11月1日放送|万博閉幕後の大屋根リングと未来
ベストカレンダー編集部
2025年10月31日 19:17
万博レガシー討論
開催日:11月1日
万博の閉幕を受けた討論の舞台と放送予定
テレビ大阪が制作する特別番組「LBSスペシャル EXPOビジネスフォーラム 大阪・関西万博 未来へのレガシー」が、2025年11月1日(土)午前11時から11時57分まで放送される。本番組は、10月8日に大阪・関西万博会場で開催されたフォーラムの模様を番組化したもので、万博閉幕後に残る“レガシー(遺産)”をテーマに、関西の行政・財界・企業のキーパーソンが徹底討論した内容を伝える。
LBS(ローカルビジネスサテライト)はテレビ大阪の人気コーナー「やさしいニュース」内の企画で、地域経済の躍動や地方発のビジネスを紹介してきた。その流れの延長として、今回の特番では万博という一大イベントが地域社会や産業に与えた影響と、その持続性を巡る具体的な議論を放送する。
番組の基本情報と制作クレジット
放送情報は以下の通りで、視聴者は放送当日にテレビ大阪で放映される内容を通じて、フォーラムでの議論を確認できる。
以下は番組の公式情報と制作クレジットである。
- 番組名
- 「LBSスペシャル EXPOビジネスフォーラム 大阪・関西万博 未来へのレガシー」
- 放送日時
- 2025年11月1日(土)午前11時~11時57分放送
- 放送局・制作
- テレビ大阪株式会社
- 著作権
- ©テレビ大阪
- リリース日時
- 2025年10月31日 15時30分
- 番組HP
- https://www.tv-osaka.co.jp/onair/detail/oaid=2178205/
大屋根リングと空飛ぶクルマ——閉幕後に問われた使用と保存の判断
フォーラムの中心的な議題の一つは、大阪・関西万博の象徴的構造物である「大屋根リング」の扱いだった。パネルディスカッションには大阪府知事の吉村洋文氏が登壇し、当初は大屋根リングをすべて取り壊す予定であったことを明らかにした。
その上で吉村知事は、計画変更を発表し、大屋根リングの一部を緑地公園として保存する方針を示した。この決定は会場設計の遺構を残す一方で、公共空間としての活用を図るものであり、行政と関係団体が協調して進めることが示唆された。
「空飛ぶクルマ」は日常化するのか
討論では、未来の移動手段として注目を集めた「空飛ぶクルマ」の実用化の可能性についても議題となった。登壇者たちは、安全性、法制度、インフラ整備、コストといった実務的課題を挙げ、日常的な交通手段として普及するためのハードルを整理した。
議論の中では、技術的な進展を前提としつつも、運用面での整備や住民受容性の確保が重要であるとの見解が示された。番組では、これらの課題と解決に向けた検討の方向性についても詳しく取り上げる。
- 大屋根リングの当初方針:全面撤去予定であった点の公表
- 最終方針:一部を緑地公園として保存
- 空飛ぶクルマの論点:安全性、法制度、インフラ、コスト、住民受容
関西のリーダーたちが語る「大関西」と万博の遺産
パネルディスカッションには、関西の経済界を代表する面々が登壇した。大阪府知事・吉村洋文氏に加え、関西経済同友会 代表幹事の永井靖二氏、パナソニックホールディングス 執行役員の小川理子氏、オリックス 執行役 グループ関西代表の高橋豊典氏が出席し、万博を起点とした地域経済の活性化について議論した。
基調講演では関西経済連合会の会長・松本正義氏が登壇し、万博を「一過性のイベントに終わらせない」ための仕掛けづくりの重要性を説いた。松本氏は、万博を契機に関西経済を持続的に活性化させる「大関西」の実現について言及した。
レガシー継承のための具体的な論点
討論は抽象論にとどまらず、レガシーを次世代に継承するための実務的な仕組みづくりに踏み込んだ。参加者は産業支援、スタートアップ育成、会場施設の再利用、観光資源化など複数の観点から提言を示した。
特に、万博で生まれた技術や製品を地域産業の成長につなげるための支援体制、大学や自治体との連携、民間投資の誘導といった施策が焦点となった。番組ではこれらの提言の背景と、実現に向けた課題を分かりやすく伝える。
- 万博を起点とした産業エコシステムの構築
- 会場施設の恒久的な利活用と公共性の確保
- 地域中小企業とスタートアップの持続的支援
出展企業とプロダクトが示した現場の挑戦
万博会期中には、400以上の大阪の中小企業やスタートアップが週替わりで新技術やプロダクトを展示する「リボーンチャレンジ」が実施された。これにより多様な地元企業が国際的な舞台で発表する機会を得た。
フォーラムでは、出展企業の経験や万博後のレガシー継承についても議論された。参加企業の声を通じて、展示がもたらした事業機会やネットワーク形成、今後の市場展開に関する視点が共有された。
印象的な出展と背景にある物語
番組では具体的な出展事例にも踏み込み、サイエンスホールディングス代表取締役会長・青山恭明氏が語った「ミライ人間洗濯機」の出展経緯が紹介される。青山氏は、1970年の大阪万博で自身が少年時代に体験した「人間洗濯機」との出会いがきっかけで、できるだけ多くの人に体験してもらうことを優先したと述べた。さらに、宇宙空間でのシャワー実用化への意欲も示した。
同じく、リゲッタの代表取締役社長・高本泰朗氏は「宙に浮く靴」の出展背景を語った。これらのプロダクトは単なる話題性にとどまらず、地元中小企業が技術の限界に挑戦し、商業化や海外展開を目指す姿勢を示している。
- 「ミライ人間洗濯機」:1970年大阪万博の体験が出展動機。宇宙向けシャワー技術の検討も行われている。
- 「宙に浮く靴」:リゲッタによる出展。中小企業の挑戦と展示効果が議論された。
- リボーンチャレンジ:400以上の地元企業・スタートアップが参加。
番組はこれらの実例を通じて、万博がもたらした技術的・文化的インパクトを視聴者に伝えるとともに、レガシーをどのように社会へつなげていくかを多角的に検証する。
議論の要点整理と放送で確認できる項目
ここまでの内容を踏まえ、フォーラムでの主要な論点と決定事項を整理する。放送では討論の全文や基調講演、出展者インタビューなどがまとめて届けられる予定で、リスナーは議論の論点と結論を番組で確認できる。
以下の表は、本記事で取り上げた主な情報を一覧化したものである。放送日時や登壇者、主要な決定事項や注目の出展などを整理している。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送番組 | 「LBSスペシャル EXPOビジネスフォーラム 大阪・関西万博 未来へのレガシー」 |
| 放送日時 | 2025年11月1日(土)午前11時~11時57分 |
| 制作・著作 | テレビ大阪株式会社 / ©テレビ大阪 |
| リリース日時 | 2025年10月31日 15時30分 |
| パネル登壇者 | 吉村洋文(大阪府知事)、永井靖二(関西経済同友会 代表幹事)、小川理子(パナソニックHD 執行役員)、高橋豊典(オリックス 執行役 グループ関西代表) |
| 基調講演 | 松本正義(関西経済連合会 会長) |
| 注目出展者・発表 | 青山恭明(サイエンスホールディングス)「ミライ人間洗濯機」、高本泰朗(リゲッタ)「宙に浮く靴」ほか |
| 重要決定事項 | 大屋根リングの一部を緑地公園として保存(吉村知事発表) |
| 参加企業数 | リボーンチャレンジにて400以上の地元中小企業・スタートアップが出展 |
| 番組HP | https://www.tv-osaka.co.jp/onair/detail/oaid=2178205/ |
本稿では、フォーラムの主な発言と決定事項、出展企業の取り組みを整理した。放送ではこれらの議論をより詳しく紹介しており、万博閉幕後の施設利用方針や地域経済への波及効果を確認する一次資料として機能する。
番組放送により、万博が残した物理的・人的資源をどう組織的に活用し、関西の持続可能な成長につなげるかという観点において、今後の議論に資する具体的な示唆が得られることが期待される。