11/1から京都で開催 諫山宝樹 個展「本歌取りの愉しみ」

諫山宝樹 個展 本歌取り

開催期間:11月1日〜11月24日

諫山宝樹 個展 本歌取り
入場って無料なの?
はい、入場は無料です。会期は2025年11月1日〜11月24日、会場はタッセルホテル三条白川1階ラウンジで開場時間は11:00〜17:00。東山駅1番出口から徒歩15秒、宿泊者は館内で任意の時間に鑑賞できます。
展示ではどんな作品が見られるの?
喜多川歌麿「ポッペンを吹く娘」へのオマージュ作品を中心に、岩絵具や箔を用いた伝統技法と保存修復の知見を活かした現代的な日本画や寺社奉納作例、資料展示が並びます。

古典と現代を繋ぐ「本歌取りの愉しみ」—展示の主題と見どころ

京都市東山区のタッセルホテル三条白川で開かれる諫山宝樹(雅号:宝樹、本名:恵実)個展は、2025年11月1日(土)から11月24日(祝・月)までの期間、館内1階ラウンジスペースを舞台に開催される。展示の副題は「本歌取りの愉しみ」であり、古典作品を現代へ受け継ぐ作風が中心に据えられている。

本展の目玉の一つは、喜多川歌麿の浮世絵「ポッペンを吹く娘」へのオマージュ作品である。諫山は伝統的な日本画の技法と保存修復の知見を背景に、浮世絵の画題や描線を現代的な感性で再解釈し、描線の美しさと画面構成の新しい提示を行っている。来場者は原典の意匠と現代作家による応答を比較しながら鑑賞することができる。

日本画家 諫山宝樹 個展 -本歌取りの愉しみ- 画像 2

展示構成と鑑賞ポイント

本展ではオマージュ作品のほか、諫山がこれまでに制作し奉納した寺社作品の断片やプロジェクトに関する資料展示も行われる。日本画の伝統的な画材や保存修復の技術が、どのように現代の表現へと転用されるかを読み取ることが可能である。

鑑賞の際には、以下の点に注目すると理解が深まる。

  • 線の特徴:諫山の描線は古典に学びながらも、筆致の緩急や余白の扱いに現代的な感性が反映されている。
  • 本歌取りの手法:原作の主題や構図を尊重しつつ、モチーフの置き換えや色彩設計で新たな意味付けを行っている点。
  • 技術と保存修復の視点:保存修復専攻で培った材質や箔の扱いが、作品の質感に独自性を与えている。

作家の経歴と主要な仕事—メディアと寺社奉納の実績

諫山宝樹(いさやま たまじゅ〈えみ〉)は大阪生まれ、京都在住の日本画家で、京都市立芸術大学日本画専攻卒業、同大学院保存修復専攻修了の経歴を持つ。大学院在学中から東映京都撮影所で襖絵などを制作し、以降も映像作品や舞台の美術制作に関わっている。

作家は多方面での制作経験を有しており、寺社への奉納作品やテレビドラマ等での日本画指導を通じて、古典と現代の交流を実践している。

寺社への奉納例
大徳寺塔頭聚光院「庫裡襖絵」、椿大神社「天鈿女命図(掛軸)」、貴船神社「龍図(色紙用図案原画)」、八坂神社「新年干支(丑年)大絵馬」など。
映像・舞台での関与
2019年度後期NHK連続テレビ小説『スカーレット』での絵付けおよび日本画指導、2024年放送のNHK大河ドラマでの平安貴族の衣装人物画担当、2024年『都をどり』ポスター原画、2025年後期連続テレビ小説『ばけばけ』での日本画指導およびセット内装飾など。
その他活動
広告への作品提供や全国各地での個展開催など、多方面での活動実績。

技法と表現の特徴

諫山は保存修復の専門的な学びを土台に、岩絵具や膠の扱い、箔や支持体処理に精通している。これにより作品は古典的な質感を保ちながらも、現代の空間で馴染む色彩感覚と画面設計を実現している。

また、映像美術や衣装画に関する経験は、大きな構図や人物表現にも反映され、舞台やスクリーン空間でも視覚的に説得力のある仕事として機能している。

会場情報と観覧条件—アクセス、日時、主催・後援について

本展はタッセルホテル三条白川(運営:西松地所株式会社/西松建設グループ)1階ラウンジスペースで開催される。会期は2025年11月1日(土)から11月24日(祝・月)まで、開場時間は11:00〜17:00である。入場は無料で、宿泊者は館内の都合によりお好きな時間に作品を鑑賞できる旨が明記されている。

主催はタッセルホテル三条白川(西松地所株式会社)、後援は古典の日推進委員会とジャポニスム振興会である。会場は京都市営地下鉄東西線「東山駅」1番出口から徒歩15秒という利便性の高い立地にあり、観光や滞在の合間に立ち寄りやすい。

会場名
タッセルホテル三条白川 1階ラウンジスペース
所在地
〒605-0022 京都市東山区三条通白川橋西入大井手町103-3
アクセス
京都市営地下鉄東西線「東山駅」1番出口から徒歩15秒
会期・時間
2025年11月1日(土)〜2025年11月24日(祝・月)、11:00〜17:00(宿泊者は任意の時間)
入場料
無料
主催・後援
主催:タッセルホテル三条白川(西松地所株式会社)/後援:古典の日推進委員会、ジャポニスム振興会
問い合わせ
公式サイト:https://tasselhotel.jp/kyoto-sanjo/ / TEL 075-771-0775

展示の要点まとめ

以下は本記事で紹介した展示情報を整理した表である。会期・会場・入場条件・主催・展示の特色など、来訪を検討する際に把握しておきたい要素を網羅的にまとめている。

項目 内容
展覧会名 日本画家 諫山宝樹 個展 -本歌取りの愉しみ-
会期 2025年11月1日(土)〜2025年11月24日(祝・月)
開場時間 11:00〜17:00(宿泊者は館内でお好きな時間)
会場 タッセルホテル三条白川 1階ラウンジスペース(京都市東山区三条通白川橋西入大井手町103-3)
入場料 無料
主催 タッセルホテル三条白川(西松地所株式会社)
後援 古典の日推進委員会、ジャポニスム振興会
作家 諫山宝樹〈恵実〉(いさやま たまじゅ〈えみ〉) — 京都市立芸術大学日本画専攻卒、同大学院保存修復専攻修了
展示の特色 喜多川歌麿「ポッペンを吹く娘」オマージュ作品を含む、本歌取りの手法による古典と現代の対話、寺社奉納作例や映像作品での実績の紹介
アクセス 京都市営地下鉄東西線「東山駅」1番出口から徒歩15秒
公式情報 公式サイト:https://tasselhotel.jp/kyoto-sanjo/ / TEL 075-771-0775

本展は、古典作品を素材として新たな解釈を示す作家の仕事を、宿泊施設のラウンジという日常的な空間で提示する試みでもある。諫山の持つ保存修復の専門性と、現代的な表現意識がどのように結実しているかを、会期中に実作を通して確認できる構成となっている。

参考リンク: