11月14日発売 未発表多数の新刊『手塚治虫 ミッシング・ピーシズ』
ベストカレンダー編集部
2025年11月5日 12:41
手塚治虫新刊発売
開催日:11月14日
作家名を冠したシリーズの新章──刊行の背景と基本情報
インプレスグループ傘下で出版レーベル立東舎を運営する株式会社リットーミュージックは、シリーズ既刊で高い評価を得てきた「ミッシング・ピーシズ」において、作家名を冠した新作『手塚治虫 ミッシング・ピーシズ』を2025年11月14日に刊行すると発表しました。プレスリリースは株式会社インプレスホールディングスが2025年11月5日11時00分に発表しています。
本書はこれまでのシリーズが代表作を別の視点で再検証してきた流れを受け継ぎつつ、手塚治虫の〈欠けていたピース〉を埋めることを目的とした一冊です。定価は7,700円(本体7,000円+税10%)、発行は立東舎、発売は株式会社リットーミュージックによります。商品情報ページは次のURLで案内されています:https://rittorsha.jp/items/25317421.html。
シリーズとの連続性と新しい視点
「ミッシング・ピーシズ」シリーズはこれまでに『ブラック・ジャック ミッシング・ピーシズ』『三つ目がとおる ミッシング・ピーシズ』『火の鳥 ミッシング・ピーシズ《望郷編》』『リボンの騎士 ミッシング・ピーシズ』を刊行し、手塚作品の別角度からの読み直しと未公開資料の提示で好評を得てきました。本作ではその系列の延長として、作家名を冠した総合編ともいうべき内容を提示します。
刊行の狙いは、単に未発表資料を並べることにとどまらず、改変経緯や編集上の変遷を原稿やネームの並列で示すことで、手塚治虫の制作プロセスを可視化する点にあります。特に、単行本初収録となる原稿や、オリジナル版と単行本版を並べた比較掲載が本書の特徴です。
収録資料の内容と構成──未発表原稿からネーム、企画書まで
本書は単行本初収録のカラー原稿や、改変が多かった作品のオリジナル版と単行本版の併載によって、手塚治虫の編集術と筆致を詳細に示す構成です。新発見のネーム3点や、初期作品から「火の鳥(太陽編)」までの長期にわたる未使用原稿や初期稿を多数収めています。
以下に、本書の目次に相当する収録項目を挙げます。見出しだけでなく、各項目の性質(原稿、ネーム、予告カット等)も明記されています。
- マンションOBA(「ライオンブックス」シリーズ)
- 『ゲンペイ太平記』(マンションOBA)原案
- 『マンションOBA』原稿および差分・予告カット(単行本初収録の鮮やかなカラー原稿を含む)
- 「耳鴉」オリジナル版(改変前のテキスト・原稿を併載)
- 「でんでこでん」(耳鴉 後篇)オリジナル版(単行本版と初出版を併載)
- アニメ用キャラクタースケッチ
- 未発表作品ネーム・原稿拾遺集
- 短編漫画企画書
- 未発表作品ネーム1「無題」
- 未発表作品ネーム2「無題」
- 未発表作品ネーム3「低俗天使」(初期稿)
- 「低俗天使」単行本版・予告カット
- 「テリヤ君」
- 「ぐっちゃんとパイコさん」
- 「あんてな一家」
- 「無題」
- 「ひょうたん駒子」
- 「アラバスター」
- 「きりひと讃歌」
- 「ミクロイドS」
- 「どろんこ先生」(初期稿)
- 「MW」
- 「未来人カオス」
- 「七色いんこ」
- 「どついたれ」
- 「陽だまりの樹」
- 「プライム・ローズ」
- 「無題」
- 「ゴブリン公爵」
- 「火の鳥(太陽編)」
- 「ころすけの橋」
- 手塚治虫漫画全集カバーイラスト
- 初期作品原稿
- 解題 濱田高志(本文解説)
収録資料の見どころと編集方針
本書の大きな特徴は、同一作品の異なる版を並べて掲載する点です。改変の経緯が明確な作品については、オリジナル版と単行本版を併記することで、なぜ変更が行われたのか、手塚がどのように作品を練り上げていったのかを読み取れるようにしています。
さらに、ネームや初期稿、企画書といった制作過程の痕跡をまとめて収録することで、個々の短編や長編作品がどのように発想され、形作られていったのかを追跡できます。新発見のネーム3点の掲載は、これまでのイメージに新たなピースを追加する意味を持ちます。
手塚治虫という作家像──経歴と本書における位置づけ
手塚治虫(てづか・おさむ)は1928年、大阪府豊中市生まれ、兵庫県宝塚市で少年時代を過ごし、1946年にマンガ家としてデビューしました。翌1947年の「新寳島」などストーリーマンガの発表により戦後マンガ界に新生面を開き、1962年にアニメーション作家としてデビュー、1963年からのテレビアニメ『鉄腕アトム』はテレビアニメブームの契機となりました。1989年2月9日没。
本書は、手塚の長い創作キャリアを時間軸で俯瞰すると同時に、未発表原稿やネーム、初期稿を繋げることで新たな作家像を提示します。初期作品から『火の鳥(太陽編)』に至るまでを収録するラインナップは、研究資料としても価値の高い構成です。
- 著者(表記)
- 手塚治虫
- 解題
- 濱田高志(本文解説担当)
資料としての利用可能性
収録されたネームや初期稿の多くは、制作過程の一端を示す一次資料です。研究者や編集者、クリエイターが手塚の構成法や編集上の決定を参照する際の基礎資料として利用することが想定されます。
また、ファンやコレクターにとっては、既刊単行本に収められていなかった図版やカラー原稿をまとめて閲覧できる点が収集価値を高めます。本書は単なる復刻ではなく、資料を比較・対照できる編集を行った点が特徴です。
発行・発売元と購入・問合せ情報
本書の発行は立東舎、発売は株式会社リットーミュージックが担当します。立東舎は文芸・マンガなどポップカルチャーを紹介する出版活動を行い、幻のマンガ復刻やシリーズ刊行で知られる出版ブランドです。リットーミュージックは音楽メディア事業を中核としながら、電子出版や映像・音源配信など幅広いメディア事業を展開しています。
また、発表を行ったのは株式会社インプレスホールディングスで、同グループは専門性の高いメディア&サービスを複数の領域で運営しています。各社の公式サイトは下記の通りです。
- 立東舎:https://rittorsha.jp/
- 株式会社リットーミュージック:https://www.rittor-music.co.jp/
- インプレスグループ:https://www.impressholdings.com/
購入案内と問い合わせ
発売日・定価などの基本情報は前述の通りで、商品情報ページ(https://rittorsha.jp/items/25317421.html)から詳細と注文が可能です。書籍に関する問い合わせは、株式会社リットーミュージック 広報担当へE-mailで行えます。
問い合わせ先(プレスリリース記載):
E-mail: pr@rittor-music.co.jp
また、プレスリリース添付資料やダウンロード可能な画像、PDF素材の存在も案内されています。添付資料の一例として「d5875-6967-9856e2353ae6ac5074dd51a79d0ee40e.pdf」が示されています。
この記事の要点まとめ
下表は本記事で取り上げた主要項目を整理したものです。刊行情報、収録内容の概要、出版社・問い合わせ先などを一覧にしています。本文で触れた収録目次の詳細は前節のリストにすべて記載してあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 手塚治虫 ミッシング・ピーシズ |
| 著者 | 手塚治虫 |
| 定価 | 7,700円(本体7,000円+税10%) |
| 発売日 | 2025年11月14日 |
| 発行/発売 | 発行:立東舎/発売:株式会社リットーミュージック |
| 商品情報ページ | https://rittorsha.jp/items/25317421.html |
| プレスリリース発表 | 株式会社インプレスホールディングス 2025年11月5日 11時00分 |
| 問い合わせ | 株式会社リットーミュージック 広報担当 E-mail: pr@rittor-music.co.jp |
| 収録の主な内容 | 『マンションOBA』原稿(カラー含む)・差分・予告カット、耳鴉・でんでこでんのオリジナル版、未発表ネーム3点ほか多数の未発表原稿・ネーム・初期稿(詳細は本文リスト参照) |
| 解説 | 濱田高志(解題) |
| 関連キーワード | 手塚治虫、ミッシング・ピーシズ、未発表作品、漫画 |
| カテゴリ | 雑誌・本・出版物、漫画・アニメ |
以上が本書『手塚治虫 ミッシング・ピーシズ』に関する公表された情報の全容です。刊行にあたり提示された収録目次や出版社・問い合わせ先の情報は本文中にすべて記載しています。閲覧や購入を検討する際は商品情報ページや発行元の案内を併せて確認してください。