11/29開催 ディスクライバーの観る力を磨く

ディスクライバー観る力研修

開催日:11月29日

ディスクライバー観る力研修
申し込みってどうやるの?費用は?
申込はラジオ・アカデミーの案内ページから行い、受付は2025/11/4 10:00〜11/21 17:00。受講料は5,500円(税込)で銀行振込のみ、振込確認後に参加用URLと事前課題がメールで届きます。期限内に振込がないと自動キャンセル。
“観る力”って具体的に何を学ぶの?
映画『キスできる餃子』を題材に、作品のテーマ読み取り、登場人物の呼称選び、情報の優先順位付けなど、原稿作成より前の段階で映像をどう読み解くかを実践的に学びます。

映像の「見えない部分」を言葉にする――ディスクライバーに求められる観る力

ブロードメディア株式会社は、視覚障がい者向けの映像を音で伝える「音声解説」の原稿制作者であるディスクライバーや、音声解説の基礎知識を持つ経験者を対象に、特別オンラインセミナー「ディスクライバーとして作品を観る」を2025年11月29日(土)に開催します。この記事は、2025年11月4日11時30分に同社が発表したプレスリリースの内容を基に、開催趣旨と参加方法、背景情報をわかりやすく整理して伝えます。

プレスリリースでは、これまでブロードメディアが実施してきた「ディスクライバー養成講座」(2024年開講)を通じて得られた知見から、現場で求められるのは単に「書く力」だけではなく、映像を読み解く〈観る力〉であるという課題が明確になったと説明されています。映像には登場人物の関係、時間の経過、カメラ視点など、言葉にしにくい情報が多く含まれます。どの情報を優先し、どの言葉で伝えるかの判断が音声解説の質を左右するため、原稿を書く前の段階を深める必要があるという判断が、今回のセミナー開催の直接の理由です。

ディスクライバーの作品を“観る力”を磨く――書く前に作品をどう読み解くかを学ぶ 特別オンラインセミナー「ディスクライバーとして作品を観る」11月29日開催 画像 2

なぜ「観る力」が重要なのか

映像表現の多層性を把握し、鑑賞者にとって意味ある情報を選び出す技術は、ディスクライバーの専門性そのものです。プレスリリースではこの点を繰り返し指摘しており、単なる視覚情報の記述ではなく、作品の本質を見定める視点が必要であると述べられています。

具体的には、場面ごとのテーマ、登場人物の呼称の選択、情報の優先順位の整理といった観点を持つことが重要です。これらは音声解説の“何を伝えるか”を決める根幹であり、今回のセミナーはその前段階を体系的に学ぶことを目的としています。

セミナーの中身:題材と学習の流れ

本セミナーの題材には映画『キスできる餃子』が用いられます。講座は映像を実際に分析し、観る力を鍛えることに主眼が置かれます。プログラムの中で取り上げられる主要テーマは次の通りです。

  • 作品のテーマの読み取り
  • 登場人物の呼称(名前や呼び方)の選択基準
  • 情報の優先順位の整理とその根拠

これらを通じて、表層的な描写にとどまらず、本質的な要素から分析する視点を養うことが狙いです。結果として「何をどう伝えるべきか」という軸が明確になり、ディスクライバーとしての観察眼と表現力を高められます。

講師と学習方法

講師は寺田のり子氏(ディスクライバー/アドバイザー)で、ディスクライバーとしては『沈黙の艦隊 北極海大海戦』『怪物』など多数の作品を担当。アドバイザーとしても『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』『カラオケ行こ!』などに関わっています。講師の実務経験に裏付けられた視点が提供されます。

学習はZOOMによるライブ配信形式で行われ、質疑応答の時間が設けられます。見逃し配信は提供されませんので、指定日時に参加することが前提です。参加者はセミナーまでに運営側から指定された映画1本の視聴が必須の事前課題となっています。

参加方法・費用・申込の注意点

セミナーの開催日時、申込方法、受講料などの実務的な詳細は以下の通りです。特に申込期間や支払い方法に関する取り扱いは厳密になっています。

重要なポイントとして、申込受付期間は2025年11月4日(火)10:00から11月21日(金)17:00まで。受講料は5,500円(税込)で、支払い方法は銀行振込のみ(振込手数料は受講者負担)。お振込みが確認でき次第、参加用URLと事前課題の案内がメールで送付されます。指定期間内に振込が確認できない場合は自動的にキャンセル扱いとなります。

開催日時
2025年11月29日(土)13:00〜15:00(ZOOMライブ配信)
講師
寺田のり子(ディスクライバー/アドバイザー)
受講料
5,500円(税込)
申込受付期間
2025年11月4日(火)10:00〜11月21日(金)17:00
事前課題
運営側より指定された映画1本を視聴(必須)

申込は下記URLより行います:https://rad-ac.jp/news/20251104_001.html。関連サイトや運営情報は、ラジオ・アカデミーのページおよびブロードメディアのコーポレートサイトで確認できます。関連リンク:https://rad-ac.jp/、ブロードメディア制作事業紹介:https://www.broadmedia.co.jp/studio/production/

背景と業界的な意義:ディスクライバーの必要性

プレスリリースは、国内における視覚障がい者やロービジョンの方の推定人数を示し、ディスクライバーの役割を説明しています。具体的な統計は出典を明示しており、現在のアクセシビリティ需要の背景を示しています。

発表された数字は次の通りです。視覚障がい者で障がい者手帳を持つ方は約32万人(出典:厚生労働省「令和5年度福祉行政報告例の概況/結果の概要」2025年1月28日発表)。弱視などを含めると約164万人(出典:日本眼科医会『日本における視覚障害の社会的コスト』2009年)。これらの数値を踏まえ、音声解説付き映像作品の供給は依然として十分ではなく、ディスクライバーの存在が重要とされています。

ブロードメディアの取り組み

ブロードメディアは20年以上にわたり字幕・吹替の日本語版制作を主に手がけ、13年前から音声解説の制作にも着手してきました。今回のセミナーは、同社が蓄積した制作ノウハウを活かし、現場に即した能力を持つディスクライバーを育成・支援する取り組みの一環です。

同社は映像音声制作事業として、字幕・吹替のほか、聴覚障がい者向け字幕、視覚障がい者向け音声解説、プロモーション映像等の制作を行っており、国内外の多くの映像コンテンツに付帯サービスを提供しています。企業情報の詳細はコーポレートサイトに掲載されています:https://www.broadmedia.co.jp/studio/production/

セミナー概要の整理表

以下の表に、この記事で取り上げたセミナーの主要情報をまとめます。参加を検討する際や社内共有資料としても参照しやすいように整理しています。

項目 内容
主催 ブロードメディア株式会社
プレスリリース発表日時 2025年11月4日 11:30
セミナー名 「ディスクライバーとして作品を観る」特別オンラインセミナー
開催日時 2025年11月29日(土)13:00〜15:00(ZOOMライブ配信)
講師 寺田のり子(ディスクライバー/アドバイザー)
対象 ディスクライバーや音声解説に関する基礎知識がある経験者(現役・目指す方含む)
題材 映画『キスできる餃子』を題材に分析
受講料 5,500円(税込)
支払方法 銀行振込(振込手数料は参加者負担)
申込受付期間 2025年11月4日(火)10:00〜11月21日(金)17:00
事前課題 運営から指定される映画1本の視聴(必須)
見逃し配信 なし(ライブ参加が前提)
申込・詳細URL https://rad-ac.jp/news/20251104_001.html

この記事では、ブロードメディアの発表からセミナーの趣旨、内容、申込手続き、社会的背景までを整理して提示しました。映像作品の情報をどのように読み解き、何を優先して伝えるかを学ぶことは、音声解説の品質向上と映像バリアフリーの充実につながる重要なプロセスです。

参考リンク: