11月5日開幕|京都・下鴨神社展が名古屋で特別公開

京都 下鴨神社展

開催期間:11月5日〜11月11日

京都 下鴨神社展
入場って無料?予約はいるの?
入場は無料で会期は2025年11月5日〜11月11日。ただし展示内容や会期が変更になる可能性があるため、混雑対策や撮影可否などは事前に主催の広報に確認しておくと安心です。
展示の見どころは何があるの?
十二単や神馬装束、飾太刀など王朝文化の装束、国宝関連の史料に加え、豊昇龍関の奉納で使われた特別化粧廻しや糺の森の写真・映像、式年遷宮資料の俯瞰展示が目玉です。

千年の祈りが名古屋へ――下鴨神社の特別公開について

世界遺産・賀茂御祖神社(下鴨神社/京都市左京区)が、名古屋で特別展「京都 下鴨神社展」を開催します。本展は、京都・糺の森で継承されてきた神事、祭具、装束、造形資料などの“現物”を名古屋で公開する機会で、下鴨神社が有する国宝や重要文化財、原生林としての価値を直接確認できる催しです。

下鴨神社は国宝の本殿2棟、重要文化財53棟、境内に広がる原生林「糺の森」を擁する古社で、世界遺産「古都京都の文化財」の一部を成します。本展は、名古屋を「葵の城下」とする歴史的文脈を踏まえ、葵祭などに象徴される葵の文化を原点から検証し、令和十八年(2036年)に迎える第35回式年遷宮(式年遷宮制度創始から千年の節目)に向けた文化継承の歩みを広く紹介することを目的とします。

世界遺産・下鴨神社が名古屋へ 画像 2

開催概要の詳細

会期・会場・入場条件など、展示に関する基本情報を整理します。入場は無料ですが、展示内容や会期は都合により変更される場合がありますので、来場前に主催側の案内を確認することが推奨されます。

以下に開催概要を箇条で示します。

  • 会期:2025年11月5日(水)~11月11日(火)
  • 時間:10:00–18:00(初日12:00開場/最終日15:00終了)
  • 会場:名鉄百貨店 本店(本館)10階 美術サロン
  • 入場:無料
  • 備考:展示内容・会期は都合により変更となる場合があります。

展示ハイライト――伝統と現在が交差する品々

本展では、下鴨神社が所蔵・伝来する多数の資料の中から、神事・祭礼・王朝文化の美を示す品々や、現代の奉納と歴史的文脈が結び付く資料を中心に公開します。展示は写真・映像・史料により下鴨神社の全体像を俯瞰できる構成となっています。

以下に挙げる展示ハイライトは会場での公開予定項目であり、実際の出品は会期中の状況により変動する場合があります。

鴨相撲の記憶と現代の奉納

江戸初期、糺河原で興行された勧進相撲は「京都相撲の始まり」と伝えられる歴史を持ちます。本展では、その歴史の流れと現代の奉納が交差する瞬間を示す資料を公開します。

特に注目されるのは、第74代横綱・豊昇龍関による奉納土俵入り(令和7年10月9日)で実際に用いられた、下鴨神社所蔵の鸞鳥・獅子・狛犬意匠の特別化粧廻しと関連資料です。勧進相撲の淵源と現代の相撲文化が下鴨神社でどのようにつながるかを、資料を通じて確認できます。

王朝文化の美と神事の装束

下鴨神社が所蔵する伝来資料からは、平安期以降の宮廷文化や神事装束の美が今に伝わっています。本展では、十二単衣、神馬装束である鞍、飾太刀など、王朝文化と神事の美を示す品々を並べ、葵祭に象徴される“葵の様式”を立体的に体感できる構成を目指します。

展示品は、装束の構造や意匠、素材といった観点での解説と、写真・映像による関連神事の紹介を組み合わせて展示される予定です。

下鴨神社の価値を一望する展示構成

国宝本殿2棟、都市型原生林・糺の森、日本最古級の神事群といった下鴨神社の重要性を、写真・映像・史料で俯瞰するコーナーも設けられます。世界遺産としての意義、文化財保護、環境保全、地域における継承の取り組みを体系的に紹介します。

このコーナーでは、保存活動や式年遷宮に関する取り組みの解説、過去の修理・遷宮に関する史料や記録映像なども提示される見込みです。

葵の縁と式年遷宮——名古屋との歴史的接点と千年の節目

名古屋を含む東海地域で広がる“葵の文化圏”は、賀茂社の双葉葵に由来する意匠や信仰が、徳川氏の三つ葉葵へと連続する文化的ネットワークを形成してきました。本展は、そうした葵を軸に京都と名古屋を歴史的に結び直す試みでもあります。

徳川家に連なる三つ葉葵は賀茂社に伝わる葵の信仰と意匠に淵源をもつとされ、名古屋が“葵の城下”と称される背景にはこの歴史的連続性が存在します。本展は名古屋で葵の文化を原点から見つめ直す機会を提供します。

式年遷宮の千年へ向けた文化継承

下鴨神社は約21年ごとに社殿を修理し御神霊を新たな御殿へお遷しする式年遷宮を実施してきました。次回は令和十八年(2036年)にあたり、式年遷宮制度創始から千年の節目を迎える第35回式年遷宮となります。本展は、文化財保護や環境保全の重要性を共有し、千年の祈りを次の時代へつなぐための機運を醸成する場となることを意図しています。

式年遷宮に関する具体的な資料やこれまでの修理記録、保存活動の取り組みの紹介も行われる予定です。展示を通じて、保存と継承の複合的な取り組みを理解することができます。

主催・協力と問い合わせ先

本展の情報発信および展示に関する広報は、公益財団法人 世界遺産賀茂御祖神社境内糺の森保存会(糺の森財団)および一般財団法人 世界遺産下鴨神社崇敬会(下鴨崇敬財団)が担当します。名古屋での開催を通じて、各団体は文化継承の重要性を広く伝えることを目指しています。

報道・取材に関する連絡先は以下の通りです。会期中の会場撮影や資料写真の貸出を希望する報道機関は事前に連絡のうえ、内容確認後に個別案内が行われます。また、展示作品のうち一部は撮影不可、クレジット表記や掲載ルールが定められており、誌面校正の依頼がある場合があります。

主催・窓口
公益財団法人世界遺産賀茂御祖神社境内糺の森保存会(糺の森財団)/一般財団法人世界遺産下鴨神社崇敬会(下鴨崇敬財団)
広報担当
大塚 高史、池側 壮真
所在地
〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町59
TEL / FAX
TEL:075-781-0010 FAX:075-781-4722

展示情報の整理と来場にあたっての注意点(要点表)

以下の表は、本記事で取り上げた主要情報を整理したものです。会期・会場・問い合わせ先、展示の主要ハイライトを一目で確認できます。来場前には主催側の案内で最新情報を確認してください。

項目 内容
開催名 京都 下鴨神社展
会期 2025年11月5日(水)~11月11日(火)
時間 10:00–18:00(初日12:00開場/最終日15:00終了)
会場 名鉄百貨店 本店(本館)10階 美術サロン(名古屋市)
入場 無料(展示内容・会期は都合により変更の可能性あり)
展示ハイライト
  • 鴨相撲の記憶と豊昇龍関の奉納で使用された特別化粧廻し(鸞鳥・獅子・狛犬意匠)
  • 十二単衣、神馬装束(鞍)、飾太刀など王朝文化・神事装束
  • 国宝本殿、糺の森、日本最古級の神事群を示す写真・映像・史料の俯瞰展示
主催/広報 糺の森財団(公益財団法人世界遺産賀茂御祖神社境内糺の森保存会)/下鴨崇敬財団(一般財団法人世界遺産下鴨神社崇敬会)
問い合わせ TEL:075-781-0010 FAX:075-781-4722(広報:大塚 高史、池側 壮真)
参考リンク https://www.shimogamo-jinja.or.jp/
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本展は京都でも常時は目にできない品々を名古屋で特別公開する機会です。展示の一部は撮影不可であり、資料貸出や会場撮影を希望する報道機関は事前に広報へ連絡のうえ、規定に従って対応が行われます。展示内容や会期の変更があり得る点に留意し、来場前の最新情報確認が推奨されます。

参考リンク: