楳図かずお集大成BOX『ZOKU-SHINGO』が11月28日発売

楳図かずお生誕90周年プロジェクトが始動し、集大成となる新作BOXが登場

2026年は漫画家・楳図かずお氏の生誕90周年にあたります。楳図氏は2024年10月28日に88歳で逝去されましたが、その作品と表現は現在も多くの読者に影響を与え続けています。これを契機に、出版社による生誕90周年記念プロジェクトが立ち上がりました。

本稿で取り上げるプロジェクト第1弾は、『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』です。本ボックスは楳図氏の生前構想に基づく最期の新作と、代表作の扉絵を集めた豪華2冊組で構成され、コレクターズアイテムとしての位置づけが明確です。プレスリリースは2025年10月28日11時に株式会社小学館から発表されました。

『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』の構成と再現方針

『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』は、2冊の大判画集をBOXに収めた永久保存版として発売されます。封入されるのは、楳図かずお氏の最期の新作と位置づけられる『ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館』、および『わたしは真悟 扉絵全集』の2冊です。両冊とも原画と照合してページごとの質感や色を再現しており、原画に近い印刷品質を追求しています。

サイズはA4特大判で、大きな画面で楳図氏の筆致や色味、細かな線を確認できるよう工夫されています。通常の文庫版とは比較できるほどの情報量と再現力を目指した仕様です。発行は小学館で、発売日は2025年11月28日、価格は楳図かずお生誕90周年特別価格として9,000円（消費税込価格9,900円）に設定されています。なお、発売日は地域によって異なる場合があることも明記されています。

『ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館』の収録内容

本作は、2022年に開催された「楳図かずお大美術展」で発表された作品を基に収録された新作の完全版です。楳図氏が生前に構想していた最期の新作に相当する位置づけで、展覧会で公開された着彩画だけでなく、線で魅せる素描も収録されています。

具体的な収録構成は以下の通りです。

• 着彩画：展示で公開された着彩作品を101点収録
• 素描（線画）：圧倒的な筆致が確認できる素描101点を併収
• 全ページを原画と照合し、質感・色ともに高精度で再現

『わたしは真悟 扉絵全集』の特徴

『わたしは真悟 扉絵全集』は、楳図氏の代表作『わたしは真悟』の全扉絵を集成した1冊です。扉絵の原稿を網羅し、扉絵表現の変遷やディテールを確認できる構成です。

収録上のポイントは以下の通りです。

• 完全未発表原稿を初公開として3枚収録
• 4色原稿、2色原稿も含め、現存する扉絵原稿を全て収録
• 全ページを原画と照合し、細かい線や色味まで再現

発売・予約・価格情報と入手に関する注意点

『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』の発売日は2025年11月28日（金）です。発行は小学館、価格は特別価格設定で9,000円（税込9,900円）とされています。プレスリリースのヘッドラインには「最期の新作がついに予約開始」とあり、予約の受付が開始されている旨が示されていますが、予約開始の具体的な日付はプレス中の日付から解釈される点があります。

地域によって発売日が異なる場合がある旨の注記があるため、購入や発送に関しては取扱販売店や特設ページの案内を確認することが推奨されます。特設ページは公式に設けられており、詳細情報や購入方法の案内が掲載されています。特設ページURLは以下です。

https://dps.shogakukan.co.jp/zoku-shingo

価格・刊行に関する補足

記載の価格は「楳図かずお生誕90周年特別価格」と明示されており、税込価格は9,900円です。書誌情報としては、タイトル表記は『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』（著：楳図かずお）、発売日と価格、発行は小学館とされています。

発売に際しては、印刷の質や色再現にこだわる旨が強調されており、すべてのページを原画と照らし合わせて最高精度の質感・色を実現している点が販売上のセールスポイントとなっています。A4特大サイズでの収録という仕様は、原稿の細部を確認したい読者に配慮したものです。

海外回顧展と今後の刊行計画

生誕90周年プロジェクトは書籍刊行だけに留まらず、海外での原画展や愛蔵版シリーズ刊行など多面的に展開されます。第1弾の書籍刊行に続いて、今後も関連企画が予定されています。

具体的な展開として、フランスのアングレーム国際漫画祭における回顧展の開催が発表されています。また、楳図かずお氏が生前に強く望んでいたというB5判雑誌サイズでの愛蔵版シリーズ『UMEZZ AUTHENTIC COLLECTION』の刊行が決定しており、第1弾は『漂流教室』が予定されています。刊行は小学館、発行は小学館クリエイティブの体制となります。

アングレームでの回顧展の概要

回顧展は第53回アングレーム国際漫画祭において、「楳図かずお 恐怖を祓う」というタイトルで開催される予定です。楳図氏とフランスの縁は深く、2018年には『わたしは真悟』がフランスで遺産賞を受賞した経緯があり、その流れを受けて楳図氏は『ZOKU-SHINGO』を描き、27年ぶりに画業に復帰しました。

展覧会は海外での原画展としては初めて、また原画展自体としては約30年ぶりの開催にあたります。展示される原画点数は約170点が予定されており、開催期間と会場は以下の通りです。

期間

2026年1月29日〜3月15日

会場

アングレーム市立美術館

まとめ：作品内容と刊行情報の一覧

以下は本記事で扱った『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』および関連企画の主要情報を整理した表です。発売日、価格、収録内容、展示情報などを一目で確認できるようにまとめています。

以上がプレスリリースに基づく『ZOKU-SHINGO COMPLETE BOX』および関連企画の概要です。発売日や展示期間、収録内容といった具体的な情報を整理しましたので、購入や展覧会の確認は特設ページや販売元の案内をご参照ください。