」のグッズで特に支持されているのはぬいぐるみ(小・中)で、35.4%と2年連続で1位になりました。続いてアクリルスタンド(30.2%)、キーホルダー・ストラップ(24.0%)が上位に入り、ここ2年でトップ3は同じ顔ぶれとなっています。
男女別で見ると、男女ともにぬいぐるみが1位となる一方で、男性では2位がフィギュア、3位がゲーム・CDなのに対し、女性では2位がアクリルスタンド、3位がキーホルダー・ストラップとなるなど、アイテムの好みが性別で分かれる傾向が確認されました。
入手経路と撮影行為(ぬい撮り)
「推し」のグッズを入手する際に良く利用する経路としては、「公式ショップ・物販」71.8%が最多でした。次いで「小売店、EC・フリマサイトなど」が45.0%、「コンビニくじ(オン/オフライン含む)」が27.2%となっています。
また、グッズを使って写真や動画撮影(いわゆる「ぬい撮り」など)をしたことがあるかを尋ねると、昨年から大幅に増加し「したことがある」51.2%となりました。これは同指標が前年より14.0ポイントの上昇を示しており、ぬいぐるみ持ち歩きやSNSでの発信を含む「撮る」文化が広がっていることを示唆しています。
所有数と購入理由
グッズの所有数は「5~10個未満」が28.6%で最多、さらに「~5個未満」を合わせると51.2%が10個未満を所有する結果となりました。一方で、10代女性の中では「50個以上」が最も高く、26.9%が50点以上のグッズを所有しており、積極的にコレクションしている層が存在します。
購入・収集の動機では、最も多かった回答が「好き・愛着があるから」56.4%で、次いで「推しへの貢献・応援」32.6%、「グッズ自体が魅力的・可愛い」が続いています。感情的な動機と応援の意図が購入を後押ししていることが読み取れます。
2025年の印象的な推し活エピソードとタイトーの取り組み
自由記述で寄せられた2025年の印象的なエピソードは多岐にわたり、購入・入手の喜び、グッズが繋ぐ人間関係、生活の充実、イベント体験、SNS発信、手作りや誕生日祝いなど幅広い内容が見られました。以下に、応募者の具体的なコメントをカテゴリ別に列挙します。
主なエピソード(自由記述からの抜粋)
- グッズの購入・入手関連
- 長らく人気だったグッズが3年待ってようやく買えたこと。(東京都 10代 男性)
- 推しのキーホルダーがたまたま100均に行ったら売ってたこと。(大阪府 30代 女性)
- 15年以上好きなキャラが、今年は今までで一番グッズが発売されて嬉しかった。(埼玉県 30代 女性)
- ランダムブラインドのグッズで1発で推しを引き当てたこと。(東京都 10代 男性)
- グッズが繋ぐ人間関係・交流
- 街中で同じグッズを持っている人に出会い、そこから仲良くなった(福岡県 10代 女性)
- 推しのグッズを身につけていたことで職場の人に話しかけられ友達になった。(兵庫県 20代 女性)
- キーホルダーを通してアニメ好きの同僚と仲良くなり会話の糸口ができた。(愛知県 30代 女性)
- 生活の充実・変化
- 仕事で疲れていたときに見るだけで癒される。(東京都 20代 女性)
- 推し活することで、幸せな気持ちになる。(兵庫県 30代 男性)
- 無趣味だったが推しのおかげで趣味が出来た。(新潟県 30代 男性)
- ライブ・イベント体験
- ファンクラブイベントで推し曲がファン投票で演奏された。(岐阜県 30代 男性)
- イベントで初対面の人と抱き合って喜ぶまで盛り上がった。(東京都 30代 男性)
- ライブ中に推しグッズに触れてもらえた。(東京都 20代 女性)
- 友人・家族とのやり取り
- 友人と推しの定期入れを使って料理と写真を撮る遊びをしていた。(石川県 10代 女性)
- 友人とフィギュアを取るために朝早くゲームセンター前で待機した。(埼玉県 20代 男性)
- 叔母が同じアーティストのファンになりよくグッズを送ってくれるようになった。(大分県 20代 女性)
- SNS・ネットでの交流
- 推しがインスタのストーリーを見に来てくれた。(東京都 20代 男性)
- 推し活写真をSNSに載せたらいいねがたくさん付いた。(北海道 20代 女性)
- 欲しかった推しのグッズがSNSで見つかった。(高知県 30代 男性)
- 推しのために行ったこと
- 推しの誕生日にケーキとプレゼントを用意した。(東京都 20代 男性)
- 羊毛フェルトでマスコットを作って卒業公演に参加した。(福岡県 20代 女性)
- 推しのアクスタを持って聖地巡礼した。(北海道 30代 女性)
- ぬいぐるみ・ぬい活関連
- ぬいぐるみを連れてカフェに行った。(東京都 20代 女性)
- 推しの衣装を作ってぬいぐるみに着せた。(福岡県 30代 女性)
- 高価なかわいいぬいぐるみが購入できて嬉しかった。(千葉県 30代 男性)
タイトーの総評コメントと新ブランド
タイトーMD事業本部「てちぬい」企画担当・伊藤氏は、ぬいぐるみの人気について「写真映えや可愛さを重視する傾向が強まり、ぬいぐるみはカスタマイズ性や携行性があり推し活と相性が良い」と分析しています。ぬいぐるみは触り心地や携帯性から愛着が湧きやすく、推しへの表現手段として適している点が支持を集めた要因とされています。
この分析を受け、タイトーは新しく手のひらサイズで自立するぬいぐるみシリーズ「てちぬい」を立ち上げました。2025年12月より全国のアミューズメント施設やオンラインクレーンで、第1弾として「忍たま乱太郎 てちぬい vol.1」を展開開始予定です。公式ラインナップページのURLも掲載されています。
「てちぬい」は自立可能で持ち歩きやすいループタイ付きなど、ぬい撮り・推し活に配慮した仕様が特徴です。
タイトーのサービスとブランド一覧:入手ルートの多様性
本調査では、タイトーが提供する各種サービスやブランドが紹介されています。ユーザーがグッズを入手する際の選択肢として、同社の複数のチャネルが利用されていることが明示されています。
以下に主要なサービス・ブランドと特徴をまとめます。各公式サイトのリンクも掲載されているため、詳細は個別ページで確認できます。
- タイトーステーション:全国に170店舗以上のゲームセンター。クレーンゲームやプリントシール機中心の店舗も展開。店舗検索や入荷情報は公式ページで確認可能(https://www.taito.co.jp/store、https://www.taito.co.jp/prize?p=0)。
- タイクレ(タイトーのオンラインクレーン):2018年2月サービス開始。登録者数は450万人を突破。Web、iOS、Android、Yahoo!ゲーム、モバゲー版で利用可能。約5,000種の景品ラインナップ、アシストサービスを提供(https://www.taito-olcg.com/web/top/)。
- ガチャステ:カプセルトイ専門店。店内は多数のガチャをテーマ別に展開(https://www.taito.co.jp/gachaste)。
- spiritale:高品質フィギュアブランド。2020年創設、キャラクターの“輝く瞬間”を再現(https://spiritale.jp/shop/c/cspiri/)。
- DRESSTA(ドレスタ):台座(stage)とフィギュア本体でキャラクターを魅力的に表現するフィギュアブランド(https://spiritale.jp/shop/c/cdrst/)。
- どきゅーと / どきゅーとぷち:超特大のぬいぐるみブランド(約100cm)と、それを迎えやすい約60cmサイズの〈どきゅーとぷち〉(https://spiritale.jp/shop/c/cdoqute/)。
- タイトーくじ(タイくじ) / タイトーくじオンライン:はずれなしのくじ。全国のコンビニ等で購入可能なリアル版と、オンラインでいつでも引けるサービス。タイクレと連携し配送の利便性を提供(https://www.taito.co.jp/taitokuji、https://www-onkuji.taito-olcg.com/)。
関連URL(タイトー公式):https://www.taito.co.jp/、タイトー公式X:https://x.com/TAITO
権利表記:© TAITO CORPORATION。商標に関しても、TAITOおよび関連ブランド名は株式会社タイトーの商標または登録商標である旨が明示されています。
調査結果の要点整理(表)と締めの言葉
以下の表に、本記事で触れた主要な調査項目と数値・関連情報を整理しました。調査の主要なポイントを一覧で確認できます。
| 項目 | 内容・数値 |
|---|---|
| 発表者・日時 | 株式会社タイトー/2025年10月27日 11:30 |
| 調査期間 | 2025年10月2日~10月6日 |
| 対象 | 10代~30代の男女。回答者数(本調査):500名(スクリーニング:2000名) |
| 「推しがいる」割合(10~30代) | 44.4%(「いない」55.6%)。10代:60.1%、20代:43.5%、30代:38.7%。10代女性:74.4% |
| 主な入手経路 | 公式ショップ・物販 71.8%/小売店・EC・フリマ 45.0%/コンビニくじ 27.2% |
| 好きなグッズ(トップ3) | 1位 ぬいぐるみ(小・中) 35.4%/2位 アクリルスタンド 30.2%/3位 キーホルダー・ストラップ 24.0% |
| グッズ撮影(ぬい撮り)経験 | したことがある 51.2%(前年から+14.0pt) |
| 所有数の分布 | 5~10個未満 28.6%/~5個未満と合わせて10個未満が51.2%/10代女性の26.9%が50個以上所有 |
| 購入理由(上位) | 好き・愛着があるから 56.4%/推しへの貢献・応援 32.6% |
| 新ブランド | 「てちぬい」:手のひらサイズ自立ぬいぐるみ。第1弾「忍たま乱太郎 てちぬい vol.1」2025年12月展開予定。URL: https://www.taito.co.jp/taito-prize/items/brand/0000400219 |
| 主なサービス・ブランド | タイトーステーション/タイクレ/ガチャステ/spiritale/DRESSTA/どきゅーと/タイトーくじ・タイトーくじオンライン(各公式サイトあり) |
本調査は、推し活の普及やグッズ市場の現状を年代・性別ごとに可視化しており、特に若年層におけるぬいぐるみ人気の継続や「ぬい撮り」などの行動様式の定着が確認できる内容でした。タイトーはこれらの実態をふまえ、てちぬいなどの新ブランド展開や複数チャネルでの提供を通じて、ユーザーの求める体験と入手機会を増やす方向で動いています。本文中の数値やコメントはすべてアンケート結果に基づく情報です。
参考リンク: