東京発の独立リーグ新球団「東京レジデンシャル」設立を発表
ベストカレンダー編集部
2025年10月31日 19:39
東京レジデンシャル創設
開催日:10月31日
東京発の独立リーグ球団が動き出す — 東京レジデンシャル(仮)設立の全容
株式会社レジデンシャル不動産は、2025年10月31日付の発表で、東京に新たなプロ野球独立リーグチーム「東京レジデンシャル(仮)」を設立したことを公表しました。ルートインBCリーグ(以下、BCリーグ)へ2027年シーズンからの正式加盟を目指す活動を開始し、まずは10月28日付で同リーグから準加盟承認を受けています。発表は同日11時00分に行われました。
準加盟の承認を受けた本球団は、東京都内に活動拠点を置くことや、地域との連携を強化する方針を示しています。中心となる拠点はあきる野市と青梅市を想定しており、地域とともに運営体制を整備しながら、選手獲得や指導者選定などの準備を進める計画です。
チームの基本情報を整理
チームは現在「東京レジデンシャル(仮)」のチーム名で活動を開始し、運営主体となる法人は株式会社東京レジデンシャルを予定しています。法人の設立日は2025年11月4日付の予定で、親会社である株式会社レジデンシャル不動産が100%出資します。
以下はチームに関する公表情報の詳細です。公式ウェブサイトも併せて開設されており、ロゴには同社の頭文字である「R」と球体を組み合わせ、力強さと安定感を表現すると説明されています。
- チーム名
- 東京レジデンシャル(仮)
- 運営主体
- 株式会社東京レジデンシャル(株式会社レジデンシャル不動産100%出資、法人設立は2025年11月4日付予定)
- 会社所在地
- 東京都豊島区東池袋3丁目1番1号 サンシャイン60 57階
- 代表取締役
- 内田 廣輝(うちだ ひろき)
- 活動拠点
- あきる野市、青梅市を中心に東京都内
- 公式ウェブサイト
- https://t-resi.jp
- ロゴ
- レジデンシャルの「R」と球体を組み合わせたデザイン。力強さと安定感を表現。
創設の背景と球団が目指す価値
設立の背景には、代表取締役の内田廣輝氏の野球経験と、親会社による長年の野球支援活動があります。内田氏は元高校球児であり、2012年に株式会社レジデンシャル不動産を創業しました。会社としても野球に関する支援実績があり、2019年からはBCリーグの「埼玉武蔵ヒートベアーズ」をスポンサーとして支援。さらに2021年にはさいたま市の市営大宮球場のネーミングライツを取得し『レジデンシャルスタジアム大宮』として地域貢献を行ってきました。
BCリーグの設立理念である地域活性化や選手育成の方針に共鳴したことが、東京発の球団設立に至った主な理由として示されています。設立にあたっては、東京からアジアへ野球文化を発信し、若手選手に挑戦の場を提供する点が強調されています。
チーム理念と行動方針
球団は経営理念として「東京から世界へ、野球の力で未来を拓く。」を掲げています。この理念の下で、地域と連携しながら若者に機会を提供し、国際的な野球文化の創造を図ると明記されています。
行動方針は具体的なミッションとバリューとして整理されており、選手育成や地域共創を重視する姿勢が打ち出されています。
- ミッション:夢を追うすべての選手に成長と飛躍のチャンスを提供し、地域とともに野球の魅力を広げる
- バリュー:挑戦(常に前向きに挑戦)、共創(地域・ファン・パートナーと共に球団を育てる)、多様性(国籍・経歴を問わず尊重)、育成(選手の可能性を引き出す)、貢献(スポーツを通じた地域・アジアへの貢献)
運営体制の整備と今後のスケジュール
準加盟承認を受けた段階から、チームは正式加盟を目指すにあたり具体的な準備フェーズへ移行します。2026年は地域連携を深める年と位置づけられており、地域理解の醸成やトライアウト実施、指導者・選手の選定など、チーム運営の基礎構築を行う計画です。
組織運営面では親会社の出資により資金面の基盤を確保するとともに、行政との連携では企業版ふるさと納税の活用など、企業と行政が協働する新たな枠組みも模索するとしています。
選手・指導者の選定と地域連携の具体策
公式発表では、トライアウトを含む選手獲得の実施予定と、指導者の選定を優先課題として挙げています。地域との連携はあきる野市、青梅市を中心とし、地元自治体との協働や地域イベントを通じた交流を進める計画です。
以下の表は運営上の主要スケジュールをまとめたものです。正式加盟の申請と承認の時期、リーグ戦参戦予定までの流れが示されています。
| 年度 | 主な予定 |
|---|---|
| 2025年 | 2025年10月28日:BCリーグから準加盟承認。法人設立予定日:2025年11月4日。 |
| 2026年 | 地域連携の強化、トライアウト実施、指導者選定、運営体制の構築。BCリーグへの正式加盟申請予定。 |
| 2027年シーズン | 正式加盟が承認された場合、リーグ戦へ参戦予定。 |
レジデンシャル不動産の事業基盤とBCリーグの位置づけ
親会社である株式会社レジデンシャル不動産は、不動産の買取再販やリノベーション事業を基幹事業とし、物件の仕入れから工事、アフターサービスまで一貫した体制で提供しています。年間で2,000件以上の住まいを取り扱うなど事業規模を拡大しており、買取再販件数においては4年連続で国内1位(出典:リフォーム産業新聞社、中古住宅買取再販年間販売戸数ランキング 2021〜2025年)を達成しています。
同社は地域貢献にも取り組んでおり、全国の子ども食堂への寄付や、さいたま市営大宮球場のネーミングライツ取得(『レジデンシャルスタジアム大宮』)など、スポーツを通じた社会貢献活動の実績を有しています。さらに2023年には台湾とタイへ拠点を構えるなど海外展開も進めています。
主要な数値と組織情報
発表資料に記載された会社の主要数値は以下の通りです。売上高は時系列での実績と見込みが示され、従業員数や加盟団体等も明記されています。
- 売上高:455億円(2025年1月実績)、580億円(2026年1月見込)
- 従業員数:300名(グループ会社合算)
- 加盟団体:経済団体連合会(経団連)加盟
- 海外展開:2023年に台湾・タイへ拠点展開
- 社会貢献:子ども食堂への寄付、球場ネーミングライツ取得等
BCリーグ自体は2007年に設立され、関東近郊を中心に活動しています。地域密着と選手育成を掲げ、NPBを目指す選手の登竜門として機能してきた実績があります。リーグは2026シーズンに新規参入する千葉県を含め、栃木、群馬、茨城、埼玉、神奈川、福島、山梨、長野などを活動地域としています。
代表取締役 内田廣輝のコメント
内田代表は発表文の中で、自らも元高校球児であることに触れつつ、野球を通じて若者に選択肢を提供する意義を述べています。東京を拠点にアジア、世界へ羽ばたく選手を支援する姿勢と、地域との共創を通じて人々がつながる場をつくる意向が示されました。
コメントでは「野球を通じて夢を追い続ける若者たちに、もう一つの選択肢を提供したい」「東京からアジア、そして世界へ」という表現が用いられており、球団の方向性と方針を示しています。
発表内容の要点まとめ
以下の表は、本稿で取り上げた発表内容を項目ごとに整理したものです。設立の経緯、運営体制、スケジュール、親会社の事業実績など、主要な情報が一目で確認できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2025年10月31日 11時00分 |
| 準加盟承認日 | 2025年10月28日(ルートインBCリーグより準加盟承認) |
| チーム名 | 東京レジデンシャル(仮) |
| 運営会社 | 株式会社東京レジデンシャル(親会社:株式会社レジデンシャル不動産100%出資、法人設立予定日:2025年11月4日) |
| 代表者 | 内田 廣輝(うちだ ひろき) |
| 活動拠点 | あきる野市、青梅市を中心に東京都内 |
| 公式サイト | https://t-resi.jp |
| 球団理念 | 「東京から世界へ、野球の力で未来を拓く。」(選手育成・地域貢献・多様性の尊重) |
| 今後の主な予定 | 2026年:地域連携、トライアウト、指導者選定、正式加盟申請予定。2027年:正式加盟承認後リーグ参戦予定。 |
| 親会社の概要 | 株式会社レジデンシャル不動産:買取再販件数で4年連続日本一(出典あり)、売上高455億円(2025年1月実績)、580億円(2026年1月見込)、従業員数300名(グループ合算) |
| BCリーグの概要 | 2007年創設、地域密着と選手育成を重視。関東近郊を主な活動地域とし、NPBへの登竜門として機能 |
| ロゴ | 「R」と球体を組み合わせたデザイン(力強さ・安定感の表現) |
以上が発表内容の整理です。今回の発表は、東京都内に拠点を置く独立リーグ球団が初めて準加盟の承認を受けた点、親会社の資本と地域連携の手法が明確に示された点、そして2026年からの準備期間を経て2027年シーズンの正式参戦を目指すスケジュールが提示された点が主な特徴として挙げられます。詳細は公式サイト(https://t-resi.jp)で確認できます。
参考リンク: