11/7開幕 JR CHUO個展「System of Escape」表参道で

JR CHUO個展

開催期間:11月7日〜11月30日

JR CHUO個展
開催はいつで会場はどこ?
会期は2025年11月7日(金)〜11月30日(日)、会場はtHE GALLERY OMOTESANDO(表参道)。開廊は12:00〜19:00、月・火休廊(11/24は開廊、11/26は休廊)。オープニングは11/7 18:00〜20:00で入場無料です。
どんな作品が展示されるの?
JR CHUOのペーパー・カット作品で、伊勢型紙風の手作業による数百〜数千の切り込みで生まれる繊細な幾何学。サンゴ礁や都市地下構造をモチーフにした反復と抵抗の表現が中心です。

紙の切り込みが問う「System of Escape」──作品に込められた問いと表現

2025年11月7日(金)から11月30日(日)まで、tHE GALLERY OMOTESANDOにてJR CHUO個展「System of Escape」が開催されます。本展は、アーティスト自身が提示する「私たちを取り巻くあらゆるシステムの中で、いかに自由を見いだすのか」という問いを出発点にしており、作品群はその問いを多層的に可視化します。

展示作品は、環境の変化によって形を変え漂うサンゴ礁の構造や都市の地下構造、富裕層の避難所のイメージなどを参照しながら、紙に数千の切り込みを重ねることで生み出される有機的で繊細な幾何学を特徴としています。JR CHUOは、切り込み一つひとつを「呼吸」であり「静かな抵抗の行為」として位置づけ、反復するリズムが生存の形をつくるという視点から作品を構成しています。

  • 作品テーマ:制御と崩壊、秩序と解放のあいだに揺らめく均衡
  • 着想源:サンゴ礁の構造・都市の地下構造・移動する生態
  • 表現手法:伊勢型紙に影響を受けた手作業によるペーパー・カット(数百〜数千の切り込み)
tHE GALLERY OMOTESANDOにて、11月7日(金)より、JR CHUOによる個展「System of Escape」を開催。 画像 2

JR CHUOという表現者──経歴、受賞、メディアでの評価

JR CHUO(ジェイアール・チュオ)は2002年にイギリスで生まれ、ロンドンと東京を拠点に活動するペーパー・カット・アーティストです。近年はサンゴ礁や都市のリズムをモチーフに、人間と自然がどのように適応し生き延び、あるいは崩壊していくかを探求しています。

経歴と評価は以下の通りです。メディアでの紹介や受賞歴、国際的な展示など、若年ながら高い評価を得ている点が特徴です。

生年・出自
2002年 イギリス生まれ(イギリスとポルトガル出身)
学歴
2023年 文部科学省奨学生として慶應義塾大学に留学、修了

2024年 ケンブリッジ大学 アジア・中東研究学部 日本学科 卒業
活動拠点
ロンドン、東京
メディア掲載・受賞
BBC、DW(ドイツ)、NHKなど国際メディアで紹介。Forbes Under 30選出、Art Market Magazine “Top Contemporary Artists 2021” 選出、Saatchi Art キュレーターズ・ピック(2021)およびフェア・ディレクターズ・ピック(2022)選出、Forbes “30 Under 30 Europe 2022” にて「Art & Culture」部門の最年少受賞者。
主なプロジェクト
フロリダ・パームビーチ「Palm House Hotel」への大規模コミッション、ロンドン「Nkora Coffee」などの空間導入。環境NGO「Coralive」との協働で作品販売収益をサンゴ再生プロジェクトに寄付。
オンライン
Instagram: https://www.instagram.com/jrchuo
Website: https://www.jrchuo.com
tHE GALLERY OMOTESANDOにて、11月7日(金)より、JR CHUOによる個展「System of Escape」を開催。 画像 3

制作手法とモチーフの詳細

JR CHUOが用いる技法は、日本の伝統的な「伊勢型紙」に着想を得たペーパー・カットです。繊細な紙に対して数千にも及ぶ手作業の切り込みを重ねることで、脆くも均衡の取れた複雑な構造を生み出します。これらの工程は、時に作品1点の完成に1〜2年を要することがあります。

モチーフとして特に重要なのはサンゴ礁と都市構造の対比です。サンゴ礁の有機的なパターンと、都市の地下鉄や路線図に見られる秩序だった構造が同居する表現は、形式と有機性という二つの要素を同時に示します。白化寸前のサンゴが放つ蛍光のような色彩を「死の瞬間にこそ現れる美」として描くなど、生命の脆さと強さ、再生可能性を探る姿勢が見て取れます。

tHE GALLERY OMOTESANDOにて、11月7日(金)より、JR CHUOによる個展「System of Escape」を開催。 画像 4

キュレーションと展覧会の実務情報

本展は米原康正氏によるキュレーションです。米原氏はJR CHUOの作品性を「社会に潜む『仮面』や『表層』を繊細な紙の線で切り出すアーティスト」と評し、特に気候変動の影響を受けるサンゴ礁の生態系に向けられた関心を強調しています。制作過程を修行に例えるように、時間と精神を極限まで注ぎ込む姿勢が作品の核にあると述べています。

以下は会期・会場・鑑賞案内などの実務情報です。来場前に休廊日や開廊時間を確認のうえ、鑑賞計画を立てることを推奨します。

  • 会場:tHE GALLERY OMOTESANDO(tHE GALLERY HARAJUKU 運営)
  • 期間:2025年11月7日(金)~11月30日(日)
  • 時間:12:00〜19:00
  • 休廊日:月・火曜日(ただし11/24(月・祝)は開廊、11/26(水)は休廊)
  • 入場:Opening Reception 11月7日(金)18:00〜20:00(入場無料・自由入場)
  • 会場住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-16-13 SIX HARAJUKU TERRACE S棟 2F
  • ギャラリーWEB/SNS:http://thegallery-harajuku.com 、Instagram: https://www.instagram.com/the_gallery_omotesando

オープニングレセプションと来場にあたって

オープニングレセプションは初日である11月7日(金)18:00〜20:00に開催され、入場は無料で自由入場です。レセプションは作品や作家、キュレーターの考えを直接体感できる機会として設定されていますが、会場の混雑状況によっては入場制限が行われる場合があります。

展覧会は期間中も休廊日があるため、会期と開廊日を事前に確認のうえ訪問することが重要です。作品は繊細な紙を用いた大作も含まれるため、展示室内での手指の接触やフラッシュ撮影等については会場の指示に従う必要があります。

展覧会のポイント整理と要約表

ここまでに示した内容を表形式で整理し、展覧会の主要情報と特徴を明確にまとめます。展覧会の主題、作家プロフィール、会期・会場の実務情報、オンライン情報まで網羅しています。

項目 内容
展覧会名 JR CHUO 個展 “System of Escape”
会期 2025年11月7日(金)~11月30日(日)
開廊時間 12:00〜19:00
休廊日 月・火曜日(11/24(月・祝)は開廊、11/26(水)は休廊)
会場 tHE GALLERY OMOTESANDO(SIX HARAJUKU TERRACE S棟 2F)
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-16-13
オープニング 11月7日(金)18:00〜20:00(入場無料・自由入場)
作家 JR CHUO(2002年生、ロンドン・東京拠点のペーパー・カット・アーティスト)
キュレーター 米原康正(キュレーション)
主なテーマ 制御と崩壊、秩序と解放、反復と抵抗、生存と解放の均衡、サンゴ礁と都市の対比
オンライン ギャラリー: http://thegallery-harajuku.com
作家Instagram: https://www.instagram.com/jrchuo
作家Website: https://www.jrchuo.com

JR CHUOの手作業による繊細なペーパー・カットは、自然と人工のシステムを横断しながら、反復の中に生まれる均衡を浮かび上がらせます。本展はその制作の時間性や倫理性、そして美学を包括的に提示する機会となりますので、会期中の展示を通じて作品の細部と全体の構造を確認することが推奨されます。

参考リンク: