梅棒20回公演『FINAL JACKET』開幕 新体制11人で魅せる舞台
ベストカレンダー編集部
2025年11月8日 21:46
FINAL JACKET開幕
開催期間:11月8日〜11月24日
無言の物語を踊る — 梅棒20回目の舞台『FINAL JACKET』、サンシャイン劇場で開幕
2025年11月8日、ダンスとJ-POPの融合で物語を紡ぐダンスエンターテインメント集団・梅棒の20回目の本公演、〈梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』〉が東京・サンシャイン劇場で幕を開けました。作・総合演出は伊藤今人(梅棒)、振付・監修は梅棒が務め、写真クレジットは飯野高拓・角田大樹が担当しています。
本作は台詞を使わずにダンスと音楽だけで演劇的構造を見せる梅棒の特性を活かしつつ、絶海の監獄を舞台に“伝説のジャケット”を巡る群像劇を展開します。裏切り、復讐、野望といった重層的なテーマが描かれる一方で、梅棒らしいユーモアやアクションも随所に散りばめられ、笑いと緊張が交錯する舞台となっています。
11人編成へと変わった新体制と物語の骨格
今作は新メンバーSuGuRuを迎えた11人体制での上演です。伊藤今人は「新メンバーSuGuRuを加えた新体制11人でお送りする、梅棒2025年の現在地」と語っており、これまでの蓄積とこれからの展望が同居する構成になっています。
物語のあらすじは、かつて文明を崩壊させるほどの力を持った“伝説のジャケット(ファイナルジャケット)”が五つのパーツに引き裂かれ世界各地に散ったという設定から始まります。ある日、一片を手に入れた男を契機に、政府軍や囚人、野心を抱く者たちが争奪戦を繰り広げ、力と陰謀がぶつかり合う中で「最後に袖を通すのはいったい誰か」を描く、壮大でユーモラスな冒険譚です。
舞台美術と演出の方向性
舞台は絶海の監獄という限定された空間に設定されながらも、その内部で多様な勢力が交錯することでスケール感が演出されています。梅棒ならではの身体表現を中心に据え、J-POPの楽曲編集や音楽の「ハメ方」により、台詞がなくともドラマ性と笑いを両立する工夫がなされています。
演出面では、アクション性の高い振付とタイミングを緻密に合わせた音楽構成が重視され、観客は約2時間、非日常の世界に没入する構造です。櫻井竜彦は「ハリウッドでリメイクするとしたら、ロケ地やエキストラ代だけでも莫大な予算のかかる大規模な作品」と述べており、劇場内での表現に大作感を込めていることがうかがえます。
キャスト、ゲスト、上演スケジュール — 詳細な公演情報
本公演の出演者は梅棒の11名に加え、東京公演では日替わりゲストが多彩な顔ぶれでステージを彩ります。ここでは出演者と日程を具体的に整理します。
作・総合演出、振付・監修のクレジットを含め、主要な公演情報は以下の通りです。
- 作・総合演出:伊藤 今人(梅棒)
- 振付・監修:梅棒
- 写真:飯野高拓・角田大樹
梅棒メンバー(出演)
本公演の梅棒メンバー11名の名は下記の通りです。新加入のSuGuRuを含む編成で通年の活動を支える顔ぶれとなっています。
- 伊藤 今人
- 梅澤 裕介
- 鶴野 輝一
- 遠山 晶司
- 塩野 拓矢
- 櫻井 竜彦
- 楢木 和也
- 天野 一輝
- 野田 裕貴
- 多和田 任益
- SuGuRu
日替わりゲスト(東京公演)と出演日
東京公演では、これまでの梅棒公演に出演歴がありメンバーと親交の深いゲストが日替わりで登場します。出演日は下記の通りです。
- 千葉 涼平(w-inds.):11/11(火)・11/12(水)
- 福田 悠太(ふぉ〜ゆ〜):11/13(木)
- 滝澤 諒:11/14(金)
- 高橋 健介:11/15(土)
- 松崎 祐介(ふぉ〜ゆ〜):11/16(日)
- 辰巳 雄大(ふぉ〜ゆ〜):11/18(火)
- 鳥越 裕貴:11/19(水)
- 越岡 裕貴(ふぉ〜ゆ〜):11/20(木)
- 小越 勇輝:11/21(金)・11/22(土)
- (上記に加え、ふぉ〜ゆ〜の福田悠太、斎藤雄大、越岡裕貴、松崎祐介などの名前が出演情報として挙がっています)
※上記は公式発表に基づく日替わりゲストのスケジュールです。チケットや当日の出演に関する詳細はオフィシャルサイトでの確認が推奨されます。
上演スケジュール(会場と日数)
『FINAL JACKET』の上演スケジュールは東京・愛知・大阪の3都市で構成されています。東京公演は11月8日開幕で、11月24日(月・祝)までの24ステージが組まれています。
その後の巡演スケジュールは以下の通りです。
- 東京:2025年11月8日(土)〜11月24日(月・祝)@サンシャイン劇場/24ステージ
- 愛知:2025年11月29日(土)〜11月30日(日)@ウインクあいち/3ステージ
- 大阪:2025年12月5日(金)〜12月7日(日)@COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール/5ステージ
チケット販売や座席、具体的な上演時間などの詳細は公式サイトで案内されています。公式メッセージページも公開されており、外部からの応援コメントなども掲載されています(http://umebou20th.dynamize.net/message.html)。
出演者と関係者からのコメント — 祝福と決意
公演にあたり、梅棒メンバー各人からのコメントが到着しています。これらは個々のキャリアや思いを反映した率直な言葉であり、20回目の重みと今作の位置づけが伝わってきます。
以下にメンバー全員および劇団☆新感線のいのうえひでのり、古田新太から寄せられた応援コメントをすべて掲載します。
梅棒メンバーのコメント(全文)
伊藤 今人
新作・再演織り交ぜつつも、20作品をこの世に送り出すことができたのだと思うと、演劇の道を選んだ人生に意味があったかもしれないとようやく思えそうです。決してずば抜けた才能に恵まれているわけでもない自分が、梅棒メンバーや素晴らしいスタッフの皆さん、そして梅棒を楽しんでくれるお客様と出会えた幸運に心から感謝をしています。新メンバーSuGuRuを加えた新体制11人でお送りする、梅棒2025年の現在地。梅棒のこれまでとこれからを感じられる今作を、ぜひ劇場でご覧になってください。
梅澤 裕介
おかげさまで梅棒も昔よりも沢山の人達に観てもらえるようになりました。でもできることなら全国、いや全世界にお届けしたい。そんな願いも込めつつ公演を作り続けて今回で20回目となりました。聞くところによると梅棒は【梅棒でしか観れないもの】があるみたいです。まだ観たことがないという方は、是非騙されたと思って観てもらいたいです。
鶴野 輝一
梅棒が劇場進出するとなった時。あまりピンと来ずただ言われるがままついていった気がします。そこから段々と劇場も大きくなり、メンバーが増えたり減ったり増えたり。沢山のゲスト陣に助けてもらい沢山スタッフに迷惑をかけ沢山の方に応援していただいて今20回目の公演になりました。これまでの感謝とこれからの力になるようなそんな20回目になったらいいなと思ってます。
遠山 晶司
梅棒が舞台公演を始めて記念すべき20回目の公演。これまで沢山の方にお力添え、ご声援をいただけたことにより”面白い事をしたい”という梅棒の”熱”を絶やす事なくここまで来れました。この道のりの中で、受け取った想いが様々な力となり、梅棒のパフォーマンスを押し上げていきました。感謝の想いを胸に熱く舞い踊り、まだまだ面白くなっていくメンバーの力を、是非とも劇場でご堪能ください。
塩野 拓矢
塩野拓矢です!梅棒オンリーの新作は実に10作品ぶりになります。その時とは環境も、顔ぶれも大きく変わりました。それをちゃんと受け入れて受け止めて前に進んできた公演になって、メンバーだけだからこそできる内容、挑戦含めどうか今の梅棒を見てほしい。体温のあがる作品になってます。どうかお楽しみに!
櫻井 竜彦
今作は、ハリウッドでリメイクするとしたら、ロケ地やエキストラ代だけでも莫大な予算のかかる大規模な作品です。約2時間、非日常な世界に没頭していただけたら嬉しいです。
楢木 和也
まずは、ここまで20回も公演を続けられている事に感謝しています。初めての公演は2012年でした。気がつけば、あの頃見上げていた諸先輩方と同じ年代になろうとしています。梅棒の今が詰まった『FINAL JACKET』という作品。そして、新生梅棒の門出!ぜひ見届けてください!
天野 一輝
第1回公演『スタンス』が2012年。第10回公演『OFF THE WALL』が2020年。最初の10回に辿り着くのに8年かかったのに対して、次の10回は5年で到達することができました。しかも、この5年間には本公演以外のコラボ公演やプロデュース公演も上演されていたり、ファンクラブ「ひのまる弁当」が本格的に稼働するようになっています。メンバー編成や取り巻く環境が変わってきたりしているけど、何も考えずにお越しいただき、笑って泣いて、晴れやかに劇場を後にして欲しいという根幹は全く変わっていません。みなさんがそう思える作品と共に劇場でお待ちしております。
野田 裕貴
今作、第20回目の梅棒公演となる『FINAL JACKET』は11人の梅棒メンバーが勢ぞろい!東京公演では回替わりで梅棒に縁のある華やかなゲストの皆さんもお招きしてお届けします!フルパワーの梅棒を体感していただけたらうれしいです。みなさまと劇場でお会いできるのを楽しみにしております。
多和田 任益
新メンバーSuGuRu加入で振付・キャラクターの幅と彩りが増しました。20回目となる本公演、これからの梅棒を感じていただけるよう、全力で駆け抜けます。そして、メインを張る櫻井竜彦は梅棒でこそ見られる最高にかっこいい主役になっています。必見です。梅棒を応援してくださる方々の「これが観たかった!」と、初めて梅棒を観てくださる方々の「梅棒って楽しい!」が沢山聞けますように。
SuGuRu
梅棒メンバーとして迎える初の公演!初めてのことだらけで、すでにテンヤワンヤしております!笑 それでも、これまで自分らしく積み重ねてきた経験を活かして、振付も役作りも精一杯やりました。ここからは、一味も二味も違う新しい風を巻き起こしていけるように全力で挑みます!そして、先輩方の追い風になれるようにタギって鼓舞していきたいと思います。ぜひ、梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』を楽しみにしていてください。
外部の著名人からの応援コメント
劇団☆新感線の主宰・演出家であるいのうえひでのり氏と、俳優の古田新太氏からも祝辞と応援の言葉が寄せられています。両者とも梅棒の独自性と身体表現の巧みさを評価する内容です。
いのうえひでのり(劇団☆新感線 主宰・演出家)
まずは20回公演おめでとうございます。「梅棒」のような台詞を一切使わず、ダンス・身体表現のみで物語やオモシロを見せてくれる集団がここまで活躍が続いているのは、本人達のパーソナルな魅力もさることながら、絶えず新しいアイデアやスタイルを追求・挑戦をしてきた結果だと思います。J-POPを使用した構成と楽曲のハメ方には感心しました。
古田新太(劇団☆新感線 俳優)
梅棒は卑怯な集団である。ダンスが好きな観客をも唸らせる中、その独特のやり口で観客に「ニヤつき」を引き出す点を評価しています。観劇後に特有の満足感を残す点を指摘しつつ、他のダンスチームと比較しての差異をユーモラスに述べています。
あらすじ詳細と最後にまとめた公演情報
本作の物語は、伝説のジャケットという超常的な道具を巡る争奪戦を描いています。かつて人々を束ね文明さえ崩壊させたそのジャケットは五つに引き裂かれ、長らく忘れ去られていましたが、偶然の所持をきっかけに再び争いが始まります。
政府軍、監獄に巣食う囚人たち、そして各自の欲望や復讐心を抱えた人物たちが交錯する中、最後に袖を通す者が誰であるかがクライマックスへと導かれます。設定は大仰ながら、梅棒特有の身体表現とJ-POPの使い方でユーモアとシリアスを同時に見せる構成です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公演名 | 梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』 |
| 作・総合演出 | 伊藤 今人(梅棒) |
| 振付・監修 | 梅棒 |
| 主要出演 | 伊藤 今人、梅澤 裕介、鶴野 輝一、遠山 晶司、塩野 拓矢、櫻井 竜彦、楢木 和也、天野 一輝、野田 裕貴、多和田 任益、SuGuRu |
| 日替わりゲスト(主な出演日) | 千葉 涼平(11/11・11/12)、福田 悠太(11/13)、滝澤 諒(11/14)、高橋 健介(11/15)、松崎 祐介(11/16)、辰巳 雄大(11/18)、鳥越 裕貴(11/19)、越岡 裕貴(11/20)、小越 勇輝(11/21・11/22)ほか |
| 東京公演 | 2025年11月8日(土)〜11月24日(月・祝)@サンシャイン劇場/24ステージ |
| 愛知公演 | 2025年11月29日(土)〜11月30日(日)@ウインクあいち/3ステージ |
| 大阪公演 | 2025年12月5日(金)〜12月7日(日)@COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール/5ステージ |
| 公式メッセージ掲載 | http://umebou20th.dynamize.net/message.html |
| 写真 | 飯野高拓・角田大樹 |
上記の表は本記事で紹介した主な情報を整理したものです。梅棒20回目の節目となる本公演は、新体制の姿と過去から受け継いだ表現の両方を確認できる機会となります。観劇を検討する際は、日替わりゲストの出演日や会場ごとのスケジュールを公式情報でご確認ください。