12月9日開幕 国立映画アーカイブで追悼上映84作品

逝ける映画人を偲んで

開催期間:12月9日〜12月26日

逝ける映画人を偲んで
いつどこでやるの?
国立映画アーカイブ長瀬記念ホールOZUで開催。第1期は2025年12月9日〜12月26日、第2期は2026年2月10日〜3月22日。チケットや詳細は公式ページで確認。
誰が追悼対象でどんな作品が上映されるの?
2023年1月1日〜2024年12月31日に逝去した80名以上を追悼。84作品(60プログラム)で監督、俳優、音楽、美術など多分野の代表作を上映して業績を振り返る。

映画作品を通じて逝った映画人をしのぶ企画の骨子

文化庁が発表した上映企画「逝ける映画人を偲んで 2023-2024」は、日本映画の歴史に重要な足跡を残し、2023年1月1日から2024年12月31日にかけて逝去した80名以上の映画人を追悼するために開催されます。発表は文化庁、日時は2025年11月7日16時20分に公表されています。

本特集では、故人が関わった映画作品を通じてその業績を振り返り、顕彰することを目的としています。構成は84作品(60プログラム)の上映で構成され、監督、俳優、脚本、美術、音楽、声優、特殊造形、編集、プロデューサー、装飾、記録など多様な分野で活躍した方々が対象です。

  • 追悼対象期間:2023年1月1日〜2024年12月31日
  • 上映本数:84作品(60プログラム)
  • 対象者数:80名以上

とくに、独自の映画文法で作品を遺した監督として小沼勝、中島貞夫、山際永三、龍村仁、福間健二らが挙げられます。また、アニメーションや実験映画、科学映像の分野では久里洋二、田名網敬一、武田純一郎らが重要な足跡を残しました。さらに千葉一彦(美術)、井川徳道(美術)、白鳥あかね(記録・脚本)、小池直実(装飾)ら作品世界構築に貢献したスタッフ、久我美子、犬塚弘、丘さとみ、寺田農、財津一郎、奈良岡朋子、西田敏行、火野正平、中山美穂ら俳優陣も追悼の対象です。

【国立映画アーカイブ】上映企画「逝ける映画人を偲んで 2023-2024」開催のお知らせ 画像 2

追悼する方々と上映作品(五十音順・全リスト)

以下は主催の発表に基づく五十音順の追悼対象者と、それぞれに上映される作品の一覧です。役職や担当(俳優、監督、脚本、音楽、美術等)も併記しています。すべての記載は主催発表に準拠しています。

一覧は長くなりますが、追悼企画の内容を正確に伝えるため、発表された全項目を省略せずに記載します。

赤塚真人(俳優)
同胞(1975)
阿部秀司(プロデューサー)
Love Letter(1995)
阿部壽美子(俳優)
慟哭(1952)
飯塚定雄(光学作画)
三大怪獣 地球最大の決戦(1964)
井川徳道(美術)
強虫女と弱虫男(1968)、魔界転生(1981)
石川義寛(脚本)
東海道四谷怪談(1959)
井手洋子(監督)
ショージとタカオ(2010)
伊藤孝雄(俳優)
妻二人(1967)
稲垣美穂子(俳優)
打倒 KNOCK DOWN(1960)
犬塚弘(俳優)
若い季節(1962)、魔界転生(1981)、渋滞(1991)
上野山功一(俳優)
ハイティーンやくざ(1962)
榎望(プロデューサー・脚本)
東京上空いらっしゃいませ(1990)
大山のぶ代(声優)
ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986)
丘さとみ(俳優)
いれずみ半太郎(1963)
岡瀬晶彦(音響効果)
死に花(2004)
尾関龍生(装飾)
いつか どこかで(1991)
小原乃梨子(声優)
ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986)
掛札昌裕(脚本)
女生きてます 盛り場渡り鳥(1972)
柏原満(音響効果)
ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986)
勝部義夫(俳優)
三大怪獣 地球最大の決戦(1964)
河東けい(俳優)
無常(1970)
加茂さくら(俳優)
橋のない川(1992)
唐十郎(劇作家・俳優)
好色源平絵巻(1977)、日本暗殺秘録(1969)
川本征平(アニメーション美術)
ドラえもん のび太と鉄人兵団(1986)
久我美子(俳優)
億万長者(1954)、挽歌(1957)、119(1994)
久保新二(俳優)
絶倫!! 好色一代[『ニッポンの猥褻』改題版](1993)
久里洋二(アニメーション作家)
人間動物園(1961)、LOVE(愛)(1963)、THE BUTTON(ザ・ボタン)(1964)、アオス/AOS(1964)、SAMURAI/侍(1965)、FLOWER(花)(1967)、The ROOM(部屋)(1967)、WHAT DO YOU THINK?/あなたは何を考えているの?(1967)、AU FOU!(オー・フー!/殺人狂時代)[カラー版](1967)、二匹のサンマ[カラー版](1968)、THE MIDNIGHT PARASITES/寄生虫の一夜(1972)、LIVING ON THE BOUGHS(木の上の生活)(1974)、POP(ポップ)(1974)、MANGA(漫画)(1977)
黒土三男(監督)
渋滞(1991)
桑原一雄(プロデューサー)
強虫女と弱虫男(1968)
小池直実(装飾)
ロケーション(1984)、東京上空いらっしゃいませ(1990)
小桜京子(俳優)
おトラさんのお化け騒動(1958)
児玉謙次(俳優)
薔薇の葬列(1969)
小沼勝(監督)
生贄夫人(1974)、さすらいの恋人 眩暈(1978)、妻たちの性体験 夫の眼の前で、今…(1980)、見せたがる女(1981)
財津一郎(俳優)
女生きてます 盛り場渡り鳥(1972)、原色の蝶は見ていた(1978)
坂本長利(俳優)
薔薇の葬列(1969)、生贄夫人(1974)、さすらいの恋人 眩暈(1978)
坂本龍一(音楽)
戦場のメリークリスマス(1983)
佐々木志郎(プロデューサー)
さすらいの恋人 眩暈(1978)
薩摩剣八郎(スーツアクター)
ゴジラVSキングギドラ(1991)
生野慈朗(監督)
いこかもどろか(1988)
白鳥あかね(記録・脚本)
わたしのSEX白書 絶頂度(1976)、いこかもどろか(1988)、渋滞(1991)、Love Letter(1995)
鈴木歓(編集)
われに撃つ用意あり READY TO SHOOT(1990)
鈴木桂子(記録)
三大怪獣 地球最大の決戦(1964)
鈴木瑞穂(俳優)
月山(1979)、魔界転生(1981)
園まり(俳優)
夢は夜ひらく(1967)
大工原正泰(脚本)
さすらいの恋人 眩暈(1978)
高橋章(美術)
鉄拳(1990)
髙山由紀子(脚本)
月山(1979)
武田純一郎(科学映像作家)
染色体に書かれたネズミの歴史(1975)、たまごからヒトへ(1976)、あなのふしぎ(1978)
たまごからヒトへ(タイトルは上記参照)
(武田純一郎作品の一つとして上記に記載)
竹山洋(脚本)
うれしはずかし物語(1988)
龍村仁(監督)
地球交響曲 GAIA SYMPHONY(1992)
田名網敬一(アーティスト)
Commercial War(1971)、Artificial Paradise/人工の楽園(1975)、Crayon Angel(1975)、Sweet Friday/優しい金曜日(1975)、WHY(1975)、4 EYES(1975)、闇の記憶・夢の陰影(2000)、風の呼吸(アニメーションによる往復書簡)(2001)
谷川俊太郎(詩人)
人間動物園(1961)、LOVE(愛)(1963)、WHAT DO YOU THINK?/あなたは何を考えているの?(1967)
団時朗(俳優)
行き止まりの挽歌 ブレイクアウト(1988)
千葉一彦(美術)
ハイティーンやくざ(1962)
辻村ジュサブロー(人形作家)
魔界転生(1981)
寺田農(俳優)
無常(1970)、うれしはずかし物語(1988)、橋のない川(1992)
橋のない川(作品名)
(上記:寺田農、加茂さくらの関連作品として記載)
中尾彬(俳優)
本陣殺人事件(1975)
仲倉重郎(監督)
きつね(1983)
中島貞夫(監督)
くノ一化粧(1964)、日本暗殺秘録(1969)、鉄砲玉の美学(1973)
中真千子(俳優)
若い季節(1962)
中村メイコ(俳優)
女生きてます 盛り場渡り鳥(1972)
中村靖日(俳優)
死に花(2004)
中山美穂(俳優)
Love Letter(1995)
奈良岡朋子(俳優)
翔べイカロスの翼(1980)
西田敏行(俳優)
ロケーション(1984)
沼田爆(俳優)
見せたがる女(1981)
橋爪謙始(画コンテ)
学校の怪談4(1999)
花ノ本寿(俳優)
無常(1970)
火野正平(俳優)
原色の蝶は見ていた(1978)
深尾道典(脚本)
好色源平絵巻(1977)
福間健二(監督)
急にたどりついてしまう(1995)
藤浦敦(監督)
絶倫海女 しまり貝(1985)
冬木透(音楽)
無常(1970)
間宮芳生(音楽)
火垂るの墓(1988)
三谷昇(俳優)
魔界転生(1981)、黒い雨(1989)
村瀬継蔵(造形)
三大怪獣 地球最大の決戦(1964)
山際永三(監督)
狂熱の果て(1961)
山田太一(脚本)
あこがれ(1966)
山田昌(俳優)
黒い雨(1989)
山田好男(衣装・装飾・美術)
12人の優しい日本人(1991)
山本二三(アニメーション美術)
火垂るの墓(1988)
山本陽子(俳優)
夢は夜ひらく(1967)
湯浅譲二(音楽)
薔薇の葬列(1969)
弓恵子(俳優)
くノ一化粧(1964)
PANTA(音楽)
鉄砲玉の美学(1973)
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特集で取り上げられる代表的な作品例

発表資料では、特集で上映される作品の代表例として『ロケーション』『魔界転生』『人間動物園』『Sweet Friday(©Keiichi Tanaami)』『億万長者』『生贄夫人』『鉄砲玉の美学』などが挙げられています。これらは個別に記載したリストにも含まれます。

個々の作品は監督、脚本、美術、音楽、演技など多様な側面から故人の業績を再評価する構成になっています。上映は単純な追悼上映に留まらず、作品の文脈を再検討する機会となるよう企画されています。

【国立映画アーカイブ】上映企画「逝ける映画人を偲んで 2023-2024」開催のお知らせ 画像 4

開催スケジュール、会場、問合せとチケット情報

本企画は二期に分けて開催されます。第1期は2025年12月9日(火)から26日(金)まで、第2期は2026年2月10日(火)から3月22日(日)までです。会場は国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU(2階)で、休館日は原則として月曜日です(※月曜休館)。

公式情報やチケットの詳細は国立映画アーカイブの特設ページで案内されています。問い合わせはハローダイヤル(050-5541-8600)にて受け付けています。

企画名(英語) 逝ける映画人を偲んで 2023-2024(In Memory of Film Figures We Lost in 2023-2024)
会期(第1期) 2025年12月9日(火)-12月26日(金)
会期(第2期) 2026年2月10日(火)-3月22日(日) ※月曜休館
会場 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式ページ https://www.nfaj.go.jp/film-program/yukeru202512/
チケット 詳細は公式HPをご確認ください

会期中の詳細な上映スケジュールやプログラム割り当て、料金体系は公式ページで随時更新されます。来場前に必ず最新情報をご確認ください。

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企画の要点を表で整理し締めくくる

以下は本記事で取り上げた企画の主要事項を整理した一覧表です。開催概要、上映数、対象者の範囲、問い合わせ先などを簡潔に確認できます。

項目 内容
主催発表 文化庁(2025年11月7日 16:20発表)
企画名 逝ける映画人を偲んで 2023-2024(In Memory of Film Figures We Lost in 2023-2024)
対象期間(死亡) 2023年1月1日〜2024年12月31日
追悼対象人数 80名以上(主催発表)
上映作品数 84作品(60プログラム)
会期(第1期) 2025年12月9日(火)-12月26日(金)
会期(第2期) 2026年2月10日(火)-3月22日(日) ※月曜休館
会場 国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式情報 https://www.nfaj.go.jp/film-program/yukeru202512/

本企画は、個々の映画人が残した作品を通してその業績を再検討し、現在の観客に伝える機会を提供します。展示やトーク等の併催情報は公式ページで案内される場合がありますので、詳細は主催の案内を参照してください。

以上が文化庁による上映企画「逝ける映画人を偲んで 2023-2024」の主な情報と、発表内容の全リストを含む整理です。掲載した追悼リストと上映作品は主催の公表に基づいています。

参考リンク: